好意を向けられるのはとても嬉しいことです。それが美少女ならば尚更です。主人公はなぜか多くのキャラから愛されてしまいます。そんな物語を揃えてみました。これを読んであなたもレッツハーレムライフです!
主人公が一匹の子猫を拾ってきたことから始まるラブコメディ系の作品です。著者はマサト真希。ある日、霊感のある高校生・鰹屋広人(かつおやひろと)に拾われた一匹の可愛い子猫は、次の日の朝、なんと全裸の美少女に姿を変えてしまいました。
「われは、ねこがみ。そなたの氏神です」(『よめせんっ!』から引用)
彼の上に座るその美少女は、さらに鰹屋一族を栄させるために、千人の嫁を彼に与えるとも宣言します。そこから人間と妖怪、はては神様が広人のアパートに押し寄せてくるようになるのです。
この物語に登場する妖怪、そして神様も多くが美少女キャラで、題名と、作中のねこがみさまの宣言の通り、まさに「よめせん」。正真正銘のハーレムで、男ならば誰もが一度は夢見たシチュエーションでしょう。
広人と関わり、好意を寄せるその妖怪や神様たちも、クールな蛇幼女だったり、金髪で甘ロリファッションの天井下がりだったり、なぜか牛乳好きで面倒くさがりな女神だったりと、この妖怪ラノベも個性溢れるキャラばかり登場してきます。
- 著者
- マサト 真希
- 出版日
- 2009-11-10
一方の広人はというと、ねこがみさまとその他女性たちに振り回され、ハラハラさせられてばかりですが、生来の優しさと困ったものを見捨てられない人の良さの持ち主で、決して彼女らを見放そうとせず、向き合おうとしていきます。そんな彼だからこそ、彼女らからは慕われ、いつしか「絆」というような繋がりができていくのです。
そんな、ドタバタしつつもあたたかい一時を送りながら、広人とねこがみさまたちがどんな風にして生きていくのか。そして、1000人の嫁作りはどのような結末を迎えるのか。皆さんも、妖怪だけど思わずニヤニヤしてしまうハーレムを楽しみながら、ぜひ本作で確かめてみませんか?
王立トリスメギストス魔道学院に所属するソリス・アレクサンドロは高等部2年生。容姿端麗・頭脳明晰、精霊魔法科主席で高名な死霊術の家系という完璧な人物です。学院内でも多くの注目を集めていますが、ソリスには重大な秘密が。それは死霊術に長けた家系でありながら幽霊やゾンビなどの心霊関係が大の苦手。そのため心霊術からも身を引いていました。
ある日部屋に帰ると透き通るような真っ白な身体を持ち、自らをマシロと名乗る骸骨が。マシロとはかつてソリスがとある事件を起こしてまで蘇生させたかった幼馴染でした。
- 著者
- 平坂 読
- 出版日
死霊術の名門家系に生まれながらも心霊関係が苦手という主人公のソリス。しかし流行病で死んでしまった幼馴染を生き返らすために翻弄します。骨だけで生き返ってしまったマシロは当初死人は生き返るべきではない、と一線を引いていましたが、なんとソリスと恋仲になるという展開に!
骨だけから徐々に肉体を持って蘇るという描写は若干ホラーではありますが、愛しい人と共に歩みたい、という想いは死人も人間も関係ないようです。マシロは本作のヒロインですが、その独特のフォルムと行動にはギャップ萌えしてしまいます。
この作品はメインヒロインが常に全裸というかなり斬新なもの。せめて肉体だけでも着せてあげて!と読者の悲痛な叫びが聞こえてきそうな展開には思わず笑ってしまう場面も。作中には賢者の石や幻術、魔法などのファンタジー要素にハーレム、ラブコメが入り混じり、キャラの掛け合いが面白い読み応えのあるものとなっています。
作者である平坂読の作品によく見られる特殊フォントを使用した文字や文字サイズの違い、特徴的なルビの振り方も健在です。平坂読ファンなら受け入れやすく、初めて読む方にはその設定が新鮮で楽しめるラノベではないでしょうか。
舞台は、大白日帝国という架空の国。この国は野球の巡業で身を立てていた「白日人」が興した国で、もちろん野球が流行っているという少し特殊な設定がなされています。
大白日帝国では女性が野球をすることは当たり前であり、皇帝の目を引くために後宮で野球の試合が繰り広げられていたのでした。主人公は海功(カユク)という少年で、皇帝暗殺のため、少女に扮して後宮へと潜り込みます。彼はそこで寵愛を争うハレムリーグを目撃することになるのです。
- 著者
- 石川 博品
- 出版日
- 2013-12-25
純粋なハーレム作品としても完成度は高く、普通では繋がらない野球と後宮という二つの要素がなぜか違和感なく繋がる本作。女の園である後宮を描いた物語である一方、ひたむきに野球に打ち込むスポーツ作品です。独特な世界観に混乱するかもしれませんが、しかしそれゆえに、本作は面白いのでしょう。
主人公長谷川昴は、中学時代に自身が所属するバスケ部を県準優勝に導いた逸材でしたが、七芝高校に進学し、バスケ部に入部するも、不祥事でバスケ部は休部になってしまいます。
意欲をなくし腐っていたところを叔母である篁美星から、女子小学生のバスケットボール部のコーチをやってくれないかと頼まれます。そこで出会った多くの才能のある少女たちに感化されて、昴はバスケへの情熱を取り戻すというストーリーです。
- 著者
- 蒼山 サグ
- 出版日
ヒロインたちはほとんどが小学生。真面目なエースプレイヤーである湊智花、バスケ部のムードメーカー三沢真帆、クールなメガネっ娘の永塚紗季、ぽんやりとした不思議ちゃんの袴田ひなた、小学生に見えない外見の香椎愛莉です。
この作品で重要視されるのが、男子高校生と彼を慕ってくる5人の小学生を中心としたハーレム模様です。試合よりも重要視されていて、多くのページが割かれています。
湊智花は自身が昴に好意を持っていることを自覚していますし、とにかく自分は彼のパートナーであることをアピールします。三沢真帆は好意こそ持っているフシはないものの、コミュニケーションとスキンシップ多めです。永塚紗季はクールで沈着冷静ながら胸に熱いものを持っていて、何歩か後をついていく感じです。香椎愛莉は湊智花についで一緒にイベントが怒るケースも多く、好感度はかなり高め、自分のことを変えてくれた人という印象を持っています。袴田ひなたは気がついたらくっついています。
可愛らしい女の子とスポ根を楽しみたい方におすすめです。
現代日本の普通の男子高校生だった相良良晴は、ある日突然、戦国時代の合戦の真っ只中にいました。そこで木下藤吉郎と出会い、趣味嗜好があったことから仲良くなるも、藤吉郎は討ち死にをしてしまいます。その後織田信奈と出会い、家臣として取り立てられ、かつてプレイしていた歴史ゲームの知識を活かし活躍していくというストーリーになります。
- 著者
- 春日 みかげ
- 出版日
- 2009-08-15
この世界は姫武将と呼ばれる武将(第一子が家督を継ぐというルールがある)が存在するパラレルワールド。数多くの戦国武将が女性となっています(稀に男性もいる。斎藤道三、朝倉義景等)。
良晴はハーレムを形成していきますが、好意を向ける主なふたりを紹介します。
ひとりはメインヒロインである織田信奈。粗暴で乱暴、口癖のデアルカよりも先に手が出る暴力系です。素直に好意を示す部分はあれど、良晴は天下の女好きと評されることもあってか、他のヒロインに手を出す良晴を見たり聞いたりしている場面が多いのが特徴です。
もうひとりは明智光秀。素直な性格で良晴のことを先輩と呼びます。火事の中で自分を助けてくれたことから好意を示すようになり、時には主君そっちのけ(もしくは争って)関係を深めようとすることもしばしばあります。
この作品では大名が(または多くの大名に仕える家臣が)史実では亡くなるケースでも生存することが多々あります、桶狭間の戦いで死ぬはずだった今川義元も元気いっぱいですし、武田信玄、上杉謙信も良晴に好意を持っています。もしもこの合戦以降、彼ないし彼女が生き残っていたらという歴史ファンの空想も体現しているのが魅力です。
妹大好きを公言しているライトノベル作家羽島伊月。彼はまだ見ぬ理想の妹へと思いを向け、日々妹がメインヒロインのラノベを書いてばかりおりました。彼は幸運にも売れっ子作家と言っていいほどの実績を持っております。将来を思うと不安になることもありますが、平穏な日々を送っていました。
彼を取り巻くキャラクターは、同業者の可児那由多、不破春斗。大学で同学年だった白川京。伊月の作品を担当したことがあるイラストレーターぷりけつ。見た目は幼女で年齢は三十路の税金オブザーバー大野アシュリー。いつも頭にパンツを乗っけた漫画家、三国山蚕。完璧超人の弟、羽島千尋。千尋には誰にも言えない秘密があって……。
- 著者
- 平坂 読
- 出版日
- 2015-03-18
主なハーレム要員は、那由多、京のふたり。たまに賑やかしで千尋や蚕が入ることもあります。
那由多は事あるごとに伊月に求愛する変態ラノベ作家。とにかく伊月のことが大好きで「行動原理は100%伊月への愛(本文引用)」という重い少女です。執筆中は全裸にならないと書けないという悪癖を持っており、それが原因で主人公との同居生活を逃したケースが有ります。
白川京は大学で同じ授業を専攻したときに出会った少女。初対面の際に喧嘩したことがきっかけで腐れ縁のような関係になり、伊月が大学を数ヶ月でやめた後も、熱心に彼のアパートに通っています。
主人公の羽島伊月自身も、妹好きをこじらせて作家に鳴った変わり種。那由多にゲロをかけられても、寛大な心で許したり、締め切りから逃げるためにカラオケでは大声で歌ったりと現実逃避も一風変わっています。
平坂読の描く変人だけどちょっと可愛いヒロインたちを堪能したい人におすすめです。
主人公ベル・クラネルが生きる世界には、神様が存在します。人間である子供たちは、それぞれ神のファミリア(契約)に加入することにより、その恩恵を授かります。神様もまた、ファミリアの子供たち(メンバー)に養われることにより日々暮らしていました。
ベル・クラネルは「迷宮都市オラリオ」で神・ヘスティアのもと「ヘスティア・ファミリア」に加入していました。オラリオには、階層が数多ある地下迷宮、通称「ダンジョン」が存在し、そのダンジョンは凶悪なモンスターの巣窟となっています。
たくさんの冒険者がダンジョンへ向かう世界で、ベル・クラネルも日々駆け出しの半人前ながらレベルアップに励んでいましたが、強すぎるミノタウロスに出会ってしまい万事休す。そこを颯爽と助けたのが、美目麗しいアイズ・ヴァレンシュタインでした。彼女に助けられ、一目ぼれしてしまったベルは更に強くなろうとすることで、物語は動き始めます。
- 著者
- ["大森 藤ノ", "ヤスダ スズヒト"]
- 出版日
この物語は、主人公ベル・クラネルの成長だけでなく、人の温かさや残酷さ、人との繋がり、人は一人では生きていけない、助け支え合って生きていて成長していくということを爽快に描いています。
ベル・クラネルの強くなりたい気持ちが自分を動かし、その行動が周りの気持ちも動かし、なおかつ、彼自身の強さだけじゃない、優しさに皆が惹かれ集まってくる様は、読んでいて心地がよいでしょう。
王道結構です!皆が憧れる、なりたい勇者とはどんな勇者だろう?と考えた時きっとベル・クラネルが浮かぶことでしょう。自分の弱さに嘆き悔しみ、それでも立ち止まらず進もうとし、力およばずとも突き進み仲間を助けようとします。きっと誰もが憧れる勇者なのではないでしょうか。
とある日、主人公である神楽坂公人がぼんやりとしていると、突然教室にテロリストと思わしき一団が突入してきて、公人はそのまま拉致されます。連れて行かれた場所はなんとお嬢様たちが通う「清華院女学院」、彼はそこで「庶民サンプル」としての生活を求められることになり……。
- 著者
- 七月 隆文
- 出版日
- 2011-11-19
メインヒロインを務めるのは天空橋愛佳、超が着くほどのお人好しでツンデレ、主人公に騙されては酷い目に遭うぼっちの少女。パーフェクトお嬢様の有栖川麗子とは折り合いが悪く事あるごとに喧嘩をしています。汐留白亜は超天才で、覚醒するとどこでも数式を書き始めるという変わった性格の持ち主。神領可憐は常に帯刀しているという極めて危険な少女、可憐式剣技という刀技を扱います。公人の幼馴染である花江恵理は人気声優として活躍する女の子。そしてドSのメイド長、九条みゆきは常に怜悧な言葉で主人公の心をえぐります。
お嬢様たちにはいい意味でも悪い意味でも庶民感覚がなく、彼女たちの中では庶民の生活はワンダーランドです。主人公とお嬢様たちのちょっとずれた心あたたまる交流が展開されていきます。
思いっきり笑って読みたい人におすすめです。
高校入学と父の転勤が重なった主人公の里見孝太郎は、高校入学と同時に一人暮らしをすることになりました。そこで見つけたのは、家賃5千円の格安物件「ころな荘106号室」。築25年のアパートとはいえ、家賃5千円なんてよっぽどの訳ありだとしか思えないのですが、安さにつられた孝太郎は入居することを決めます。
- 著者
- 健速
- 出版日
- 2009-02-28
しかし、いざ入居してみると、そこには幽霊……だけではなく、魔法少女に地底人の少女、果ては宇宙人の姫君まで現れる部屋だったのです。彼女達はそれぞれの言い分で何とか六畳間を占拠しようとしてきます。こうして孝太郎と侵略者達の部屋をめぐる戦いが始まったのでした。
「五千円。それがころな荘一〇六号室の月々の家賃だった。(中略)一〇六号室だけが激安である事には理由がある。これまでこの部屋に入居した人間は、例外なくすぐに出て行ってしまうのだ。最短で三時間、最長で三ヵ月。三日ほどで飛び出してしまうのが普通だった」(『六畳間の侵略者!?』より引用)
物語はこの文章から始まります。これだけ読めば、きっと誰もが怪しい事故物件だと思います。実際、孝太郎がころな荘106号室に入居してみると、さっそく少女の幽霊・東本願早苗が現れました。彼女は小学生にも見える小柄な少女の地縛霊で、両親が帰ってくるまでこの部屋で待つのだと主張し、これまでも106号室の入居者を追い出し続けてきたのでした。しかし、ひょんなことから孝太郎に弱点を知られてしまい、追い出すことに失敗してしまいます。
物語が進むにつれて、106六号室には次々「侵略者」が訪れます。「愛と勇気のプリンセス☆魔法少女レインボーゆりか」はツインテールの気弱かつズボラな性格の少女。突如ワープポイントから現れたのは宇宙人で神聖フォルトーゼ銀河皇国の第7皇女だというティアミリス・グレ・マスティル・サグラーダ・ヴォン・フォルトーゼ、あだ名はティアです。他にも変わった女の子達が続々と登場し、みんな自分の主張をして106号室を占拠しようと奪い合いを始めます。
しかし、奪い合いとはいえ、激しいバトルが繰り広げられるような物語ではなく、どちからというとのほほんとした展開で、ほっこりするような話です。ドタバタとしたラブコメを描きながらも日常のストーリーを楽しむことができます。
物語の進み具合がかなりゆっくりなので、最初の数巻だけだと少し盛り上がりに欠けると感じることもあるかもしれません。ですが、巻を進むごとにストーリーが動きだし面白くなっていくので、ぜひ読み続けて頂きたい作品です。
早くに両親を亡くし姉に育てられた瀬川祐太は、大学に合格して新生活を始めたばかりです。新しい環境で勉強をしたり友人と楽しく過ごしたりとごく普通の大学生活を楽しんでいました。
そんな祐太の元に、ある日しばらく疎遠になっていた姉が、3人の娘と一緒にアパートを訪ねてきます。祐太を育ててくれた姉でしたが、祐太が中学生の時にバツ2でふたりの子供のいる男性と結婚し、そのことで複雑な気持ちを抱いた祐太は姉夫婦から距離を置き、1人で暮らしていたのでした。
久しぶりに再会した姉は、祐太に半日だけ娘を預かってくれるように言ってきます。渋々了承した祐太でしたが、これをきっかけに姉夫婦ともう一度やり直そうと思い始めます。しかし、姉夫婦は飛行機事故に巻き込まれ、そのまま行方不明になってしまったのです。そしてそこからちょっと変わった同居生活が始まるのです。
- 著者
- 松 智洋
- 出版日
- 2009-12-01
大学生の主人公と姪っ子の三姉妹が共同生活を送るホームコメディです。タイトルにインパクトがありますが、文字通り三姉妹の保護者(パパ)となった祐太が、責任と同情の狭間で葛藤したり、現実の厳しさを目の当たりにしたりしながらも、三姉妹のために奮闘する様子が軽快なタッチで描かれています。
祐太の姉、つまり三姉妹の両親が行方不明になった際、三姉妹はバラバラに親戚の家へ預けられそうになります。しかし3人で一緒にいたいという姉妹の様子に、早くに両親を亡くした自分の境遇を重ね合わせた祐太は、親戚の猛反対を押し切り家出同然に暮らし始めます。
「大学に入学し一人暮らしを始めたハズだった俺の狭い部屋には、中学生、小学生、幼稚園児という三人の女の子がいる」(『パパのいうことを聞きなさい!』より引用)
大学生の部屋ですから、本来は当然一人暮らし向けの六畳一間です。そこに大学生と三姉妹が4人で暮らすとなっては、これはなかなか大変です。金銭的な面も含めて、祐太は次第に追い詰められていきます。
現実的に考えれば金銭の他にも色々と問題が起こってくるものかもしれませんが、この物語ではそういった点はそこまで深く掘り下げられていません。そのため、難しく考えることなく読むことができますし、何より祐太と姉妹達の気持ちや健気な様子が微笑ましく、苦しい状況の中でも前向きに進む姿を純粋に楽しめる物語です。
この世にはびこる凶悪犯罪に対抗するため、「武偵」と呼ばれている組織が結成された社会が舞台です。武偵を養成する高校に通う男子高校生の遠山キンジが主人公となっている本作。キンジが武偵として様々な事件と遭遇し、解決していく展開となります。
普段は平凡な能力であるキンジですが、性的な興奮をすると能力が30倍になる「HSS」という特殊能力の持ち主。いわゆる「本気出すと凄い系」な主人公と言えます。
- 著者
- 赤松 中学
- 出版日
- 2008-08-20
そんなキンジの能力を認めて、彼をパートナーに選んだ少女が神崎・H・アリア。シャーロック・ホームズの血を引くクォーターであり、「Sランク」の武偵という、いわばエリート中のエリートです。
このキンジとアリアの関係は、鈍感な主人公にヒロインが恋をするという、ラノベの王道展開となっています。作中のキンジは、「HSS」を駆使して、敵に攫われたアリアを救出に向かったりもする、かなりアクティブな面もある主人公です。
よくいる鈍感系主人公とは違い、自ら主体となり活躍する機会も多いキンジは、ある意味王道少年漫画を見ている気分にもなります。武偵としてのキンジの活躍、キンジとアリアとの恋愛模様、そのどちらが目当てでも楽しめる作品となっています。
そして何と言っても多くの美少女が多数登場します。
星伽白雪は黒髪ロングの和風美少女。スタイルが良く、頭脳明晰、料理上手とすべて兼ね備えたパーフェクトガールですが、キンジに依存と言ってもいいほど好意を寄せており、いきすぎた妄想もどこか可愛い憎めないキャラクターです。
峰理子は金髪ツーサイドアップの巨乳ロリッ娘。普段は道化のようなキャラクターですが、本性は冷ややか。その見た目とあいまってよりギャップが魅力的な少女です。
アリア以外の魅力的な美少女たちも一緒に楽しめる本作。キンジの羨ましすぎる能力の設定とともにお楽しみください。
舞台は私立碧陽学園生徒会です。碧陽学園の生徒会メンバーは普通では無い方法で選ばれます。その方法とは、全校生徒を巻き込んだ人気投票!そのため、容姿の美しい生徒が選ばれることになるのです。
美少女だらけの生徒会。そんな生徒会に成績優秀者に与えられる「優良枠」として、主人公の杉崎鍵は入ります。自分だけのハーレム生徒会を作ることを目的にした鍵は、しかし彼女たちに振り回されっぱなしなのでした。
- 著者
- 葵 せきな
- 出版日
- 2008-01-19
美少女ハーレムを目論む杉崎鍵(すぎさきけん)、身も心も童女のような純真少女の桜野くりむ、クールビューティー紅葉知弦(あかばちづる)、体育会系少女椎名深夏(しいなみなつ)、オタクでBL好きな椎名真冬(しいなまふゆ)。以上5名の生徒会内部でのドタバタ劇がこの作品の主題です。
各キャラクターがそれぞれいわゆる「萌え要素」を補い合っており、様々な萌え属性を楽しむことができます。そして、過剰なほど全面に押し出されたキャラクターの個性によって生み出されるドタバタエピソードは爆笑必至なのです。
さて、この「生徒会」シリーズ、実は単純なラブコメ作品ではありません。各巻のプロローグとエピローグには「企業」と呼ばれる不穏な存在によって、碧陽学園にとある秘密が隠されていることが示唆されます。
そのため、この「生徒会」シリーズはミステリーストーリーが徐々に明かされていく、続きものの要素を含めて楽しむことも出来るのです。不穏でシリアスなプロローグとエピローグ、対照的に賑やかで騒がしい本編。二つの物語の緩急が絶妙であり、シリーズ作品ではありますが読んでいて決して中だるみすることがありません。
シリアスな要素あり、爆笑必須の要素あり、萌え要素ありとなにかと読者を振り回してくれる『生徒会の一存』。損はさせません、是非一度お手にとってください。
ちなみにアニメ化もされているのでそちらも是非!
揉め事処理屋兼星領学園1年生の紅真九郎の元へ、ある日、先輩である桑沢紅香が一人の少女を連れてきます。少女の名前は九鳳院紫。紫は世界屈指の大財閥のご令嬢なのでした。紅香は彼女の護衛を依頼しに来たのでした。
世間知らずのお嬢様である紫との共同生活を送る中、紫を狙うある人物がふたりをおそいます。果たして、この護衛任務の裏にはどのような真相が隠されているのでしょうか。
- 著者
- 片山 憲太郎
- 出版日
本書はこのランキングの中では少し異色の存在かもしれません。主人公である真九郎は、かつて体中の骨で一度も折れていない箇所はないと言ってのけるほど過酷な修行を乗り越え「崩月流」を取得した、圧倒的な戦闘能力を持つ少年なのです。彼が襲いかかる敵と戦う場面は迫力満点。
一方でこの作品を紹介するときに欠かしてはならないのが紫の存在でしょう。7歳という年齢に加えて美少女、そして世間知らずで甘えん坊なその性格は多くの読者のハートをがっしりとキャッチしているのです。
しかし、そんな彼女も過酷な運命を背負っているのです。彼女の実家、九鳳院家は近親婚を繰り返した結果、近親間でしか子孫を残せなくなってしまいます。その結果、九鳳院家に生まれた女子は存在自体を隠匿され、隔離施設で後継者を生むためだけに一生を費やすことが決定されていたのでした。
そんな過酷な運命を背負っている紫は、たった一つの願い「恋をしてみたい」という願いを叶えるために外の世界に出ます。そして真九郎の元へ行き、彼を将来の結婚相手にすると宣言するのです。
好奇心が旺盛な彼女に、真九郎はたびたびきわどい質問をされます。その質問の回答に四苦八苦する真九郎を見るのも、彼の強さのギャップと相まって非常にほほえましくよむことが出来るもの。
さて、登場するのはもちろん上記の二人だけではりません。ツンデレや大和撫子等など様々な少女たちがこの作品には登場します。しかし、どの人物も裏に秘密を持っており一筋縄ではいきません。普通のハーレム系ライトノベルに飽きてしまった硬派なあなたにおすすめの一冊です。
主人公・織斑一夏は、女性にしか扱えない兵器「IS」を起動させてしまったことから、IS学園に通うことになってしまいます。ISは女性にしか動かすことが出来ないので、必然的に学園も女性ばかり。女の園に叩き込まれてしまった一夏は注目の的となり、多くの出会いと戦闘を経て、ヒロインたちとの仲を深めていくというストーリーです。
- 著者
- 弓弦 イズル
- 出版日
- 2013-04-24
メインヒロインの立場にいるのは幼なじみの篠ノ之箒、全寮制のIS学園で一夏が初めてルームメイトとなる相手です。一夏が自分の部屋だと言われ扉を開けた際に、箒が着替え中だったことから態度が硬化、以降すっかり木刀か素手で殴りかかってくる姿が板についてしまいます。
続いてのヒロインはセカンド幼なじみこと凰鈴音(ふぁんりんいん)。字面の通り中国出身の女の子で、小学校5年から中学2年まで一夏とともに過ごしていました。
その次のヒロインはイギリスの名家の生まれセシリア・オルコット。入学したての頃は一夏のことを快く思っていなかったものの、クラスの代表をかけた戦闘で、一夏に理想の男性を見て態度が一変します。
2巻から登場するのはシャルル・デュノア。一夏の次にISを起動することになった男子生徒です。セミロングの髪と中性的な顔立ちを持ちます。
ラウラ・ボーデヴィッヒはドイツ出身で軍人。一夏を嫁と呼称し積極的なアピールをかけます。
この作品ではどこかの国が開発した兵器、もしくはIS同士の戦闘が主になります。現代技術よりも遥かに超えた未来の兵器が存在する世界で戦う少年少女たちの熱い思い、迫り来る敵から自分を守るための選択、熱いバトルシーンにも注目が集まります。
主人公は口々に大変だと言っていますが、美少女に囲まれた時点では贅沢な悩みですね。美少女に囲まれて日々を過ごすという非日常。とても楽しく、明るく、ほんわかとした生活の中でときに熱く、ときにちょっとエッチな生活を妄想してみませんか?
主人公の羽瀬川小鷹は聖クロニカ学園高等部に転入します。しかし、小鷹は生来のぼっち気質のため、コミュニュケーションがまったく得意ではありません。そのため、転入早々遅刻し、自己紹介も大失敗してしまいました。また、その恐ろしい外見もあり、いきなり周囲からは「ヤンキー」のレッテルを張られてしまいます。
- 著者
- 平坂 読
- 出版日
- 2009-08-20
そんなとき、同級生の三日月夜空がエア友達と会話しているのを目撃してしまった小鷹は友達を作るために夜空と共に「隣人部」を創設します。しかし、そこに集まってくるのはなぜか友達のいない連中ばかりでした。
本作の特徴はなんといっても登場人物たちの「残念さ」にあるでしょう。コミュニュケーション能力の低い強面、小鷹。エア友達と会話する残念美少女、夜空。ナルシストで傲岸不遜かと思いきや実は気の弱い、星奈。マッドサイエンティスト理科。中二病の小鳩。幼女なのにシスターのマリア。
どのキャラクターも非常に個性的です。そして誰もがどこかに欠陥を抱えていて、人間関係がうまくいかない人物たち。しかし、そんな彼らだからこそ、他人の痛みを理解できるので、時にははっとさせられるような台詞を言うこともあります。
彼らはいつもどこかで間違います。しかしその間違いが、学校に在籍している人にとっても、既に学校を卒業した人にとっても、痛々しいと同時に、そんな彼らの行動を自分の今やかつてに重ね合わせて、どこか同調できてしまうのではないでしょうか。
ちょっとビターな展開もありますが、本作はラブコメ。基本的にはコメディー要素が満載です。その特徴は、前述の通り、残念系な行動にあります。
読んでいて「ちょっとそれは……」と思わず目をふさいでしまうほど残念な行動を彼らは取ります。そんな行動に対して一応のつっこみ役である小鷹はなんとか突っ込んでいくのですが、そんな小鷹も残念系なので、なんともシュールな雰囲気を出しているのです。
登場人物が多く、誰もが残念系の本作『僕は友達が少ない』。学校に通っている人も、学校を卒業した人も、「こんなことあるよな~」と、自らの黒歴史を思い出しながら、笑える作品になっています。
本作は学力試験の点数が、召喚獣の能力にそのまま反映されるという異例のテーマを扱った作品です。
主人公の吉井明久が入学した文月学園高等部は「試験召喚システム」を採用し、学力低下に歯止めをかけようとする先進的な高校でした。学力試験の結果でクラスが振り分けられる文月学園で、自信満々にテスト結果を見た明久を待っていたのは、学力最低ランクのFクラス。
- 著者
- ["井上 堅二", "ファミ通文庫編集部", "葉賀 ユイ"]
- 出版日
明久の入ったFクラスは環境が最悪で、その環境と言えば、足の折れたちゃぶ台と腐った畳、綿の入っていない座布団が設置されていたりと、とにかく学習意欲を削いできます。
そんなFクラスに入ってくるのは、学年トップの学力を有するはずである姫路瑞希。瑞希は体調不良で試験を欠席したため、試験自体を失格になってしまったのでした。
そんな瑞希に好意を寄せている明久はFクラスの劣悪な環境から彼女を救うため、親友である坂本雄二と共に、「試験召還戦争」に挑みます。「試験召還戦争」は、勝利することでそのクラスの設備と自クラスの設備を交換することが出来るゲームです。
果たして、学力最低の彼らは、学力で強さが決まる「試験召還戦争」に勝利することが出来るのでしょうか?
タイトルに「バカ」とあるだけあって、この作品の主な登場人物たちはバカばかりです。しかし、そのバカな登場上人物たちの繰り出すはちゃめちゃな展開は、読んでいてつい笑ってしまうものばかり。
かといって、彼らのバカさはいわゆる「オバカタレント」のようなものではありません。しっかりとギャグとして成立しているので、その狙い澄ましたかのような馬鹿さ加減もこの作品のテイストの1つなのです。
小説に出てくる登場人物たちは基本的に頭の良い人ばかりにみえてしまうモノですが、本作ではそうではありません。徹底的なバカたちが繰り広げる、オバカラブコメディーです。気軽に笑いたい人は是非お手に取ってみてくださいね。
主人公の阿良々木暦はある日階段から落ちてくる少女を受け止めます。大きな衝撃を予期した暦でしたが、手にかかる衝撃はまるで紙を受け止めたように軽いものでした。なぜなら、その少女は「体重を奪われた」少女だったのです。
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2006-11-01
本シリーズ「物語」シリーズは西尾維新作の連作短編のシリーズ作品です。蟹に体重を奪われた少女、蝸牛に迷わされた少女、猫になった少女、猿に腕を乗っ取られた少女等々、様々な怪異に悩まされる少女たちを暦が導いていく作品になっています。
主人公である暦は他人を放っておけない優しい性格をしており、おせっかいなくらい他人の問題に首をつっこんでしまいます。時には自らの命を賭けてまで他人の問題を解決しようとする暦ですが、そんな彼に周囲の女性たちは惹かれていくのです。
怪異の退治は簡単な仕事ではありません。命を賭けてまで、と先ほど書きましたが、実際に暦は何度も死にかけます。死にかけるどころか普通の人間なら確実に死ぬほどのダメージを受けることが大半です。そんな暦がどうして生き延びていけるのかというと、実は彼もまた怪異にとりつかれた人間なのです。
暦に取り憑いている怪異は「吸血鬼」。春休み、吸血鬼に魅入られた暦は様々な死闘を経て、自らも吸血鬼となることで、自分に取り憑いた吸血鬼との折り合いをつけていたのでした。
吸血鬼であるからこそ、暦は不死身です。どれだけのダメージを受けても死ぬことはありません。だからこそ暦は怪異との戦いに身を投じることが出来るのでしょうか。そうではないと思わせるところに西尾維新の筆力を感じます。暦はたとえ不死身でなくても、少女たちを救うために何度でも怪異との戦いに身を投じる人間だろうと思うくらい、魅力的なキャラクターとして書かれているのです。
青春の甘酸っぱさと異形の怪異とのコラボレーション。すこし不思議な世界観に迷い込みたい人は是非ご一読ください。ちなみにアニメシリーズも非常に出来が良いのでこちらもご覧ください。
本作では、仮想現実の世界に入って楽しむことのできるゲームが存在します。このゲームは世界中で大人気となりましたが、ある日突然、プレイヤー達はゲームからログアウトできなくなり、仮想現実の中に囚われてしまいます。主人公のキリトも、他の約1万人のプレイヤー達と一緒にゲーム世界に取り残されてしまいました。
- 著者
- ["川原 礫", "abec"]
- 出版日
そんなプレイヤー達の前に、ゲームマスターであり「ソード・アート・オンライン」の開発者である茅場晶彦が現れます。彼は、ゲーム世界から脱出するための条件として、100層目のボスを倒しゲームをクリアすることを上げます。
しかし100層目のボスというのは不可能にも近いクリア条件です。そのうえ、ゲーム世界での死は、そのまま現実世界にいるプレイヤーの死を意味していました。そんな状況の中、キリトはいち早く状況を理解し、ゲームクリアに向けて動き出すのです。
「《ナーヴギア》。それがこのVRMMORPG(仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム)――《ソードアート・オンライン》を動かすゲームハードの名前だ」(『ソードアート・オンライン』より引用)
これがこの作品の基本の舞台です。主人公のキリトは、途中で出会ったアスナと一緒にゲーム攻略を目指します。アスナはこの作品のメインヒロイン。キリトと出会った時は15才の少女で、現実の世界ではいわゆる良家の令嬢ですが、用意されたレールの上を歩くだけの人生に疑問を感じていました。しかし元は明るい性格で、キリトに好意を寄せていくようになってからは積極的にアプローチをかけていきます。
他にも、キリトとアスナを「パパ」「ママ」と慕う幼女や、さらにシリーズが進むと、小柄な体型ながら剣道の達人であるリーファ、トラウマを抱え口は悪いが責任感の強いシノン、天涯孤独のボクっ子のユウキなど、アスナ以外の個性的なヒロイン役が次々に登場します。読めば読むほど魅力的なヒロインに出会えるライトノベルです。
「一人ぼっち」を極める比企谷八幡は、優秀なのに性格がひねくれた男子高校生。幼い頃から友達がいなかったことや、高校入学時に交通事故にあってしまったことが原因なのですが、何かと理屈をこねては一人でいることを正当化し、友達を作ろうとする気さえありません。
- 著者
- ["渡 航", "ぽんかん8"]
- 出版日
そんな八幡を見兼ねたのは、生活指導の教師・平塚静でした。静は八幡が書いた作文を読み、彼を「奉仕部」と呼ばれる部活動へ連れていきます。そこは生徒達の悩み相談所のような部活で、八幡はそこで部長であり唯一の部員の雪ノ下雪乃と出会います。美しい黒髪に黒のニーハイソックスという美少女であり、試験では学年1位の才女ですが、彼女もまた友達のいない「一人ぼっち」でした。
ヒロインとなる雪乃は、頭が良いことと負けず嫌いの性格、さらには遠慮のない辛辣な言い方をするせいで、なかなかうまく人付き合いができない少女です。静に連れられ「奉仕部」を訪れた八幡とは初対面でしたが、その辛辣な言い方は最初から発揮されています。
「それで、そのぬぼーっとした人は?」
「お断りします。そこの男の下心に満ちた下卑た目を見ていると身の危険を感じます」(『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』より引用)
初対面の間にこんなセリフを言える辺り、彼女の闇の深さが察せられます。実は、雪乃は、その容姿ゆえに男子からはモテるのですがそれが女子の反感を買い、小学生の頃からいじめられていました。八幡に対してもその辛辣な言い方は健在ですが、奉仕部で共に行動をするうちに、だんだんと友情、そして恋心を抱くようになっていきます。
また、途中から入部してきたのが、由比ヶ浜結衣です。明るい茶髪にミニスカート、派手な口調と見た目は派手なギャルの彼女ですが、その反面、周りのことをよく見ており、人に合わせることができる素直で優しいところもあります。結衣もまた八幡に好意を抱いているのですが、そこは素直になることができないのか自分の気持ちを伝えることができないでいます。
個性的なキャラクターに囲まれながら、八幡は静の紹介でやってくる生徒達の問題や悩みを解決するために動いていきます。その中で、ヒロイン達との関係はもちろん、人と人との繋がりやコミュニケーションについて考えていくようになるのです。ライトノベルというジャンルですが、思わず考えされるテーマが盛り込まれた作品です。
いかがでしたか? 現実の世界では物語のようなハーレム展開はそうそう体験できるものではないかもしれませんね。物語だからこそ楽しめるワクワクする展開を、どうぞ楽しんでみてください。