お嬢様校に通う女子中学生たちが、恋愛テクニックを研究して実践していく漫画「ラブラボ」。ドタバタなギャグと、思わずニヤニヤしてしまう恋の展開が特徴です。今回は、本作の魅力と最新刊の見どころをご紹介していきます。
『僕らはみんな河合荘』などで知られる宮原るりの作品。当初は「まんがホーム」と「コミックエール!」に掲載されていましたが、2010年から「まんがタイムスペシャル」に一本化されています。
舞台はお嬢様学校の生徒会室。そのなかで女子中学生たちがひび恋愛の研究に勤しみ、妄想と暴走をくりひろげてとんでもない方向に突き進んでいくのです。
しかし実際に男子と接するようになると、ゆっくりながらも恋の進展がみられて……見ごたえばっちりです。
2013年にはアニメ化もされ、2019年に連載は終了しました。今回はそんな本作の魅力と見どころを13巻までご紹介していきます。ネタバレを含むのでご注意ください。
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宮原るりおすすめ漫画ランキングベスト5!岐阜県を代表する漫画家!
宮原るりは岐阜県在住の漫画家です。可愛らしい絵柄と思わずニヤけてしまう恋愛描写、絵からは想像のつかない下ネタも含めた切れのあるギャグで人気を博しています。今回はそんな宮原るりの、アニメ化された作品も含めたおすすめ漫画を紹介したいと思います。
- 著者
- 宮原 るり
- 出版日
- 2008-03-07
私立藤崎女子中学校に通うリコは、ある日、先生から頼まれごとを受けて生徒会室を訪れました。そこで彼女が視たのは、生徒会長のマキが抱き枕にキスをしている光景……。
ずっと恋をしたくてこっそり練習をしていたというマキから、恋愛の達人だと誤解されてしまい、翌日からリコは「生徒会長補佐」として働くことになってしまいました。
もちろん職務内容は恋愛研究。
この日から、彼女のドタバタの日々がはじまります。
本作の内容は大きく「研究編」と「実践編」に分けることができます。
生徒会室内でおこなわれる研究は、おもにマキが理想としているベタベタなシチュエーションを想定したものです。しかし経験が無いためおかしな方向に進んでいってしまうのが見どころ。
たとえば「曲がり角で男性とぶつかる」研究では、相手に強い印象を与えようとするあまり、相手役に猛烈な勢いで突進してしまったり、「サラサラの髪の毛をアピールする」研究では、相手におもいっきり髪を叩きつけてボタンに絡ませようとしたり……。
見た目はお嬢様で可愛らしいのに、発想が残念すぎて読者も目が離せません。当然ながらこの研究は、彼女たちの恋愛スキル向上にはつながらないのですが、他校に通う男子と交流する機会が増えると、実践あるのみといった感じで徐々にいい雰囲気になっていきます。
リコの相手は、小学3年生ぶりに再会したナギ。当初は彼のことをリコが忘れてしまっていたためギクシャクしていましたが、やがて恋愛感情を抱くようになります。
一方のマキは、塾で同じ特進コースに通うヤン。たびたび嫌味な発言をされて口喧嘩が絶えないものの、階段から落ちそうなところを助けてもらうなど、理想の状況になることもあり、しだいに意識するようになりました。
常にドタバタの絶えない彼女たちの恋の行方は、どうなるのでしょうか。
個性豊かな生徒会のメンバーたちも、本作の大きな魅力といえるでしょう。
生徒会長のマキは、とにかく恋に恋する女の子。脳内では激しい妄想を展開していますが、生徒会室を1歩出れば「藤姫様」と呼ばれて尊敬されるほど、優雅な立ち居振る舞いをしています。
生徒会長補佐のリコは、「ワイルドの君」と呼ばれ、お嬢様校では珍しいボーイッシュな性格。作中では主にツッコミ役にまわっています。彼女自身も恋愛経験はありませんが、なぜかマキからは師匠扱いをされ、研究に参加するようになりました。漫画で得た知識を総動員してアドバイスをしていきます。
- 著者
- 宮原 るり
- 出版日
- 2010-11-06
また、書記のスズは、偶然研究の場面を目撃してしまったことで参加することに。恥ずかしがりやで天然な彼女が恋愛テクを実行すると、不思議とキュートになることから、他のメンバーを驚かせています。
元生徒会長のエノは、マキの有能ぶりに嫉妬して会長職を投げ出してしまった人物。ある騒動をきっかけに副会長として復帰します。マキと同じくらい恋愛に憧れているものの、めんどくさい性格が災いして研究を台無しにしてしまうこともしばしば……。
そして唯一彼氏がいるのが、会計のサヨです。マキからあらぬ誤解を受けて生徒会室を出禁になっていましたが、エノとともに復帰。恋愛研究に励む他のメンバーの様子を、おもしろがりながら観察しています。
彼女たち5人のドタバタではちゃめちゃな日常は、笑いなしには見られません。彼氏のいない4人の恋が成就するときはくるのでしょうか。
恋愛研究を重ねつつ、男子との距離を少しずつ縮めてきた生徒会メンバーたち。いよいよ文化祭の時期が近づいてきました。ナギやヤンの通う南中と合同でおこなうことが決まり、準備を進めていきます。
そして迎えた当日。リコはナギに気持ちを伝えようと気合十分なのですが、タロット占いで最悪の結果が出てしまい……。
- 著者
- 宮原 るり
- 出版日
- 2016-11-07
12巻の見どころは、やはりリコの告白でしょう!これまで彼女たちはさまざまな妄想と研究をしてきましたが、12巻にしてやっと大きな1歩を踏み出しました。
生徒会のメンバーに協力をしてもらい、逃げ出しそうになりながらもなんとか気持ちを告げるのです。勇気をふり絞る彼女の姿に、胸打たれること間違いなし!
また、マキとヤンの関係にも変化が。これまで衝突をくり返していましたが、マキはいつのまにか彼のことを意識するようになっていました。理想の男子とはほど遠いため「気のせいだ」と自分に言い聞かせますが、文化祭を通じて本当の気持ちに気づいてしまいます。
リコに続いてマキにも、決着をつける時が近づいてきたようですね。
季節はめぐり、マキは南中のメンバーとクリスマスパーティーをしようと考えていました。意を決してヤンを誘いに行きますが、まだ素直になれないようで、苦しまぎれにとんでもない宣言をしてしまい……?
- 著者
- 宮原るり
- 出版日
- 2017-09-07
ヤンへ気持ちを伝えるために、ある手段を用いるマキ。ところがそれが裏目に出てしまい、彼の怒りを買ってしまいました。
これまでの口喧嘩とは異なる深刻な雰囲気に、読者も焦ってしまうでしょう。
一方、前巻でナギへ告白をしたリコは、本巻でも積極的にアプローチを続けます。しかし彼はというと今一つ踏ん切りがつかないようで、告白の返事をする気配がありません。
ナギはどんな答えを出そうとしているのでしょうか。要注目です!
いかがでしたでしょうか?妄想と暴走が交錯する青春ラブストーリーを、ぜひ楽しんでみてください!