漫画『映画大好きポンポさん』の4つの魅力ネタバレ紹介!【人間プラモ作】

更新:2021.11.9

映画を作成することの楽しさ、さらに感動を与えてくれる『映画大好きポンポさん』。今回は、映画プロデューサーのポンポさんをはじめ、個性的なキャラクターの魅力をネタバレも含みながら紹介していきます。

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漫画『映画大好きポンポさん』の魅力をネタバレ紹介!作者・杉谷庄吾【人間プラモ】とは?

pixivにて50万PVを突破した、杉谷庄吾【人間プラモ】の漫画『映画大好きポンポさん』。作者の詳しいプロフィールは公開されていませんが、pixiv上のページでは、ロボットの絵を中心に投稿されています。

今回の作品は映画をメインとした作品となってはいますが、特に映画に興味のない方にも、作品を創り出す喜びや感動を与えてくれるでしょう。

『映画大好きポンポさん』のあらすじ

著者
杉谷 庄吾【人間プラモ】
出版日
2017-08-26

 

映画の都ニャリウッドで活躍中の敏腕映画プロデューサー、ポンポさんと彼女のアシスタントをしていて、いつか映画監督になることを夢見ているジーン・フィニが主な登場人物です。

ある日、ジーンはポンポさんから突然新作映画の監督に指名されます。映画監督になるという夢が突如叶うことになった喜びとプレッシャーや不安を抱えながら、個性豊かなキャラクターとともに1本の映画を制作していきます。

 

【魅力その1】敏腕映画プロデューサー、ポンポさん

【魅力その1】敏腕映画プロデューサー、ポンポさん

出典:『映画大好きポンポさん』

本作のタイトルにもあるポンポさん(本名ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット)は、少女のような見た目とは裏腹に、映画プロデューサーとして活躍しています。

実は彼女は、引退した伝説の映画プロデューサー、ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ペーターゼンのお孫さんなのです。おじいちゃんの引退を機に、彼のコネクションだけでなく、才能も受け継いでいます。

「ポンポさんが来ったぞーっ!」が口癖で、見た目どおり明るくポジティブな性格をしています。さらに、「軸さえ決まれば、自分には映画を制作する腕があるからなんでも面白くできる」と豪語するなど、かなりの自信家です。

映画を作成するにあたっての考え方も個性的で「泣かせ映画で感動させるよりも、おバカ映画で感動させる方がかっこいい」という考え方をもっており、いわゆる「B級映画」でさえ、感動させる映画を作ってしまいます。

映画大好きなイメージもありますが、実は長い映画は大嫌いです。なぜなら幼いころ、有名映画監督である彼女の祖父、ペーターゼンとよく一緒に映画を見ていたのですが、彼が選ぶ映画はどれも長編で退屈してしまったからです。そのなかでたまに90分以下のわかりやすい映画を選んでくれると、鑑賞時間がオアシスに感じられたそうです。

そんな経験もふまえ、映画プロデューサーとしては「2時間以上の集中を求めるのは現代娯楽としてやさしくない」と考えています。
 

【魅力その2】ポンポさんのアシスタント、ジーン・フィニ

【魅力その2】ポンポさんのアシスタント、ジーン・フィニ

出典:『映画大好きポンポさん』

少し内気ですが誰よりも映画が大好きな青年ジーン・フィニ。彼はポンポさんのアシスタントを務めています。学校生活では喜びを感じることができず、友達もつくらず映画の世界にのめり込んでいきました。

そんな学生時代から熱狂的に映画を鑑賞し続けている彼は、常に映画から学んだことをメモしており、そのメモはすでに100冊を超えているそうです。

その努力もあり、彼は所属している映画会社のなかでもダントツで映画の知識量が多いのです。

そんなジーンがポンポさんから新作映画の監督に指名されたとき、最初は失敗できないという気持ちが強く、とても緊張していました。しかし先輩のコルベット監督から、「世間ウケを狙う映画よりも、誰かひとりのために映画を作ると輪郭がはっきりする」というアドバイスを受け、思いっきり作品制作をしていきます。

はじめは自信のない様子がたびたび見られるジーンですが、映画の収益にもつながる重要な予告映像の作成を任されるなどして、次第に彼の才能が開花していくのです。最終的には念願の監督を任されるようになる成長ぶりに、心動かされるでしょう。

【魅力その3】一番の努力家、ナタリー・ウッドワード

【魅力その3】一番の努力家、ナタリー・ウッドワード

出典:『映画大好きポンポさん』

本作中のキャラクターのなかで、1番の努力家でもあるナタリー・ウッドワード。彼女の夢は女優になることで、何度もオーディションを受けていましたがすでに30回も落選しています。

それでも女優になる夢を諦めず、週7日アルバイトをして生活していました。ポンポさんのもとでオーディションを受けたものの、最初はポンポさんから「地味!失格!」と言われ、落選してしまいます。

しかし、ポンポさんが何かを思い出したかのように、後日ナタリーを呼び出しました。そして、人気若手女優ミスティアと一緒に行動させるように指示を出します。ポンポさんも最初はナタリーの才能の光が小さくて気づかなかったのですが、自分の直感を信じ、彼女をジーンが監督を務める作品の主演女優に抜擢したのです。

そんなナタリーの最大の魅力は、どんな状況でもくじけないポジティブな性格です。オーディションで30連敗していた頃、本当に女優になれるのか不安に思っていましたが、夢を叶えるために奮起して、「女優は笑顔が1番!」と夢を諦めずポジティブに向かっていく姿には共感できるでしょう。

【魅力その4】『映画大好きポンポさん』の個性的なキャラクターの名言!

【魅力その4】『映画大好きポンポさん』の個性的なキャラクターの名言!

出典:『映画大好きポンポさん』

本作のストーリーのテンポはかなり速いですが、限られたなかでも数多くの名言が描かれています。

名言その①

ジーンはポンポさんがなぜ自分をアシスタントに選んでくれたのか、疑問に思っていました。そこで彼女に、なぜ特に学歴が高くもなく、仕事もそこまでできるわけでもない自分をアシスタントに選んだのかと聞いたところ、

「ダントツで目に光がなかったからよ!」(『映画大好きポンポさん』より引用)

と言われたのです。彼女いわく、今の若いスタッフたちは充実した学生時代を送っていたので、目をキラキラと輝かせているのだそう。しかし満たされている人間は、満たされているがゆえに考えが浅くなるため、クリエイターの資格がないのだといいます。それに比べてジーンは、社会に居場所をなくし追い詰められた目をしていました。

さらにポンポさんは、

「心の中に蠢く社会と切り離された精神世界の広さと深さこそが その人のクリエイターとしての潜在能力の大きさだと私は確信しているの」(『映画大好きポンポさん』より引用)

と言い放ちます。こうしてジーンの疑問は解決され、自分の個性を活かしてさらに映画の制作に没頭していくことになるのでした。

 

名言その②

ポンポさんから初監督を指名され緊張していたジーンに対し、先輩でもあるコルベット監督は以下のようにアドバイスしました。

「評判欲しさに世間受けを狙ったら八方美人のぼやけた映画になってしまうでしょ。だからそれよりも誰か一人その映画を一番見てもらいたい誰かのために作ればいいんだ。そうしたらフォーカスが絞られて作品の輪郭がグッと立つ。」(『映画大好きポンポさん』より引用)

このアドバイスを受け、ジーンは主演を惹きたたせるように制作するのではなく、1番見てもらいたい人のために作ることに決めます。彼が1番見てもらいたいと思っている人とは、誰なのでしょうか……?

 

著者
杉谷 庄吾【人間プラモ】
出版日
2017-08-26

『映画大好きポンポさん』の劇場アニメ化が決定!

 

pixivで65万部ビューを突破した大人気漫画『映画大好きポンポさん』の劇場アニメ化が決定しました。2021年3月19日に公開予定です。

主人公・ジーン役の声優には、現在人気急上昇中の若手俳優・清水尋也が決定。声優初挑戦にして、主役を務めます。ポンポ役には実力派若手声優として人気を集める小原好美、新人女優のナタリー役には、モデルや女優として活躍する大谷凛香に決まり、才能あふれる若手の実力者が集まりました。

物語同様に劇場アニメでも若手の活躍が楽しみですね。

キャストやスタッフなどの詳しい情報は、劇場アニメ『映画大好きポンポさん』公式サイトをご覧ください。

また特報動画も公開されていますので、チェックして劇場アニメの雰囲気を一足先に感じてみてください。

いかがでしたでしょうか?本作品は映画作成についてがメインですが、特に映画に興味がない方、クリエイターではない方でも読みやすく、ものを創り出す楽しさや感動を与えてくれる作品です。さらにお話のテンポも早いため、何度も読みたくなるでしょう。ぜひ実際に『映画大好きポンポさん』を手に取ってみてください。

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