『ヒトクイ-origin-』が無料!魅力を10巻まで全巻ネタバレ考察!

更新:2021.6.17

『ヒトクイ-origin-』は、MITA原作によるWeb漫画を、太田羊羹が作画を担当して書き直し、商業化した作品です。ストーリー、絵ともに優れている本作品について、ネタバレ込みでご紹介します。スマホアプリで無料で読めるのでそちらからご自身で作品を楽しんでみるのもおすすめです。

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『ヒトクイ-origin-』が無料で読める!考察広がる魅力を全巻ネタバレ紹介!

 

ちまたに勃発する奇妙な集団突然死。死因はみな心臓麻痺です。なぜ集団で人々が亡くなっていくのか……その謎の手がかりとなるのが、チェーンメール。そこには、怪しげな「ヒトクイ」という文字が記されていました。

この奇怪な事件に巻き込まれるのが、高校生の中村陽太です。人を次々と襲う、恐ろしい怪物のような存在に立ち向かい、突然死事件の謎に迫っていきます。

著者
出版日
2015-02-12
お得に読むなら

「ヒトクイ」という言葉から想像できるように、作中ではかなり惨たらしいシーンが描かれています。グロい漫画が好きな方には、特におすすめしたい作品です。

また、本作はシリーズになっていて、『ヒト喰イ』とそれぞれの物語が交差しながら展開されていきます。世界観が緻密に設定されているため、2作とも読めば、より深く理解することができるでしょう。

この記事では『ヒトクイ-origin-』と『ヒト喰イ』の時系列を整理した後にあらすじ、キャラ、各巻の見所をご紹介させていただきます。ぜひ読むほどに考察が広がる本作の魅力を知っていただければと思います。ネタバレを含むので未読の方はご注意ください。

『ヒト喰イ』と『ヒトクイ-origin-』って何が違うの?時系列を分かりやすく説明

 

本作は、元々WEB漫画『ヒトクイ』として人気を博していました。主人公は、高校生の中村陽太です。

2012年には、作品の商業化に先立ち、作中に登場する佐々木アキラを主人公としたスピンオフ作品として『ヒト喰イ』が裏サンデーで発表されました。

その後、『ヒトクイ』のリメイク版として裏サンデーや漫画アプリの「マンガワン」で『ヒトクイ-origin-』が連載されました。

これらの作品は、共通する登場人物もいますが、キャラクターが大きく異なります。ただ、作品の主軸となる「ヒトクイ」に関するルールは同じです。2つの作品から醸し出される違和感は、どんどん物語の考察を広げていきます。

両方の作品を読み進めていくにつれ、物語は次第にリンクし、読者は両作品を大きく包み込む世界に気づくはずです。最後にはきっと感動を呼ぶことでしょう。

商品化の順番どおり、『ヒト喰イ』を読み終わった後に『ヒトクイ-origin-』を読んで、2作品に一気通貫する物語の核を味わっていただくのもおすすめです。

 

著者
太田 羊羹
出版日
2012-12-18
お得に読むなら

【時系列を分かりやすくまとめると】

  1. 『ヒトクイ-origin-』1〜4巻
     
  2. →『ヒト喰い』の世界とリンクし、同時進行
     
  3. →『ヒトクイ-origin-』では、『ヒト喰い』で描かれなかったその後の世界も展開される

 

『ヒトクイ-origin-』に見る頭脳戦、謎に引き込まれる!【あらすじ】

『ヒトクイ-origin-』に見る頭脳戦、謎に引き込まれる!【あらすじ】
出典:『ヒトクイ-origin-』1巻

「ヒトクイ」シリーズでは、共通するルールとして、「ヒトクイという化け物の巣に巻き込まれた者は、そこでヒトクイに喰われてしまうと現実世界で心臓麻痺になり死亡してしまう」というものがあります。

ヒトクイは元は人間なのですが、虫や動物の形をした化け物に変身することができます。そして、彼らは自分の巣(精神世界)に人間を引きずり込んで食べてしまうのです。巣のなかで食べられた人間は、実際の世界でも心臓麻痺で死亡してしまいます。

主人公の高校生、中村陽太は、偶然ヒトクイの巣に巻き込まれてしまいました。人外の力を備えたヒトクイに対し、ただの高校生である陽太は、持ち前の知略を尽くして危機を乗り越えていきます。

しかし、陽太とヒトクイの戦いは、壮絶な展開へと続いていくのです。

登場人物1:中村陽太

登場人物1:中村陽太
出典:『ヒトクイ-origin-』1巻

中村陽太は、ただの高校生……ではありません。母は離婚して出ていき、その後育ててくれた父は自殺したため、彼は施設で育ちました。他人から上から目線で何かを言われるのが大嫌いな性格をしています。

そんな彼が、突然ヒトクイの巣に巻き込まれます。その巣のなかではどんどん人が食い殺されていき、彼も窮地に立たされてしまうのです。

しかし、ヒトクイの巣で命の危機に瀕している状況にもかかわらず、陽太は彼らから上から目線でものを言われたことに腹を立て、持ち前の賢さで反撃の策を練って、最終的にはヒトクイを倒す直前までいきます。

陽太をひと言で表すなら、人のことより自分のこと、生き残った者が勝者という発想の「ダークヒーロー」でしょう。ほかの登場人物も、それぞれ自分なりの正義を達成しようとするなかで、陽太がブレずに自己中に自分の目標達成のみを目論んでいくさまは、王道漫画にはない面白さを感じられます。

登場人物2:佐々木アキラ

登場人物2:佐々木アキラ
出典:『ヒトクイ-origin-』1巻

佐々木アキラは、巣で人を食い散らかすヒトクイを倒して回る「喰人」(クラウド)の一員です。喰人もヒトクイの一種であり、化け物に変身する能力があります。

陽太が初めて巣に巻き込まれた時に一緒になった人物です。最初の出会いは最悪でしたが、その後もずっと敵対していながらも、2人の共通の敵であるヒトクイを協力して倒していく過程で、不思議な絆が生まれていきます。

佐々木アキラが関わるシーンは、そのどれをとっても読者の胸を熱くさせるでしょう。

前作『ヒト喰イ』の主人公でもあり、『ヒトクイ-origin- 』においても重要人物と言わざるを得ません。

登場人物3:来栖大樹

来栖大樹は、「ヒトクイ」シリーズにおける、超重要人物です。ヒロインの来栖スミレの祖父であり、ヒトクイの世界を作った張本人でもあります。

人殺しの化け物を量産するきっかけを作った人物ではありますが、必ずしも悪役としては描かれているわけではありません。

大切な家族を奪われたこと、そして彼らの脳疾患を治すこと、それらが原動力となり研究を重ねた結果、生み出してしまった副産物が「ヒトクイ」でした。

さながら、人の暮らしのためになればと研究を重ねた結果、核分裂の仕組みを発見してしまい、多くの命を奪い去る核兵器を発明してしまった研究者に近いものがあるでしょう。最終巻の彼の言動を見れば、哀しい彼の苦悩がよく理解できます。

著者
出版日
2015-07-15
お得に読むなら

登場人物4:来栖シュウ

登場人物4:来栖シュウ
出典:『ヒトクイ-origin-』1巻

スミレの兄である来栖シュウは、誰からも好かれる好青年で、陽太の慕っていた人物です。また佐々木アキラの親友であり、元喰人でもあります。というのも、すでに戦いの過程で死亡しているのです。

しかし、死亡しているにもかかわらず、主要人物とのかかわりが深くたびたび回想シーンで登場します。そして驚くことに、回想シーンのみならず、実際に登場することになるのです。

なぜ死亡したはずの来栖シュウが実際に作品内に登場するのか……。これには、本作の核であるヒトクイの世界観が深く関わってきます。

その謎が解ける楽しみと、それまで何度も登場して気になる存在になっていたシュウが実際に登場してきた感動と、その両方を味わえるのは物語の終盤です。

登場人物5:来栖スミレ

登場人物5:来栖スミレ
出典:『ヒトクイ-origin-』1巻

来栖スミレは、本作のヒロイン。見た目が可愛く、また陽太の面倒も見てくれるしっかり者タイプという反面、うぶでシャイな性格という、まさにヒロインの鑑のような女の子です。

しかし物語の序盤、読者はスミレの不遇な少女時代から知っていくことになります。彼女は、先天的な脳疾患のせいで、テレパシーを使うことができました。というよりは、使いこなせておらず、無意識に感情が高ぶると能力が出てしまう、という状況でした。

そのため、同級生から気持ち悪がられ、挙句には担任からもいじめられ、壮絶な幼少時代を過ごします。

しかし、そこに現れたのが陽太でした。陽太は自分の父親もテレパシーを使えたため、スミレのことをまったく怖がりません。それどころか、彼はずっと一緒にいてくれるのです。

彼女が抱いた恋心は、陽太に徐々に伝わっていくように見えますが、彼女はヒトクイと喰人の戦いに巻き込まれてしまい、壮絶な運命をたどります。

それもそのはず、スミレのテレパシーの能力は、撒き餌と呼ばれ、ヒトクイを呼び寄せる力をもっていたのです。

この能力の使い道や、なぜ彼女が能力を授かったのかなど、これらの背景がしだいに明らかになっていくにつれ、作品の奥深さが如実に現れてくることになります。

登場人物6:来栖カエデ

登場人物6:来栖カエデ
出典:『ヒトクイ-origin-』7巻

来栖カエデは、シュウとスミレの母親ですが、不幸な陰謀に巻き込まれ、全身を重度の火傷などで負傷し、公には死亡していたことになっていました。

しかし実は、「始祖体」と呼ばれ、人類を滅ぼしかねない危険な存在として生きていたのです。

そんな恐ろしい存在になってしまっていましたが、もちろんもとはシュウとスミレにとって優しい母親でした。回想シーンでは、2人の子を想う彼女の優しさに胸を打たれるでしょう。

先天的な体質により火傷の治療がおこなえないため、彼女の父である来栖大樹が独自に施した治療の一環で、非常に危険な能力を持つ化け物となってしまいます。来栖大樹はただ娘を治したいという想いだったのですが、ことの重大さから、止むなくカエデを殺すしかないというところまで至ってしまうのです。

不幸な運命に翻弄されながら、最終巻でようやくひとつの答えにたどりつきます。そのシーンをみて、あなたは何を思うでしょうか。

登場人物7:花岡友也

来栖大樹は、陽太の父親である中村茂雄に、スミレと同様のテレパシー能力があると気づき、茂雄に接触を図ります。

悪意をもって拒む茂雄に対し、来栖は手を尽くして協力を要請するのですが、その作業を手伝っていた右腕的存在が花岡でした。探偵のようにさまざまな情報を収集しては来栖大樹の目的達成の手助けをしていく非常に優秀な働きをする男です。

登場人物8:神崎圭吾

登場人物8:神崎圭吾
出典:『ヒトクイ-origin-』6巻

神崎圭吾も喰人の一員であり、その変身後の姿は「鎌鼬(かまいたち)」を模したものでした。

想像上の生物に変身するヒトクイは神崎だけであり、その能力も「チート」と呼ばれるくらい強力で、ヒトクイ最強といわれています。圧倒的な戦闘シーンでの存在感は、見るものを魅了するでしょう。

そんな神崎は、普段はコメンテーターとしてテレビ番組で活躍しています。喰人としてヒトクイを始末していく味方側のキャラに見えた神崎も、自己の信念で動いているがゆえに、ほかのシーンでは悪役に見えることがあります。

こういったことから、個々人が抱える正義や信念をひとつずつ尊重していくことの難しさ、単純なる勧善懲悪ストーリーのもつ矛盾を読み取ることができるでしょう。

登場人物9:須藤幸介

須藤はトンボに変身する喰人です。気が弱く、ヒトクイとして暴れていた時に神崎からコテンパンにやられ、命乞いをして喰人の一員に入ったヘタレな性格をしています。

正直、魅力的に感じられるシーンはあまりなく、何か新しいことをしようとするときや、カッコよく見せようとしているときは、だいたい失敗してしまう残念な男です。

作者も徹底的に須藤で遊んでいる印象があります。ある意味期待を裏切らない動きをしてくれるでしょう。

登場人物10:相模テツ

相模テツは、腕っぷしがやたらと強いものの、ヒトクイでも喰人でもない、普通の人間です。

それにも関わらず、1巻からヒトクイの巣に巻き込まれておきながら殺されることなく、最終巻である10巻にも登場して活躍しています。

どんなときにも決して敵に屈さず、見た目が明らかに化け物であっても、自分より強い相手でも、まったくひるまない強い男です。あくまで人間なのですが、彼が登場したときにはものすごい安心感を得られるでしょう。

そんな彼は、実は兄がヒトクイに殺されたので、その怒りに駆られヒトクイを憎んでいる、という背景がありました。その怨念を原動力に、作中ではたびたび活躍していくのです。

謎だらけの世界に飛び込んだ陽太【1巻ネタバレ注意】

ここからは各巻のストーリーの見所から本作の魅力を紹介させていただきます。

巷でチェーンメールとして噂になっているヒトクイ。陽太はある日、下校中に歩いている途中でいきなり広場のような場所にワープしてしまいます。他数人も気づくとそこにいたようで、何も分かっていないのはみな同じのように見えました。

ひとりの老人の申し出によってそれぞれ自己紹介するなか、陽太は偽名を使って話します。そしてどこかその老人に怪しさを感じた彼は、一緒に行動はせず、広場に残りました。

ちょうど同じように残ったのは3人。自己紹介をしなかったヤンキー風のタンクトップ男に、アキラと名乗るマントを着た人物でした。

タンクトップの男といっしょに広場を出て行動することになった陽太。そこで老人の口車に乗せられ、死人が出た部屋に入るのですが……。

著者
出版日
2015-02-12
お得に読むなら

1巻で気になる伏線はアキラの存在とヒトクイのルールでしょう。ワープしたこの世界はひとり主人となるヒトクイがおり、そのヒトクイを倒すともとの世界に戻れるようなのです。

通常はその記憶はなくなるとふたりめのヒトクイに説明されたのですが、陽太はなぜかその記憶を持ったままでいました。

このことが示すものは何なのか、アキラというヒトクイの目的は、気になる謎が散りばめられた物語の始まりの巻です。

撒き餌の意味とは?【2巻ネタバレ注意】

1巻でアキラがヒトクイだということが分かりました。2巻では徐々にその真相へと近づいていきます。

陽太がスミレに連れてこられたのは、事故に遭っているところをたまたま助けた須藤という男のもとでした。これから退院だということで軽く話してその場を去りますが、陽太が携帯を落としたということでその病室の前に戻ると、中から「ヒトクイ」という単語が聞こえてきます。

そのまま須藤の話に耳を傾けると、須藤は一昨日に陽太が巻き込まれたヒトクイのことを神崎という男と話していて……。しかし気づくと陽太は再びあの世界に連れていかれてしまったのでした。今度はそこは洞窟のような場所。陽太はアキラを見つけ、詳細の真実を聞こうとするのですが……。

著者
出版日
2015-07-15

2巻で注目したいのは喰人(クラウド)の存在。アキラは当初記憶があるままの陽太を見つけ、殺そうとしてきます。実は記憶があるということがヒトクイであり、その世界の主だということの証明らしいのです。

しかし陽太にはヒトクイ特有の食欲がありませんでした。それを聞いたアキラは「撒き餌」という謎の言葉を残します。

ついに来栖大樹も登場し、役者が徐々に揃ってきました。これからさらにスピード感を増すストーリーへの予感にワクワクさせられます。

スミレと陽太の過去【3巻ネタバレ注意】

今回は、ヒトクイへの巣へのトリップはなし。須藤とアキラが繋がっていることは判明したものの、その内容は保留です。3巻のメインはスミレと陽太の過去です。

きっかけはスミレに好意を抱いている同級生の男が、陽太の家庭事情を知って、そこにスミレと仲良くしている真の目的があるのだろう、と迫ってきたことでした。

幼い頃に陽太の父が亡くなっていることが彼の回想から明らかになっていましたが、実はその死因に大樹が関わっているとされていたのでした。

結局は大樹による犯行ではなく、自殺として扱われた事件でしたが、それに疑いを持っているから陽太はスミレに近づいているのだろう、とその同級生の男は言ってくるのです。

その話し合いを聞いてしまったスミレ。陽太は追いかけながら、父の事件が彼女の近くにいる目的ではないとつぶやきます。そこからふたりの出会いが描かれます……。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日
お得に読むなら

スミレと陽太は幼馴染ということですが、実は出会ったのは小学生の時。スミレが音波を発することができるという特殊能力を持っているということでいじめられていた頃のことでした。

そこに転校してきた陽太は、スミレの力を怖がらず、むしろ興味を抱いていました。そして彼はいじめられている彼女が助けを求めていることに気づき、「ヒトの痛みがわからんバカどもに、俺がお仕置きしてやる」と言い……。

ふたりの詳しい馴れ初めは作品でお確かめください。

気になるのは最後に少し明かされた来栖家に関する秘密。スミレが定期的に飲んでいる薬は超能力を抑えるためのものだということ、彼女の母は実は存命だということなどが明かされます。詳しい真相は一体どういうものなのでしょうか。

波乱の「退場」でストーリーが動く!【4巻ネタバレ注意】

ついにアキラと現実世界で会うことになった陽太。須藤を使ってスミレを監視していた理由を問いただします。

しかしそれを教えるにはある条件がある、と言うアキラ。彼はある薬を差し出し、これを飲む交換条件としてその情報を共有しようと言います。

その前に「真実」を話してやろうと提案するアキラ。そこでヒトクイの巣から生きて出るための3つの条件、ヒトクイの正体を明かします。

実はこの正体にまつわる事実がスミレを監視している理由に関わっているのです。そしてさらに詳しいことは薬を飲んでから、という条件をもう一度言うのです。

しかしふたりの話し合いの途中で、再び彼らは今度はジャングルのようなヒトクイの巣に迷い込んでしまい……。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日
お得に読むなら

初めてアキラすらも手こずるような特殊能力を持った敵が現れました。そこでの展開は予想外のもの。ミステリー展開ももちろんですが、心理的に引き込まれるところが本作の魅力でもあることを感じさせられる展開が描かれます。

詳しい様子はぜひ作品でご覧ください。新たな情報を知り、これからの陽太の行動が変化してきそうな内容です!

チャンとの再対決【5巻ネタバレ注意】

ヒトクイで徒党を組んで巣を荒らしているという奴らが何やら怪しい動きを見せているところから始まるこの巻。

陽太は4巻での戦いを終え、無事に戻ってくることはできたものの、あれから1週間学校を休んでいました。そこに須藤がアプローチしてきて、アキラを殺したジャングルの主であるチャン・リーという男を退治するのに協力してくれないかと持ちかけてきます。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日
お得に読むなら

その提案に対し、スミレとヒトクイの関係についての真相を明かすことを条件に出す陽太。それで合意がとれます。しかし陽太がアキラからもらった「撒き餌」としての能力を抑えることのできる薬を飲もうか迷っている時に、再びジャングルのようなチャンの巣に迷い込んでしまうのです。しかもそこにはスミレもいて……。

360度見ることも出来る視野に、伸縮自在の舌、さらに喰った相手の姿を真似ることもできるという、今までで最強レベルの敵・チャンに、果たして一矢報いることができるのでしょうか。

手も足も出なかった状況から、少しずつ形成が変化していく展開にページをめくる手が止まりません!

ますます混線する展開!【6巻ネタバレ注意】

チャンのヒトクイの能力を殺したことで、もとの世界に戻ることができた陽太たち。しかしスミレは記憶を無くさず、一連のバトルを覚えていました。ますます彼女の能力についての真相が気になりますね。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日

そんななか、須藤との電話だけの登場だった神崎がやっと登場します。彼は喰人最強の戦力を誇る人物。何やら怪しい動きを続ける勢力とも対等に戦っていました。

ついに彼と会うことになった陽太は、そこでスミレの兄・シュウはヒトクイの始祖体に殺されたということ、その始祖体は未だに生きているということを明かされます。

それとスミレについての関係は関係者のみにしか明かせないと言われ、陽太は再び彼らの仲間になることを誘われるのですが……。

神崎率いる喰人たち、そのトップにいる大樹の秘密、始祖体を狙い「新たなセカイ」を目論む、元喰人の「橘」、彼をトップに集うチャンたちヒトクイ……。

真相が少しずつ明かされているものの、新登場のキャラたちも多く、それぞれの思惑と秘密が混線する展開です。

現実を侵食するヒトクイの世界【7巻ネタバレ注意】

橘たちが大樹の病院を爆破したことで、始祖体が奪われてしまいました。しかも彼の奪った始祖体は移動途中に目覚めてしまい、現実の街のような巣を張られてしまうのです。そこに巻き込まれた範囲の人々は今までとは比べ物になりません。

その巣に巻き込まれた陽太やスミレたち。陽太は始祖体になぜか抱きしめられ、逢いたかったと言われます。

とまどう陽太のもとにやってきたのは転校生の少女の力によって体の自由がきかなくなったスミレ。彼女はそこで彼と一緒にいる始祖体を見て「お母さん」と呼ぶのですが……。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日

ついに始祖体が橘たちの手に渡り、目覚めてしまいます。実はこれこそが彼の目論んでいたことで、この世界、そして始祖体を掌握できれば、自分のヒトクイとしての能力を使うことのできる現実世界のようなこの場所のトップになれるということだったのです。

やっと橘たちの目論見が明らかになり、始祖体の正体がスミレの母親・カエデだということも明らかになった7巻。

ヒトクイたちの世界が現実をも脅かそうとしていることへの恐ろしさがにじり寄ってくるような恐ろしさを感じさせる展開です。

それぞれ別の場所で動く登場人物たち【8巻ネタバレ注意】

一度は橘たちにやられそうになった始祖体は、一度世界を閉じました。人々は現実世界に戻ることができましたが、依然始祖体は彼らに奪われたまま。そしてそれから2週間後、再びその世界に人々が巻き込まれます。

橘たちが事前に大樹の病院を含め、様々な医療機関に卸される点滴に細工をしていたことにより、多くの人がヒトクイ化しました。架空の世界とはいえ、そこは化け物たちがはびこる惨状となり、より恐ろしく感じられます。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日

そんな始祖体と通常のヒトクイの違いは他人をその世界に誘う方法でした。普通のヒトクイは自分の精神世界に人々を引き込みますが、始祖体は人と人の脳を繋げ、巨大なネットワークを構築し、それをそのまま世界として立ち上がらせます。

今回のこの世界は何億もの人間の記憶から作られた世界であり、それゆえに正確なのです。しかしそのネットワークのホストである、カエデが7年前に全身火傷を負ってから意識を無くしている関係で、この世界は7年前で時が止まっているのでした。

そこにはスミレの兄であるシュウや、死んだはずのアキラがおり……。

今回の世界から抜け出すためには、カエデの能力を無くす必要があります。そのために大樹が選んだのがアキラでした。

気になるのはアキラが生きている理由。記憶の世界だからということの他にも、「不死身のヒトクイ」という存在がその理由のようなのです。さらに、大樹がチャンと契約した内容や、陽太がスミレと同じ「撒き餌」という特徴を持つことから、何か考えていることなどの展開からも目が離せません。

さまざまな場所でそれぞれの人物が別の思惑を持って、再び始祖体の世界で動き始めた8巻。クライマックスに向けてますます目が離せません!

茂雄と大樹の過去【9巻ネタバレ注意】

カエデとスミレが話し合う時間をつくるため、カエデを倒そうとするアキラの進路を阻む陽太。自我を失ったカエデですが、スミレのテレパスの声だけは聞こえるということで、彼女に指示を出させ、始祖体の力を操ってアキラに防戦します。

しかしやっと彼をねじ伏せることができたかと思いきや、別の場所で指示を出していたスミレに近づく怪しい影が現れます。

実はそれは陽太の父・茂雄。彼はスミレに陽太よりも優先すべきことがあると話し、彼女を容赦無く殴りつけて……。

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日

一方神崎は橘と戦っていました。須藤の教育係に、かつては仲間だった橘を選んだ神崎は、須藤の過去からこの世界を支配しようとする真の目的を知ります……。

いよいよ大詰めになってきた戦い。この巻最大の見所は茂雄の過去でしょうか。一度彼は大樹に殺されていたのではないかという疑いがかかる展開がありましたが、間違いなく自殺でした。

しかしその自殺間際に茂雄が言った言葉が、この世界に彼が今いる原因、そして目的を表しています。果たして10年前に死んだはずの彼がなぜ、7年前の人々の記憶の世界にいるのか、この戦いの決着はどうつくのか。スピード感満載の展開です。

人々の「過去」との対面に泣ける。そして物語は閉じていき……【10巻ネタバレ注意】

 

10巻は、これまで1巻から続いてきた「ヒトクイ」の不思議な世界に終止符を打つ巻になっています。

なぜヒトクイの巣が存在するのか、どういった仕組みで世界が存在しているのか、またラスボスの目的は何なのか、といったことを正確に理解したうえで、陽太がその企みを華麗に阻止する姿は、見ていて清々しく感じられるでしょう。

 

著者
["MITA", "太田 羊羹"]
出版日

 

しかし最終巻はそれだけでなく、現実世界では死亡してしまった人間と再会し、現世では叶わなかった願いを叶えていくという感動的なシーンも描かれています。

作中、すでに何度も回想シーンが入っているため、各キャラクターの故人への愛情がいかに深いかを知ることができます。彼らの気持ちを十分理解しながら読むと、込みあげてくるものがあるでしょう。こんな悪そうなやつにも意外な一面が……と思うところさえあります。

また、陽太とスミレの恋模様にも、意外なきっかけによる進展をみることができます。この時に描かれている2人の表情には、思わずにやけてしまうこと間違いなしです。

長きに渡ってさまざまな展開を見せてきましたが、そのエンディングは心地よく、清々しい読後感を味わえるものとなっています。

ぜひ『ヒト喰イ』と『ヒトクイ-origin-』、どちらも一気に読んでみてください。

 

『ヒトクイ-origin-』を無料で読んでみよう!

著者
出版日
2015-02-12

手に汗握る展開に、感動的なシーンで読者を引き込んでくる本作。全10巻というボリュームで登場人物それぞれの思惑や能力、過去が絡み合い、立体的に世界を構築しています。

ヒトクイというものをとりまいて渦巻く人々の欲望のさまをぜひ、ご自身の目でご覧ください!グロテスクなシーンはあるものの、それが大丈夫であれば、男女関係なくおすすめできる作品です。

ちなみに本作はスマホアプリで無料で読むこともできるのでそちらから試しにこの世界観を覗いてみるのもいいかもしれません。

以上のとおり、WEB漫画でヒットしていた作品の商業化というだけあって、ストーリーが非常に面白く考察が尽きない展開になっています。ぜひ、スマホアプリで無料で読めるこの機に、読んでみてはいかがでしょうか。

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