漫画『秘密-トップ・シークレット-』が無料!最終回まで見所をネタバレ紹介

更新:2021.11.13

壮絶な犯罪捜査を華麗に描いた『秘密-トップ・シークレット-』。人の脳からまるで映画のように記憶映像を再生する特殊な捜査が、人間の隠された恐ろしさや素晴らしさを明らかにしていきます。事件の真相に迫っていく推理ドラマとしてはもちろん、繊細でドラマチックな人間ドラマも楽しめる作品です。スマホの漫画アプリで無料で読むことができるので、ぜひチェックしてみてください。

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漫画『秘密-トップ・シークレット-』が無料で読める!清水玲子の名作の見所を最終回までネタバレ紹介!

 

本作は、近未来のの本を舞台にした本格サスペンスです。脳の記憶を映像にして再現できる技術を使い、刑事たちが迷宮入りした凶悪事件に立ち向かっていきます。

作者は清水玲子。2001年から「MELODY」で連載され、開始直後から人気を集めドラマCDやアニメが制作されたほか、2016年には映画化もされました。

この記事では、そんな本作の多彩な魅力に迫っていきます。ネタバレを含むので未読の方はご注意ください。

清水玲子のおすすめ作品を紹介した<清水玲子のおすすめ漫画ランキングベスト5!名作「かぐや姫」「秘密」など>の記事もおすすめです。

著者
清水 玲子
出版日
マンガParkで無料で読んでみる

漫画『秘密-トップ・シークレット-』あらすじ

 

警察庁の特別組織「第九」は、死者の脳が記憶している映像を抽出し、そこから事件の分析をする「MRI捜査」をおこなう部門です。指揮を執るのは、エリート捜査官の薪室長。膨大な記憶映像のなかから証拠を探し出し、難事件の解決に貢献しています。

彼を尊敬する新人の青木は、誠実で正直者。高い意欲を持って捜査に取り組みますが、殺人鬼の狂気的な思想や、惨殺された被害者の姿を長時間見続けるのは、非常に過酷なものでした。

薪の厳しい指導もあり、なんとか成長していきますが、複数の事件を追うなかで薪が抱える秘密に気づいてしまい……。

『秘密-トップ・シークレット-』の見所:SF×サスペンスストーリーが美しい世界観で描かれる!

 

本作の最大の魅力は、華麗で繊細な絵と、衝撃的な犯罪捜査でしょう。主要なキャラクターは男女問わず美形が多く、それだけでも目を奪われます。

かなりリアルに描かれた残酷な殺人現場ですら美しく、かえって犯罪のむごたらしさや異常な心理を際立たせているのです。

キーとなる「MRI捜査」は、さまざまな人間の心理を炙り出します。真相究明や犯人逮捕につながる恐ろしい記憶、関係者が見ていた大切な人との思い出、懐かしい風景……脳から抽出された映像には、その人の心理が強く反映されていて、それは必ずしも現実とイコールではありません。

薬物中毒者の脳には存在しない霊や大量の虫が映り、また大人の女性であっても彼女の父親の脳にはあどけなく映っているのです。

秘密をのぞき見するような背徳感もあれば、殺人の一部始終を見る緊張や恐怖もあります。捜査にあたる第九のメンバーは、激しい悪意と善意の両方に向き合い、膨大な記憶情報のなかから隠された秘密を見つけなければなりません。

「MRI捜査」は迷宮入りした事件を解決する有効な手段なため、そこにどんなにおぞましい映像があっても、彼らは孤独で地道な捜査を続けるのです。

美しい登場人物が、重厚なドラマと残酷な映像に翻弄されるさまが絶妙なバランスで描かれ、その世界観に圧倒されるでしょう。

著者
清水 玲子
出版日
2003-05-29
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『秘密-トップ・シークレット-』の見所:BL的妄想が広がる?

 

実は、腐女子の皆さんにもファンが多いという本作。主人公の青木と上司の薪の関係が、恋愛に見えてしまうシチュエーションが多々あるからです。

最大の要因は、到底30代男性には見えない薪の人間離れした美しさでしょう。女性や未成年に見間違われるほどの美貌を持ち合わせているのです。

一方の青木は高身長で男らしい見た目をしていて、この2人が並んでいるだけでもミステリアスで幻想的な美しさが漂っています。

ひたすら薪を敬愛する青木は、厳しい指導に一喜一憂。赤面して喜んだり、時には泣いてしまったりと、大人とは思えない態度を見せます。薪も、厳しく接しつつも自分の弱さを見せることもあり、強い絆で結ばれていることがわかるでしょう。仕事中の2人の立ち位置が妙に近かったり、お互いを意味深な表情で見つめたりする場面もしばしば……。

さらに監察医の雪子という女性が登場すると、薪は青木と雪子の関係を気にし、雪子も青木と薪の関係を気にするという複雑な構造になってしまいます。

友愛なのか、恋愛なのか……どちらともとれるような彼らの関係がより妄想をかきたてるのかもしれません。いずれにせよ、青木と薪が特別な信頼関係を築いていることは確実です。

著者
清水 玲子
出版日
2007-02-28

『秘密-トップ・シークレット-』の見所:薪とカニバリズム事件の関係とは……?

第九が発足したばかりの2057年、「カニバリズム事件」のMRI捜査がおこなわれました。カニバリズムとは、人が人の肉を食べることをいいます。

北海道で大地震が発生してから12日後、瓦礫のなかからハシ厶という外国人青年が生きて救出されました。彼は「遺体を食べて生きのびた」と告白し、その後亡くなります。

死体損壊も犯罪になるため、第九では彼の脳の映像を確認することに。しかしそれこそが、ハシムの狙いでした。彼は人の肉を食べる異常者ではなく、まったく違う目的で第九に自身の記憶を見せつけようとしていたのです。

彼の脳が記憶していたのは、政治や外交問題に関わる重大な秘密。警察上層部は真相を闇に葬りますが、事件直後から薪は何者かに狙われるようになりました。

ハシムの母国で起きた惨殺事件、爆破事件、秘密の漏洩、政府要人殺害……これまでまったく関連のないように見えていた数々の事件が繋がりはじめます。

ようやくその全貌が見えたころ、事態は取り返しのつかないところまで悪化していました。そして第九を揺るがす最大の事件へと発展していきます。
 

著者
清水 玲子
出版日
2008-01-29

『秘密-トップ・シークレット-』の見所:12巻(最終回)も最後まで美しい!

「カニバリズム事件」の前後に発生した複数の出来事は、ある秘密を守りたい政治組織による陰謀でした。実行犯との壮絶な戦いの果てに、事件はようやく解決します。

薪が抱えてきた重大な秘密も明らかになりなりました。しかし彼は、捜査中に激しい精神的ショックを受けtえしまい、命すら危うい状態です。

そんな彼を連れ戻したのが、ほかでもない青木。情熱的な絶叫で思いを告白し、彼の心を動かしました。

その後薪は、アメリカへ異動することに。青木とは離れ離れになってしまいます。しかしたとえ遠く離れても、彼らの信頼関係は変わらないとわかる、切なくも愛おしいラストになっています。

著者
清水 玲子
出版日
2008-07-29
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『秘密-トップ・シークレット-』の見所:エピローグも面白い!

本作は、第九最後の事件から1年後のエピソードで完結します。薪はアメリカの最先端プロジェクトで多大な実績を残し、MRI捜査の安定した体制づくりに貢献していました。

日本に残った第九のメンバーは、それぞれリーダーとして新組織の準備を進めています。アメリカのMRI開発部門に視察で出張した青木は、久々に薪と顔を合わせました。

日本ではあまり社交的ではなかった薪が、熱弁をふるい、笑顔をふりまいている様子を見て、青木はあらためて彼の偉大さと自分の不甲斐なさを思い知らされ、落ち込むのです。

しかしそんな青木の行動すら、薪には見通し。いつもの毒舌でお説教をしつつ、再会を楽しんでいます。

まだまだヘタレながらも薪を支えようとする青木と、彼の気持ちを受け止める薪の絆はより深まり、2人だけの大切な秘密となってこれからもお互いを支えていくのでしょう。
 

著者
清水玲子
出版日
2012-10-29
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時に美しく、時に残酷な人間の本質を描いた『秘密-トップ・シークレット-』。魅力的な登場人物たちが秘密を暴き、より多くの秘密を抱えながら真実と正義を模索します。スマホで無料で読むことができるので、ぜひ読んでみてください。

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