漫画『ドリフターズ』最新刊5巻までの見所をネタバレ紹介!

更新:2017.9.5

『HELLSING』を生み出した平野耕太が描く、古今東西の英雄たちが異世界へと一挙に集う歴史ファンタジー『ドリフターズ』。「織田信長」や「ジャンヌ・ダルク」といった聞いたことのある名が興味を引き寄せます。

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漫画『ドリフターズ』の魅力とは?

『ドリフターズ』の魅力は、織田信長、ジャンヌ・ダルクなど歴史上の偉人たちが集い、夢のような組み合わせでバトルを繰り広げ、「次は誰が出てるの?」「次は何が起きるの?」と読者を期待させてくれるところにあります。

さらに、それぞれの生き様がよく描かれており、現代を生きる読者では経験できなかった「戦とは何か」や、誰にでも必ず訪れる「死とは何なのか」を、深く考えさせてくれる作品です。

著者
平野 耕太
出版日
2010-07-07

独特な絵柄から描写される派手な戦闘シーンや、戦における高度な頭脳戦、現世では起こり得ない「魔法」を使った戦いなど、アクションだけでなくファンタジーとしても魅力的。一風変わった歴史作品となっており、手に取ってみる価値は大いにあります!

ここでは『ドリフターズ』のあらすじと各巻の紹介をしていきましょう。

漫画『ドリフターズ』あらすじ

著者
平野 耕太
出版日
2010-07-07

物語では、志半ばで散り、異世界へと招かれた者「漂流者(ドリフターズ)」と、世界に大きな憎しみを抱きながら散った者「廃棄物(エンズ)」、さらには彼らが降り立った異世界の住人たちを加え、国奪り合戦が行われます。

主人公・島津豊久はドリフターズの大将として、織田信長や那須与一らと共に、敵の大将である「黒王」率いるエンズと、国を巻き込んだ壮大な戦いを繰り広げていくのです。

この国奪りの様相に加えて、ドリフターズとエンズの間で絡まる現世での因縁も描かれており、物語をより奥深いものにしています。

漂流者(ドリフターズ)が集う【1巻】

島津豊久は「関ヶ原の戦い」にて敗走する軍の殿(しんがり)を務めます。恩人である叔父・義弘を逃がすため、命を賭してその役目を果たしました。戦場を潜り抜けるも豊久の体は限界で、命すら諦めかけていました。しかし彼は、山の中を彷徨っていたはずが、ふと気づけば見知らぬ白い空間にいて、見知らぬ男に扉へと案内されます。

そして次に目を覚ました時、豊久は不思議な世界にいました。自分のことを「漂流物(ドリフターズ)」と呼ぶ、まったく知らない種族の者により負傷した体を介抱されていたところ、彼の目に信じられない光景が映ります。すでにこの世にはいないはずの英雄「織田信長」と「那須与一」を名乗る男が目の前に現れたのです。

豊久はあの敗走で死にかけた際、人間以外の種族が住む「異世界」へと飛ばされ、信長と与一も同じ境遇だと言うのでした。
 

著者
平野 耕太
出版日
2010-07-07

その出会いから幾日も経たないある夜、豊久たちは根城の近場に戦の匂いを感じます。思慮を巡らせる信長に対し、豊久は迷わずに火の上がる元へと駆けつけました。

そこにあったのは、豊久を助けた「エルフ」たちの村が、「オルテ帝国」という国の騎士に侵略されている光景。 豊久は考える間もなく騎士へと斬りかかり、なぎ倒し、勢いのままに敵の大将を滅多打ちにしました。こうして、訳も分からぬままにエルフの村と民たちを救ったのです。

その後、豊久らは「十月機関」という組織に所属する女性・オルミーヌに出会います。ここまでずっと三人を監視してきたという彼女から、豊久たち「ドリフターズ」は「エンズ」と呼ばれる、同じく異世界から訪れた者たちと戦うために、この世界に招かれたと聞かされるのでした……。

1巻で描かれるは豊久らの出会いと、異世界に招かれた目的、それに加えて豊久の異常性です。

まるで戦うことしか知らないようなその姿は読者にインパクトを与えます。いったい、彼はこの世界で何を思い、何を考えて戦うのでしょうか?

ドリフターズの敵勢力、エンズ現る【2巻】

オルミーヌから「このままではこの世界がエンズの手に落とされてしまう」ということを聞いた信長は、豊久を頭にして破壊と殺戮を繰り返すエンズと戦い、「国奪り」を行うことを決めます。その手始めに、まずはオルテ帝国の騎士の襲撃により奪われた、エルフの女子供を奪い返すこととなりました。

エルフたちも、豊久の持つ人を戦に駆り立てる力「狂奔」に魅せられ奮起します。

そして、信長の策略と豊久、与一、エルフらの活躍により、エルフが捕らえられていた城を落とすことに成功したのです。

著者
平野 耕太
出版日
2011-10-13

しかしその喜びも束の間、豊久たちの前にエンズである「ジャンヌ・ダルク」と「ジルドレ」が現れ、攻め込んできたのです。豊久はジャンヌと、与一はジルドレと一騎打ちの形となります。

不思議な力で炎を操るジャンヌと、いくら射っても死なないジルドレを前に、豊久と与一は悪戦苦闘するのでした。

2巻にて豊久らはエンズの存在を知り、さっそく会敵します。さらに豊久らの他のドリフターズの存在を匂わす描写や、ドリフターズとエンズをこの世界に送る存在などが明らかになり、少しずつ謎を解き明かす情報が集まり始めたのです。

しかし、まだまだ分からないことは多く、これから物語がどのように展開されるか非常に楽しみとなっています。

ドリフターズとは何か、エンズとは何か【3巻】

不思議な力で炎を操るジャンヌを相手にしても豊久は一歩も退かず、オルミーヌの手助けも借りながらジャンヌの討伐を果たしました。しかし、「女の首は手柄になりないから取らない」という信条を貫き、見逃してしまいます。

一方、与一はいくら矢で射っても死なないジルドレに大苦戦。なす術無く討ち取られそうになってしまったところを、十月機関の長、つまりオルミーヌのボスにあたる「安倍晴明」と、彼に連れられたドリフターズの「ハンニバルバルカ」、そして彼らの持つ「機銃」によって助けられました。

命からがら救われた与一はその姿を、遠くから眺めていた「源義経」にあざ笑われます。当時、与一は義経の家臣でした。かつての主君が同じ異世界にいることに、与一も驚きます。

エンズ側につきながらも、「おもしろい方につく」とまだ己の立ち位置を明確にしない義経はすぐに与一の元から消え去りました。

著者
平野 耕太
出版日
2013-03-18

そして、信長はオルミーヌよりさらにこの世界に詳しい晴明の話や、見たことのない銃などの武器を見て、自分たちドリフターズとは何者なのかを思考します。そして、「技術の渡来者であると同時に、思考の差異者である」ことに気づきました。銃などを作る技術はこの異世界にはまだなく、またそれらに対する考え方も、この世界の住人やドリフターズ一人一人によって変わってくるのです。

続いて、対するエンズは何者なのか、なぜ自分たちはこの世界に呼ばれたのか、と疑問を抱きます。この時の信長は、まだその答えを出せぬままでした。

しかし、思考に没頭する暇もなく、豊久たちは銃などの武器を生産するために高い技術を持つ「ドワーフ」を味方につけることが必要になりました。国奪りの戦において武器の確保は極めて重要で、なおかつドワーフたちは兵士としても力を持っていたのです。そんなドワーフたちは、種族の差別から、「ガドルカ鉱山」で重労働を強いられていました。

晴明にその情報を聞き出して彼らの開放を行います。豊久らは苦戦なくドワーフが捕らわれている城を落とし、ドワーフの解放に成功したのでした。

いい方、ドリフターズが一歩ずつ進む傍ら、十月機関の者がエンズの偵察を行っていました。偵察の目に映ったのは、人ならざる化物たちが黒王に従い、農作業を行う姿です。その光景は化物が人類に取って代わる未来を予感させるものでした。

ドリフターズとエンズの派手な戦闘シーンに目がいきがちの3巻ですが、目を向けるべきは信長の思考です。ドリフターズは気まぐれに異世界へと召喚された訳ではなく、何らかの召喚された目的と意図があるのです。そこにこの世界の秘密が隠されているのだと言えます。

エンズに「土方歳三」現る【4巻】

豊久らの前に現れた、現世でのドリフターズに詳しいサンジェルミ伯。彼は自称ドリフターズであり、オルテ帝国の建国者の一人。そして帝国の三分の一の実権を握る権力者です。この世界におけるオルテ帝国の危険な立ち位置を把握している彼は、豊久たちに国を売りにきたのでした。

いまいち信頼できないながらも、信長の判断のもと、豊久らはオルテ帝都・ヴェルリナへと赴きます。サンジェルミ伯の根回しはすでに済んでおり、血を流すのを極力避けて帝国を落とそうとしますが、エンズである「ラスプーチン」の邪魔立てが入り、戦へと発展するのでした。

著者
平野 耕太
出版日
2014-10-27

豊久らははなからそのつもりであり、エルフやドワーフと共に戦へと走ります。

戦乱の中、新たなるエンズが豊久に前に現れました。その名も「土方歳三」。現世での行いで島津の血を激しく憎む土方は幻影を生み出す力を使い、豊久を追い詰めます。しかし豊久はその劣勢の中、笑いながら刀を振り、重症を負いながらも土方を退けることに成功しました。

こうしてドリフターズはひとまずの目的であった帝都落としを成し遂げたのでした。

これまで行われてきた、ドリフターズとエンズによる国奪りという単純な図式の中に、現世での因縁が絡まってきました。異世界での出来事だけでなく、現世から続く関係にも触れ、ストーリーに織り交ぜているところが『ドリフターズ』の魅力です。

今後は国奪りの行方のみならず、島津と土方、または与一と義経といった現世での因縁にも注目していきましょう。

両者衝突まで秒読み【5巻】

エンズの領土である北方に、十月機関の者が偵察へと赴きます。人ならざる者ばかりがいる北方は国として成り立ち、まるで人間の市場のような盛り上がりを見せています。その様子に、十月機関の偵察は戸惑いを隠せません。そんな偵察が、まだエンズ側にいた義経に見つかってしまいます。

偵察は義経に連れられて、完全武装した龍や巨人の群れなどで構成された、エンズの圧倒的な軍事力を目の当たりにさせられるのでした……。

エンズの力がどれだけ強大だろうと、ドリフターズは戦いを免れることはできません。はたして、信長にはどんな策があるのでしょうか?また、豊久はどのように戦うのでしょうか?

著者
平野 耕太
出版日
2016-06-06

その頃、豊久らはサンジェルミ伯を連れ「商人ギルド連合国家」との同盟を結びます。

こうして、ドリフターズとエンズがそれぞれ動く中、エンズの大群が進軍を開始。信長はこれを「サルサデカダン」と呼ばれる間原で迎え撃つこととしました。そんの地形はあの「関ヶ原」にそっくりな形をしており、豊久は、なぜ自身がこの世界に招かれたのか、その意味を理解するのでした。

いよいよドリフターズとエンズの合戦が幕を開けます。人類が勝つか、化物が勝つか。世界の行く末はドリフターズに委ねられたのです。

ここでは、豊久のサルサデカタンの地形を見た時の納得した顔と、哀愁の漂う笑みが印象的となっています。

互いの信念を賭けた戦いはどちらに軍配があがるのか、次巻からの動きに期待しましょう。

世界を股にかけた壮絶なぶつかり合い。ドリフターズとは何か、エンズとは何か、そして、彼らがこの世界に招かれた理由とは何か。今後の展開に期待しながら読み進めましょう。