漫画『モノクロ少年少女』が無料!その後が気になる物語の魅力をネタバレ紹介

更新:2021.11.13

頼れる身内も行くとこともなかった少女の元に届いた怪しい手紙。その内容につられて彼女が編入したのは、普通の人間では入ることのできないケモノの国の王や姫が通う学校でした。人間とケモノの友情と恋を描いた『モノクロ少年少女』の魅力をご紹介していきます。スマホの漫画アプリで無料で読むことができるので、ぜひチェックしてみてください。

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漫画『モノクロ少年少女』が無料!ケモノに囲まれた学校生活の魅力をネタバレ

2009年から「花とゆめ」で連載されていた、福山リョウコの作品です。

幼いころに両親を亡くし施設で暮らしていた主人公の呉羽。しかし全財産が525円しかないにも関わらず、その施設が壊れてしまいました。

困り果てた彼女のもとに届いたのは、「先着1名限定で、編入試験・学費・学生寮費・食費等全額免除」というなんとも怪しい手紙。夢のようなその内容につられて呉羽が編入したのは、ケモノの国の王子や姫が通う学校でした。

私立毛保乃高等学校、略して「ケダ高」の動物的な変わった校風と、ケモ耳や尻尾をつけたキャラクターたちが可愛い本作の魅力をご紹介していきましょう。ネタバレを含むのでご注意ください。

著者
福山 リョウコ
出版日
2009-08-19
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漫画『モノクロ少年少女』あらすじ

親も身寄りも行くところもお金もない呉羽の元に届いたのは、「編入試験・学費・学生寮費・食費等全額免除」という怪しい手紙。胡散臭いと感じつつ編入を決めた彼女を待っていたのは、大きな門と豪華な校舎、そしてケモノの耳と尻尾を生やした少年少女たちでした。

彼女は人間と共存するためのプログラム「ラビット」の「ウサギ」として、肉食獣ばかりのケダ高で、3年間人間とバレずに過ごすことを強いられます。

人間とは考え方も生活習慣もまったく異なるケモノだらけの学校で、呉羽は人間世界では作れなかった仲間や居場所を作っていくことになるのです。

『モノクロ少年少女』の登場人物: 巳待呉羽

著者
福山 リョウコ
出版日
2009-12-18

 

親も身寄りもなく、親戚中をたらい回しにされた挙句、住んでいた施設が潰れてしまった不幸の少女です。3年に1度おこなわれる、人間と共同生活するためのプログラム「ラビット」の「ウサギ」として、私立毛保乃高等学校に編入することになりました。

ケダ高に通うケモノはみんな肉食で、「人間=エサ」という認識。そんなところにいきなり人間を投入するのはハイリスクなため、ウサギに変身させて、生徒たちに食欲を抑制することを覚えさせるのだとか。同じケモノなら狙われることはあっても、問答無用で襲われることはないのだそうです。

いつ逃げ出そうか迷っていた呉羽ですが、校内でうっかりウサギの耳を外してしまい、他の生徒に食べられそうになってしまいます。そしてこの学校の存在が夢でもなんでもないこと、人間だとバレたら本当に命の危機に陥ることをようやく自覚し、ケダ高で「ウサギ」として過ごすことを受け入れ始めるのです。

育ってきた環境ゆえに、周りからなめられないよう強がって生きてきたため、言葉遣いや行動は少々男勝りのところもありますが、情に厚くピュアな性格をしています。

仲良くしてくれている右京、茅、蝶々たちが、友達としてではなく自分を監視していればご褒美が貰えるから近くにいると聞かされた際は大きなショックを受けてしまいました。しかしそれもこれまでもらった優しさや温もりを無かったことにすることはできず、嫌いにもなることもできません。

「お前らとホントの友達に…なりたい…」(『モノクロ少年少女』1巻より引用)

照れながらも面と向かってこんなセリフが言えるあたり、呉羽の本来の人の良さがわかりますね。恥ずかしいくらいの真っ直ぐさは、動物的な考えのケダ高に実はピッタリなのかもしれません。

 

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『モノクロ少年少女』の登場人物:右京

著者
福山 リョウコ
出版日
2010-04-19

 

クロヒョウ国の第4王子。校内では成績トップ3で、呉羽が編入してきた当初から彼女の面倒をみています。口も態度も悪いですが、仲間外れにされるのが嫌だという可愛らしい一面があります。どうやら群れることが好きな習性が関係しているのだそう。

いつも不遜な態度をとっていますが、自国に問題を抱えていて、1年次のオリエンテーリング先がクロヒョウ国と決まった矢先、諍いを起こしてしまいました。兄との関係を聞いてきた呉羽に対し、ひどい言葉を浴びせてしまいます。

「何がわかるんだ? もう この世に家族がいない お前に」(『モノクロ少年少女』2巻より引用)

このひと言が原因で、呉羽はケダ高を飛び出してしまいました。これで放っておけば真の冷血漢ですが、意外と情に厚い右京。茅や蝶々とともに人間界まで彼女のことを迎えにいき、きちんと謝ったのです。

これをきっかけに、幼いころから親しくしていたのに仲違いをしてしまっていた芽との関係もひと段落します。自分の気持ちに素直で、人の気持ちにはやや鈍感だけど優しいのが彼の魅力ではないでしょうか。

ちなみにウィークポイントは尻尾で、握られると力が抜けてしまいます。

 

『モノクロ少年少女』の登場人物:茅

著者
福山 リョウコ
出版日
2010-08-19

 

トラ国の第2王子、茅(ちがや)。チャラチャラとした態度と物言いをしていますが、彼も実力テストで常に上位3人にランクインしています。基本的には右京や蝶々を引き立てるような立ち位置にいますが、本気になれば簡単に1位になることもできる、底の知れないタイプです。

右京の天敵ともいえるクロヒョウ国第1王子の黄苑に、右京の様子を報告しているなど、裏で何をしているかわかりません。また一夫多妻なトラの習性ゆえか、彼女が23人もいて、知れば知るほど不思議です。

自身の誕生日には、とんでもないことを言い放ちました。

「…呉ちゃん プレゼント追加してもいいかな オレの彼女になってくれない?」(『モノクロ少年少女』3巻より引用)

ただこれは本気ではなく、連日断っているお見合いの新しい相手が来るため彼女のフリをしてほしいということでしたが、右京の前で言ったため、一触即発の雰囲気になってしまいました。

ちなみにケモノの世界では異種族間の恋はご法度だそうで、校内での恋愛は卒業するまでの間の息抜きのようなものだそうです。

 

『モノクロ少年少女』の登場人物:蝶々

著者
福山リョウコ
出版日
2010-12-17

 

オオカミ国の第6王女、蝶々。小・中とトップで卒業しながら「人間」になれるギフトを受け取らずに、右京や茅とともに高等部まで進学してきました。

ケダ高の成績は、試験のほかに普段の行動によって貰えるポイントで決まります。ポイントの高い生徒は他の生徒から一目置かれる存在となるのですが、彼女は頭脳だけでなく見た目も美しいため、時折ナルシストっぷりが出てしまうのです。

呉羽に対し自分より容姿が劣っていると平気で言ったこともありましたが、これはどうやら「好きな子をいじめる」愛情表現のよう。呉羽が本当に困っている時は全力で守り、大袈裟なほどの好意をアピールします。

頭も見た目も、なんだかんだ性格もよい彼女ですが、想いを寄せている右京に関することとなるとなかなか冷静ではいられません。右京と呉羽が無意識のうちに惹かれあっているのを知ると、あからさまに妨害をすることはありませんが、時には八つ当たりをしたり暗い表情を見せたりすることがあります。

内心モヤモヤとした感情を抱えたまま2人と接していましたが、呉羽に好きな相手が右京だと知られると、長年ひた隠しにしてきた自身の想いときちんと向き合うようになりました。

蝶々の恋心がどのような結末を迎えるのか、本作の大きな見どころとなっています。

 

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『モノクロ少年少女』の登場人物:伊織

著者
福山 リョウコ
出版日
2012-12-20

 

呉羽がケダ高に来る1年前に、中等部へ「ウサギ」としてやってきた人間の少女です。

実はこれまで、「ウサギ」として学校に居続けることができた人間はおらず、全員が全員途中で逃げ出していました。しかし伊織は例外で、クロヒョウ国第1王子であり右京の兄である黄苑のフィアンセとして、今はクロヒョウ国に滞在しています。

当時も成績トップ3だった右京、茅、蝶々は、呉羽に接するのと同じように伊織の監視役兼友人として行動をともにしていました。しかし、ある日突然黄苑がやってきて、伊織を婚約者として国に連れ帰ってしまったのです。
 

黄苑と右京の確執は以前からありましたが、この事件によって決定的に。また右京と茅は自分のせいで彼女がクロヒョウ国に囚われてしまったと思い込んでいます。

ただどうやら、伊織自身は望んで黄苑のそばにいるよう。「異種族間の恋はご法度」ですが、そんな決まりで気持ちを止めることなどできませんでした。

彼女の存在が、呉羽と右京、茅の絆をより強いものにしていくきっかけとなっていきます。

 

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『モノクロ少年少女』は、人間とケモノの少年少女たちが恋と友情を育むだけでなく、その過程で心身ともに大きく成長していく姿も魅力的な作品です。登場するキャラクターたちは皆見た目も可愛いので、ぜひチェックしてみてください。

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