漫画『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の見所を全巻ネタバレ紹介!

更新:2023.3.9

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』、通称「トワプリ」は同名のゲームを完全漫画化した作品です。シナリオはゲームに沿っていながら、漫画ならではの展開もある本作を、各巻の見所を通してネタバレ紹介していきます。

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漫画『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 』の見所を全巻ネタバレ紹介!【トワプリ】

著者
出版日
2016-06-24

任天堂の大人気アクションアドベンチャーゲーム『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』が完全漫画化されました。シナリオはほぼゲームに沿っているものの、セリフがあることによりリンクの心情などをはっきり知ることができます。

影の世界に浸食される光の世界を守るために、緑衣の勇者として戦うリンク。迫力ある戦闘シーンもたっぷりで、ゲームをプレイしたことのない人も楽しめることは請け合いです。

本記事では本作の魅力を各巻ごとに紹介していきます。

 

漫画『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 』の美しく壮大な物語【あらすじ】

著者
出版日
2016-06-24

かつて聖地ハイラルを、魔力によって奪おうとした者たちがいました。彼らは神の怒りを買い、影の世界へと追放されてしまいます。それ以来、光と影の世界は交わることなく長い時が過ぎていきました……。

リンクはトアル村で暮らす、牧童の青年。平穏な生活が続いていたものの、村の子どもが森で怪物にさらわれてしまう事態に襲われます。リンクは彼らを助けようとしますが、その途中で突然暗闇に引きずり込まれ、気が付くと狼の姿となっていました。

引きずりこまれた世界で出会った謎の存在ミドナと共に、リンクの伝説が始まります。

光の世界と闇の世界が交錯!【「トワプリ」1巻ネタバレ注意】

著者
出版日
2016-06-24

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 』では、かつて神によって追放された影の世界がプロローグとして描かれています。

側近ザントの裏切りで、混乱が生まれた影の世界。ザントの目的は単に世界を自らのものにするというだけではなく、もっと大それたものでした。はたしてその野望とは……?

一方、光の世界では、牧童のリンクが子どもたちに慕われて、平穏に暮らしていました。

しかしある日、森に出た子どもたちが帰ってこず、大人たちと一緒にリンクも探索へ向かうことになります。そんな彼らの前に、村の娘イリアと村の子どもコリンをさらおうとしている怪物が現れました。そしてここから、物語は一気にアクション展開へ!

言葉を話す怪物に、リンクは剣を構えて向かっていきます。巨体の怪物の腕を切り落とす勢いで剣をふるうリンクですが、怪物の体は硬く、刃が立ちません。結局リンクは、力およばずに敗れてしまいました。

死の淵をさまようリンク。彼の前に、かつて夢で見たことのある金色の獣が現れ、リンクはその獣の不思議な力によって息を吹き返します。

意識を取り戻したリンクは、イリアとコリンを助けるために怪物を追いかけようとしますが、目の前には見たこともない巨大な模様が浮かんでいます。その模様の中央に引きずり込まれたリンクの姿は、狼へと変わっていくのです。そして目がさめると彼は、得体の知れない場所に倒れ込んでいました。

ラストのページで、リンクのいる場所がプロローグで語られた「トワイライト」であると判明します。そのことをリンクに教えてくれたのは、まるで小鬼のような姿をした女でした……。

ゲームと漫画版の一番の違いは、リンクがしゃべることです。ゲーム版とは異なり、彼は人と話をし、過去の出来事に苦悩をかかえているキャラクターとして描かれています。美しいタッチで描写されるリンクはカッコいいです。

また彼のつらい過去が語られるシーンは、ゲームと展開の少しだけ異なるところ。この過去の出来事がこの先どのように展開していくのかも、主人公の心情にしっかりと焦点をあてることができる、漫画版トワプリならではの見所です。

 

緑衣の勇者、登場【「トワプリ」2巻ネタバレ注意】

著者
出版日
2016-12-28

子鬼のような存在は「ミドナ」と名乗り、リンクと共に行動することになります。彼女には彼女の思惑があるようですが、ここでは明らかになりません。

ミドナと、狼の姿となっているリンクは、囚われていた場所から外へと抜け出します。するとそこは不気味な雰囲気に満ちた城の屋上でした。そこで翻る旗の紋章を見て、リンクは驚きます。ここは世界を治める王家の住まう、ハイラル城だったのです。そしてハイラル家の王女、ゼルダ姫と出会うのでした。

なぜハイラル城が邪悪な雰囲気に包まれているのか、なぜ彼女がこのような場所にいるのか、それらがゼルダ姫の口から語られます。そしてそこには、彼女の悲しい決意がありました。リンクはその話を聞き、ゼルダ姫の力になることを決意します。

ミドナと共にハイラル城を脱出したリンクは、トアルの泉へと向かいました。そこで光の精霊「ラトアーヌ」に出会います。彼女は光の世界と影の世界を行き来できるリンクに、ある使命を与えるのでした。

物語の後半でボスザルと戦うリンク。ボスザルには影の世界にいるはずの、ザントが放った影蟲がとりついていました。その影蟲をすべて倒したリンクは、狼から人の姿に戻ります。いえ、むしろ以前とは衣装が変わっていました。これこそ緑衣の勇者、コミックスの表紙カバーでもおなじみの、読者が待ち望んだリンクの姿です!

そしてリンクは、森の神殿での最後の戦いに臨むのでした。

ゲームではさまざまな仕掛けを解いて進みますが、漫画版ではそれらがいっさい省かれています。その代わりに、敵キャラであるボスザルの心情なども細かく描かれています。ゲームをプレイしたことのある人であれば、以前プレイした時の経験と重ねて、より一層楽しむことができるのではないでしょうか。

オルディン大橋での一騎打ち!【「トワプリ」3巻ネタバレ注意】

著者
出版日
2017-05-26

2巻の最後で光の精霊に「勇者」と呼ばれたリンクですが、「こんな俺のどこが勇者なんだ」と不甲斐ない自分について悩みます。

しかし、大切な人たちを助けたいという初心を思い出し、この先も戦うことを決意するのでした。

トアル村では大人たちが、7人ほどの子どもたちをハイラル城下町という場所に連れていこうとしています。現在のトアル村より安全そうだからです。するとそこへ、1台の馬車が通りかかります。それはトアル村の人たちと顔見知りの、カカリコ村のレナード牧師とルダ親娘の馬車でした。

事情を知った彼らは、子どもたちをカカリコ村で預かろうと言ってくれます。トアル村の大人たちもそれならば、と子どもたちを預けることにしました。馬車には怪物にさらわれていたコリンが救出されており、行方不明の子どもはあと1人だけです。
 

カカリコ村に着いた子どもたちは、この村にいる岩を食べるゴロン族という種族に会うことができ、初めての経験に驚きながらも、楽しそうに過ごします。しかし、そこにも闇の勢力が忍びより……。

この巻では、大きな戦いが2つあります。1つ目はリンクの修行。相手は不気味な骸骨剣士でした。修行ということもあり、骸骨はどうやら敵ではなくミドナの関係者。彼女の謎は、その多くが解き明かされず、存在自体も詳細不明です。

骸骨と修行を重ね、力を増したリンク。2つ目の戦いの相手は、1巻で敗北した怪物でした。26話「オルディン大橋の一騎打ち」とその前後で描かれるバトルシーンは3巻のクライマックスです。

スピード感と迫力のある戦闘シーンに、読者も思わず力が入ることでしょう。ここは、何度も読み返したくなる名場面の連続です。

記憶をなくしたイリアとの再会【「トワプリ」4巻ネタバレ注意】

著者
出版日
2017-12-27

ゴロン鉱山に向かうリンク。彼の元に、カカリコ村のレナード牧師の娘、ルダがやって来ます。そして父からと言って弓を渡してくれました。この弓矢はゲーム版では本来、ゴロン鉱山の宝箱からゲットできるもの。それがこういう自然な流れで入手できるのも、漫画らしい展開です。

1巻で怪物にさらわれたイリアですが、リンクが怪物を倒した時、彼女は近くにいませんでした。結局イリアは記憶喪失の少女となり、ハイラル城下町にある酒場に保護されていました。保護したのはこの酒場の女主人、テルマ。店先に何も言わずに立っていたのを、中に入れてやっていたというのです。

ゲームでは、記憶をなくしたイリアがゾーラ族の子どもを看病しているところに出くわしますが、漫画ではなぜそうなっていたのかが、ちゃんと描かれています。

一方、リンクとミドナはハイリア湖にあるゾーラの里に来ていました。彼らはゾーラの女王から、影の者たちの襲撃を受けたという悲しい話を聞き、逃がした王子ラルスを助けてほしいと依頼されます。その王子も、テルマの酒場でイリアたちに看病をされていました。

そしてあるきっかけでイリアに異変が起こってしまいます。はたして彼女の記憶は戻るのでしょうか。

3巻でもちょっと登場したゴロン族ですが、4巻ではっきりその姿を現します。ユーモラスでつぶらな瞳にかわいげもあるゴロン族。28話では、彼らを相手にとあるスポーツを行います。決着のつけ方は必見ですよ。リンクがちょっとコメディタッチな、さまざまな表情を見せてくれるのも見逃せません。3巻の激戦の連続の後だけに、少しほっとするような話となっています。

激しいバトルシーンも、ほっこりするようなシーンも楽しめる4巻は、2017年12月27日発売予定。それまではアプリでしか読むことができません。4巻の発売を待ちきれないという方は、ぜひアプリでご覧になってみてください。

ゲームをしていない人も楽しめる『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 』。ゲームをした人にはなつかしいだけでなく、ゲームとの違いを見つける楽しみもあります。

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