長く使い続けられたものには想いが宿り、やがてそれは「付喪神」となる……。一也は、母の形見の付喪神・桐葉とともに、町で起こる怪異をおさめるために活動することになるのでした。 本作『つぐもも』は、浜田よしかづが描く妖怪退治のバトル漫画です。生々しいエロ要素が多々挿入されており、バトルとエロのどちらが主なのかわからなくなることもしばしば……。2017年のアニメ化に次いで、2020年4月5日から第二期が放送になります。今回は、そんな本作の魅力をお伝えしましょう。これで皆さんも、妖怪フェチの仲間入り!
人が想いをこめて使い続けた「物」は、長い年月をかけて「付喪神」、通称「つぐもも」へと成り変わると言われています。
本作は主人公が付喪神と協力して、悪の想いに染まった付喪神「あまそぎ」と呼ばれる存在と戦う、妖怪退治ファンタジーです。熱いバトルに加えて、エロもウリとなっています。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2008-06-28
そのバトルとエロを支えるのが、圧倒的な作者の画力です。バトルシーンは細部まで描かれ、かなりの迫力と躍動感が伝わってきます。エロシーンはやたらと艶めかしく描かれて、思わずニヤっとしてしまうこと間違いなし。
今回は最新23巻と、バトルとエロそれぞれの魅力をお伝えしていきます。どちらに惹かれるかは、あなたしだいです!
上岡東中学校2年生の加賀見一也(かがみ かずや)は、母の形見である「帯」を常に持ち歩いていました。
ある日のこと、彼は学校で化物のような存在に襲われ、屋上から落とされてしまいます。死を覚悟した一也でしたが、そこで形見の帯が突如開き、彼を守ってくました。
彼の持っていた帯には、「付喪神」が宿っていたのです。その付喪神は「桐葉(きりは)」と名乗り、人間と同じ姿をした美少女へと成り変わります。この彼女との出会いが、一也を妖怪退治の日常へと誘うことになりました。
ボーイ・ミーツ・ガール的な展開と、戦いの日常を余儀なくされるというバトルファンタジーにおける王道の印象を受けますが……それだけではありません!
本作を語るうえでかかせないのが、肉感溢れるむちむちの女性キャラと、頻出するエロです。細い体に大きな胸というキャラが多い昨今ですが、『つぐもも』のキャラは、健康的で肉感のあるキャラが多いのが特徴。
特に太もものあたりがリアルに描かれており、その質感を想像させます。もちろん、おっぱいに関しても文句なし!小さいの、普通の、大きいの、すべてを取り揃えております。好みのサイズがいることは間違いありません。
リアルな肉体を感じさせる高クオリティな絵で、エロが多発します。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2010-11-12
なかでも多いのは、「お風呂シーン」。ヒロインの体を洗ったり、洗われたり、はたまたヒロイン同士の絡みを見たりと、本作におけるエロの大半はお風呂に詰まっていると言ってよいでしょう。毎度のクオリティの高さと細部までの描き込みに、感服するしかありません。
ただエロいだけじゃない、読者に細部まで伝える描き込みこそが本作のエロの醍醐味となるのです。
本作はエロもさることながら、戦闘シーンも必見。王道のバトル漫画らしい必殺技や変身などのアツいシーンが多く、純粋にバトル漫画としても楽しむことができます。
しかし上述したように、本作で注目するべきなのは、王道さだけではありません。戦闘シーンでも浜田よしかづによる画力の高さが惜しみなく発揮され、それが段違いの迫力を生み出しているのです。
ぶつかり合った際の衝撃や、くり出した技の威力などが想像でき、文字を書かずとも効果音が聞こえてくる錯覚を起こしてしまうのです。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2013-02-12
また、その戦闘シーンはスピード感に溢れており、爽快感のあるバトルに仕立て上げています。戦闘シーンの展開自体もサクサクしているので、中だるみを感じさせません。決して内容が薄いものではないのに、次々に読み進めてしまうのです。
エロばかりに気を取られず、バトルにもしっかり目を向けてくださいね。
エロとバトルのどちらも支えるヒロインたちの存在は欠かせません。本作はいわゆるハーレム状態となっており、各ヒロインに魅力があります。ここでは、そんな彼女たちを紹介していきましょう。
「桐葉」
まずは一也のパートナーでもある桐葉です。その正体は、彼の家に代々伝わる帯・綾桜の付喪神であり、人の姿の時は高校生ほどの美少女となります。傍若無人な態度で、誰に対しても遠慮がまったくありません。
その態度は一也に対しても同じですが、彼への好意は一切包み隠さず伝えており、セクハラじみた行動が多いキャラクターです。
「くくり」
一也たちが住む上岡の土地神であるくくりは、巫女服を着ている幼女で、『つぐもも』におけるロリ枠です。耳年増な発言が多く、「3P」や「SM」などといった発言を大声でします。
土地神として水に関する絶大な力を持っていたのですが、ある理由から弱体化してしまい、今ではバケツ一杯の水程度しか操れなくなってしまいました。ちなみに普段は関西弁で話し、一也のことは「かずやん」と呼びます。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2014-02-10
「黒耀」(こくよう)
くくりに仕える巫女である黒耀は作中ナンバーワンの巨乳の持ち主で、そのおっぱいに一也の関心を引き寄せます。感情の起伏に乏しく、一也へのセクハラやボケをいつも無表情でやるので、シュールな光景となることもしばしば。
「近石千里」(ちかいし ちさと)
一也の幼馴染である彼女は彼に好意を抱いていますが、あまり表面には出しません。眼鏡におさげという地味な外見で、ヒロインのなかでは唯一の一般人。
眼鏡を外して髪を下ろした姿は、幼馴染の一也ですら誰かわからなくなるほどの美少女へと変貌します。
「加賀見霞」(かがみ かすみ)
一也の姉の霞は、表面上は美人で優しく、しっかり者な性格をしていますが、実際は重度のブラコン。一也と同じくつぐもも使いで、その実力は「10年に1人の逸材」と言われるほどの実力を秘めています。
「皇すなお」(すめらぎ すなお)
最後に、一也のライバル的存在である、皇すなお。皇流剣術の次期継承者であり、一也と同じく「すそはらい」の少女です。かつて彼の母の教え子であった時期があり、上岡ではその母に代わって一也がすそはらいの任についたため、一方的に敵視していました。
『つぐもも』のヒロインたちは、それぞれに違った魅力があります。おっぱいのサイズもみんな違うので、エロの観点からもさまざまな魅力があることでしょう。
読者からは、ロリっ子・くくりに人気が集まっているようです。みなさんの好みは誰でしょうか?
「すそはらい」として、桐葉とともに数々の怪異を退治していた一也の前に、最強の敵が現れます。その名も「加賀見奏歌(かがみ かなか)」。一也と霞の亡き母であり、かつて桐葉の手によって殺された女性でした。
持ち主を乗っ取る「つくもつき」として復活し、圧倒的な力で一也と桐葉を追い込みます。一也も自身の最強の切り札である「かみがかり」で対抗しますが、手も足もでず、さらにはかみがかりまで真似をされて惨敗。さらに、桐葉とくくりは、彼を守るために殺されてしまうのです。
そんな最強の敵である奏歌の前に立ちはだかったのは、娘の霞でした。砂時計の付喪神を使い、3年という猶予を一也に与えます。この期間で、一也は奏歌を倒すほどの実力をつけなければなりません。
こうして彼は、桐葉を失いながらも、すそはらい養成所「つづら殿」の頭首・織小花央姫(おりおばな おうひ)の提案で「つづら殿」へと出向き、修業を積むのでした。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2017-03-11
つづら殿に到着した一也でしたが、そこでは「親付喪神派」と「隷付喪神派」による内乱が起こっており、その決着をつけるべく「九殿武闘会」というものが開催されることになりました。彼は親付喪神派として参戦します。
この武闘会で注目を集めるのは、親付喪神派「田鎖たかの」と、隷付喪神派「田鎖たくみ」の兄妹対決です。同じく鎖の付喪神使いで、たかのは一也に教わった秘策をもって、兄に挑みます。
白熱する九殿武闘会の結末は、いったいどうなるのでしょうか。
「親付喪神派」と「隷付喪神派」の間で起こった内乱。その因縁の決着をつけるため、九殿武闘会が始まりました。
一也率いる親付喪神派は、隷付喪神派の圧倒的な力の前に苦戦を強いられます。彼らはなんと、禁忌の秘具である傀儡帯を用いて、複数の神を奴隷のような形で操り、大技を繰り出していました。
奴隷のように酷使されている神のなかには、チームメイトの「迷い家」だったはずの付喪神も含まれており、親付喪神派は怒りを隠すことができません。さらに九殿武闘会で負けてしまうと、「迷い家」の付喪神は処刑されてしまいます。
19巻終了時点では、1勝3敗と差をつけられてしまっている一也たち。自分たちのためにも、そして付喪神を守るためにも、負けられない戦いが続きます。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2017-11-10
武闘会でもっとも注目を集める試合は、やはり親付喪神派「田鎖たかの」と隷付喪神派「田鎖たくみ」の兄妹対決。生き別れの兄妹である2人は、生まれは同じながらも違う派閥に所属することになり、武闘会という戦いの場で再会を迎えます。
幼い頃、何度か対戦をしたことはあるものの、今まで1度も兄のたくみに勝ったことがない、たかの。ここで負けてしまうと後がなくなってしまう親付喪神派を勝利に導くため、兄に勝利することはできるのでしょうか。
また19巻のあとがきで「どうにかエロをねじ込んでいきたい」と語っていた浜田よしかづ。その言葉どおり、白熱するバトルのなかですが、エロ要素満載の20巻になっています。おまけの番外編では、お風呂シーンまで描かれている豪華ぶり。
テンポのよいバトルシーンに加え、エロ要素も満載の本巻を、ぜひお手にとってみてください。
墨壺の龍哈を持つ煤墨卓(すすずみ すぐる)と、すなおの対戦。舞台も破壊してしまうほどの緊迫した戦いのなか、すなおはかみがかりを発動されます。
白熱した試合の結果とは……。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2018-06-12
すなおの戦いの後は、隷付喪神派のトップ・斑井と、一也の対戦です。複数の神を強制的に操る能力を有する斑井。そんな彼を相手に、一也はある作戦を駆使して1体の神の解放に成功します。しかし、彼は苦戦を強いられて……。
そんな見所満載なバトルも見逃せませんが、本巻はエロ展開もアツい!すなおは戦いで、かみがかりを使用しました。これは霊力を多く消費するので、使用後はもちろん、その補充が必要不可欠です。そこで一也によって、彼女に霊力が挿入されるのですが……。
名付けて「霊交接」。なんだか、もう名前からアウトな雰囲気が漂っています。その様子は、ぜひ本巻でご確認ください。
すなおのリアクション、何よりその見た目が、めちゃくちゃエロいです。そんな彼女を容赦なく見て、触る一也。これが、あの白熱したバトルの後に描かれるというのも、本巻の大きな魅力の1つなのです。
未だ白熱する、一也と斑井の戦い。一也は、笛の付喪神・笛の響華(きょうか)とともに挑みます。
そんななか、斑井がついに奥義を披露するのです。それは付喪神を大量にしようし、自らを怪物化させてしまうことでした。怒りに震える一也と響華はその勢いのまま攻撃を仕掛けますが、斑井の驚異的な強さに圧倒され……。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2018-11-12
怒りのままに攻め入った一也は、その力の反動のせいで響華を失ってしまいます。そんな絶体絶命に陥った彼を救ってくれたのは、なんと力を取り戻した桐葉だったのでした。ここから、主人公とメインヒロインによる反撃が開始されるのです。
本巻の見所は、なんと言っても桐葉の復活でしょう。体力を温存していた彼女は、さらにパワーアップして復活を遂げます。やはり、本作のメインヒロインは彼女。一也と桐葉の、さらによくなったコンビネーションはまさに必見です。
もちろん本巻でも、マットプレイにふきふき(?)など、エロも満載。桐葉の積極性は、相変わらず凄まじいです。
長かった決戦に終了し、次巻からは新章に突入!いったいどんな新展開を見せてくれるのでしょうか。
緊迫した戦いも終わり、平穏な日常を取り戻した一也たち。一也は、本格的な特訓を開始することになります。そんななかで、響華は何やらモヤモヤしている様子。そうやら、恋愛関係で今後波乱の起きそうな予感です。
新章である本巻からは、まさかの異世界編に突入!いったいどんな展開を見せてくれるのでしょうか。注目の最新巻です。
つぐもも(23) (アクションコミックス)
2019年03月12日
あまそぎに取り込まれてしまった少女を救うため、小説のなかの世界へと入ることとなった一也と桐葉。小説へダイブすると、そこはファンタジーの世界でした。
到着早々、彼らは思いも寄らない悲劇に見舞われます。なんと、奴隷商人によって売られてしまうのです。しかも、魔法によって桐葉の力が封印されてしまうという非常事態。少女を探しにきたはずが、それどころではなくなってしまうのでした。果たして、彼らの運命は……。
そんな本巻ですが、異世界ならではのエロ展開に注目。それは、触手プレイです。マニア必見(?)の内容となっているので、ぜひご確認ください。
そして他にも、再び霊交接がおこなわれるところにも注目。今回は響華と桐葉の2人です。ここでは、今まで優位に立っているように見えた桐葉のあんな姿が見られるので、彼女のファンにとっては嬉しい一冊になっているといえるでしょう。
迫力のバトルシーンの書き込み、女の子のエロシーンを20巻以上になってもクオリティを保って読者に届ける、浜田よしかづ。
多少展開がゆっくりになっているきらいはあるかもしれませんが、2007年から連載が開始し、長期になってもこの質を保つということは、なかなかできることではありません。
- 著者
- 浜田 よしかづ
- 出版日
- 2008-06-28
王道の熱いバトルに、可愛くてちょっとエッチな女の子、さらには登場人物たちそれぞれの設定や事情に引き込まれ、どんどん先を読みたくなること必至です。
ついに新章に突入し、ますます目が離せない本作。2020年のテレビアニメ化もあり、今後さらに注目されることが予想される作品です。
そんな本作の次巻を、楽しみに待ちましょう!
『つぐもも』の第二期『継つぐもも』が2020年4月5日から順次放送になります。
第1期から引き続き、加賀美かずやを三瓶由布子が、「着物帯」の付喪神・桐葉を大空直美が演じます。
今季からは、枕の付喪神・「獏楽」と笛の付喪神・「響華」の新キャラクターが登場します。獏楽を湯浅かえでが、響華を徳井青空が担当します。
TVアニメ「継つぐもも」公式サイトでは新キャラクターのビジュアルや詳細な情報が公開されていますので、ぜひご覧ください!
エロ×バトルが大いに楽しめる『つぐもも』。高クオリティの作画は一見の価値ありです。