パンダが喋ってなんだかエロい……!?パンダのはずなのに、人間の言葉を理解して話す笹人を引き取った鈴木家。娘のひまりは、母に対する彼の異常な行動に気付き……。特殊設定満載の『ささひと』の魅力を全2巻余すとこなくご紹介いたします!【ネタバレ注意】
人間の言葉を理解できるどころか、話すこともでき、人権を得たパンダの笹人。一般家庭に引き取られましたが、彼は人間でいえばいわば思春期の男の子。おっぱいが大好きなのです……。
可愛くてかっこよくてエッチな笹人が主人公の本作は、そのエロさにドキドキしたり、人間と動物の差に考えさせられることがあったり、思わぬかっこよさにキュンとしたり、でも結局エロくてふっと笑える作品です。
この記事では、そんな『ささひと』の魅力を、ネタバレも含めて紹介していきます。
- 著者
- 花月 仁
- 出版日
- 2015-07-09
動物園で生まれた赤ちゃんパンダのロンロン。生まれた時から人間の赤ちゃんのように泣いた彼は、成長するにつれてどんどん思考を持っていきます。人語を話してついに人権が認められると、鈴木家の養子になりました。
「鈴木笹人」となった彼は鈴木家の娘ひまりとともに小学校に通うようになりますが、彼の年齢は人間でいえば15歳ほどの思春期。鈴木家のママや養護教諭など美人で胸の大きい女性がいると、甘えて子どもやパンダのような振る舞いをし、エッチなことをしようと目論みます。
笹人は動物園で生まれたパンダですが、人の言葉を理解し、話すことで、人権を得ました。「おんぎゃあ」と泣く彼の姿に最初は読者も驚きますが、やはりパンダというだけでなぜか可愛く見えますね。
動物が話すとだけ聞くと、ホラーのような怖い展開が待っているのかと思う人もいるかもしれませんが、そんなことはまったくなく、流暢に自分の考えを話す彼の姿は「実際にいたら楽しそう」と想像を掻きたてられます。
とてもお喋りな笹人ですが、たまに言葉の間違いがあるのも可愛いところです。また、胸の大きい年上の女性がいると、わざと言葉を覚えたての子どものようになったり、「バブバブ」と赤ちゃん言葉を使ったりするしたたかさも持ち合わせています。一緒に育ってきたひまりと子どもらしい口喧嘩をするところも特徴的。
成長し、自分が人間でいう子どもの年齢ではなくなったことに気づくと、発言が一気に「大人の男」になるのも目を引くところです。
ただどんなに大きくなってもおっぱいを「パイパイ」と言うのは変わらず、人間にすると中年男性ほどの年齢だとはわかっていても、やはり見た目はパンダ。可愛い印象を与えられます。
もともと口が達者な笹人が、人間と暮らすことでより多くの言葉を覚えて話していく様子や、口調が成長して変わっていく様子も見どころのひとつです。
笹人は鈴木家に引き取られてきた当初から、ママの胸に興味を示しました。思春期の男の子の前にむき出しの大きな胸が現れたら興奮してしまうのも無理ない気がしますが、彼はパンダであることを利用して女性たちの胸を触りまくるのです。
笹人が鈴木家に養子に行ったのは6歳のときですが、パンダの6歳はもう大人。繁殖期を迎えています。人間のような思考で人間のように行動してきた笹人は、自分のことを子どもと思っているようですが、胸に吸い付いたり執拗に触る姿は、無邪気な子どもというよりは本能のような、あるいは確信犯のような印象を与えるでしょう。
しかも笹人は人間の言葉を話します。言葉がわかると一気にエロティックな雰囲気が醸し出されるのも、本作の不思議な魅力です。
笹人は自分が大人だと理解すると、何人もの人間の女性を抱きます。パンダという可愛い見た目に騙されてしまいがちですが、冷静に考えれば本作は獣×人間というマニアックなジャンルに分類されるはず。彼が女性を見るエロい目線と、性に目覚めてからのふしだらな関係も見どころです。
鈴木家の養子となったパンダのささひと。可愛らしい見た目ですが、中身は可愛らしさをアピールして豊満な体つきのママにすり寄っていく、とんでもないエロオヤジです。
鈴木家の長女ひまりは、ささひとと同い年の6歳でした。初めは可愛いパンダとして彼と接していくのですが、彼はひまりからパンダ扱いされることを不服に感じる、と主張してきます。
パンダにも人権があるのだから、と納得するひまり。しかし、ささひとが自らのパンダらしい可愛さを母親にアピールする様子をみて、おかしいぞ?と思うようになりました。
2人は小学1年生として同じ学校に入学します。幼いながらも、ひまりはすでにエロパンダのおかしな行動に気づいていました。
3話で、男子からパンダ扱いされたことをきっかけに喧嘩をしてしまったときのこと。怪我をした彼は、ひまり付き添いのもと、保健室へ連れて行かれます。待っていたのは、巨乳美人の養護教諭。もうささひとには、おっぱいしか見えていません。
すかさず彼は可愛らしい表情で媚びを売ります。そんな様子をみて、ひまりは「ゲ!パンダぶってる!」とドン引きです。
まんまとニセモノの可愛さに騙される先生は、ささひとを抱きかかえます。おっぱいが当たって嬉しそうなエロパンダ。「セクシーな女性なら誰でもいいのね…」とひまりは至って冷静です。
豊満なおっぱいを目の前に、とうとう鼻血まで出してしまいます。「鼻も殴られたの?大変!」と鈍感な先生のセリフを聞いて、「そんな時間差あるわけないじゃん…」とすかさずツッコミを入れるのです。
小学1年生にして、この的確な指摘ができるひまり。エロパンダと一緒に暮らしていくことは、間違いなく彼女の教育上よろしくないことです。しかし、しいて言うなら怪しい人物を見抜く力だけは伸びていくことでしょう。
日本の動物園で生まれた赤ちゃんパンダのロンロン。人語を話し、人間のような考えを持っていることがわかると、瞬く間に世界中でニュースになります。各国で彼に人権を与えるよう求めるデモが起き、ついに一般の家庭で暮らせることになりました。
鈴木家に養子に行くことが決まり「鈴木笹人」という新たな名前をもらうと、娘のひまりと一緒に小学校に通うようになります。そしてさまざまな人と触れ合うことで成長し、性に目覚めていくことになるのです。
- 著者
- 花月 仁
- 出版日
- 2015-07-09
自分の欲求に素直に生きる笹人の姿は、いっそ清々しいほど。ひまりも、笹人が自分と母とで明らかに態度を変えていることに気づきました。彼はパンダとして扱われることをひどく嫌がりますが、好みの女性が前に来ると、「パンダ」という特性を存分に活かしてアピールするのです。
笹人の好みは胸の大きい女性ですが、一方で彼をパンダ扱いしない同級生のあかりに対して優しい態度をとるなど、誠意をもって接してくれる相手には相応の対応をするのも魅力のひとつでしょう。
一緒に暮らしているひまりの前では、他の女性といる時とは違う素の性格を出すようで、ちょっとしたことでムキになって言い争いをすることも。1巻は学校の描写も多く、まだ子どもらしい彼の姿を楽しむことができますよ。
また、彼は人間の言葉を話すだけでなく、動物の言葉も理解できることが判明します。この特技は後々になって笹人や周りの人を助ける能力になるので、要チェックです。
熱を出してしまい道端で倒れた笹人は、親切な女性の自宅で介抱してもらうことになりました。しかしその女性、実は笹人のストーカーで、看病するふりをして睡眠薬を盛り彼を襲います。
ここで笹人は自分が人間的に大人であることを知り、性行為を覚えるのです。
中学生になった笹人は、巨乳の女性を集めた「パイパイ」というファンクラブのようなものを作り、女性たちとの行為をくり返していくのですが、ママの弟・翔太の登場によってどんどんメンバーを失うことになり……。
- 著者
- 花月 仁
- 出版日
- 2016-04-28
パンダ年齢としてはひまりと同じ中学生ですが、人間に当てはめるともう40歳を超えていてもおかしくない年頃になった笹人。渋く、そしてダンディな雰囲気を持った男へと成長していきます。
飲酒に喫煙、馬券購入などの行動も彼を大人に見せる要因ではありますが、それだけでなく明らかに精神的に成長しているのが見受けられるのです。
おっぱい大好きでエッチも大好きなエロパンダであることに変わりはありませんが、大切な人を助けようとする気持ちが表れるようになりました。
2巻で登場した翔太の存在は、これまで平和だった本作の世界を一気に波乱の渦へ突き落とします。当初は大事なパイパイメンバーを取られて彼を敵対視していた笹人ですが、実は翔太自身がトラブルに巻き込まれていることがわかると、彼を助けるために動き出すのです。
翔太やひまりなど大切な家族を必至で守ろうとする笹人の言動はかっこよく、数多くの女性の胸をいじり倒してきたパンダと同一人物とは思えないほどの成長っぷり。しかし翔太を陥れていた人物から撃たれてしまい……。
家族のために体を張った笹人は助かるのか、彼が歩んでいく「人生」に注目です。