年上イケメン貴族との純愛ストーリー『おじさま侯爵は恋するお年頃』の魅力をお届けします。純真な少女を大人の男性が甘く包み込む姿に、萌え&ドキドキが止まりません。
- 著者
- 飛鳥りな
- 出版日
- 2014-04-01
16歳の地方領主の娘ライラは、突然政略結婚をさせられることになり、20歳近く離れた年上男性のもとへ嫁ぎます。
伴侶となる人はイケメン貴族で、優しそうな素敵なおじさまでした。彼は訳あって形式だけの結婚と考えていましたが、純粋な少女の真っすぐな想いと、いたいけな姿に心を動かされていきます。
歳の差があるがゆえの戸惑いやときめき、切なさがたまりません。若めのおじさまや、おじさま受けが好きな方には特におすすめです。
この記事では、そんな本作のキュンキュンする魅力をお伝えしていきます。
- 著者
- 飛鳥りな
- 出版日
- 2014-10-01
キャンベル領主の娘ライラは、暖かな家庭で愛情をたっぷり受けて育ちました。しかし財政上の理由で立ちいかなくなった自領のために、援助を提案してきたジェイス侯爵と政略結婚をすることになります。
出会った彼を一心に想うライラは無垢で可愛らしく、芯がとおっていて、一生懸命に邁進します。
一方のジェイスは、色恋沙汰でもう傷つきたくないという大人の事情を抱き、当初は彼女と距離を置いていました。しかしまっすぐに自分を想うライラに、しだいに惹かれていくようになるのです。
「相手はまだ子供」と考えながらも、どんどん自分のなかで「大切な存在」になっていく彼女への想いは、あらゆる場面でジェイスの仕草や表情にあふれ、読者に切なさを伝えます。ひたむきなライラと、葛藤を抱えながらも愛を抱くジェイスの関係はどう進展していくのでしょうか。
また、物語のキーポイントとなるのが「トマト」」です。2人のキューピッドともいえる野菜なのですが、ジェイスにとっては出会いのきっかけだけではなく、大切なエピソードもあるのでぜひご注目ください。
20歳近い年の差カップルのライラとジェイス。出会った当初ジェイスは、ライラの自分への好意が一体どういうものなのかと考えます。「父親を好きと思うような感情なのか」それとも「異性としてなのか」……。
ライラが異性として自分を想ってくれていることがわかり、ジェイスも男性として彼女へ湧きあがる感情が芽生えます。ただ跡継ぎの話題が出ただけで赤面してしまう少女なため、相手の歩調に合わせる紳士的な対応をするのです。どれほどライラのことを大切に思っているのかが、ひしひしと伝わってくるでしょう。
また、貴族であり領主である30代後半男性のジェイスには、仕事の事情や大人の付き合いがあって……。ライラは、彼が酔った時にうわ言で発した名前に戸惑い、晩餐会での綺麗な大人の女性たちに心を乱されたり、結婚式の誓いのキスに関して悩んだりしてしまいます。
歳の差という大きな壁を2人が乗り越えながら、確かに想いあう純愛ストーリーに釘付けです。
本作の魅力はなんといっても、大人の魅力を感じる30代後半の「若めのおじさま」、ジェイスの包容力でしょう。
何歳の読者でも、ライラの目線になって物語に惹きこまれ、初々しい恋心を抱いて一緒に切なくなったり、ドキドキしたり、大人の魅力にうっとり胸キュンしてしまったりする、恋のパワーがある作品です。
2人が出会ってまだ間もないころ、アスター伯爵家の20歳の子息が、新たにキャンベル領の援助を申し出てきます。年齢差を考慮し、ジェイスはライラに会うことを勧めてしまうのです。しかし……
「そのへんにしておきなさい、おぼっちゃん」(『おじさま侯爵は恋するお年頃』1巻より引用)
年甲斐もなく走って迎えに行き、下心丸出しでしつこく迫る相手からライラを救い出します。
伯爵の御子息をたしなめるこの言葉は大人だからこそ言えるものですし、それが様になるジェイスが素敵でした。
貴族や領主としての威厳だけでなく、ひとりの大人としての包容力を彼は随所で見せてくれます。ライラと一緒になって、暖かな想いに包み込まれてしまいましょう。
本作は、誰もが憧れるイケメン貴族との結婚話が突然目の前に転がり込み、切なさやときめきを感じながらも、あれよあれよと言う間に想い合う夫婦となっていく、王道のシンデレラストーリーです。
ライラは領主の娘とはいえ、田舎育ちの元気な少女。そんな彼女が侯爵家に嫁入りし、無垢な少女から恋を知る女性へとなっていくのです。貴族女性の一員として、淑女教育を受けながら成長していく姿が描かれています。
そんなストーリーに読者を惹きこんでくれるのが、飛鳥りなのイラスト。澄んだ瞳や幸せいっぱいの笑顔はもちろん、ドキッとする真剣なまなざしや切ない表情にも、ジェイスとライラが紡いでいる「純愛」が表れているのです。
また、2人が鼓動を高鳴らせながら一緒に見上げた星空も印象的。乙女チックな雰囲気を一層盛り上げ、物語の世界へといざなってくれます。
2017年現在、7巻まで発売されている本書。2人の間にはまだまださまざまな出来事が発生しますが、いつも素直で真っすぐに想いを向けるライラと、そんな彼女を大人の魅力で包み込むおじさまジェイスの恋の行方を、男女のステップアップを含めて見守り、「愛され女子の幸せ」を堪能させてもらいましょう。
- 著者
- 飛鳥りな
- 出版日
- 2017-10-02
『おじさま侯爵は恋するお年頃』は、恋にあこがれるガールにも、純なときめきが懐かしいレディにも、切ないドキドキと幸せを届けてくれる純愛ストーリーです。さあ、甘い恋のエッセンスはいかがですか?