一見するとシンプルなストーリーの「ワンピース」。しかしそこには、散りばめられた「緻密な伏線」と、毎回驚かされる伏線回収があり、読者を飽きさせません。この記事では、各所で読者によって発見される数々の「伏線=ピース」をもとに、これからの展開を考察していきます!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1997-12-24
国内外で絶大な人気を博し、世界記録にまで認定された漫画「ワンピース」。海賊王を目指す主人公・ルフィが、個性的な仲間たちと歩んできた冒険は、夢と希望に満ちていて、見るものに感動を与えてきました。
長く愛されてきた物語には、いろいろな面白さが凝縮されていて、何度見返しても新たな発見や楽しみがあります。今回は、その楽しみの一つである「伏線」をまとめて紹介し、今後の展開や新事実を考察します!
サンジの奪還も目前となり、着々とストーリーはカイドウ編へと向かっています。しかし、このままのルフィたちでは、カイドウの百獣海賊団には確実に負けると思われます。
なぜなら、ルフィがカイドウの実力に及ばないのはもちろんですが、ゾオン系の能力者を多数抱える「百獣海賊団」との戦力差は、目に見えているからです。
ルフィ側の戦力として考えられるのは、麦わらの一味、ハートの海賊団、ミンク族、不死鳥マルコ、そしてワノ国の侍です。
また、世界的に大きな戦いになることは間違いないので、海軍の介入も予想されます。その際、世界政府の非加盟国である鎖国国家「ワノ国」との交流を持つために、ルフィ側に加担するのではないでしょうか。
そして、ルフィ側に加担するであろう勢力がもう一つあります。それはサンジの家族であり、伝説的な悪の軍団ジェルマ66です。この二つの大きな勢力が味方になれば、百獣海賊と互角以上に張り合えるかもしれません。
しかし、一番大事なのは大将戦、ルフィ対カイドウです。ルフィは、ビッグマム海賊団の幹部・クラッカーに、ナミの援護により紙一重で勝利を得ています。つまり、ルフィがカイドウに勝つためには、大きな成長が必要です。
ここで考えられるのは、ギア4の「長期戦に向かない」という欠点を補うこと。新技ギア5の登場、またはゴムゴムの実の覚醒となります。どちらにせよ、ルフィはこのカイドウ戦で、新たな戦闘スタイルを見せてくれそうです。
四皇・ビッグマムの海賊団と、ジェルマ66の政略結婚のために、ジェルマ66側の花婿として結婚式に招待されたサンジ。半ばさらわれる形で、出席することになりました。
そんなサンジを奪還するために、ビッグマムの統治する国・トットランドに侵入したルフィたち。
しかし、サンジとジェルマ66を「皆殺しにする」という、ビッグマムの計画を知ることになり、阻止するために動き始めます。
そして、ビッグマム海賊団の傘下となった、カポネ・ギャング・ベッジと協力して、結婚式に乗り込むことに。
ルフィたちは、ビッグマムが一番大切にしている「写真」を割ることに成功します。しかし、それによる混乱のなかで、ビッグマムが楽しみにしていた「総料理長・シュトロイゼン特製のウェディングケーキ」を破壊してしまうのです。
楽しみにしていたケーキを失ったビッグマムは、特定の食べ物を口にするまで暴走し続ける、「食いわずらい」という発作を起こしてしまいます。
そんな状況のなか、サンジを奪還してトットランドからの脱出を図るルフィたち。シュトロイゼン特製のウェディングケーキを食べるまで、手加減なしで暴れるビッグマムの標的となってしまい……。
さて、ここからですが、いくら猛者ぞろいのルフィたちでも、食いわずらいを起こしているビッグマムの暴走を武力で抑えるのは難しいと考えられます。
そこでキーとなるのが「特定の食べ物さえ口にしてしまえば発作は止まる」という食いわずらいの特性です。
唯一ウェディングケーキを作ることができるシュトロイゼンは、近場に材料がありながらも料理不能という絶望的な状況。しかし、そんな状況を打破できそうな男が一人います。そう、サンジです。
料理で解決できる困難において、彼ほど頼もしい存在はありません。つまり、サンジがビッグマムの満足するような、シュトロイゼンに勝るとも劣らないケーキを作れるかに、命運はかかっているのです。
成功すれば、食いわずらいを止めるとともに、ビッグマムからの好感を得ることができ、来たるカイドウ戦においても、有利な立ち回りが見込めるのではないでしょうか。
麦わらの一味で航海士を務めるナミですが、じつは彼女が「人魚の血族」であると考えられるような伏線が散りばめられているのです。
一つ目は、しらほし姫の言葉。ナミは魚人島に行った際、しらほし姫に……
「ナミちん様初めてお会い致しますのに……‼︎ 何だかほっと致しますね」
(『ONE PIECE』64巻より引用)
と言われています。人魚姫であるしらほしが、ナミと何か通ずるものを感じたのかもしれません。
二つ目は、謎に包まれたナミの出生。彼女は赤子の時に、ノジコとともにベルメールによって拾われて、ココヤシ村で育てられました。
つまり、彼女自身も自分が誰の子かわかっていないため、ナミの出生には大きな秘密が隠されていそうです。
三つ目は、ナミの能力。幼少期から培ってきた航海術もさることながら、ナミの航海士としての力には、理屈で説明できないような天候を感じることができる能力があるのです。
前兆がないと言われるグランドラインの気象さえも、風の変化から予測できます。ナミの能力は、魚との会話などを可能にする、「人魚の血」によるものなのかもしれません。
「ワンピース」の世界では、業物・良業物50工・大業物21工・最上大業物12工というように、刀のランクがあります。
ゾロの三本の刀は、業物「三代鬼徹」、大業物「和道一文字」、大業物「秋水」。なお秋水は、ワノ国の国宝のため、侍の錦えもんから返還を要求されています。
カイドウとの戦いに備えて、ワノ国へ向かっているゾロたち。そこで、秋水を巡った一悶着が起こることが予想されます。ゾロは、錦えもんと秋水をかけた決闘を約束しているので、それが実現するでしょう。
その勝敗がどうなるにせよ、ワノ国は侍で有名です。名刀の宝庫であることは間違いないので、秋水と交換する形で、ゾロが刀の最高ランク「最上大業物」を手にするのかも……⁉
「海賊が攻めてきた」や「大陸と間違えるほど大きいフンを出す超巨大金魚がいる」など、ウソップは作中でさまざまな嘘をついてきました。じつは、ウソップの成長とともに、それらの嘘が実現しているのです。
発言当時では信じられないような「3,000万の賞金首」や、「覇気が使える」という嘘まで現実のものとなり、彼の発言は見逃せません。
これまでに、ウソップは「島に上陸したら死ぬ」「ワンピースについて知ったら死ぬ」という嘘もつきました。ここで問題なのが、最後の島・ラフテルに上陸したら、その二つの条件を同時に満たしてしまうこと。
そう考えると、麦わらの一味がラフテルに到達した時に、何らかの形でウソップが死んでしまうのかもしれません。
ヒトヒトの実を食べて、人の言葉で話せるようになったトナカイ。船医を務めるトニートニー・チョッパーですが、彼はまだ麦わらの一味において、「真の仲間」になるための仕事を終えていないのかもしれません。
……というのも、「ワンピース」では真の仲間として認められた後に、そのメンバーが「一味に加わった順番」がサブタイトルになります。
サンジの場合、コックとして一味に加わった後に「4人目」、ウソップならルフィとの大喧嘩の後に、「3人目」といった具合です。
しかし、チョッパーは5番目に一味に加わったのにもかかわらず、まだ「5人目」というサブタイトルはありません。このことから、チョッパーが真の仲間と認められるためのストーリーが、先の展開で待ち受けていることが予想されます。
これまでチョッパーは、一味のメンバーや関わる人物たちの病気・怪我を治してきました。そんなチョッパーが真の仲間として認められるには、よほどのことをしなければならないはずです。
そこで気になるのが、海賊王ゴールド・ロジャーが侵された「不治の病」。症状を和らげるために、クロッカスが同行したことで、彼はグランドラインの果てに到達することはできました。
しかし、結局は処刑の日まで、その病の完治には至りませんでした。ゴールド・ロジャーの処刑は、自首によるものだったため、結果的に彼を超える人間はいなかったことになります。
この先、ルフィがゴールド・ロジャーと同じ病に侵され、それをチョッパーが治すとしたらどうでしょう……?
それは、麦わらの一味がロジャー海賊団を超えるとともに、チョッパーが真の仲間として認められるのにも、十分なエピソードになりそうです。
メカや兵器が大好きな船大工・フランキー。じつは、彼には無限大の可能性が秘められています。まずは、ベガパンクの研究による「人間以外」の武器などに、悪魔の実を食べさせる技術。
2年もの間、ベガパンクが使っていた研究所で開発をしていたフランキーは、その技術の片鱗を掴めたかもしれません。また、ソルジャードックシステムの兵器に、悪魔の実の能力が付加されれば、大きな戦力となるでしょう。
そして忘れてはならないのが、世界最悪の古代兵器・プルトンの存在。一発放てば、島ひとつを跡形もなく消しとばしてしまうほどの威力です。フランキーは、プルトンの設計図を2年間も保有していました。
子どものころから、強力な兵器の開発に熱中していたフランキーが、伝説の古代兵器の設計図に興味を持たないわけがありません。
設計図は、エニエスロビーの一件で燃やしてしまいましたが、写したもの、またはフランキーの記憶として残っているとしたら……⁉
アラバスタに眠っているとされるプルトン。何者かの手に渡った時の対抗勢力として使うのか、はたまたサウザンドサニー号の戦力強化として使うのか。
どちらにせよ、フランキーが「強大すぎる力」を内に秘めているのは間違いなさそうです。
オオカミ少年やピーターパンなど、さまざまな物語をオマージュしてきた「ワンピース」ですが、ワノ国編では、あの有名な童話『桃太郎』に関連していそうです。
モモの助(桃太郎)、イヌアラシ公爵(犬)、ルフィ(猿)、マルコ(雉)。そしてカイドウを鬼と考えると、桃太郎と同じような構図ができあがります。
カイドウに関しては、シルエットや容姿、恐怖すら覚える雰囲気、世界最強とも言われる化け物じみた強さからも、鬼を彷彿(ほうふつ)とさせます。
また、カイドウよりも前に、世界最強と言える強さを誇り、鬼とよばれた人物がいました。それは、海賊王ゴールド・ロジャーです。
この共通点から、二人は「同じ悪魔の実を食べたのではないか」と予想ができます。たとえば、オニオニの実、またはヒトヒトの実・モデルオーガという可能性もあります。
鬼というのは、得体の知れない「唯一無二の強さ」を表す時に使われる言葉。具体的な能力はまだわかりませんが、その他の敵とは、比べものにならない強さなのは確実でしょう。
麦わらの一味と同じタイミングで、シャボンディ諸島に到達し、「最悪の世代」と称されるキッド海賊団。
船長のユースタス・キャプテン・キッドに次ぐ実力者として、殺戮武人・キラーが挙げられます。最悪の世代のなかで、船長ではない「億越えのルーキー」は、ゾロと彼だけです。
海賊団の悪名が広まれば、その看板である船長が高額の賞金首となることはザラです。しかし、ルーキーにして船長以外の船員が、億を越えてくることはなかなかないため、キラーの戦闘能力はかなりのものだと思われます。
加えてキッド海賊団が、ルフィたちのライバル的な存在だとすれば、その実力はゾロと互角に張り合うレベルのはず。
ですが、彼の戦闘シーンは少なく、食事の時でさえ絶対に仮面を外さないため、素顔もわからない謎多き海賊となっています。
唯一わかっている戦闘方法は、グローブに回転式のククリのような刃物を取り付けたもので、相手を切りつけるということ。どちらも刃物使いなので、ゾロとの勝負が期待できますね。
また、キラーの正体は、ドン・クリーク海賊団のギンなのではないか?と噂されていますが、戦闘方法や声、髪色、ギンの性格からして、その可能性は低いでしょう。
キッド海賊団は、船長のキッドがカイドウに捕まっているため、ワノ国で登場するかもしれません。その時、キラーについての情報が解禁されることに、期待するばかりです。
ルフィの父親・ドラゴンがリーダーを務めていたり、義兄弟・サボが参謀総長を務めていたりと、ルフィに関わりが深い革命軍。
革命軍の総本部・バルティゴが、黒ひげ海賊団からの襲撃を受けて、壊滅状態だという新聞記事がルフィの元へ届きました。その記事によると、ドラゴンやサボなど幹部の死体は確認されていません。
猛者ぞろいの革命軍なので、幹部たちが黒ひげ海賊団にやられたということはまずないでしょう。しかしこの一件により、黒ひげ海賊団が革命軍に敵とみなされたことは間違いなく、今後この二勢力がぶつかることが予想されます。
総力戦となれば、革命軍は世界中に散らばっているため、そのメンバーを集める時間が必要となり、すぐに戦いが始まることはないでしょう。
この戦いが実現すれば、エースの敵討ちのために、サボと黒ひげの直接対決がくり広げられる展開が期待できます。
悪の軍団として、その名を轟かせるジェルマ66。その正体は、血統因子の操作により実現した「死をも恐れないクローンの兵隊たち」と、それらを率いる「超人的な強さを持ったヴィンスモーク家の兄弟たち」でした。
その兄弟とは、長女・レイジュ、長男・イチジ、次男・ニジ、三男・サンジ、そして四男・ヨンジからなる五人。サンジを除いた四人は、血統因子操作により、生まれつき並外れた運動能力を持っています。
そして、レイジュ以外の三人は、血統因子操作によって、「感情の排除」にも成功していて、恐怖などは感じません。
レイジュのコードネームは 「ポイズンピンク」で、毒に強い耐性を持ち、他人の体内から毒を除去することができます。イチジは、コードネーム「スパーキングレッド」で、能力は打撃時の爆発です。
ニジは、コードネーム「デンゲキブルー」で、攻撃した際に相手の体に電撃を走らせます。ヨンジは、コードネーム「ウィンチグリーン」。戦闘の描写はほとんどありませんが、その装備やコードネームからして、他の兄弟を凌ぐ怪力と思われます。
サンジにも、単なる修行の成果では説明できない技があります。それが悪魔風脚(ディアブルジャンブ)です。
初期のころは、高速で回転して、足と地面との摩擦をきっかけに発動していました。しかし、次第にそれがなくなり、技の名前をコールすると同時に、足が発火するように。
これらの特殊能力が血統因子の操作によるものだとしても、サンジの能力は生まれつきではなく、成長や怒りで開花したと考えられます。
その場合、ヴィンスモーク家の人間は、生まれ持ったものだけでなく、まだ見つかっていない「未知なる能力」を秘めている可能性があるのです。
才能と伸び代を備えたヴィンスモーク家の兄弟、並びに彼らの生みの親であるヴィンスモーク・ジャッジには、これからも目が離せません。
インペルダウンの脱出や、頂上戦争で命をかけてルフィをエースの元へ届けたり、魚人島でホーディを倒すために麦わらの一味と協力したりと、ルフィにこの上なく好かれた魚人・ジンベエ。
決して仁義を欠かないという信念のために、ルフィからの勧誘を一度断りましたが、一味に加わることはほぼ確定しています。そんなジンベエは、麦わらの一味でどの役割を担うのでしょうか。
ホールケーキアイランドに向かう途中に、サウザンドサニー号で「二つの役割が欠けていて困る」という描写がありました。
一つ目は、サンジが担っていた料理人です。結局ルフィが料理をして、食材をすべてダメにしてしまいました。
二つ目は、操舵手です。誰もうまく舵をとることができず、船が蛇行するという一幕がありました。
このエピソードは、料理人がいなくて困ることで、サンジの一味における重要性を強調し、操舵手がいなくて困ることで、新たな仲間の加入を示唆していたのではないでしょうか。
次に思い出してもらいたいのが、インペルダウン編です。マゼランの手から逃れ、囚人たちを引き連れて船に乗っている時、わざとらしいくらいはっきりとジンベエが舵を握っているシーンを描いていました。
船での逃走という場面で、あれだけの海賊たちがいながら、大きな戦力であるジンベエが「舵をとっていた」ということから、操舵手としての技量がうかがえます。
魚人であるがゆえに、海流や風向きなど海に関する理解が深く、力も強いジンベエが操舵主なら、安心して航海できるでしょう。もし実現したら、操舵手・ジンベエと航海士・ナミのコンビネーションも楽しみです。
頂上戦争の後、当時の海軍大将・赤犬と青雉が、パンクハザードで大喧嘩をくり広げました。赤犬が勝ったことで元帥に昇格し、負けた青雉は海軍を離脱することに。
この事件によって空いた、海軍大将の二つの席についたのが、藤虎と緑牛でした。藤虎は、ドレスローザ編で容姿や能力が判明しましたが、もう一人の大将・緑牛は、まだ後ろ姿と名前しか明らかにされていません。
現大将の能力は、黄猿がロギア系、藤虎がパラミシア系であることから、緑牛はゾオン系ではないかと考えられます。そして能力の重大なヒントとなるのが、名前にある「牛」です。
空想上にはなりますが、最強の牛といえば、やはりミノタウロスではないでしょうか。このことから緑牛の能力は、ゾオン系・ウシウシの実・モデル「ミノタウロス」だと予想されます。
コラソン(本名はドンキホーテ・ロシナンテ)は、ドフラミンゴの実弟でありながら、海軍中佐としてドフラミンゴの海賊団に潜入していました。
ローを病から救い、ドフラミンゴから離れさせることと引き換えに、命を落としてしまった彼ですが、とある伏線と関係している可能性があります。
それは、サンジが海賊になる前に、副料理長を務めていた「海上レストラン・バラティエ」に訪れていたのではないか?というもの。
その説のきっかけとなったのは、バラティエのコックたちのこんな会話です。
「真っ赤な目の男ならこの店に来たことがあるけど」
「体に引火して爆発したどっかのバカか」
(『ONE PIECE』6巻より引用)
体に引火する男といえば、自他ともに認めるドジなコラソンが思い当たります。さらに、カラー版の漫画やアニメで確認すると、コラソンの目は「赤色」なのです。
しかし、バラティエのオープンは、早くても10年前なのに対し、コラソンの死亡は13年前となっています。
海軍の死亡確認や尾田先生の言動からして、コラソンがドフラミンゴによって殺されたのは間違いないでしょう。これは、世界の裏で「タイムスリップ」のようなことが、実現していることを示唆しているかもしれません。
ルフィと同じく「最悪の世代」として、その名を上げた女海賊・ジュエリー・ボニー。彼女は登場以来、伏線として捉えられるような「謎めいた行動」が描写されることが多いため、物語に深く関わる重要人物だと考えられます。
そんなジュエリー・ボニーが描かれている数々のシーンから、一つの答えにたどり着きました。それは、ジュエリー・ボニーが「エースの母親」だというものです。
頂上戦争の時に、悲しみや怒りを表現したシーンがあることから、あの戦いのなかにいる誰かが、彼女にとって大切な人だと考えられます。そして、赤犬に捕まった際には、赤犬に対して「絶対に許さない」と言っています。
この発言が頂上戦争に関係しているなら、エースが殺されたことへの強い怒りでしょう。。
なお、その時に赤犬が言った「もうすべてが終わった」という言葉は、ジュエリー・ボニーが、長く政府から逃げていたことを表しているようです。
ジュエリー・ボニーがエースの母親だという説が本当なら、彼女はルフィに協力しようとするはずなので、これからのストーリーが楽しみですね。
ジョイボーイは、魚人島との約束を破り、ポーネグリフによって人魚姫に謝罪文を送った、「空白の100年を生きた人間」です。そんなジョイボーイの正体、破った約束、光月家との関わりなどを考察していきます。
ジョイボーイが魚人島とした約束とは、人魚姫の持つ「ポセイドンとしての力」を使い、ノアで光月一族をラフテルに連れてくること。そして、古代兵器・ポセイドンとしての力を、秘密にすることだと考えられます。
しかし、その秘密を初代・バンダーデッケンに知られてしまい、彼はポセイドンの力を求めて人魚姫を狙います。
それを止めるために、リュウグウ王国の者が何らかの方法で、初代・バンダーデッケンを「悪魔の実の能力者」にすることで、泳げなくさせます。それがマトマトの能力であり、「呪い」として子孫へ代々伝わっていくことになるのです。
約束を守れなかったジョイボーイは、人魚姫に謝罪文を送ろうとしますが、文として送ってしまえば、またポセイドンの秘密が他者に知られてしまう危険性があります。
そこで、光月家が作る「ポーネグリフ」を使い、暗号化して人魚姫に送ったのです。
ラフテルへ連れて行けなかった罰として、光月家の者によって像に封じ込まれ、何百年もただ歩き続けるという、生き地獄のような命令を下されます。その像というのが、像主(ズニーシャ)です。
そのため、ズニーシャがジャックの襲撃を受けた際、光月家の跡目であるモモの助の命令でなら、ジャックに反撃することができました。
これからワノ国に行き、光月の人間たちと会うことを考えると、ジョイボーイに代わって約束を果たすのは、ルフィなのかもしれません。
エースの左腕にあるタトゥー。一見すると、自身の名前を彫ろうとして、二文字目を「S」とスペルミスしたところに、バツマークで取り消しているようです。
しかし、自分で彫るわけじゃあるまいし、タトゥーで誤字するなんておかしいと思いませんか。そう、このタトゥーには、別の意味が込められています。
これはスペルミスではなく、義兄弟であるサボとルフィ、そして自分を含めた三人を表したタトゥーなのです。
一文字目は、自分の名前・エースの頭文字A。二文字目は、サボの頭文字Sにバツを重ねたもので、これはサボが手紙や海賊旗に、自分のマークを記すときの書き方です。
そして弟ということで、点を挟んでルフィの頭文字Lと、それぞれの頭文字を彫っています。そうしてできた「AS・L」というタトゥーの上から、彫り加えることで、うまく「ACE」と読めるタトゥーにしているのです。
悪魔の実が植物として実り、それを食べることで能力者になる、とされていたのにも関わらず、黒ひげは、能力者の死体からその能力を手に入れました。
またビッグマムは、マザーカルメルを無意識に食べて、彼女の能力(ソルソルの実)を手に入れています。
このことから、悪魔の実の能力が「身体のどこかに宿っていること」そして、「他者が食べることで能力を奪える」と考えられます。
そのどこかですが、「同じ能力を持つものは、同時期に存在しない」という悪魔の実の特性上、失うことで命を落とす「心臓」か「脳」でしょう。
死亡時の白ひげは、赤犬の攻撃で顔を半分えぐられています。脳みそがむき出しのため、それがなくなっていたら誰かが気付くはず。しかし、そのような様子はないので、心臓に悪魔の実の能力が宿っている可能性が高いです。
主人公であるモンキー・D・ルフィ、その実の父であり革命軍のリーダー、モンキー・D・ドラゴン。また海賊王・ゴール・D・ロジャーなど、世界政府の大きな脅威となる人物たちにつく「D」の文字。
この隠し名を持つものは、世界の創造主として、頂点に君臨する「天竜人」の天敵だと考えられています。
では、Dを隠し名に持つものたち、Dの一族とは何なのか……。じつは、月から来た「宇宙人」とのハーフの子孫たちなのです。
資源などを求めて、月から来て地球を征服し、地球人を奴隷のように働かせていた月人と、地球人とのハーフとして生まれました。
その月人とのハーフたちは、名前に半月、つまりDを持ちます。そして月人の血とともに、Dという隠し名は、世界各地で脈々と受け継がれているのです。
地球人としての心も持ち合わせたDの一族は、奴隷のように働かされている地球人を救うために戦いますが、明らかな戦力差があります。
そこで月人と張り合うために、Dの一族が使ったのがプルトン、ポセイドン、ウラヌスといった、神の名を持つ古代兵器です。
それでも負けてしまったDの一族は、月人によって古代兵器を築き上げた大国もろとも、地図上から、そして歴史から消されてしまったのです。
それが、空白の100年となります。世界政府、そして天竜人に支配された世界を破壊し、本当の自由をもたらすのは、Dの一族であるルフィたちなのかもしれません。
Dの一族の秘密に出てきた「宇宙人=月人」についての考察をしていきます。
Dの一族は、月から来た宇宙人とのハーフだと考察しましたが、その宇宙人というのが世界貴族、つまり天竜人です。地球を征服した天竜人ですが、そのなかの一人が地球人との子どもを作ってしまいます。
地球人を奴隷と割り切ってこき使う、天竜人たち。ここで、地球人の血を受け継いだDの一族が立ち上がるのです。
しかし、Dの一族を滅ぼされます。その後、天竜人は世界政府という機関を創設して、世界を監視・統括させます。自分たちは悠々自適に暮らしながら、世界を操ることで地球の頂点に君臨するのです。
一方、Dの一族たちの一部は生き残り、その血を数百年間も受け継いでいきます。元天竜人のロシナンテは、子どものころから……
「行儀の悪い子は”ディー”に食われてしまうぞ」(『ONE PIECE』77巻より引用)
としつけられていました。このことから、天竜人の間では「Dの一族を脅威」としてみなす考えが、根付いていることがわかります。
世界政府の最高権力である五人の老人、五老星。彼らは何らかの方法で、空白の100年から大海賊時代まで、ずっと生き続けている可能性があります。この説のきっかけは、20年前のオハラ殲滅作戦。
シルエットとして映る五老星は、現在と同じメンバーのようですが、その時からすでに容姿も同じで、年齢が変わっていないように見えるのです。もし五老星が、空白の100年から生き続けているとしたら、二つの方法が考えられます。
一つ目は、NEO海軍アインが持つモドモドの実の能力。またはジュエリー・ボニーの「年齢を自在に操る能力」により、若返りをくり返すこと。
赤犬に捕まった際、お前が政府から逃げたと聞いた時はヒヤヒヤしたと言っているので、ジュエリー・ボニーの能力が怪しいです。
二つ目は、トラファルガー・ローが持つ、オペオペの実の能力・不老手術。この不老手術には、使ってしまうと「能力者が死んでしまう」という難点があります。
もしこれをやるとしたら、黒ひげのように「死体から悪魔の実の能力を奪った」可能性があります。人海戦術で、次から次へと不老手術をしなければ、五人を不老不死にはできません。
しかし、この不老手術には才能が必要なため、を誰でも使えるとは思えないので、可能性として低いでしょう。
今は謎多き五老星ですが、空白の100年を知るものたちとして、重要な立ち位置なのは間違いないです。彼らの言動からは目が離せません。
四年に一度、世界政府加盟国の国王や、政府の要人が聖地マリージョアに集まり、世界的な問題や政府の方針について話し合う、世界会議・レヴェリー。
そのレヴェリーで藤虎が提案するという、王下七武海制度の完全撤廃についての考察です。そもそも藤虎は、なぜ七武海制度の撤廃を求めるのでしょうか?
これは、クロコダイルのアラバスタ乗っ取り計画や、ドフラミンゴのドレスローザ乗っ取りが理由として考えられます。そんな七武海制度の撤廃ですが、可能性として大いにありえそうです。
まず、反対派ですが、三大勢力のバランスが崩れるという理由で、赤犬をはじめとした政府関係者。また七武海としての地位が惜しいバギー、そして国を守るためにハンコックの台頭が考えられます。
賛成派は提案者の藤虎、七武海からの被害を受けたアラバスタとドレスローザ。そして、藤虎によるドレスローザ国民への謝罪中継を見て、七武海への信用をなくした各国の国王たち。
ドレスローザ編で藤虎が土下座したのは、レヴェリーを見越してのものだったのかもしれません。
2本のカームベルトに挟まれることによって、他の海からは簡単には入れない構造となっている、グランドライン。なぜ、まったく同じ性質を持った海に挟まれているのでしょうか。
2本のカームベルトが、たまたま平行にできたとは考えられません。ですが、そのような偶然が起きずとも、あのような奇妙な形の海が出来上がる方法があります。
それは、もともとあった赤道のような一本のカームベルトが、「二つに分断される」というものです。しかし、地球を一周する海を真っ二つに割るなんて、規格外の現象が起こるのか……?
可能性があるとしたら、このグランドラインは、古代兵器・ウラヌスによって作られたのかもしれません。
そして、もう一つの疑問です。普通の海でも暮らせる海王類が、なぜわざわざカームベルトで密集して生息しているのか。
これには、グランドラインに簡単に入らせないようにする、人為的な原因が考えられます。そして海王類にそのような命令を下せるのは、古代兵器・ポセイドンの名を持つ人魚姫くらいではないでしょうか。
グランドラインの発生や、カームベルトの海王類が古代兵器によるものだとすれば、空白の100年に何かがあったと考えざるをえません。
世界中の海賊が目指している、グランドライン最後の島・ラフテル。そこにたどり着いたのは、海賊王ゴール・D・ロジャーの海賊団だけとされています。
多くの海賊によって、「ワンピース」とは金銀財宝といった、巨万の富と考えられていますが、本当にそうなのでしょうか。どうも冒険の最終目標が金だとは考え難いです。
レイリーの「歴史のすべてを知った」という言葉や、クロッカスのラフテルを確認したという言葉から、ラフテルには秘密が隠されているのでしょう。
空白の100年のすべてとともに、Dの一族への使命を記した、「ポーネグリフ」のひとつ(ワンピース)なのではないかと考えられます。それらを万物の声を聞く力で読み解き、使命を授かったロジャー。
しかし不治の病に冒されていたため、自分では使命を果たすことができないと判断しました。次の世代に託すために自首して、処刑場であの言葉を放ったのではないでしょうか。
ロジャーは使命を授かったものの、ラフテルへの上陸はできなかったとも考えられます。これは、光月家と人魚姫の関係とも紐づくのです。
ポーネグリフは光月一族が作ったものなので、ラフテルにポーネグリフがあるとすれば、それを置いたのは光月一族、またはその関係者なはず。
光月家が上陸方法を知っていて、それには「ノアの方舟」が必要なのではないでしょうか。グランドライン攻略には、光月家の跡目であるモモの助がキーになってくるのかもしれません。
本作は、東の海のフーシャ村で、ルフィがシャンクスの船に乗せてもらおうとするところから始まります。
シャンクスといえば、四皇のひとり。世界でもトップクラスに強い海賊です。そんな海賊が、なぜ最弱と言われる東の海にいたのでしょうか。
第1話にてシャンクスは、フーシャ村を拠点に、1年以上も航海していると話していました。何か理由があるのでしょう。
今回は、大きく3つの可能性を考えてみました。
1:エースを探していた
厳密には、この時点では「エース」と判明していませんが、東の海にいる可能性の高い「ゴールド・ロジャーの子ども」を探していたことが考えられます。
シャンクスの麦わら帽子は、おそらくロジャーから受け継がれたもので、ロジャー海賊団の若手のなかでは、かなり気に入られていたと思われます。
そんなシャンクスが、ロジャーの子どもを探していたとしても不思議ではありません。一目だけ見ようとしたのか、形見の麦わら帽子を渡そうとしていたのか。
あるいは、自身の海賊団に誘おうとしていたのかはわかりませんが、ロジャーの子どもを探していた、という可能性は低くないでしょう。
2:リクルート活動をしていた
グランドラインに入るために、リクルート活動をしていた可能性もあります。たとえば、ヤソップはシャンクスと初めて会った時には、誘いを断っています。
ヤソップがシロップ村を出たのはウソップ誕生後なので、少なくとも、シャンクスに初めて勧誘されてから、3年は仲間に加わっていないのです。
その後、ヤソップがすぐに赤髪海賊団に加わったのかはわかりませんが、ひとりで活動していて、その噂を聞きつけたシャンクスが、スカウトに来たという可能性はあります。
ヤソップ以外にも、同様の声のかけ方をしていたとすると、東の海でリクルート活動をしていた、という可能性はあるのではないでしょうか。
3:マキノさんと一緒にいたかった
この疑惑が浮上した原因は、第614話「やっちまったモンはしょうがねェ」の扉絵で、マキノさんが幼子を抱いていることから。
63巻のSBSにて、作者の尾田栄一郎は、マキノが母親になったことに加え、父親は「あの人だろうなー」と書いています。
「あの人」ということは、作中で登場しているキャラクター。フーシャ村に関連していて、マキノさんと恋仲になりそうな人物の筆頭として、シャンクスが挙げられます。
また、カラー版では、子どもの髪が赤になっていることも、上記の推測に説得力を付与しています。たとえば、「ワンピース」の最終回は、ルフィがフーシャ村に帰って来ると想定したらどうでしょう?
ロジャーからシャンクス、シャンクスからルフィに受け継がれた麦わら帽子を、ルフィがシャンクスとマキノの子どもにかぶせて、完結。結構いい終わり方な気がします。
1997年の週刊少年ジャンプ初掲載以来、少しずつ張られてきた伏線。今後「ワンピース」で起こることや、過去の知られざる事実を考察しました。このような謎解きを楽しめることも、本作の大きな魅力です。
思いもよらない衝撃の展開で、読者の度肝を抜いてきた漫画なので、そう簡単に予想させてくれません。しかし、ヒントは随所に散りばめられているので、ぜひ何度も読み返して新たな発見を楽しんでみてください。
ワンピース
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