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漫画『フランスはとにっき』の見どころをネタバレ徹底紹介!

更新:2020.12.2 作成:2017.12.7

アラサーニートだった女性が、1年後にはパリ在住の漫画家に。この劇的な変化に裏にはなにがあったのか。著者のドタバタの海外移住エピソードを描いたエッセイ漫画『フランスはとにっき』の見どころをご紹介します。

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アラサーニートがパリで漫画家に?『フランスはとにっき』をネタバレ紹介!

2013年は独身でニートだった藤田里奈(著者)が、2014年にはパリで漫画家をしているという、「どうしてこうなった?」なドタバタエピソードを描いたエッセイ漫画『フランスはとにっき』。里奈の無計画さに笑いつつ、フランスにまつわる知って損のない情報を得ることができる作品です。

この記事では物語の見どころ、魅力についてご紹介したいと思います。

著者
藤田 里奈
出版日
2016-07-12

『フランスはとにっき』にかっこいいだけじゃないパリ生活を見る!【あらすじ】

『フランスはとにっき』にかっこいいだけじゃないパリ生活を見る!【あらすじ】
出典:『フランスはとにっき』1巻

無職・独身・アラサー。自分が就活も婚活もせず家でだらだらするだけの日々を送っていたうちに、周囲の女友達たちがそれぞれの幸せ掴んでいることに焦りを覚えた里奈。何かしなくてはならないとは思いつつ、何をしてもうまくいく気がしない彼女は、突然「海外に住もう」と思い立ちます。

さらに、日本を離れる前の思い出作りに持ち込みした漫画が、まさかの連載決定。あれよあれよという間に「パリ在住の漫画家」という肩書きを手に入れてしまいました。どうしてこんなことになったのか、里奈本人も予想だにしなかったハチャメチャなフランス生活の幕開けです。

見どころ1:思い立ったらやってみる!著者の行動力がすごい

見どころ1:思い立ったらやってみる!著者の行動力がすごい
出典:『フランスはとにっき』1巻

里奈が周囲と自分の差を知ったのは友人の結婚式に参列したからでした。ただ時間を浪費しているだけの自分と比べると、将来を見据えて恋や仕事に勤しんでいる友人たちは「ちゃんとした大人」に見えます。

「自分はもうダメなのでは?」「このままじゃまっとうに生きられない」「多少しんどくても頑張らなきゃ」。いろいろな考えがぐるぐると頭を巡り、考えるのすら疲れてしまった末に浮かんだアイディアが「そうだ、海外にでも行ってしまおう」だったのです。

お金はなく、行き先・方法も未定。ただ「海外に行く」という目的のみで里奈の海外移住計画は始まります。行き先をフランスにしたのもほぼ直感。フランス語の語学学校へもフランス行きが決まった後に通い始めました。

さらに漫画家になった経緯は部屋の片付けをしていた時、昔描いた漫画の原稿を発見し「せっかくだから、書き上げて持ち込んでみよう」と思ったことがきっかけ。その原稿を受け取った編集者から評価され、トントン拍子で連載が決まってしまいます。

先日までニートだった人が「パリに住んで漫画を描く」などと言ってもはじめは信じてもらえませんでしたが、どれも里奈の行動力によってもたらされた事実です。「とにかくやってみる」ということが、いかに大切なことかを教えてもらえます。

著者
藤田 里奈
出版日
2016-12-09

見どころ2:海外に行きたい方必見!手続きのあれこれや注意事項が学べる

見どころ2:海外に行きたい方必見!手続きのあれこれや注意事項が学べる
出典:『フランスはとにっき』1巻

海外に行きたいからといって、すぐに行けるわけではありません。訪れる目的や方法を決めたり、その他の手続を済ませたりと、準備しなければならないことがたくさんあります。旅行慣れしていない人はまずここでつまずくのだとか。

絶対に必要なのはビザの取得。ビザとはつまり入国許可証のようなものです。取得には複雑な手続きを必要としますので代行業者も存在します。ただ高い料金を支払う必要があったため、里奈はビザの取得を手助けしてくれるボランティア団体を頼ることにしました。

ボランティアの方はこんな気になることを言っていました。「申請の動機や作文に①やりたい仕事がある、②フランスに恋人や友人がいる、このあたりの内容を書くのはやめた方がよい」。どういうことなのかというと、「永住する!と思われると落ちる」のだそうです。ヨーロッパは移民問題などデリケートな部分がありますので、行き先の事情を調べておくことがとても重要です。

他にも、受かるための細かなテクニックや、フランス大使館の裏話など、興味深い内容が盛りだくさん!海外に行く予定のある方には、テキスト代わりとしてもおすすめできる一冊となっています。

見どころ3:日本とこんなに違う!自由なフランス人たち

見どころ3:日本とこんなに違う!自由なフランス人たち
出典:『フランスはとにっき』1巻

日本人はフランス人に対して高貴なイメージを持っているそうです。たしかに「フランス」と聞くと美術や料理、ファッションなどが連想され、洗練されたイメージが浮かぶかもしれません。しかし本作を読み、里奈の目線から「フランス人のリアル」を知れば、日本人との価値観の違いや自由な人柄に驚かされることでしょう。

フランスの空港「シャルル・ド・ゴール」についた里奈は、パリ市内に向かうためにバスに乗ろうと駅で待機しますが、一向にバスが来る気配がありません。寒さに耐えながら待機していると、どこからともなく走ってきた男性が驚きの一言を言いました。「今日からここにバスはきません!」。バス会社の人間がストライキを起こしてしまったのです。

里奈は焦ります。そもそもなぜチケットは通常通り販売されていたのかと男性に聞きますが、男性からの答えは「チケットを売るのは俺の仕事じゃないからわからない」でした。もちろん同じバス会社の人間です。

どうやらフランスの労働者たちの仕事に対する意識は「自分の仕事のみに責任を持って従事する」というものな様子。初日から体験した日本との大きな違いに、里奈も驚いたのでした。

出典:『フランスはとにっき』1巻

次にご紹介するのは、公共交通機関内での席の譲り合いについて。日本でも、電車やバスの中でお年寄りやケガをしている方、お腹に赤ちゃんのいる方を見かけると席を譲られる方が大勢います。これはフランスも同じで、譲り合いや助け合いの精神が根付いています。

ある日風邪をこじらせて病院に向かっていた里奈は、乗ったバスの中で一人の男性に声をかけられました。里奈の体調不良を見抜いて席を譲ってくれたのです。年配でもケガ人でもない自分の体を労ってくれたことに感激した里奈は譲られた席に座りますが、そこでまた新たなフランス人の一面を知ることとなったのでした。

フランス人はとにかくおしゃべり。「誰かと話したくてウズウズしているような人々」とまで言われており、席を譲ってくれた男性も里奈を相手に話し込み、結局バスが病院に着くまで雑談し続けました。どちらかといえば、相手のパーソナルスペースを守ることを優先する日本人とは大きく違う部分です。この他にも感心したり驚いたりできる、フランス人の知られざる国民性が詰め込まれています。気になる方はぜひ読んでみてください。

『フランスはとにっき』の真実のパリの姿を覗いてみよう!

著者
藤田 里奈
出版日
2017-07-12

花の都パリを首都に持つ優雅な国フランス……。

そんなイメージを笑いとともにうちこわしてくれる本作は、著者の人柄とフランスの国民性が面白い内容となっています。

著者はやると時はやる行動力のあるタイプですが、いざとなって面倒くさくなるという気まぐれな部分も。フランスに行ってからはツッコミ役となりますが、彼女自身も一筋縄ではいかない愉快な面があるそうなことを感じさせてくれます。

そんな著者が驚き、戸惑うというのだからフランスは、文化の違いというものは面白いですね。日本人からは想像もつかないような適当なところがあるものの、人の温かさは変わらない。しかし育ってきた環境から、異なる優しさの表し方に感動する。

日常的でありながらも、なかなか海外で生活をすることのできない私たち読者からすると羨ましく、勉強になるものばかりです。

そんな身近な雰囲気で海外の新鮮な様子を伝えてくれる本作の面白エピソードをぜひ作品本編でご覧になってみてください。

やらなければなにも始まらない。ということをあらためて感じさせてくれる本作。気になる方はぜひ手にとってみてください。