『ちおちゃんの通学路』が面白すぎ!カバディもしちゃうJK漫画ネタバレ紹介

更新:2021.11.24

個性が豊かすぎるキャラクターしか登場しない登校コメディー『ちおちゃんの通学路』。誰もが経験したことのある友達との通学路は、こんなにも面白いものだったのかとネットで大人気です。今回は単行本8巻までの内容を、ネタバレを交えながらご紹介します!

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漫画『ちおちゃんの通学路』の魅力をネタバレ紹介!JKなのに、面白い>可愛いww

川崎直孝による『ちおちゃんの通学路』は、「普通」を目指す女子高生・三谷裳ちお(みやもちお)が学校に通うまでの様子を描いた「登校コメディー」です。

登場するのは、ネットゲームに夢中で遅刻しそうになる主人公をはじめ、スクールカースト上位を目指す親友・野々村真奈菜(ののむらまなな)や、陸上部所属のイケてる女の子・細川雪(ほそかわゆき)に、暴走族の安藤繭太(あんどうまゆた)、さらには風紀委員に武闘派小学生など!

そんな個性豊かな彼女たちの活躍を、各巻の見どころとともにご紹介します。

著者
川崎 直孝
出版日
2014-09-23

三谷裳ちおは、ソフトテニス部に所属する高校1年生。趣味はネットゲームで、苦手なことは「目立つこと」です。

そんな彼女の登校風景を描いた本作は、1話完結型のストーリーのためどこから読んでも楽しむことができます。しかし、そのため見どころの多い作品でもありますので、やはり1巻から順に読まれることをおすすめします。

思いっきり笑いたい!そんな方はぜひ手にとってみてください。

漫画『ちおちゃんの通学路』の変化球なギャグがすごいww【あらすじ】

漫画『ちおちゃんの通学路』の変化球なギャグがすごいww【あらすじ】
出典:『ちおちゃんの通学路』1巻

学校ではよくも悪くも目立たないように大人しく過ごし、「中の下」、つまり普通の女子高生としての生活を願っているちお。つい夜更かしして寝坊してしまっても、遅刻して悪目立ちするわけにはいきません。
 

しかし彼女の通学路には、バイクとその持ち主の暴走族、付き合いたてのカップル、「老師」と呼ばれているホームレスのおじさんなど、幾多の困難や面白そうなものが転がっています。

キラキラした女子高生たちの登校風景を描いているのに、中身はギャグのオンパレード。特に主人公のちおと、親友の真奈菜による醜い争いは必見です。「ああ、だから2人は親友なんだな」と妙に納得できるでしょう。 

1度読めば、彼女たちの次の登校日が待ちきれなくなるばかりか、いつもの自分の通学路や通勤路も楽しく思えてくるような作品です。

『ちおちゃんの通学路』キャラ1:主人公、三谷裳ちお

著者
川崎 直孝
出版日
2014-09-23

 

いたって「普通」な女子高生が目標の、三谷裳ちお。「普通」を目指しているはずですが、人の家の屋根に登って登校したり、暴走族に学校まで送ってもらったりと、常識から離れたような行動が目立ちます。

本編では毎朝遅刻ギリギリで、いつも走っている彼女。前述のエピソードの多くも、本来であれば遠回りをしたいものの、学校に間に合うためには時間がない!という状況が原因で、さまざまなことに巻き込まれていきます。

逆に言い換えれば、朝早く起きることができれば、ちおはいたって普通な生活を送れるということです。しかしながら彼女は、必ず朝早く起きることができません。なぜなら彼女の趣味は、オンラインゲームだからです。

基本的に徹夜でゲームを行い、朝ギリギリまで机でうたた寝をして、飛び出るようにして家を出発します。外国人のプロゲーマーと毎晩のように徹夜でバトルを繰り広げているちお。おっとりとした見た目とは裏腹に、世界屈指のプロゲーマーなのかもしれません。

そんなちおの魅力はとにかく可愛い、そして面白いところです。主人公なので、もちろんどの回にもほぼ確実に現れます。予測できない自体に慌てふためき、突拍子もない行動をとる彼女を、是非一度見てみてください。

 

『ちおちゃんの通学路』陸上部のリア充女子、細川雪

 

クラスの人気者の細川雪。整った容姿とスタイルに加えて、陸上部のエース、そして誰にも気さくに話しかける彼女は、まさにリア充です。ちおとは対照的に、特に何も意識せずとも周りに人が勝手に集まってしまい、クラスカーストでは最上位に君臨しています。

持ち前の明るい性格でクラスのみんなに話しかけ、そしてもちろん「普通」を求めている、ちおにも積極的に話しかけるのです。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2017-03-23

 

彼女の初登場は第2話。いつものように1人で登校しているちおを見かけると、遠くから手を振ります。「一緒に行こうよ!」と言わんばかりの満面の笑みで手を振る、雪。そんな風にされたことのない、ちおは血迷ったあげく、全力でゴミステーションへと飛び込みました。雪はすかさず駆けつけて、必死に引っ張り出そうとしてくれます。

その後も「普通」の登校を求めて、トイレに駆け込んだちお。雪に先に行ってもらうため、20分以上も引きこもります。もうさすがに登校しただろうとトイレから出てきた、ちおでしたが、目の前には「大丈夫?」と心配そうに立っている雪がいました。これが彼女の人気者たるゆえんです。

雪の魅力は言うまでもなく、人間性にあります。というか言ってしまえば、彼女はすべての部分が魅力的です。文武両道に加え、誰にでも話かけられる気さくさのようなものも持ち合わせた彼女は、完璧としか言いようがありません。

雪自身の可愛さや優しさに、ぜひ癒されてみてください。そしてリア充を目の当たりにした、ちおたちの爆笑必至の反応にも注目です。
 

 

ちおちゃん、不良に遭遇!【1巻ネタバレ注意】

 

1巻のおすすめエピソードとして、第3話の「ブラッディ・バタフライ・エフェクト」を外すことはできません。

徹夜でゲームをしたせいで完全に寝不足のちお。ちなみにやっていたゲームは、銃などの武器を使用した対戦ゲームのようです。

眠いけど、学校で居眠りをしてさらし者になりたくはない!と気合いを入れる彼女の前に現れたのは、細い道に堂々とバイクを停め、たばこを吹かす暴走族の安藤でした。側を通ろうとした彼女は、あろうことか彼のバイクを傷つけるという失態を犯してしまいます。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2014-09-23

 

当然激怒する安藤に対し彼女がとった行動は、なんと謝罪ではなく、ハッタリをかまして逃げ切ること。

彼女は毎晩外国人ゲーマーを相手に拳銃を撃ち合い、次の朝寝坊して通学路を走るような、ちょっとだらしない女の子です。しかし、セリフだけ抜粋してみると……。

「こっちは朝まで撃ち合って 殺しあって 日が昇れば後悔して…… それでも それでももう普通に戻れないトコなんだぜ?」(『ちおちゃんの通学路』1巻より引用)

こんなにも迫力満点なセリフになってしまうのです。「普通の女子高生に追いつめられる不良」という絵面が印象に残るシーンとなっています。

ちなみにタイトルにもなっている「血塗蝶(ブラッディ・バタフライ)」とは、ちおのゲーム内での名前です。

 

親友・真奈菜の裏切り!【2巻ネタバレ注意】

 

この作品を語るうえで、ちおの他にも忘れてはならない人物がいます。それは、幼馴染の野々村真奈菜です。2人は幼いころからの親友で、考え方などもよく似ています。だからこそお互いの行動が手に取るように分かり、それを利用しようとするのです。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2015-03-23

 

今回は、いつもの待ち合わせ場所に陸上部のエース、スクールカースト上位の存在でもある細川がいました。仲良く一緒に登校しますが……。そう平和にいくはずがありません。

いつもはちおと真奈菜の2人ですが、今回は3人。3人集まればそれは「社会」になります。当然自分はその中心になれると思い込んでいたちおでしたが、真奈菜による「裏切り」にあい、立ち位置を脅かされるのでした。

果たして、彼女に逆転の機会はやってくるのでしょうか?ぜひ本編をご覧ください。

 

禁断のダンス「まななっちお」とは……【3巻ネタバレ注意】

 

引き続き、ちおと真奈菜の2人が登場。しかし今回のお話は、風紀委員の先輩である篠塚桃(しのづかもも)の視点で進みます。

これまでも面白い姿を見せてくれたちおと真奈菜ですが、あらためて第三者からの視点をとおして見ると、そのひどさが際立ちます。草を引っこ抜いてムチのようにお尻を叩いたり、壁を登って学校までの道をショートカットしようとしたり、取っ組み合いのけんかをしたり……その行動は、風紀委員でなくても目に余るというものです。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2015-09-19

 

我慢の限界がきた篠塚は意を決して2人に詰め寄り、そしてなぜか「2人の友情を証明できたら今回は不問にする」と提案します。「10年以上の付き合いをなめてもらっちゃ困る」と自信たっぷりの彼女たちでしたが、いざとなると、友情という形のないものをどう証明したらよいのか分からなくなってしまいました。

迷う真奈菜に対し、ちおは禁断の技を解禁することを選びます。2人が小学校の頃、体育の授業で作ったオリジナルのダンス、「まななっちお」を……。

 

ちおちゃんプロデュース大作戦【4巻ネタバレ注意】

 

高校生活のなかでは、絶対に避けて通れないものがあります。それは「試験」です。勉強していたつもりが、いつの間にか画面のなかで撃ち合いをはじめていたちおちゃん。もう神頼みしかない、と通学路の途中にある神社を訪れます。この時の真奈菜の冷めた視線は必見です。

しかし現れたのは神様ではなく、元商社勤めのホームレスのおじさん、通称「老師」でした。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2016-03-23

 

老師いわく、「女性は学力偏差値より顔面偏差値を上げるべし」とのこと。つまり、自分を磨き、女性として輝きなさいということです。

老師のすすめと、面白そうという本心を隠した真奈菜の後押しもあり、イメチェンをすることになったちお。まずは眼鏡をはずしてみますが、現れた薄すぎる顔立ちに「これは骨が折れそうだ」と、老師と真奈菜を悩ませます。そんな2人の目に入ったのは、あるカツラで……。

「セクシーちおちゃん」誕生の瞬間をお見逃しなく!

 

女子高生と小学生の「ケツ闘」!【5巻ネタバレ注意】

 

5巻では、濃い新キャラクターが登場します。ちおと真奈菜の前に突然現れては、決闘(ケツ闘)を申し込む女子小学生・ちはるです。

私立のお嬢様校の制服に身を包んでいるのに言動は粗暴、敵意をむき出しにしています。不意打ちをくらい倒れる真奈菜の仇を取るために、ちおもエネルギー全開!さながらバトル漫画のような動きを見せるのです。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2016-09-23

 

しかし、そんなことを続けていては当然目立ってしまいます。そのことに気づいた彼女は、周りにばれずに、目の前にいる武闘派小学生を制圧するにはどうしたらいいのか考えました。勝負の「ケツ末」を、ぜひ見届けてください。

ちなみに、この復讐心に燃える小学生の正体はこの話が収録されている単行本5巻で明らかになります。

 

試される「親友」の絆【6巻ネタバレ注意】

 

ふと自分の体臭が気になった真奈菜は、自分では分からないからとちおに確認してもらいます。こんなお願いをしたり、聞いたりする姿からも、2人が親友であることが伺えますね。

全然臭くなかったことに安心した真奈菜は、今度はちおの匂いをかいでみます。すると、彼女の体から強烈な獣臭が!鼻がもぎ取られそうになる衝撃を受けた真奈菜は悟ります。

彼女がなぜ「普通」であることにこだわってきたのか、それは、匂いを放つ体質のせいで周囲から避けられてしまった経験があったから、出しゃばることで空気を悪くしないよう大人しくしてきたんだ……と。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2017-03-23

 

そしてその影響が長年連れ添っていた自身にもおよび、「真奈菜と付き合うとジビエ(獣肉)臭が移ってしまう」という話が広まっていたから、これまで自分にも彼氏ができなかったのだ、と。

彼女は「このままちおと一緒にいては、自分がリア充になることはない」「この状況を打開するためには、縁を切らねばならない」と考えます。しかしそんな時、真奈菜の脳裏によぎったのは親友との思い出。それを捨てることなどできません。美しい友情がそこにはあり、真奈菜はちおにこう告げます。

「ジビエが… 好きなの」(『ちおちゃんの通学路』6巻から引用)

「真奈菜の様子がおかしい」と、ちおは細川に助けを求めて電話します。嘘がつけない正直者の細川によって明かされる真実とは……?ぜひ、確かめてみてください。

 

23人の諭吉と対面したとき、JK2人は…【7巻ネタバレ注意】

 

真奈菜とちおが登校していたとき、たまたま道端で財布を見つけます。恐る恐る中を開けてみると……なんとお札がたんまり入っていました。

身分証明書にかわるものは何も入っておらず、持ち主の確認ができない状態。とりあえず、いくら入っているのか確認してみようとちおがお札を手にします。

そこで、ちおは高速で札を数えるかっこいい技を披露。心の中で、「ノートの紙を切って練習したかいがあった……」と呟きます。友達に褒めてもらいたいがために、無駄な努力をしてしまうちおがとても可愛らしいです。

 

著者
川崎 直孝
出版日
2017-09-23

 

お札を数えることに夢中になっていた2人。少し経ってから、「あれ……えっ、23万!?」と気づくことになります。なんともマイペースな彼女たちです。

23万もあったら、と脳内妄想が膨らみます。いや、2人だから11万と12万か……ならば、いざ勝負!と戦闘モードに。ここで冷静になったちおが「ケーサツ行こうよ!」と切り出します。暴走を自ら止めてくれてよかった、と心底安心します。

しかし、真奈菜が警察に行くのはやめようと泣きつくのです。親友だからこそ、ちおを止めるのですが、もはや本当に友達思いなのか、分からなくなってしまう理由で……。

23万も入った財布を拾ってしまった彼女たちは、この後どのような行動に出るのでしょうか?ぜひ本作で確認してみてください。

 

ちはるの下ネタから始まり、通常運転のちおちゃんに安心……【8巻ネタバレ注意】

1話目からギリギリな下ネタをかまされ、なぜかまたしてもバトル漫画っぽくなっていてと、読む漫画間違えたかな、という入り口の8巻。間違えていないので、これから読む方は安心して進んでください。

5巻で初登場ながら指の付け根までずっぷりとカンチョーを見せつけるという衝撃の印象を残したちはる。現在は昼休みの校庭の使用権をめぐって「ケツ闘」をしているそうです……。読んで字のごとくの戦いなのですが、健在ですね。

しかし彼女は彼女のアイデンティティとも言えるカンチョーに別れを告げ、新たな出会い「カバディ」の虜になってしまい……。

著者
川崎 直孝
出版日
2018-03-23

そんなちはるの新たな世界への扉オープン展開もいいですが、やはり8巻の見所はちおちゃんの魅力でしょう。

安藤にデートに誘われ、女の部分を見せるちおちゃん……。ふたりはお互いのことを意識しすぎて、つい頬を赤らめます……。

そんなふたりの横にいる、真奈菜(笑)

あまりの甘酸っぱい度数の高さに人の形を保っていられないほどです。ひとりだけリア充するなんてぜってーゆるさねぇ、という熱すぎる気持ちに、読者としても共感し、感無量です?これこそ本作の青春ではないでしょうか。

しかしそこはやはりゲスの極み初段のちおちゃん。それだけでは終わりません。そのあと女子高生という立場を活かし、憂さ晴らしに小学生たちに大人気ない戦いを仕掛けるのでした……。

先ほどの可愛い表情からは考えもつかないほどのゲス顔。しかし、それでこそちおちゃんです。

ちはるの仁義なき戦いに、ちおちゃんの甘酸っぱくてゲッスい青春の様子、溶ける真奈菜のをぜひ作品でご覧ください。


今回紹介した以外にも、まだまだ強烈なエピソードが目白押しです。ちなみに単行本では、各話のおまけや、ちおちゃん以外のキャラクターのサイドストーリーも収録されています。こちらもぜひチェックしてみてください!

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