漫画『重要参考人探偵』登場人物の魅力ネタバレ紹介!美形トリオが事件解決?

更新:2021.11.9

2017年10月からはテレビドラマ化も決まっている『重要参考人探偵』。今回はその作品の魅力を、登場人物たちに焦点を当てて紹介していこうと思います。

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漫画『重要参考人探偵』の魅力とは?

代表作『さんすくみ』で知られる絹田村子の『重要参考人探偵』。本格的なミステリーが楽しめつつ、少し異色な面のある少女漫画です。

ジャンルとしては謎解きものではあるのですが、この作品の最大の魅力はミステリーパートではなく、なぜかいつも死体の第一発見者になってしまう不幸体質の主人公・弥木圭(まねきけい)と、推理オタクでモデル仲間の周防斎(すおういつき)、女好きなシモン・藤馬たちが繰り広げるコメディタッチなドタバタ劇です。

本格ミステリー好きも楽しめ、さらにイケメン3人の織り成すドタバタ人間ドラマも楽しめる作品となっています。

漫画『重要参考人探偵』あらすじ

著者
絹田 村子
出版日
2015-03-10

主人公の弥木圭が初めて死体を見たのは5歳の時。それ以来、彼はさまざまな死体の第一発見者となってしまいます。

初めての死体発見者となってから17年後。圭は溺死から圧死、爆死、焼死、毒死まで様々な死体を発見し、今度は犯行現場の証拠が彼の犯行を示唆するようなものばかりという「まねき」体質も加わっていきます。彼は事件の重要参考人ともなってしまうのです。

 

 

そんな圭と幼い頃から仲のいいモデル友達で推理マニアの周防斎、女たらしなシモン・藤馬は彼が死体と出くわすのはいつものことと、彼の無実を晴らすために、犯人探しを手伝うことに。弥木たち3人は今日も冤罪を証明するため、事件を解決へと導いていくのです。

 

 

登場人物1:不幸体質の名探偵モデル【弥木圭(まねきけい)】

喧嘩腰で気が強いモデルの圭。初めて死体を見たのは5歳の時で、それ以降、縊死、轢死、溺死など、さまざまな死体の第一発見者となり続けてきた、筋金入りの不幸体質の持ち主です。

死体を見続けてきた人生ではあるものの、それを見慣れるはずもなく、マイゲロ袋を持参しているほど。1話冒頭から死体を見てしまい嘔吐しているという、少女漫画の主人公とはあるまじき登場の仕方です。

毎回必ず死体の第一発見者となり、警察から重要参考人として身柄を確保されそうになる圭ですが、警察にキレながらも、モデル仲間の周防やシモンの持ってきてくれた証拠や自身の観察眼を武器にして、最終的には持ち前の推理力で事件の真犯人を言い当てていきます。

モデル仲間3人組での立ち位置は完全にツッコミ役となっていて、推理オタクの周防からは殺人現場に出くわすことを期待されているような、苦労人ポジションでもあります。

「女性スタッフがいつの間にか男性用のシャツに着替えていた」

「無くなったはずの宝石がズボンの折り返しの中できらめいていた」

など、細かな点まで観察し、見事な推理を披露して事件を解決に導きながらも「俺は厄介ごとに巻き込まれたくないんだ」と繰り返す圭。どことなくニヒルさを感じさせ、その推理力を鼻にかけることのない彼は、ドラマ版ではKis-My-Ft2の玉森裕太が演じるそうです。

ツッコミ役とは言いましたが、犯人の動機や犯罪方法を言い当て事件を解決に導くその姿は、往年の推理小説に登場する名探偵そのもの。山荘の密室で死体を発見してしまう5話では、部屋に残された血痕や左利き用の包丁といった程度の数少ない証拠から犯人を言い当てるなど、その推理力は各話で惜しみなく披露されていきます。

毎回死体の第一発見者となってしまうから、事件に巻き込まれることは嫌で仕方がない、しかし抜群の推理力で事件を鮮やかに解決に導き、強気で男性的な力強さも感じさせるのが圭の最大の魅力です。

登場人物2:無類の推理オタクで迷探偵モデル【周防斎(すおういつき)】

自身もモデルであり、生粋の推理マニアでもある周防斎。周防グループの御曹司でもあり次期当主としてモデル業を辞めるように父親から言われているという、その少しおちゃらけた普段の言動からは想像もできない人物です。

 

圭と出会っての第一声が「今日は何を見たんだ?」という問いかけだったり、通報と証言を近くのおばさんに任せてきた圭に対して「馬鹿。お前義務だろ⁉」「そこからミステリが始まるんじゃねぇか!」と怒鳴るなど、なによりもミステリーが大好きな人物。

毎度重要参考人となり警察に身柄を拘束されそうになる圭に対して「お前の容疑はこの俺が晴らしてやるよ」と、自分のミステリー趣味を満たしながらも励ましをいれるなど、圭が殺人犯扱いされているときは全力で圭の身の潔白を証明しようとする、友人思いなキャラクターでもあります。実益を兼ねているあたり、かなりしたたかな人物であることも見受けられますが。

ミステリーが大好きだとはいっても、肝心の推理は苦手なようで、無理やりに犯人を類推してしまうこともしばしば。しかしそういった周防の迷?推理のおかげで事件解明へと進展し、圭が一歩ずつ真相解明に近づいていきます。推理は頼りにならないけれどいないとそれはそれで困る、というおいしいポジションの友人です。

1巻収録の3話は、周防の捜査によってバラバラになったネックレスの一部が見つかった、犯人の動機を言い当てたなど、周防の推理力が珍しく輝くエピソード。ですが、周防の最後のツメが甘く、最後は圭が推理を完成させ犯人を追い詰めるという、結果的にはいつも通りなエピソードでした。

しかし、この回があることによって、周防がただのうるさいミステリーオタクなだけではないということは伝わってくるのではないでしょうか。アーサー・コナン・ドイルの名作ミステリー「シャーロックホームズ」シリーズにおける、ワトスンのポジションを担っている、愛すべき迷探偵が周防です。

ドラマ版ではNEWSの小山慶一郎が演じるそうなので、圭役と周防斎はジャニーズ事務所のメンバー演じるということになります。同じ事務所のメンバーな訳ですから、原作同様の息の合った推理、コミカルな掛け合いを期待したいですね。

 

登場人物3:優しい心を持つナンパ好き【シモン・藤馬】

フランス人の母と日本人の父を持つハーフで、圭のモデル仲間のひとりであるシモン。オールバックと後ろで結んだ長髪が特徴のイケメンで、趣味で美大でヌードデッサンのモデルをしているという人物です。

しかし「ヌードは俺の趣味」といいながらも、女の子が多い環境である美大でのヌードデッサンに対しては「皆俺のことはモチーフとしてしか見てないけどねー…」と物足りない様子。

さらに、1話冒頭から撮影前に道を聞いてきた女の子たちとお茶をしていたり、それを圭、周防のふたりから怒られている最中にもかかわらず、重い荷物を背負ったおばあさんの手助けに走ったりするなど、ナンパなんだか硬派なんだかよくわからない女好き。それがシモンです。

とにかく女性のことが大好きで、女性とあらば相手が何歳であろうとすぐに声をかける彼は、ナンパ慣れしているということもあり、聞き込みなどの足を使った捜査で活躍します。

抜群の推理力を発揮する圭や、元々ミステリーオタクで推理は残念ながらも頭自体は切れる周防に比べると、推理時は聞き手に回ることが多く、考えることは苦手なようです。しかし、1巻1~2話は女性が犯人になるお話なのですが、逮捕される犯人に向かって「デートの約束したよね。帰ってきたら連絡してね」と携帯番号を渡すなど、優しさを感じるシーンは3人の中で最も描かれています。

そんなシモンをドラマ版で務めるのは古川雄輝。帰国子女で、慶應義塾大学在学中にはミスター慶應に選出されたこともあり、生粋の色男といえる古川。ドラマではどんなナンパなキャラになるのか、注目ですね。

著者
絹田 村子
出版日
2016-02-10

いかがだったでしょうか。さまざまな魅力的なキャラクターが、ドタバタ劇を繰り広げながらも各々の能力で危機を乗り越えていく、そんな熱い友情のようなものを感じられるのが魅力でもある『重要参考人探偵』。ドラマが始まる前にぜひ1度読んでみてはいかがでしょうか。

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