4人のイケメン宇宙人たちが、地球侵略のためにアイドルを目指す青春コメディ漫画『ドルメンX』。2018年はテレビドラマ化と映画化が決定しています。笑いあり熱血ありのサクセスストーリーの世界を、ぜひ体感してみてください!
「ヒバナ」で連載されていた高木ユーナの作品。2.5次元ミュージカルなど徹底的な現場取材から生み出されるリアリティの高い描写と、心を熱くするストーリーが評判となり、2018年3月からテレビドラマの放送が、また同年内の映画化が決まりました。
トップアイドルになれば地球を侵略できると考えた4人の宇宙人が、本気でアイドルを目指します。とにかく熱血で一所懸命で、本気の姿がかっこいい!
この記事ではそんな本作の各巻の見どころをご紹介していきます。ネタバレを含むのでご注意ください。
- 著者
- 高木 ユーナ
- 出版日
- 2016-03-11
「豊かな富を持つ地球を汚すことなく 戦争はしないで 地球人に気づかれないように侵略」(『ドルメンX』1巻より引用)
そんな無理難題に挑む5人の宇宙人たち。選挙や甲子園などさまざまなことにチャレンジしますが、ことごとくうまくいきません。ある日、メンバーのなかで唯一の女子であるヨイがアイドルに心酔している様子を見て、「アイドルになれば地球侵略ができるのでは?」と考えつきました。
その翌日、実際にステージを見に行くと、そこにはステージ上でキラキラと輝くアイドルたちの姿が……!
その圧倒的な姿にやられた隊長は医務室へ運ばれてしまいます。そしてたまたま訪れていた元アイドルから、業界の過酷さを突き付けられるのでした。
ステージを実際に見に行き、自分たちもアイドルになる決意を固めた隊長、イチイ、ニイ、サイの4人。ヨイのアドバイスもあり、まずは芸能事務所に入ろうと調査をはじめます。
しかしそこで思い知らされたのは、所属タレントの待遇に信じられないほどの格差があるという現実でした……。
- 著者
- 高木 ユーナ
- 出版日
- 2016-03-11
医務室で出会った元アイドルから挫折した過去を聞き、隊長は業界の恐ろしい側面を垣間見ます。夢を諦めるときに感じる心の痛みの表現は印象的。
しかし彼らは諦めず、まずは「ジャノンスーパーボーイコンテスト」へ挑戦することにしました。タレントによって待遇の差があるのであれば、事務所に認めてもらう実績を作るしかないと、グランプリを目指してエントリーするのです。
隊長、ニイ、サイの3人が勝ち上がり、しかも隊長とニイは最終審査まで残ることに!一方で書類審査で落ちてしまったイチイは、仲間を応援する気持ちがありながらも、徐々に悔しさを露わにしていきます。そして最終審査を客席から見ているときに、とんでもない行動に……!
「アイドルになりたい」という気持ちの強さが伝わってくる見ごたえのあるシーンなので、注目してくださいね。ひとつのオーディションをとおして、誰にも知られていない普通の男の子たちが、トップに立ちたいと本気で思うようになっていく過程がわかりやすく描かれています。
そろって同じ事務所に入ることができた4人。「ドルメンX」というユニットを結成することになりました。
社長の提案で路上ライブをすることになったのですが、歌もダンスも未経験な彼らは大苦戦。曲作りを任されたサイの作業もなかなか進みません。
果たしてライブは成功するのでしょうか?
- 著者
- 高木 ユーナ
- 出版日
- 2016-03-11
2巻では、いよいよ4人の芸能活動が本格始動します。その第1歩としてまずおこなうのが、路上ライブ。レッスンに励みます。
しかし自分をかっこよく見せようとするあまり、なかなかうまくいきません。そんな彼らに、ヨイが次の言葉を投げかけます。
「ダッセー姿いっぱいさらして、地球一かっこよくなってよ」(『ドルメンX』2巻より引用)
ついにふっ切れ、殻を破ったドルメンXのパフォーマンスは必見!
また、2.5次元ミュージカル「力士の貴公子」(通称「リキミュ」)のオーディションにも参加し、隊長とイチイが同じ役を争うライバルに……。自分には何もよいところが無いと考えている隊長と、「ジャノン」でのリベンジに燃えるイチイ。2人の勝負の行方にも注目です。
イチイとともに「リキミュ」に出演できることになり、人気キャラクターの役に抜擢された隊長。しかし歌もダンスもうまくできず、共演者の足を引っ張ってしまいます。
さらにレッスン中に足を痛めてしまい、降板の危機に陥って……。
- 著者
- 高木 ユーナ
- 出版日
- 2016-06-10
3巻の見どころは、隊長の奮闘っぷりでしょう。これまでは勢いと気持ちだけで乗り切ってきましたが、今回ばかりはそれも通用しません。
諦めかけそうになりますが、ら自分がどうすればいいのかを考え、共演者たちに教えを乞い、できないことをひとつずつ潰していきます。隊長の成長を感じられるとともに、華やかな世界に見えるアイドルたちが裏でしている努力や苦労がわかるでしょう。
必死に食らいついていく隊長の姿を見て、ほかのキャストの一体感も高まり、いざ本番を迎えます。さてどんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか⁉
メンバーひとりひとりが着実に知名度をあげていっている「ドルメンX」。そんな彼らに、社長がワンマンライブの開催を告げました。同時に、会場を満員にできなければ即解散と伝えられます……。
懸命に集客活動をする4人ですが、チケットの売れ行きはなかなか伸びません。実力の無さを突き付けられ、彼らに「解散」の2文字が容赦なく迫ってくるのです。
- 著者
- 高木 ユーナ
- 出版日
- 2017-07-12
最終巻となる4巻は、およそ2巻分のページ数で内容も盛りだくさん。ワンマンライブには、「リキミュ」の仲間たちをはじめ多くの人が協力をしてくれて、会場を満員にすることができました。
何も知らない状態で芸能界に入った彼らですが、地道な活動をしてきたことでライバルと同時に仲間も増えていたことがわかります。
感謝の気持ちを胸にステージにあがる4人の表情と、「ドルメンX」の魅力がフルに発揮されるライブシーンは必見です!
また本巻では、隊長たちの過去も語られました。100年以上前から、彼らは人々を救い英雄になることで、地球を侵略しようとしていたことが明らかになります。しかし作戦は失敗に終わり、そのたびに事実をリセットして別の時代で侵略をやり直していたのです。
いわゆる転生ですが、過去の記憶を持っているのは隊長だけ……。
これまで熱血な展開で進んできた物語ですが、ここに来て涙腺崩壊の物語が語られます。「消えたくない」という彼らのセリフが切ないですね。
しかしラストシーンで彼らは、「アイドルとは何か」を知ることになります。やっぱり最後は胸アツ展開!彼らの地球侵略をぜひ見届けてください。