キスも済んでないのに、担任の先生と結婚することになっちゃいました!? 両親を亡くし、幼い弟とともに親戚中をたらい回しにされていた主人公。ひょんなことから担任の教師と結婚し、一緒に暮らすことになります。 最初は同情や優しさから始まった婚約関係ですが、しだいに惹かれあう2人。心が温かくなる、愛情たっぷりハートフルラブコメディです。 この記事では、そんなほっこりするストーリーを全巻ご紹介!スマホの漫画アプリで無料で読めるので、ぜひチェックしてみてください!
2007年から2012年まで「LaLa」で連載されていた田中メカの作品。いまでも根強い人気があります。
両親が事故で突然亡くなり、幼い弟とともに親戚中をたらい回しにされていた女子高生の文乃(ふみの)と、ひょんなことから彼女と結婚することになった担任教師の一馬(かずま)が、秘密の新婚生活を送るラブコメディ。
キスをするよりも早く夫婦になってしまった2人の胸キュンストーリーの各巻の見どころをご紹介していきましょう。ネタバレを含むのでご注意ください。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2007-07-05
梶文乃は、曲がったことが大嫌い。腕っぷしと正義感が強い女の子です。 両親を早くに亡くし、幼い弟の鉄兵とともに親戚中をたらし回しにされる生活にうんざりし、あるとき家出を決意しました。
唯一彼女を探してくれていたのが、担任の尾白一馬です。「僕の部屋においで」と言う彼に対し、中途半端な同情をしてほしくない文乃は反抗します。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2007-07-05
「だったらあたしと結婚して養ってくれんの⁉」(『キスよりも早く』1巻より引用)
この文乃の言葉に、一馬は驚きの返事。…… あっという間に2人の結婚・同居生活がスタートしました。
一馬は文乃に対し無償の優しさを注ぎ、これまで大人を信じずひとりで弟を守ってきた彼女の硬い心を溶かしていきます。徐々に笑顔が増える様子に、読者も嬉しくなりますね。
少しずつ一馬に惹かれていく文乃。一方の一馬は、彼女にコスプレなど際どいことをしてからかいはするものの、一向に手を出す気配はなく……。
2巻では、球技大会や臨海合宿、花火大会とイベントが目白押し。 あらゆるシチュエーションで2人の距離が近づき、胸キュンポイントがたくさんあります。
キスすらしていない2人ですが、お互いへの気持ちは確実に自覚しているよう。
「難しいなぁ どう抱きしめたら力を抜いてくれるんだろう…?」(『キスよりも早く』2巻より引用)
文乃にとって一馬は初恋の相手。幸せではありますが、ドキドキしすぎてうまくいかないこともあり、一馬も悩んでしまいます。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2007-12-05
「君は大切なものを失うこわさを知ってる 特別な誰かをつくるのに勇気がいったろう?」(『キスよりも早く』2巻より引用)
両親を亡くしている文乃の心にそっと寄り添う一馬の言葉が温かいですね。大切だからこそ、彼女の気持ちを最優先し、焦ることなく関係を築いていこうとします。
いつもは強気な文乃も、素直になって泣いてしまう弱さを見せ、いじらしく可愛らしいです。
文乃の通う高校では、文化祭の季節。いつからか女友達から人気の的になっている文乃は劇で王子様役を演じることになりました。なんと相手の女王様役は一馬。どちらもぴったりのハマり役です。
また3巻では、一馬の弟・翔馬が登場。文乃と一馬はまだキスをしていませんが、ある意味をそれを超える最悪の出会い方をしてしまいました……!
翔馬は、兄の一馬に対してもよそよそしい態度で感じの悪い印象を受けますが、実はかなりのブラコン。兄の経歴を汚しかねない文乃を排除しようとしてくるのです。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2008-05-02
一馬には今でこそ真面目な教師ですが、かつては暴走族100人をひとりで相手にしてボコボコにしたほどの不良。親との関係がうまくいかず、勘当された過去があります。どうやらそのほかにも複雑な経歴があるようで、だからこそ両親を亡くした文乃を気にかけ、今の関係があるのでしょう。
もちろんキュン展開も健在!とくに今回はセクシーかつ過激なものになっていて、ドキドキが止まりません。とはいえキスはまだおあずけ……そろそろ見たいですね。
まさかのラブホテルに行くというドキドキの展開からスタート。この時雨に濡れたせいで一馬が風邪をひいてしまい、2人はついにキスをします!……ただマスクごし。もどかしすぎますね。
一方で事件も。これまで何度も関係を疑われ、そのたびにさまざまな方法でごまかしてきた2人ですが、今回はラブホテルに入るところを目撃されてしまいました……。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2008-12-05
念のため、一時的に別居することになった2人。 結婚してから初めて別々に暮らします。お互いの存在の大切さにあらためて気づくきっかけとなりました。
また4巻では、一馬の誕生日のエピソードも。
「生まれてこれて、君にたどりつけてよかった。ありがとう」(『キスよりも早く』4巻より引用)
文乃も16歳の若さでいろんな辛いことを経験していますが、一馬の人生も紆余曲折。そんな2人がこうして一緒に誕生日を迎えられることを想うと、感慨深いですね。
5巻ではあたらしく、金髪美少女のメグが登場。翔馬のホームステイ先のお嬢様で日本滞在中は文乃が面倒をみることになりました。しかし一馬と文乃が結婚しているという秘密を握ったメグは、2人をいいように振り回していくのです。
みんなで温泉旅行に行った際は、一馬にちょっかいを出し、文乃をたきつけます。
しかしこれがきっかけで、文乃と一馬は一気にドキドキ展開に!
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2009-06-05
「先生…私のこと 好きにしていいんだからね」(『キスよりも早く』5巻より引用)
勇気を出してすべてを捧げたいと思うものの、恐怖からか震えてしまう文乃。結局今回もキスすらすることができませんでした。ただ確実に愛情をはぐくんでいることはわかります。 一馬が男性としても大人としても、彼女のことを本当に大切にしていることも伝わってきますね。
ちなみにこの2人、唇以外にはあちこちキスをしていて、今回は風邪をひいた文乃の看病をしながら背中にそっとキスをするシーンが!見どころです。
文乃の叔父が登場し、彼女と鉄兵を引き取ると言い出しました。一時的に夫婦別居状態に……。不安と寂しさが募ります。
その後、文乃をかけて柔道の猛者である叔父勝負をすることになった一馬。「大好き」って言ってくれたら頑張れるという彼に対し、文乃がとった行動は……?
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2009-11-05
はれて同居を再開することができた2人。しかし文乃が期待していた甘い時間はなく、それどころか一馬は、これまでのように触れたりちょっかいを出したりすることもなくなってしまいました。何もしてこない一馬に文乃は痺れを切らし……。
また修学旅行のエピソードでは、一馬のある本音が明らかに。いろんなドタバタを乗り越えるたびに2人の絆は深まり、お互いを求める気持ちも強くなっていきます。
結婚一周年を記念して、一馬は文乃にディナークルーズをプレゼントしました。メグはいまだに2人がキスをしていないことに驚き、クルーズで初キスができるよう文乃にアドバイスをしてくれます。
そして当日、メグおかかえのスタイリストによってドレスアップした文乃は、誰もが注目するほどの美しさ。デッキで夜風に吹かれ、いよいよいい雰囲気になり、文乃がキスを試みると……
一馬は持っていたパンフレットで唇を隠し、キスを防いでしまいました。
確実に拒否されたと思った文乃。自暴自棄になったうえ間違ってお酒を飲み、へべれけ状態になってしまいます。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2010-04-30
文乃が自分の感情を思いきり一馬にぶつけると、一馬もついに本音を言ってくれました。
「僕だってすっっげー君にキスしてーよ‼」
「当たり前だろ、夫なんだから」(『キスよりも早く』7巻より引用)
教師と生徒という関係、大人としての理性、さまざまなことを考え自分を抑えているのだと言います。文乃のために自制しているのに、彼女の行動はいつもとても大胆で、抑えるのに必死。「ガマンがきかない」とこぼす一馬の表情が急に大人の男らしくなり、ドキっとしてしまうでしょう。
とってもいいところまで進んだ2人ですが、ここで見事にお邪魔が入りました。ただお互いの気持ちを確かめあうことができ、来年文乃が高校を卒業したらキスをする約束をしたのでした。
体育祭で大活躍をする文乃。しかしその最中に偶然悪い企みを耳にし、このままでは翔馬が危ない目にあうかもしれないと、とっさの行動に。右手を怪我してしまいました。
それからは、手が自由に使えない文乃の生活を一馬がサポートする日々。とくに髪の毛を洗ってあげるシーンはドキドキです。両親が健在だったころの髪も残っているだろうか、自分と結婚したころはこのへんだろうかと、一馬の手が文乃の髪をたどっていきます。
- 著者
- 田中メカ
- 出版日
- 2010-12-03
「僕 ご両親に感謝しなくちゃ この先ずっとこの毛先の端まで幸せにする そんな存在をこの世に送り出してくれたこと」(『キスよりも早く』8巻より引用)
文乃の髪を撫でながら、長い髪は彼女とともに人生を歩んできたのだと語りかけます。両親を亡くした彼女はずっと切ない想いを抱えていますが、いまそばにいる一馬の愛情がそれを丸ごと包みこんでくれているんですね。
その一方で、自分をかばったせいで怪我をしてしまったからと、翔馬も文乃の身の回りの手伝いを申し出ました。ずるい手を使い一馬との関係を邪魔しようとします。
そして起こった一馬は河川敷に翔馬を呼び出し、なんと殴り合いの喧嘩が始まってしまいました。
赤点続きだった文乃の成績が良かったため、一馬は執事となり1日なんでも言うことを聞くと申し出ました。
しかしあることがきっかけで、一馬の様子が急におかしくなります。どうやら彼の過去に関わることのようですが……必至に隠そうとする一馬に対し、文乃はこう命令しました。
「キスして」
「いいって言うまで動かないで」(『キスよりも早く』9巻より引用)
このキスは唇ではなくほっぺた。その後文乃は、一馬の髪や輪郭に触れていきます。
「どこまでならさわってもいい…?何も聞かないから…」(『キスよりも早く』9巻より引用)
- 著者
- 田中メカ
- 出版日
- 2011-07-05
心の奥底に隠している一馬の過去。文乃はどこまで入り込んでいいのかわからず、不安になっている気持ちが痛いほど伝わってきます。
彼の身体のいろんなところに触れ、口づけをしていくシーンはかなりドキドキもの。一馬の耐えている表情も色気があります。
セクシーなシーンでありながら、切なく美しく描いているのも本作の魅力でしょう。
10巻ではいよいよ一馬の過去が明らかに。幼少期の彼を傷つけるには十分すぎるエピソードでした。彼の過去をまっすぐに受けとめる文乃の懐の大きさと優しさにもキュンとしてしまいます。
そして高校では、文化祭が開催されました。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2011-12-05
トラブルに巻き込まれた文乃を、うさぎの着ぐるみを来た学ラン姿の男性が助けてくれました。もちろん中身は一馬。思わぬ形で同級生のような時間を過ごせることになります。
「梶 俺とつきあってください」
「君が卒業する前に 言えてよかった」(『キスよりも早く』10巻より引用)
結婚から始まった2人の関係。これが初めての告白でした。「一馬くん」と目をうるうるさせながら言う文乃が、なんだか初々しく見える甘いシーンです。
一馬と彼の父親がついに対峙する11巻。文乃との結婚生活も父の知るところとなります。
文乃は自分たちの関係を見守ってほしいと懇願しますが、そう簡単にはいきません。
そして更なる大事件が発覚。なんと一馬の部屋で、文乃がまだ提出されていない婚姻届を見つけてしまうのです……。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2012-06-05
なんとまだ籍を入れていなかった2人。発見した文乃ももちろんですが、読者もショックを受けるでしょう。
もちろん一馬にも考えがあってのことなのですが……。
キスをするよりも早く結婚したと思っていた2人は、結婚していませんでした。すれ違ったままで、この先どうなるのでしょうか。
文乃は受験に向け、必死に勉強に励む日々を送っています。しかしそのタイミングで翔馬から、一馬が離島に転勤するかもしれないと聞かされるのです。
婚姻届けの一件以来ぎくしゃくし、お互いの気持ちをまっすぐ伝えることができなくなっていた2人。しかし一馬はとても素敵な方法でまっすぐな想いを表しました。弟の鉄兵も含め、3人がしっかりと家族になっていることがわかるエピソードです。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2012-10-05
その後文乃は無事大学に合格。一馬のいる学校へと走ります。
「先生はあたしの恩人で…好きなひとで あたしの夫でいてほしいひとです…。 あたしと結婚してください…!」(『キスよりも早く』12巻より引用)
彼女らしいまっすぐな告白、そしてプロポーズ。 一馬の答えはもちろん決まっています。
待ちに待った卒業式を終え、帰宅をすると……「好きだよ」という一馬の言葉と、重なりあう2人の唇。これまでずっと我慢をしてきた想いが、ようやくり着きました。幸せなキスシーンに1巻から見届けてきた読者の涙腺もゆるむはず。
はれて名実ともに夫婦となった2人。文乃は天国にいる父と母へ、「幸せだよ」と涙を浮かべながら報告をします。大団円のハッピーエンドだといえるでしょう。
2012年の連載終了後も根強い人気を博している本作。実は2015年に、文庫版刊行を記念した特別編が描かれているんです。
とある夏休み。一馬が一時帰省することになり、文乃と久しぶりの再会を果たします。相変わらずのラブラブっぷりですが、滞在期間はわずか4日間。
彼は「いろいろ覚悟しておいてね」と言い……。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2007-07-05
本編同様、にぎやかな仲間たちのせいでタイミングを逃したり邪魔をされたりするものの、ようやく2人は初めての夜を迎えることになりました。
翌朝にはまた離れ離れになってしまう切なさを感じつつ、愛しい気持ちが通い合う幸せたっぷりのシーンです。
そしてさらに時が経ち……2人の本当のラストシーンを見届けてください。