『まじかる無双天使 突き刺せ!! 呂布子ちゃん』は、三国志の登場人物をベースとしており、前半はハイテンションなギャグ、後半は怒涛のシリアスで展開していくストーリーとなっています。テンポのよいギャグと、疾走感溢れるアクションシーンがギャップを感じる作品です。
『まじかる無双天使 突き刺せ!! 呂布子ちゃん』は単行本完結の全9巻が発売されています。また、2007年には『やわらか三国志 突き刺せ!! 呂布子ちゃん』のタイトルでアニメ化(ОVA化)もされました。
・三国志
『まじかる無双天使 突き刺せ!! 呂布子ちゃん』は三国志を元に描かれれている作品です。そのため三国志に登場する人物の設定に沿ったオリジナルキャラクターが登場するするので三国志好きはもちろん、三国志をあまり知らないという方どちらも楽しめる作品となっています。
・ギャグマンガ
本作の魅力の1つはやはりギャグ要素でしょう。ハイテンションなギャグとテンポのいいセリフ回しに笑わずにはいられません。また、ギャグとは別にシリアスな場面もあります。戦闘シーンでは緊迫感と疾走感に溢れていて、物語が進んでいくにつれ怒涛のシリアス展開になっていくためそこにも目が離せません。
- 著者
- 鈴木 次郎
- 出版日
- 2007-09-27
鈴木次郎が手掛ける『まじかる無双天使 突き刺せ!! 呂布子ちゃん』は、2007年から2012年まで連載されていました。『壮太君のアキハバラ奮闘記』の劇中劇として描かれていた本作は、その人気からスピンオフ作品として連載化されるまでに至りました。
「呂布子ちゃん」は、三国志の登場人物をモデルとしたキャラクターが数多く登場します。そんなパロディ元の三国志が好きな人も楽しめる作品となっている本作の魅力を、ネタバレも含めつつご紹介していきます。
本作は、三国天使界で戦天使(いくさてんし)の最高位である無双天使(むそうてんし)の称号を得るための戦いを描いた物語となっています。
- 著者
- 鈴木 次郎
- 出版日
- 2008-02-27
主人公は、愛らしい幼女の姿をした戦天使・呂布 奉先(りょふ ほうせん)こと、呂布子(りょふこ)です。呂布子は無双天使の称号を得るため、千の首級を挙げ、帝に無双天使の称号を申請しました。しかし、無双天使の称号を得るためには、地上界で人間に善行を施すことによって得られる7つの宝玉を獲得しなければならなかったのです。
そのため呂布子は、補佐天使である陳宮 公台(ちんきゅう こうだい)を連れ、地上界に降り立つことになるのですが、その地上界で様々な試練に遭遇することになるのでした。
- 著者
- 鈴木 次郎
- 出版日
- 2008-07-26
「呂布子ちゃん」の魅力といえば、ギャグとシリアスのバランスの良さといえるでしょう。
呂布子ちゃんが人間界で善行をおこなうため奮闘する、日常パートにおけるハイテンションギャグは、抱腹絶倒間違いなしです。テンポのよい台詞回しは、思わずクスッと笑わずにはいられません。また、表情豊かなキャラクター達が、そのハイテンションなギャグにピッタリとハマっていて、愛着を感じることでしょう。
そして、敵対する戦天使達との戦いにおけるアクションシーンは、緊迫感や疾走感に溢れています。さらに、物語後半では今までのギャグテイストから一変して、怒涛のシリアス展開となっていきます。がらっと変わる雰囲気に、より一層物語に引き込まれていき、目が離せなくなること間違いありません。そんな二面性を兼ね備えた「呂布子ちゃん」は、見ごたえ抜群の作品といえるでしょう。
主人公である呂布子ちゃんと、その部下である陳宮は、可愛らしい幼女の姿をしています。呂布子ちゃんは、ツインテールと背中に生えた小さな羽が特徴的な、魔法少女のような風貌です。小さな体なのに、自身より大きな敵にも臆することなく戦う姿は、とても魅力的といえるでしょう。
また、三国天使界で敵対する勢力「魏」のトップである曹操 孟徳(そうそう もうとく)は、銀の長髪が美しい、王様のような風格を纏った美男子です。しかし、イケメン過ぎるがゆえに、人間界ではオバチャンにモテモテで、逃げ回る姿には可哀相ながら愛着を感じずにはいられません。そして、曹操の部下である夏侯惇 元譲(かこうとん げんじょう)は、軍服を着用したクールな美男子ですが、ファンシーなものが大好きで天然ボケといった、ギャップに溢れたキャラクターです。
他にも、人間界・三国天使界の両方の世界から、様々なキャラクターが登場します。そんな可愛らしくかっこいいキャラクター達による、笑い満載の日常や、アクションシーンは必見です。
- 著者
- 鈴木 次郎
- 出版日
- 2009-01-27
キャラクター達は完全に「呂布子ちゃん」オリジナルの見た目ですが、実はしっかりと三国志の設定がベースにあり、三国志好きも楽しめる内容となっています。
本作でも、三国志自体のベースとなる、大きな3つの勢力が戦うという物語構成が使用されています。時折入るシリアスな展開は、その緊迫した様子が感じられるようになっていて、ギャグとシリアスのギャップに引き込まれること間違いありません。
キャラクターも、三国志のキャラクターをモデルとしており、主人公である呂布子ちゃんは、三国志では屈強な猛将として描かれています。しかし、本作では左慈の妖術で可愛らしい幼女のに変えられてしまいます。三国志を知る人なら、そのとんでもない設定に驚くことでしょう。
- 著者
- 鈴木 次郎
- 出版日
- 2012-12-27
これまでハイテンションギャグで駆け抜けてきたストーリーが、最終回に近づくにつれて怒涛のシリアス展開で進行していきます。
無双天使への進級のため、最終試験に挑む呂布子ちゃん。最終試験は1対1の戦闘試験となります。呂布子ちゃんは、孔明の部下である趙雲と戦うことになるのですが、激闘の末、無事に勝ち星を挙げることとなるのでした。
そして、曹操VS徐庶、孫策VSホウ統と続き、無双天使進級試験に挑んだ3名は、無事に全員試験をクリアすることに成功します。 授与式を終え、呂布子ちゃんは、堕天使・李儒が企てている天使界崩壊を阻止すべく、最後の戦いに挑むことになるのですが……。
この後、驚きの展開が待ち受けているのですが、その衝撃の展開はぜひ実際にご覧いただくことをおすすめします。物語は、和やかなギャグテイストから一変して、一気にシリアスムードへと雰囲気が変わります。今までにないシリアスな展開に、ページを捲る手が止められなくなること間違いありません。
- 著者
- 鈴木 次郎
- 出版日
- 2009-11-27
個性豊かなキャラクターの魅力と、三国志をパロディ化しているという見所、そして、ギャグとシリアスのさじ加減が絶妙な「呂布子ちゃん」は、魅力がギュッと詰まった作品です。
萌え系要素を前面に押し出していた物語初期とは一変して、後半ではアクションシーンやシリアス展開も繰り広げられます。その絶妙なシナリオ構成に、読み進めていくごとにどんどん引き込まれていくことでしょう。可愛くて強くて逞しい、魅力いっぱいの呂布子ちゃんの活躍を、ぜひこの機会にご覧ください。
三国志好きも楽しめる、パロディ要素がふんだんに盛り込まれた「呂布子ちゃん」は、読みごたえ抜群の作品です。テンポのよいハイテンションギャグから、後半のシリアス展開まで、目が離せません。様々な魅力がギュッと詰まった「呂布子ちゃん」を、ぜひ実際に読んでみてくださいね。