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漫画『3D彼女』を最終巻までネタバレ紹介!ここを押さえればもっと面白い!

更新:2020.11.26 作成:2017.9.21

非リア充のオタク男子に、突然彼女ができちゃった! というオタク×リアルの恋物語を楽しめる恋愛漫画『3D彼女(リアルガール)』。今回は、甘酸っぱくて切ない、そして最後は深い物語の見所を結末までご紹介!ネタバレを含むので未読の方はご注意ください。

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『3D彼女(リアルガール)』の名言、面白さを最終巻までネタバレ紹介!映画化漫画が泣ける!

オタクで非モテ男の主人公・筒井光(通称つっつん)と、リア充の美少女・色葉とのじれったい恋模様をが魅力の本作。

つっつんの友だちは同じオタク仲間の伊東くんひとりだけ。他のクラスメイトや家族にすらオタクとバカにされている彼が、ひょんなことから超リア充女子と付き合うようになる、という設定が新鮮です。

リア充女子の方からアプローチしてくるという逆シンデレラストーリーなのにもかかわらず、リアルな女性とろくに話したこともないつっつんは戸惑うことばかりで、全然うまくいかない、というじれったさも、本作の魅力のひとつです。

著者
那波 マオ
出版日
2017-08-10

さらに色葉も、思わず嫉妬してしまう様子や独占欲を出してしまうところなど、初めて恋をしたかのようなもどかしさが描かれているため、俄然ストーリーに深みが出ています。

大胆で奔放だけど、「いいヤツ」な色葉に振り回されて、それまでの生活や考え方が乱されまくりのつっつんが可愛らしいのはもちろん、大きな事件が起きるわけではない日常のひとコマを丁寧に描いているからこそ、不器用な2人の恋を自然と応援したくなるのです。

ひょんなことから出会った、本来交わることのなかったはずの2人の交流が、あたたかく切ない恋へと発展していくじれったい純愛ストーリーをぜひ満喫してください。

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漫画『3D彼女(リアルガール)』は最悪な出会いから始まる!【あらすじ】

漫画『3D彼女(リアルガール)』は最悪な出会いから始まる!【あらすじ】
出典:『3D彼女(リアルガール)』1巻

2次元世界のバーチャル彼女で満足していたオタクのつっつんが、遅刻した罰としてプール掃除をすることになってしまうところから物語は動きはじめます。

つっつんと一緒にプール掃除をすることになったのは、派手で男グセが悪いと評判な五十嵐色葉。

2人はプール掃除を始めようとしますが、途中で色葉が足を滑らせ、それを無意識に助けようとしたつっつんも一緒にプールに落ちてびしょ濡れになってしまいます。

濡れた服を脱いでキャミソール1枚になった色葉を見て動揺するつっつんに「童貞?」と聞き、「もっと恋とかしたほうがいい」などと助言する色葉。そんな発言に憤慨するつっつんですが、色葉は意に介さず自宅へ戻り、2人の出会いは最悪な形で幕をおろすのです。

つっつんにとっては最悪な印象しかなかった色葉ですが、実は誤解されやすいだけで、彼女は人を思いやることをちゃんと知っています。つっつんは彼女の人柄を徐々に知っていき、「実はいいやつ?」と考えを改めていくようになるのです。

やがて2人は付き合いはじめますが、3次元の彼女を持った経験など今までなかったつっつんが、色葉に翻弄され戸惑いながらも徐々に関係が深まっていく過程はほほえましく、読者も思わず嬉しくなってしまうでしょう。

しかし、実は色葉には何らかの秘密があるようで……?恋愛だけでなく先の見えないミステリアスな雰囲気が、作品をいっそう鮮やかに彩っています。

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!リアルが苦手なつっつんに共感!

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!リアルが苦手なつっつんに共感!
出典:『3D彼女(リアルガール)』1巻

中学時代からオタクということで虐げられてきたつっつんは、現実世界の人(特に女の子)が苦手です。

好きなことをやってるのはみんな同じなのに、なぜか周囲からは「オタク」「キモイ」と言われてしまう彼は、極力人と関わらないように生きています。

もちろん友だちはほとんどおらず、唯一の友だちがオタク仲間の伊東くん。

現実世界でがんばっても、オタクであることで周囲から蔑まれているために「人とかかわるのが怖い」と考え、「しょせん俺なんて」と殻に閉じこもってしまうのが彼の現状です。現実世界でうまくいかないと、好きなものや仮想世界に没頭してしまう気持ちも分からなくはないですよね。

現実がつらくて逃避したくなることは誰にでもありますが、つっつんの場合には2次元の世界へいってしまうため、なかなか理解を得られないというのが、またつらいところです。

そんな彼ですが、色葉と出会って少しずつ変化していきます。

二股を疑われ2人の男子生徒に絡まれていた色葉を逃がすため、空手部の男子生徒に向かっていったり、本屋で万引きを疑われた彼女をかばったりするなど、人を避けてきたオタクとは思えない行動を起こすのです。

さらに、人を好きになろうと努力し、色葉に「俺と付き合ってください」とちゃんと告白するなど、言葉で気持ちを表すようになっていきます。オタクの彼からすれば大きな進歩でしょう。

しかし、今まで培ってきたオタク気質・ネクラ根性が突然に激変するわけでもなく、色葉に惹かれながらも「自分じゃ不釣合いだ」と思ってみたり、思うようにならない現実に対して「現実って重い」とバーチャル世界に没頭してみたりと、前途揚々とはいきません。

それでも、色葉と一緒にいるために少しずつ現実と向き合い、立ち止まりながら1歩ずつでもがんばる彼の姿は健気で、その成長を応援したくなるのです。

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!リア充女子高生・色葉の秘密

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!リア充女子高生・色葉の秘密
出典:『3D彼女(リアルガール)』1巻

見た目が派手で学校はサボってばかり、また男グセが悪いと噂されるため、女ウケも悪くて友だちがいないという、現実世界の女の嫌なところを寄せ集めたような色葉はつっつんがもっとも苦手とするタイプです。遅刻の罰として課せられたプール掃除も、彼からは「きっと来ないだろう」と決めつけられていました。

しかしその見た目とは裏腹に、つっつんを「オタク」と言って蔑むこともなく、一緒に彼の好きなアニメを見たり、ゲーム三昧の彼の体調を心配したりと、屈託のない様子が描かれています。

色葉を「この子、実はいい子!」と印象づけたのが、1巻に登場するファストフード店でのワンシーンです。

伊東くんと一緒にゲームを楽しんでいたつっつんは、偶然通りかかった中学校時代の同級生に「魔法少女とか言って相変わらずキモい」と言われる中傷を受けます。さらにその同級生は、伊東くんのことも「オタク」呼ばわりして見下すのでした。

趣味は人それぞれなのに、「オタク」で「ネクラ」で「キモイ」と言われてしまうつっつんたちが可哀想になってきたところに、「つっつんお待たせ―」と手を振りながら現れるのが色葉です。

颯爽と現れた色葉は、つっつんたちを悪く言う元同級生に向かって「気持ち悪いからどっかいってくんない?」と告げるのです。しかもとびきりかわいい笑顔で。

美少女の色葉がオタクと親しいというだけでも相手にとっては衝撃を与えることができるのに、さらに追い打ちをかける色葉、めちゃくちゃ格好いい……!となる瞬間です。

そんな勝気でまっすぐな色葉にも何やら秘密があるようで、「半年後に転校する」とか「重い病気なの」と言ってみたかと思えば、「っていうのは全部ウソで」と否定するなど、脈絡のない話をするシーンも出てきます。

また、ファストフード店の一件の後、「診察がある」と言って先に出てしまう色葉も気になるところで、もしかすると「重い病気」というのはあながちウソではないのかも?でも元気そうだからやっぱりウソ? などと読者は考えさせられるでしょう。

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!甘々な恋愛展開に胸キュン!

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!甘々な恋愛展開に胸キュン!
出典:『3D彼女(リアルガール)』1巻

『3D彼女』の最大の見どころといえば、何といっても恋の展開です。

まず、恋に落ちるシチュエーションとして、冒頭の「プールに一緒に落ちる」シーンがありました。共通の体験を通じて急激に距離が縮まっていくという、王道のパターンです。

ただ、王道だけで終わらないのが本作の見どころのひとつ。この段階では、つっつんの色葉に対する印象は最悪なままです。

しかし、彼が元同級生に絡まれているところを色葉が助け、彼女に対する偏見がなくなっていき、次第に2人は距離を縮めていくのです。

そうして恋愛するようになった彼らのほほえましいシーンとしてご紹介したいのが、焼き菓子作りにハマったつっつんが、レシピ本と向き合いながら「おまえに対する愛情の向け方がいまだによくわかんなくて」とつぶやくひとコマです。

愛情のやり場に困ってお菓子を作ってしまう彼も可愛いですし、それを聞いて照れる色葉と伊東くんも可愛いですし、そもそもそのセリフを無自覚のまま色葉の目の前で発言するという、むずがゆい展開にキュンとしてしまいます。

さらにその後には、屋上でつっつんお手製のドーナツとチーズケーキを食べ、色葉の口元についた食べカスを彼が拭ってあげて……。つい「リア充爆発しろ!」と言いたくなるようなシーンが続き、こっちが赤面してしまうほど2人の様子が可愛らしく描かれているのです。

また本作は、いわゆる男性キャラクターが女性をリードする(翻弄する)という展開とは真逆なため、キュンとするセリフは色葉からも発せられます。

2巻で、つっつんが学校中を敵にまわすような事件に巻き込まれるシーンがありますが、その時につっつんは色葉に「おまえが俺みたいなのと付き合ってる必要はない」「他にいい男はいっぱいいる」と、暗に別れをほのめかすようなことを言いますが、色葉はこれを一蹴し、

「あたしの好きな人は
 誰よりも優しくて
 友達思いで
 不器用だけど愛しい
 世界でいちばんいい男だよ」(『3D彼女』2巻より引用)

とつっつんに伝えます。そんなこと言われたら、惚れ直すしかないですよね!

さらに、「あたしが好きなら一人で答えを出さないで、ちゃんとあたしを連れて行ってよ」と困難も2人で乗り越えていくというダメ押しのひと言を放ち、見事つっつんを泣かせることに成功するのでした。

いろいろな出来事を乗り越えて、不器用ながら2人で恋を育み始めたつっつんと色葉ですが、さらに2人の関係を進めるアクションとして「ライバル的な存在が現れる」という最大のスパイスが投下されます。

他人が入り込んでくることによって2人の関係に変化が現れるのかどうかも、期待したいところです。

それぞれ自分の気持ちと向き合いながら、嫉妬したり独り占めしたくなったり、キュンとしたり切なくなったり……。はたして、2人の恋は今後どうなっていくのでしょうか?互いに初めての経験がつまった甘酸っぱい2人の恋の行方は、さらに見逃せない展開となっていきそうです。

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!友情にホロリ

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!友情にホロリ
出典:『3D彼女(リアルガール)』4巻

本作は恋愛漫画ではありますが、周囲の友情も見所のひとつ。当初は伊東しか友達がいなかったつっつん。

伊東も優しくはあるのですが、なにぶん経験不足で自分のことで手いっぱいになってしまったり、アドバイスするには頼りなかったりします。

しかし1巻から登場しているということもあり、最も長い繋がりでつっつんを支え、そのまっすぐな優しさで彼を励まし続けます。

また、2巻から登場し、つっつんをキモがりながらも何かしら手を貸してくれるのが石野。基本つっつんにはあたりが強いですが、色葉には優しく、女性ならではの目線でふたりを繋ぎます。

そして何やかんや付き合っていっしょに行動することになったのが高梨。当初は色葉を狙い、つっつんに幼女誘拐の疑いをかけさせて無理やり彼女と付き合おうとする人物でしたが、地味にすごいつっつんのことを認めているそぶりを見せるようになっていきます。

そして最後に登場するのがつっつんの女子版のような綾戸。ぱっと見似ているようで実はまったく違うのですが、彼に勇気付けられ、一緒にいるようになる人物です。そして最終的には伊東の思い人になるキャラでもあります。

つっつんと色葉の恋愛模様ももちろんいいですが、周囲の人物との友情、彼らの物語もぜひご覧いただければと思います。

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!つっつんの青春がどんどん加速!三角関係?

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!つっつんの青春がどんどん加速!三角関係?
出典:『3D彼女(リアルガール)』5巻

本作はオタク同士で世界を完結させ、物語のような青春を過ごす予定ではなかったつっつんの環境が変化していく様子が見所。特に4巻からはその流れが顕著になります。

色葉のヤキモチにワタワタしたり、友人たち?と服を買いに行ったり、みんなでキャンプに行ったりと、これぞ、というような王道の青春を過ごすのです。

しかも4巻ではつっつんを巡って3角関係が勃発。といっても鈍感なつっつんは気づきません。純粋な後輩・綾戸が密かに思いを育んでしまい、敏感に察するタイプの色葉が気づいて。気づかれたことに綾戸も気づき、と水面下で気まずいことになるのです。

しかもそれだけでは終わらず、実はつっつんの親友である伊東は、綾戸のことが好きだということに気づき、さらに関係が複雑になっていきます。

しかしそれを石野や高梨がサポートし、つっつんに気づかせるのです。

これぞまさに青春!暗くて明日に希望を持っていなかったような主人公がどんどん変わっていく姿には胸が熱くなります。

漫画『3D彼女』の面白さをネタバレ!作品最大のテーマを感じる結末【最終12巻】

11巻でついに自分の病気についてつっつんに告白した色葉。実は彼女は脳に病を持っており、その手術をするために渡米することになっていたと言うのです。

今までの冗談めかした言葉も不安からこぼれてしまったもの。その病気は命に関わるものなので、記憶をなくすリスクがありながらも手術を受けるしかありません。

黙っていなくなるつもりだった色葉ですが、家の前で寝袋を持参して野営の覚悟ではり込むつっつんに根負けし、最後にこんなことを約束させます。

「あたしを忘れて」(『3D彼女』11巻より引用)

それから色葉は彼の前を去っていきました。

著者
那波 マオ
出版日
2016-08-12

しかしその後つっつんは彼女を忘れることができず、ただひたすら屍のような日々を過ごしています。

周囲が心配し、声をかけるも色葉のいない日々に意味を見出せないつっつん。どうにか母親に色葉のためにも付き合ったことを後悔させないような男になりなさい、と喝を入れられ、受験だけはしようと思い直しました。

そこからつっつんは猛勉強したらしく、何と日本最高峰のT大に合格。そのまま商社に勤め、25歳ながらももう昇進の話まで出るという出世街道を走っています。

しかし同僚の美人に誘われても乗らず、特にこれといった趣味もなく、と色葉と別れた高校時代からずっと止まった時間を生きていました。

そこに、ついに色葉が来日するのです。

しかしやはり彼女は以前の記憶がないようで、思い出すのが怖いと記憶を取り戻そうともしません。

しかしある日、昔の荷物を取り出した時に彼女は大仏のダサいキーホルダーを見つけます。それはつっつんとお揃いで買ったもの。それを見て、彼女は何か苦しい気持ちになるのでした。

そこで義理の弟である千夏に頼み、彼が「色葉のことを一番知っている」と言う人物に会いに行くことにするのです。

そして約7年ぶりの再会を果たす色葉とつっつん。

しかし彼女が自分のことを思い出せない様子を見て、つっつんは自分をただの同級生だと言ってその場を去ろうとします。

しかしつっつんのカバンに自分と同じ大仏のキーホルダーがついているのを見た色葉は彼を止め、こう言います。

「絶対あなたは何か知ってる あたしこれを見ると苦しくなるの

どうしてなの 教えてよ…」(『3D彼女』12巻より引用)

涙を流しながら彼に聞く色葉。

つっつんもまたそれを聞いて涙を流します。そしてずっと貯め続けてきた気持ちを色葉にぶつけ……。

最終回は「人生が予想もつかないことが よく起きるんだ」という言葉で始まり、その言葉とともに色葉とつっつんの再会からまた数年経った景色が映し出されます。

『3D彼女』は記憶喪失のドラマチックな展開が注目されることが多いかもしれませんが、読んでいるとそれがメインの作品ではないような印象を受けます。

本作は予想もつかない人生の変化を受け入れ、前に進むことのできる人間の強さを描いているのではないかと思うのです。

もともとどう見てもカーストが違うふたりの出会い。そこからお互いに相手がなくてはならないほどにまで深く愛し合ったこと。それでも最初から決まっていた色葉の病気によって別れざるをえなかったこと。そして再会。

すべて、1巻のキラキラ女子に敵意むき出しだったつっつんからは考えられない出来事です。その考えられない出来事すべてを経験したからこそ出てくる、再会した時のつっつんの気持ち、言葉はすべてが無駄ではなかったのだと訴えているように感じられます。

そして辛く、嬉しかったその出来事さえも過去になり、最終回ではまた新たな道が拓けています。

変化を乗り越え、前に進む人間の強さを感じることのできる『3D彼女』の結末。具体的な内容はぜひ作品でお確かめください。

恋愛少女漫画の王道を進みつつ、少し違った視点からのスパイスを盛り込んだ『3D彼女』の楽しみ方、いかがでしたか?今回ご紹介した見所はほんの一部ですが、読む前に押さえておくと、より物語が味わい深くなるはずですよ。