「別冊フレンド」で連載されている三次マキの『PとJK』は、16歳の女子高校生・本谷歌子と、22歳の警察官・佐賀野功太のドタバタラブコメディです。結婚を前提に付き合うという急展開と、2人を中心にくり広げられる人間模様がほのぼのしていて人気があります。
「別冊フレンド」で三次マキが連載している『PとJK』は、女子高生の本谷歌子と、警察官の佐賀野功太が出会って結婚するまでが、スピード展開していく少女漫画です。
年齢差カップルのラブコメディと思って読むとそれだけではなく、歌子のほのぼのとした性格や、功太の真面目さと警察官という職への敬意、そして2人の脇を固める登場人物たちが魅力的で、読者の人気を得ています。
そこで今回は『PとJK』の登場人物3人にスポットを当て、さらには最新巻までのネタバレもご紹介します。
- 著者
- 三次 マキ
- 出版日
- 2013-04-12
主人公の本谷歌子は、16歳の女子高校生。ある日友達に誘われて行った合コンで佐賀野功太と出会い、好きになります。しかし、せっかく良いムードになったのにウソの年齢を言っているのがバレて、振られることに。
警察官の功太は、未成年と付き合うのは職務的な問題があるため拒んでいましたが、彼らは本当は両思いでした。功太は、付き合うならば結婚しようと言い、2人は晴れて結婚前提で付き合うことになったのです。
- 著者
- 三次 マキ
- 出版日
- 2014-04-11
本谷歌子は、16歳の女子高校生。友人に誘われて、22歳の設定で社会人との合コンに参加しますが、そこでひとりの男性に睨まれていることに気付き動揺します。本当の年齢を知らない男性たちからお酒を勧められ、飲もうかと迷っていると、睨んでいた男性が代わりに飲んでくれました。
その男性の名は佐賀野功太。帰り道で良い雰囲気になりますが、そこで16歳だとバレてしまい、雰囲気は一変してしまいました。
次の日歌子は、警察官姿の功太と遭遇し、彼の職業を知ります。功太と接していくうちに歌子はだんだん好きになっていき、その気持ちを彼にぶつけていくのですが、まったく相手にしてもらえません。
それでも歌子はそばにいたいと思い、派出所にやってきては元気にあいさつをする毎日を続けます。
「功太くんが好き」(『PとJK』1巻より引用)
この関係が終わってしまうかもしれないと分かっていても、歌子は思わず言ってしまいました……。
めでたく両思いになった後は、功太の上司の山本と仲良くなったりするなど、彼の周りの人たちとも良好な関係を築いていく良い妻となります。女子高校生の歌子が、功太と深く関わることで成長していく姿は、とても健気で可愛いです。
- 著者
- 三次 マキ
- 出版日
- 2014-08-12
佐賀野功太は22歳の警察官。母親を早くに亡くし、姉が親代わりを務めてくれていました。 高校時代は家庭環境が複雑だったこともあり、グレた生活を送っていて、刑事だった父親ともうまくコミュニケーションをとれていませんでした。
その父親は、功太を守って犯罪者に刺され、亡くなってしまいます。功太はそれをきっかけに父親と同じ警察の職を選び、職務をまっとうしているのです。
歌子とは合コンで知り合いますが、16歳の女子高校生と知り、警察官という職務上距離を置こうとします。ことあるごとにやってくる彼女のことが実は気になってはいるものの、表面上は興味の無い素振りを続けていました。
しかし、ある時歌子が功太をかばって怪我をしてしまった時に、
「僕は君と一緒にいたいんだっ!!」(『PとJK』1巻より引用)
と、思わず警察官という立場を忘れて言ってしまいます。どんなに気の無いふりをしていても、彼女のことを好きな気持ちがあふれてしまうのです。そして……
「結婚しよう」(『PとJK』1巻より引用)
これが、恋愛と警察官という職業とを両立できる唯一の手段として、功太が導き出した答えでした。
それからは、プライベートでは歌子の旦那さんとして、仕事中は警察官として生活。どこまでも警察官という職業に忠誠を誓っているところが、功太の真面目さを表しています。
- 著者
- 三次 マキ
- 出版日
- 2016-01-13
大神平助は、歌子と同じ学校に通う高校生です。仲間と共に功太に補導されたことで、留年。そのことを逆恨みして功太を襲撃する計画をたてます。
しかし功太に殴りかかろうとしたその時、計画を偶然聞いて阻止しようとした歌子が間に入り、彼女に怪我をさせてしまいました。そのことをひどく気にしていて、歌子が知らないところで何度も両親に謝罪をしにいきますが、許してもらえません。
さらに、留年したことで歌子と同じクラスになります。そして彼女と高校生活を過ごしはじめると、好きな感情が芽生えてしまい、功太とライバル関係へ発展していきました。
実は功太のことを内心では認めていて、2人が結婚した際は、祝福とまではいきませんが納得している様子もうかがえました。
母親と2人暮らしをしていて、義理の父親のDVが原因で警察に駆け込んだ過去があります。その時の対応が不服で、以後は警察嫌いに。しかし再びDV問題が起きた時には、功太の気転で解決となりました。その後は母方の田舎へ転校しています。
- 著者
- 三次 マキ
- 出版日
- 2017-03-13
9巻では、歌子の友人・矢口三門と、その幼なじみ・永倉二郎の恋の結末が描かれています。二郎に思わず告白してしまった三門ですが、彼が誰のことを好きなのかは分かっていて、それを後押し。二郎はめでたく意中の人と両思いとなりました。そして三門は歌子のところへ行き、失恋の涙を流すのです。
一方の歌子は、いよいよ高校の修学旅行へ向かいます。旅先で、同じく修学旅行に来ていたかつてのクラスメート、平助とばったり遭遇し、みんなで旅を楽しみました。
その夜、不良少女の仙道唯が知らない男性に絡まれているところに出くわし、平助が助けに入ります。唯を連れてその場を後にする平助を心配する歌子たちでしたが、そこで2人が幼なじみだということがわかりました。
歌子は平助に、唯との関係を問いただします。唯が登場したことで、どんどん険悪になっていってしまう歌子たち……。
「これからどうするかは、おまえが決めろ」(『PとJK』9巻より引用)
平助は友達、という考えを捨てれない歌子は、これからも関係性は変わらないと思っていました。考えがまとまらないまま修学旅行が終わり、帰路に着くと目の前には久しぶりの功太の笑顔が……。
ほぼ1巻分登場していなかった功太を見ると、読者も久しぶりな気持ちになり、はやく次を読みたくなってしまいます。ですが、9巻はここで終了。10巻は平助と唯の関係性がどうなっていくのか、それを歌子はどう感じていくのか、注目です。
歌子と功太の恋愛模様だけではなく、周りの人物たちのバックボーンも丁寧に描いている『PとJK』。今後の彼らの恋愛に注目です。