KAKERUのおすすめ漫画4選!代表作『魔法少女プリティ☆ベル‬』など

更新:2021.11.27

一般向けの美少女から成人向けの美少女まで、様々な美少女を描く漫画家KAKERU。その独特な着眼点で描かれる作品は多くの人気を得て、数々の作品を発表しています。今回は、その中でも特にオススメの漫画4作品をご紹介します。

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KAKERUとは

漫画家としての活動を始め、イラストレーターや原画家として活躍しているKAKERU。2008年にデビューを果たし、その後は連載を複数抱えるなど売れっ子漫画家として数々の作品を発表していきました。

作品は一般向けのものから成人向けのものまであり、漫画はもちろんライトノベルのイラストやゲームの原画などを担当しています。「バー・ぴぃちびっと」という名義でも活動しており、こちらは主に成人向け作品で使われています。

ボディビルダー魔法少女誕生!! 『魔法少女プリティ☆ベル‬』

「リィン・ロッド」――その魔法の杖が目覚め、適合者である「魔法少女プリティ☆ベル」が現れた時、世界に危機が訪れる――そんな伝説のある世界。そしてとうとう時代はその時を迎えたのです! 

世界を救うため、「リィン・ロッド」の適合者のもとへと急ぐ天使のミルクとココア。しかし、2人が辿り着いた先にいたのは、適合者であるはずの少女ではなく、少女の近くに住むボディビルダーの男……!?

著者
KAKERU
出版日
2010-05-10

1巻の表紙やタイトルを見て、可愛い女の子が敵と戦う魔法少女の話かな……と思ったら、それは大間違いです。表紙やタイトルに騙されないでください。本作は魔法少女という名前のファンタジーギャグ漫画です! 

主人公となるのは、高田厚志というボディビルダーの男。本来の適合者は厚志の近所に住む美咲エリという女の子でしたが、なぜか杖が厚志を指示し、そして厚志が、自分が魔法少女をやらなければエリが戦うことになると知って引き受けたために、ゴリゴリのマッチョな男が魔法少女姿で戦うというシチュエーションが出来上がったのでした。

厚志は、エリのために自分が魔法少女を引き受けるなど男気溢れるところのある35歳。ボディビルダーという職業柄、魔法少女の必殺技もサイドチェストなどのボディビルのポージングに関連するものです。読者までやられてしまいそうになる圧倒的な威圧感はもう笑うしかありません。

一方、物語が進んで行くと、本来の魔法少女である美咲エリも参戦してきます。小学生の彼女は歴代魔法少女の中でも最強の力を持っており、厚志が魔法少女になった後に自分も魔法少女になるために修行を積むようになりました。その過程で、経済や政治にも興味を持ったらしく、物語にはたびたび政治ネタが放り込まれています。

とにかくテンポが早くてインパクトが大きな物語で、大人向けのセクシーシーンも結構描かれています。成人向け漫画も描くKAKERU作品には多い特徴ですが、お色気と政治ネタが不得意という方はちょっと注意してくださいね。強烈なインパクトと爆笑できるファンタジーギャグが好きな方はぜひチェックしてみてください。

『魔法少女プリティ☆ベル‬』については<表紙詐欺な名作漫画『魔法少女プリティ☆ベル』を25巻までネタバレ紹介>で紹介しています。ぜひご覧ください。

エロも夢も満載な悪の組織『ゆけっ!! 悪の組織ダークドリーム!! 』

愛と希望の戦士パリキュア――と、戦うのは悪の組織ダークドリームです。ダークドリームに新しく入った女子高生型怪人のココセは、日々正義の戦士パリキュアを倒すための指導を先輩怪人から受けることになりました。でも、そこにいる怪人達は予想以上に紳士な人(?)達で……!?

著者
KAKERU
出版日
2014-02-20

魔法少女や正義の美少女戦士、そんな彼女達の話に、敵となる悪の組織や怪人は欠かすことのできない存在。本作の主人公は、そんな悪の組織にスポットを当てたものです。主人公は女子高生の姿をした怪人・ココセという女の子。彼女が悪の組織ダークドリームに入社したところから物語は始まります。

パリキュアを倒すための指導を先輩から受けるココセは、先輩に自分の疑問をぶつけます。それは、パリキュアが変身している時にどうして攻撃しないのか……という魔法少女や正義の美少女戦士の物語では、ある意味触れてはいけない部分のこと。しかし、それに対し先輩の怪人は、そんなことをしたら生身の女の子は潰れてしまうから、という何とも優しい回答をしました。

他にもこういった、「お約束」といった部分をココセが質問し、それに先輩怪人が答えるというエピソードがありますが、そのたびに、怪人達の美少女戦士達に対する優しさが垣間見えてきます。これを読んでいると、むしろ美少女戦士のほうが悪なんじゃ……と思えてくるから不思議です。

また、本作はエロ要素が多いのも特徴。美少女達が唐突に裸になったり胸をあらわにしたりするのは普通なので、そういった類が苦手な方はちょっとだけ注意してくださいね。

新たな敵も登場!! 本当の悪は誰? 『戦え!! 悪の組織ダークドリーム』

正義の美少女戦士パリキュアを倒すため、日々奮闘する悪の組織ダークドリーム。そんな常に敵対する存在同士であったパリキュアとダークドリームでしたが、2組の前に現れたのは新たな悪の組織ナイトメアナイツで……!?

著者
KAKERU
出版日
2015-09-18

『ゆけっ!! 悪の組織ダークドリーム!!』の続編である本作。基本的な設定は前作と同じで、正義の美少女戦士パリキュアと戦う悪の組織ダークドリーム、そこに入社した女子高生型怪人のココセももちろん登場します。しかし、単なる続きで終わらないのがKAKERU作品です。

今回から登場する新しい悪の組織ナイトメアナイツは、何かと優しいダークドリームの怪人達と違って、敵と認定した相手は容赦なく殺すまさに悪の組織。そんな組織はパリキュアにとってはもちろん、ダークドリームにとっても敵となりました。つまりナイトメアナイツはパリキュアとダークドリーム共通の敵という存在になったわけで、これがダークドリームとパリキュアの関係をどう変えていくのか、ぜひ注目してみてください。

また、引き続き登場するココセの成長っぷりやギャグもきっちり受け継がれていますが、前作に目立っていたエロ要素は控えめになっています。前作を知らなくても状況説明などが書かれているのでノリと勢いで楽しむことはできますが、読んでいたほうがすんなりと世界観に入り込めることは間違いありません。できれば前作の『ゆけっ!! 悪の組織ダークドリーム!!』から読んでみることをオススメします。

護身術でトラブル体質に立ち向かう!! 『大江山流護身術道場』

女子高生の中村睦月は、何かとトラブルを呼び込んでしまう不幸なトラブル体質をしています。痴漢されることなんか当たり前で、チンピラみたいな恐い人に絡まれたり付けられたりすることも……。

その日も、いつものように(?)痴漢に絡まれてしまった睦月でしたが、そこへ助けに現れたの大江山夏という女子中学生で……!?

著者
KAKERU
出版日
2010-08-11

何かとトラブルを呼び寄せてしまう体質の女子高生・睦月が、そんなトラブルと戦うために護身術を身に付けるというお話。

痴漢に絡まれていた睦月を助けた女子中学生・大江山夏は、護身術を教える大江山流護身術道場の娘で、睦月は彼女との出会いをきっかけに護身術の世界へと足を踏み入れていくことになります。護身術の描写はかなり描き込まれていて、読んでいるとこちらまで護身術を習っているような気分になります。

もちろん漫画内の護身術が実際に役に立つかどうか……というのは定かではないので真似をするのはオススメしませんが、そんなふうに実際に使えそうだな、と思ってしまうのは、現実離れし過ぎない護身術の描写が優れているからでしょう。

また、自らのトラブル体質と向き合う睦月の姿も好印象。思わず応援したくなってしまいます。ただ、彼女があまりにもトラブルに巻き込まれてしまうのでかわいそうに思えてしまうことはあるかもしれません。

しかも彼女の体質は、ただチンピラや痴漢を呼び寄せるだけに留まりません。ストーリーが進むにつれて明らかになる謎の巨大組織までもが睦月を標的にし始めます。究極のトラブル体質である睦月が、護身術でトラブルから身を守ることができるようになるのか、それはぜひ手に取って確認してみてください。

いかがでしたか? 今回ご紹介した漫画は、どちらかというと男性向け寄りの作品と言えます。でも、「プリティ☆ベル」や「大江山流護身術道場」など、笑い声をあげて読みながらも、ふとした拍子にちょっと考えさせる内容などもある、そんな作品もあるので、ぜひ女性の方も手に取ってみてください。

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