『結界師』5分でわかる見所!中学生が夜な夜な妖退治【全巻ネタバレあり】

更新:2017.8.30

『週刊少年サンデー』にて連載されていた人気漫画『結界師』。夜に蔓延る妖たちを「結界術」を使いバシバシと退治していきます。主人公・墨村良守の「結界師」としての成長とその家族や仲間たちの戦いを描いた物語です。

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目次

漫画『結界師』の魅力をネタバレ紹介!【あらすじ】

舞台は「烏森」。そこは、「妖(あやかし)」を呼び寄せ、その力を増大させてしまう土地でした。そして、そこで暮らしている主人公・墨村良守は、400年の歴史を持つ妖退治の専門家である結界師の一族、墨村家に生まれた正統後継者です。

良守は、同じく結界術の専門家である雪村家の娘・時音と共に、自身が通う「私立烏森学園」に集う妖を毎夜退治していきます。

しかし、この烏森の地には隠された謎があって……。

著者
田辺 イエロウ
出版日
2004-02-18

『結界師』は、「結界術」と呼ばれる異能力を用いて妖を退治していく、王道異能力バトル漫画です。烏森に隠された秘密と、良守の兄・正守が所属する「夜行(やぎょう)」や、妖の組織「黒芒楼(こくぼうろう)」などの組織との戦い。手に汗握る展開が読者を『結界師』の世界へいざないます。

見所1:力のない主人公・良守が適性を活かして強くなる!

本作の主人公であり、墨村家22代目を継ぐ予定の結界師・墨村良守。彼は中学3年生にして、烏森に現れる妖の退治を行っています。

後先考えず感情に身を任せてしまうところがあり、結界師としてもまだまだ未熟。しかし、「仲間のため」という思いが根底にある、優しい少年です。  

そのまっすぐ過ぎる性格ゆえに、兄・正守(後述)とは馬が合わないことが多く、兄弟仲はあまり良好とは言えません。

著者
田辺 イエロウ
出版日
2010-05-18

そんな良守ですが、物語が進むにつれてその直情的な性格をカバーできるほどの実力を着々と身に着けていきます。

正守の得意技である「絶界」という術を見よう見まねで会得したり、自分を最高の集中状態に持っていき、最大のパフォーマンスを行える「極限夢想」 を会得したりと、修行を積むことでぐんぐんと成長。そして、最後には世界を創るという神の如き術「真界」をも会得しました。

しかし、注目すべきは良守がそこに至るまでの思いです。

彼は常に、時音をはじめとする周りの人々のことを、彼なりに懸命に考えてきました。時には悩み、時には立ち止まることもあります。

良守が抱えていたのは、「結界術」という特別な力を持つ者だけの悩みではなく、好きな女の子や、仲の良い友達についてなどの「普通の男の子」らしい悩みです。そんな姿に読者は共感し、彼を応援することができるでしょう。

派手な戦闘シーンも見どころの一つですが、本作の最大の魅力はなんといっても主人公・良守の成長していく姿。兄との比較や、友の死、時音への想い……、その人間味溢れる姿が読者の共感を呼ぶ、『結界師』最大の魅力と言えます。

見所2:謎多き正守とまっすぐすぎる良守との対比に泣ける

良守の兄で、とても優秀な結界師である正守。しかし彼は、墨村の家を出ています。

その後は、異能者で編成された「裏会」の中の「十二人会」という組織に所属。 さらに「夜行」と呼ばれる組織を作った頭領でもあります。

良守とは違って思慮深い性格をしており、胸中を他者に晒すことはあまりありません。

著者
田辺 イエロウ
出版日
2011-02-18

その思慮深さと類稀なる結界術で、周りの人間からは「とても優秀な良守の兄」と評価されていましたが、当の本人はそのように思っておらず、 むしろ劣等感を感じています。

真っ直ぐ過ぎる良守の内に秘められた力を見抜いていたこと、さらには正統後継者として選ばれなかったことが、彼のコンプレックスとなっていきました。

その気持ちは、正守が得意とする術「絶界」にも表れています。 絶界とは文字通り世界を拒絶する術。 負の感情によって構成されるその術は、彼の心の一部を体現したものです。

正反対に見える正守と良守ですが、そこはやはり兄弟、似ているところもたくさんあります。 身内には甘いところや、敵には容赦しなところ、甘い物が好きなところ、そして、なんだかんだ互いを心配しているところ……。

兄弟というだけで比較されることの多い二人は、当たり前ながら別の人間です。 各々が違う考えを持ち、違う道を歩んだとしても、それは自然なことです。この二人の姿からは、兄弟としての葛藤と愛を感じることできるでしょう。

見所3:烏森に隠された秘密

良守たちが守護する「烏森」。ここには妖を惹きつけ、さらにはその力を増大させるという不思議な力があります。

この地は400年前から結界師の一族の手で守られてきた場所です。

なぜか結界師の一族は、この土地ではめったに死なないと言われており、良守に至っては「烏森に愛されている」と形容されるほど加護を受ける時もあります。

逆に、死を受け入れた者にはその死を加速させるといった特性もあり、良守の友・志々尾限がこの地で生涯に幕を下ろすといったエピソードもありました。

著者
田辺 イエロウ
出版日
2011-08-18

烏森は謎の多い土地だと思われていましたが、「黒兜」と呼ばれる妖の襲来で烏森の一端が垣間見えます。

太古の昔に人の手によって作られた黒兜は、「人」か「人が造った物」という、意思の宿ったモノにしか敵意を向けません。にも関わらず、黒兜は烏森を敵と認識し、攻撃を仕掛けたのです。ここから、烏森は意思の宿った人工的な土地だということが判明します。

実は烏森とは、かつて凄まじい力を持つ生きた人間を封じた土地で、その封印の見張り役が結界師の一族だったのです。

封印された人間の名は「宙心丸(ちゅうしんまる)」。善悪の区別もつかないほどの幼子です。

彼は「烏森は飽きたからこことは違う場所に行きたい」という意思を持っていました。良守が 「なら、俺がもっとおもしろい場所を用意してやる」と言い返したことで、一時的に落ち着きをみせました。とはいえ、幼子ですから、良守の一言でおとなしくなった後も、ちょくちょくと良守にちょっかいをかけるようになりました。

この「面白い場所に連れて行く」という約束が果たされる日は来るのか。物語の展開に注目です。

見所4:母子の絆に泣ける

良守たちの母である墨村守美子。彼女も結界師であり、その実力は結界術の開祖である間時守ですら「次元の違う術者」と評するほど。

しかし、10年ほど前に家を出ていって以来、ほとんど家に帰ってこず、良守の祖父・墨村繁守からは「放蕩娘」と呼ばれています。

ただし、何もせずにフラフラしているわけでもなく、何らかの仕事を請け負い、墨村家の口座に多額のお金を振り込んでおり、実質的に墨村家の家計を支えているのが彼女です。

著者
田辺 イエロウ
出版日
2010-10-18

そんな彼女は、良守の母かと疑うほど感情の機微に乏しく、自身もそのことを自覚していました。とある人物に「人生において心の天秤が一番傾いたのはいつか?」という質問に対し、「傾いたことなんて一度もない。」と答えるほどです。

しかし、こんなことを平気で言える人間でありながら、 内心では良守たちに母親らしいことができなかったことを気にしており、それが最後の最後で良守の望まない形で果たされます。

少々複雑な母と子の関係ではありますが、互いを想う心は同じ。 最後の守美子の決断には、良守だけでなく、読者の涙も誘います。

見所5:時音が可愛い!恋の行方は?

本作のメインヒロインで、良守と同じく雪村家22代目就任予定の結界師。

良守より年上なので、普段は後先考えずに行動する良守の手綱を握っていますが、 一人の時は良守に負けないほどの無茶をするなど、大胆な行動をする時もあります。

また、勝気な性格をしており、怒った際には手を挙げるなど(良守にだけ)容赦ありません。

著者
田辺 イエロウ
出版日
2011-05-18

良守に対しては「弟のようなもの」と公言していますが、自身でもその気持ちがよくわかっておらず、 弟に向けるにしては過剰ともいえる思いを抱えています。

13巻121話にて、単独で黒芒楼の城に乗り込み、なんとか帰還をした良守に本気のビンタをくらわせます。 そのあと、良守を抱きしめながら、「あんたが傷つくことで傷つく人もいるのよ。」と涙を流しました。

他にも、良守としばらく会えないとなると笑顔が減ったり、言いすぎたり叩きすぎたりした時はそれを気にしたりと、 良守と同じくらい相手を気にしているシーンが描かれ、その甘酸っぱさに微笑ましく感じるかもしれません。

二人の行く末は、恋愛としてだけでなく、烏森の謎に対する決断としても見ものです。ぜひその目で最後まで見届けてください。

 


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また、作者の田辺イエロウの2020年2月完結の漫画『BIRDMEN』について知りたい方は、<漫画『BIRDMEN』はキャラクターに魅力満載!青春SF物語をネタバレありで考察>の記事もおすすめです。

『結界師』にはこれだけでは語れないほどに魅力的なキャラクターや物語が詰まっています。それは自身の目でぜひ確かめてくださいね。