規則正しい生活を送り真面目に生きてきた女子高生の日奈々。イケメンとつきあいたいという願いを隠しながら生きてきた日奈々はある日、人気俳優の楓と知りあうことに。芸能人×女子高生の恋愛を描いた『午前0時、キスしに来てよ』について、その魅力を全巻分、紹介していきます。
イケメンとのおとぎ話のような交際を夢見る日奈々は、そんな自分を隠しながらまじめに、規則正しい生活を送っていました。そんな日奈々の前に現れたのは、若手人気俳優でイケメンの楓。
一般人の日奈々にとって、芸能人のイケメンはまさに理想の相手。もちろん根が真面目な日奈々は楓とつきあうつもりはありませんでしたが、仕事をしていないときの楓の姿や優しさに、いつの間にか惹かれていっていたのです。
出てくる登場人物みんながかっこいい『午前0時、キスしに来てよ』。現代のシンデレラストーリーのようにロマンチックで胸キュン、それでいて波乱万丈なストーリー展開にドキドキ、という1度で2度美味しい内容です。
そんな本作の登場人物たちの魅力、各巻の見所について、ご紹介していきます。
- 著者
- みきもと 凛
- 出版日
- 2015-07-13
本作の主人公である花澤日奈々。忙しい両親に代わり家事や妹の面倒を見る優しくまじめな優等生です。根がそうだということもありますが、周りからも「真面目な優等生」と思っていてほしいのか、空いた日に恋愛映画を観に行くことや、イケメンとの恋を望んでいるのは、誰にも知られたくない様子。
わがままや人の悪口を言わない素直な性格ないいい子です。付き合うことになる楓の仕事にもきちんと理解を示していますし、楓のマネージャーが自分たちの仲を応援できないこともわかっているので、時に傷つくようなことを言われても彼を責めることもしません。
実はムッツリなところがあり、楓からの過剰な接触は照れますが、自分から彼の体に触れるのは大丈夫なよう。むしろ脱がせにかかるほど大胆な一面も持っています。
アイドルグループ「Funny bone」から脱退したあとも俳優として活躍を続ける、人気の若手俳優。アイドルからの転向ですが、その高い演技力に芸能界から一目置かれている人物です。
甘いマスクにファンも多いようですが、俳優業をしたいとグループを抜けたことから、古巣である「Funny bone」とは不仲だと世間でも知れ渡っているほど。しかし、楓自身は「Funny bone」もメンバーのことも今でも好きなようです。
物腰のやわらかさや優しそうな顔立ちから、性格も非常に王子様的でかっこいいと想像されますが、その実、お尻が大好きなお尻星人。日奈々の学校でJKのお尻ウォッチングをしたり、ゲームセンターでパンチラフィギュアをとってたり、お尻のフォルムはもちろん、パンツも好きなようです。
楓のマネージャーで、名は茂雄。ほぼ同居しているといっていいほど楓の家に寝泊まりしている人物。楓の才能に期待し、俳優としての彼を応援しているので、当初は日奈々にあまりいい顔はしていませんでしたが、なんだかんだ会う時間を作ってあげるなど面倒見のいいところも。楓の愛犬スカーレットを散歩させることもあり、公私ともに楓を支えています。
もはや楓に対する感情がラブのようにも見える茂雄は、45歳で独身なのだそう。今までどのような女性とつきあってきたのか、むしろ女性とつきあったことがあるのかが気になるところ。楓と日奈々がキスしているところを見て顔を真っ赤にするなど純情な面もあるので、後者なのではないかという疑いがあります……。
日奈々の幼馴染の男の子。実家が花屋を経営していて、店の手伝いもしています。趣味でギターをやっていて、とても上手いらしく、休みにスタジオを借りてメンバーと練習するぐらい。しかし将来は実家の花屋を継いで堅実に生きるという、しっかりとした考えを持っています。
そんな彼は、日奈々のことを常に1番に考えている、優しい好青年です。その理由は彼女のことが好きだからなのですが、恋を成就させるために長期戦覚悟でどっしりと構えているよう。
日奈々と楓がつきあったことを知っても、楓に対しずっと勝負していると伝えています。しかし相手を出し抜くという考えがない人物で、日奈々の幸せを1番に考えているので、彼女の背中を押して恋を応援する場面も。
その美しさから女性ファンも多い女優の内田柊。楓が日奈々とつきあう2年ほど前まで、楓と交際していた元カノ。関西弁のような方言が特徴で、天気が晴れるようにてるてる坊主を作るなど子どもらしい面も持った人。
楓との破局の要因は柊自身がフったことですが、柊はずっと楓のことを思い続けていました。久しぶりに再会した楓が別の女の子に夢中になっていることにやきもきして、最初は日奈々を脅すようなこともしましたが、彼女の味方につくことを決め、日奈々が大変そうなときは気分転換の場を設けるなど頼れる人物となっています。
また、柊は腐女子のようで、茂雄と楓の写真を撮ってキスをはやし立てるなど、なかなかの度胸の持ち主。楓のお尻好きのように隠しているわけではないらしく、日奈々が家にきたときはBL本をすすめていました。
規則正しい生活を送り、周りからまじめだと思われている日奈々は、王子様のようなイケメンとつきあうことが夢という、少々メルヘンチックな少女。
そんな日奈々の学校に、人気俳優・楓が撮影にくることが決定。生徒会でなおかつ騒ぎそうもないという理由から、日奈々と友人の光がエキストラとして撮影に参加することに。
- 著者
- みきもと 凛
- 出版日
- 2015-07-13
必死にミーハー心を抑えてエキストラに参加した日奈々ですが、撮影の休憩中イケメン俳優である楓が女子生徒のお尻を見ている場面に遭遇。芝居だろうと思い直すのですが、翌日ゲームセンターで会った楓は嬉しそうにパンチラフィギュアを取っていたのです。お尻フェチ、確定。
イケメンな楓に「王子様」のようだと幻想を寄せていた日奈々はショックを受けますが、そのことに対して引くのではなく、「変な人」と思い、つい笑ってしまいます。
そんな1巻の見どころは、まだ親しくなる前のお尻星人全開な楓。
「JKのケツはムチムチでたまんねーな
パンツが見えればなお良し」
(『午前0時、キスしに来てよ』1巻より引用)
たとえイケメンでもファンが知ったらショックを起こしそうなレベルの危険な発言です。ただ、イケメンなのに変態のような性癖でそれを隠そうとしないところは好感が持てますね。その後プライベートで日奈々と会うことになった際は、ショーウィンドウのマネキンのお尻をのぞき込むことも。ここまでくるとエロい、というだけではないので、単純にお尻フェチなのだと、つい認めてしまいそうになりますね。
また、想像していた性格と違ったものの、優しく大人な楓に惹かれ始めていく日奈々の悩みや葛藤も見どころ。楓からアプローチをかけてきたのに、実際連絡をしたら返事がなく、ただからかわれただけだと日奈々は落ちこみます。
作品を通して、つきあう前のこの時の日奈々が、1番感情的に楓にぶつかっているので、彼女の年相応な場面が見られる貴重な巻になっていますよ。
自分を少なからず好いていてくれているような態度の楓に、日奈々は彼も自分と同じ気持ちなのではないかと嬉しさを感じていました。しかし、マネージャーである茂雄から遊ばれているだけだと言われ、その上、楓とグラドルの2ショットが雑誌に掲載されたことで、どうしていいかわからなくなってしまいます。
その後、それが理由で楓が何度かけても電話に出ない日奈々。余裕をなくし取り乱す楓は、茂雄から理由を聞いて、急いで日奈々の住むマンションに駆けつけます。
- 著者
- みきもと 凜
- 出版日
- 2015-12-11
そして出てきた日奈々に対して一気にこうまくし立てるのです。
「オレは君とつき合いたいんだよっ」
(『午前0時、キスしに来てよ』2巻より引用)
電話に出ないことと告白を一気に受け、ぽかんとする日奈々ですが、そのあと余裕なさそうに目を逸らす楓を見て、彼を信じることを決意。
「私も一緒にいたいです」
(『午前0時、キスしに来てよ』2巻より引用)
告白シーンが少女漫画の大きな見どころであるのは当然ですが、ここでは普段はスマートな楓が必死になって日奈々に想いを伝える様子がさらに感情を揺さぶる要素になっています。
夢に描いていた通り、イケメンと交際することができ、また初めての恋人ということで日奈々は浮かれるのですが、そのせいかはじめてテストで90点以下をとってしまいます。もちろん成績でいえばクラストップの点数ですが、彼女にとってはショックなできごと。
オフの日、家に誘ってくれた楓の申し出を一旦断ろうと思うくらいにはショックだったようです。そして楓の提案で彼の家で勉強することにした日奈々。いつの間にか楓が寝ていることに気づいた日奈々は、楓の匂いをかいだり、服をまくって腹筋をのぞき見たりと、なかなか大胆なことをします。
ほぼ狸寝入りだったのか、起きた楓が上着を脱ぐと叫び声をあげて顔を覆うものの、最終的に触ってみたかったと嬉しそうに楓の鎖骨を触るのです。この切りかえはさすがですね。楓に引き続き、日奈々の変態性もわかった瞬間です。
恋人が芸能人でイケメンだったら、匂いを嗅ぐことも服をめくって体を見ることもするかもしれませんが、それにしても日奈々はなかなか肝が座っています。なんだかんだ自分の欲求に素直な彼女が可愛いですね。
楓宅でふたりがイチャイチャしていると、楓が昔所属していたグループのリーダー・充希が訪ねてきます。楓が俳優業がしたいという理由でグループを抜けたことから、芸能界でも世間でも、楓が裏切って不仲になったというのは有名な話でした。
楓は充希を家に入れることなく帰しますが、このとき家にいるのが「彼女」だと知られてしまうことに。このことが楓や日奈々を悩ませ苦しませる要因になっていきます。
- 著者
- みきもと 凜
- 出版日
- 2016-04-13
楓がグループと不仲になった本当の理由、充希の目的を知らない日奈々は、普段と変わらない生活を送っていましたが、楓の登場で本気で日奈々を口説いていくことにした彰がいろいろと攻めてくるように。
「日奈々がオレと結婚すればいーじゃん」
(『午前0時、キスしに来てよ』3巻より引用)
日奈々はこれを冗談だと思い、またこのあとすぐ彰の店の仕事が入ってしまったため、このことに関して追求することはありませんでしたが、やはりイケメンな幼馴染にこんなことをいわれたら、意識してしまいますよね。
日奈々もドキドキはしますが、正直楓以外は恋愛対象として見えておらず、本気だとも思っていない様子。彰の気持ちを考えるとかわいそうな気もしますが、いつ彰の気持ちが日奈々に伝わるのか、読者としてはワクワクする展開でもありますよね。
高校生の純情な恋愛に癒されたのもつかの間、楓の彼女が日奈々だと知った元カノ・充希がついに直接会いに行きます。
充希が本当は楓をどう思っているのか知らない日奈々は、彼とのことについていろいろと話してしまいます。そしてまだキスもしてないことを知った充希は、楓を傷つけるため彼女にキスを迫りました。
隠れナルシストで、キスしようとしたのが楓に知られて戸惑うあたり憎めないキャラではありますが、彼の行動はなかなかのゲス。もちろん楓を不幸にしたいのには理由があり、彼の気持ちを考えると責めることもできないですが、そのやり方はやはりいいものではないですよね。
オフの日、遊園地デートをすることになった日奈々と楓。次会ったときにキスをすると宣言されていた日奈々は集合する前からドキドキしっぱなし。しかし、今まで遊園地にきたことがないとはしゃぐ楓に、それはおいといて一緒に楽しもうと思い直します。
しかし観覧車に乗った時にあらためて2人きりだと意識する日奈々。楓はかぶり物やサングラスをとって彼女を見つめます。
- 著者
- みきもと 凜
- 出版日
- 2016-09-13
「ところでさ 観覧車ってキスする定番スポットなんでしょ?」
(『午前0時、キスしに来てよ』4巻)
日奈々がおとぎ話のような、乙女チックな恋に憧れていることを知っているから、もしかしたらそれに沿おうとしたのかもしれませんね。もちろん、茂雄による邪魔や、今まで恋をしたことがない日奈々を大事にしたいと思う気持ちもあったと思いますが、この行動、まさに少女漫画の王道ヒーロー。とてもかっこいいです。
しかし、キスしようとしたときにはすでに観覧車は一周回りきるところ。タイミング悪すぎ。本当はキスする気がないのではないかと思わせるほどの恵まれなさですね。これ以外にも色々と残念展開があり、初めての恋人とのキスがこう何度も未遂で終わるというのは、少し日奈々が可哀想に思えます。
またおあずけかと落ちこむ日奈々ですが、遊園地で偶然あった彰とのハプニングにより余計落ちこむことに。彰に非はありませんし、彼にとってはラッキーなハプニングだったのはわかりますが、もっとうまいフォローとごまかしがあったのではないかと思ってしまう内容です。
今後の彰のことを考えると、これくらいは……とも思いますが、やはり日奈々が可哀想。その後の楓の言動で日奈々は元気を取りもどし、幸せを感じられるのが救いですね。
しかし、一難去ってまた一難、今度は楓が元カノ・柊と共演することに。日奈々はお仕事だからと楓を応援しますが、実際2人がいる場面を見ると気にしてしまいます。彼はすでに終わったこととして処理しているようですが、柊にとってはそうではないようで……。
茂雄から柊の気持ちを聞かされ悩む日奈々。そんな彼女の背中を押したのは彰でした。日奈々のことが好きなのに、報われなくても彼女が笑っていられるように支えようとする姿は素敵ですね。
そんななか、柊が楓の家を訪ね、泊めてほしいと頼んできました。ファンがストーカー化してしまい、怖くて家に帰れず、他に頼れる人も連絡がつかないというのです。仕方なく自分は車で寝るからと楓は泊まらせることを決意しました。
- 著者
- みきもと 凜
- 出版日
- 2017-01-13
そして柊が楓の家に泊まったことを知った日奈々。決してやましいことはないからという楓を信じますが、柊の楓に対する気持ちを知っているので、素直に安心することができません。
そんな日奈々を元気づけたのは、やはり彰。長年一緒にいるからなのか、好きな子のことだからか、彰は日奈々の気持ちを察するのが非常に上手ですね。そんな彰だから、日奈々は素直に楓とのことを相談するのでしょう。
もともと、楓とつきあうことで日奈々が傷つくのではないかと心配だった彰は、ついにその気持ちが爆発。日奈々に告白をします。好きな女の子が別の男性のことで悩んでいたらやはり「自分のほうが……」と思うことがありますね。
日奈々は初めて知る彰の想いに戸惑い、どう返していいのか悩みますが、そんな日奈々に対し、彰は返事が欲しいわけじゃないと伝えます。
「オレは なにより ななに笑っててほしいんだ
だから いつだって力になれるように そばにいさせてよ」
(『午前0時、キスしに来てよ』5巻より引用)
高校生とは思えないほど人間ができていますね。彰は楓にも告白したことを正直に伝えました。自分の気持ちを隠さず、ライバルに伝えられるのは、これまた本当にすごいことです。
彰と日奈々の問題がひと段落済んだころ、学校は文化祭の時期でした。オフの日と重なったと制服を着てカツラをかぶり、がっつり変装してやってきた楓。それに喜びを感じていたのもつかの間、他の人物も変装して文化祭に乗りこんでいて……。
メールの返信をくれない日奈々にシビレを切らした柊は、文化祭で日奈々に接触すると、別れないと2人の交際をリークすると宣言。楓と別れたくはない日奈々がそれ以外のことなら何でもすると頭を下げると、柊は休日引っ越しの手伝いのため、日奈々を家に呼びました。
ただ、本当の目的は、日奈々が一体どんな人物で、どういう気持ちで楓とつきあっているのか、確認したかったよう。柊は日奈々のことを知り、日奈々の味方になることを決めました。
- 著者
- みきもと 凜
- 出版日
- 2017-07-13
柊と日奈々のこと、彰の本気の想いを知った楓は、自分が本当にこのまま日奈々とつきあっていいのか考えました。彰のように堅実に生きる人間のほうが、日奈々を幸せにできるのではないかと。しかし、それ以上に日奈々と一緒にいたいという気持ちが強かったようです。
「オレ 君のことがすごく好きだ 誰にも渡さない」
(『午前0時、キスしに来てよ』6巻より引用)
本作のいいところは、日奈々と楓が変に考えすぎることも、2人の仲が妙にこじれることもないところ。楓が日奈々を強く好きだと想い、日奈々も楓の職業と立場をきちんと理解しながらも好きだと思い、2人がそれぞれ、自分の本当の気持ちを自覚しているのです。
しかし、いくら2人の気持ちが前向きで、周りに味方が増えたとしても、楓を徹底的に貶めたい人物によって、2人は結局引っかき回されてしまいます。柊が楓を諦めたことを知った充希が、別の形で楓を追いつめることにしたのです。そして楓の弱点である日奈々を巻きこみ利用していきます……。
6巻ではあらためて絆を強くする2人はもちろん、戦いを終えた柊と日奈々の友情にも注目したいですね。日奈々の味方は今まで彰だけでしたが、同性で、芸能界のこともよく知っている柊が味方についてくれるのは、とてもありがたいことです。
充希が、自分を蹴落とすために日奈々を巻きこむことをやめないとわかった楓は、過去に充希たちと自分の間に一体何があったのか、すべてを日奈々に打ち明けます。
楓の過去、彼が起こしたとり返しのつかない事件を知った日奈々は、非難するわけでも擁護するわけでもなく、そのままの楓を受け入れました。日奈々に嫌われる覚悟をしていた楓にとっては、心からの救いでしょう。
- 著者
- みきもと 凜
- 出版日
- 2018-01-12
2人は普通の恋人同士より簡単に会えない環境のなか、限られた時間のなかできちんと言葉を尽くし、どんどん精神的なつながりを強くしていきます。楓も日奈々も自分の気持ちをちゃんと口にして相手に伝えられるので、非常に安心して見守ることができるカップルですね。
日奈々はもともと強い精神力を持っていますし、楓も消えない過去にとらわれながら日奈々という支えを得て強い気持ちを手に入れましたが、この2人以外はまだまだ気持ちに余裕を持てない人物ばかり。充希が再び日奈々に接近しようとしてくるのです。
日奈々は彼に対し、誘いには応じるつもりはないと言いますが、充希が過去にしたことや、楓に対する感情を知った彰は、日奈々に何もいわず1人で充希が指定してきた待ちあわせ場所に行くことに。
普段はしっかりした彰ですが、日奈々の名前を出されるとどうも弱いのです。充希に言葉巧みに操られ、楓と日奈々の2ショットを盗撮しそのデータを充希に渡してしまいます。これで充希は日奈々が傷つくことをしないと安心する彰でしたが、そんなわけありませんよね。
充希に写真データが渡った時点で、週刊誌にリークされる可能性も一気に高くなりました。充希の話術がうまいのか、日奈々の名前を出されると思考が停止する彰が弱いのか、楓や日奈々の知らないところで、大きな爆弾が作られています。
彰が悪いやつではなく、日奈々のことを純粋に守りたいと思っている分、責めることもできないためタチが悪いですね……。そして早速、彰が撮った写真が日奈々を苦しめるため悪用されてしまい……。
ほどよいギャグが少女漫画特有の照れくささを緩和し、主人公カップルがとてもしっかりしているので安心して読めるのが魅力の本作。クスッと笑えて、微笑ましい気持ちになれるので、少女漫画の入門としてもいいかもしれませんね。