目が覚めると、そこは命が危険に晒される仮想現実の世界だった!? ある日突然、ゲームのような世界に紛れ込んでしまった主人公が、美女たちと命を懸けたデスゲームをおこなう事になる『俺の現実は恋愛ゲーム??~かと思ったら命がけのゲームだった~』。一見すると荒唐無稽なように感じられる設定から入る本作は、予想がつかない、怒涛のスリリングな展開が魅力の作品となっています。 今回はそんな本作の魅力を紹介していきます。スマホアプリで無料で読むこともできますので、ネタバレが気になる方はそちらもどうぞ。
本作は主人公である長谷川亮が、「セーブ&ロード」と「アイテム」といういかにもゲーム的な能力を手に入れるところから始まります。そして、この能力を駆使して亮は、対象となる美女たちを「攻略」するという使命を与えられるのです。
しかし、そもそもこの「攻略」するという目的の意味が、作中でもしっかりと明言されてはいません。当初、亮は攻略対象が女性であることから、その女性達といわゆる性的な関係を築くことが目的であると考えます。
- 著者
- わるいおとこ
- 出版日
- 2018-01-22
ところが強引に女性と関係を築こうとした亮は、あえなく警察に逮捕されそうになってしまい、慌てて朝の起床時に「ロード」して戻ってくるのでした。つまり、いわゆる恋愛ゲームとしての「攻略」が、このゲームには当てはまらないということに気がつくのです。
「攻略」の意味を掴むため、亮はまず攻略対象の女性について徹底的に観察する事にしました。その過程で、なんと亮は攻略対象だった女性から殺される目に遭ってしまうのでした。
そんな亮がたどり着いた結論は、このゲームにおいては「女性達にはとんでもない秘密がある」ということと、「立ち回り方を間違えると、自分の死を招く」ということでした。
つまり、自らの命の危険を回避しつつ、女性達の後ろ暗い秘密を暴いて対処する事が、ゲームクリアへの道であると考えるのです。そして亮は、女性達の抱える闇を暴き、制裁を加える事で、クリア報酬として多額の資金を得ることになるのでした。
攻略対象となる女性の謎に包まれた秘密と、その事態をどのように解決するのかというところを考察するのが、本作の楽しみ方の1つといえるでしょう。
また、そもそも誰が何の目的で、亮をこのようなゲームに参加させるのか、それ自体が謎に包まれています。この物語の主軸となる謎であり、今後の動向によって明らかになっていくのか、注目していきたいところです。
冒頭の概要説明でもお伝えしたとおり、予想のつかない展開の連続が本作の大きな魅力といえるでしょう。ゲームのルール自体が命懸けという事もあり、亮には常に命の危険がつきまとっています。
それまで日常的な空気だったのも関わらず、次の瞬間には毒物を摂取させられていたり、身体に刃物が突き立てられていたりと、亮だけでなく読者にとっても気の休まる事がありません。
また、攻略には時限が定められており、それを超過することでもやはりゲームオーバーとなってしまうのです。
物語の主要人物が危機に晒されている姿というのは、スリリングで、王道としての面白さがあります。
ゲームの目的が女性達の秘密を探る事ということもあり、潜入捜査のような展開に対してのドキドキ感があるのです。当然のことではありますが、女性達の持つ秘密を暴くという目的上、基本的に秘密裏に行動する必要があるため、亮は自らの動向を知られてはいけません。
また、亮の持つ能力も、他者に知られる事はあってはなりません。(話したとしても、信用が得られるようなものでもありませんが)そうした亮自身もまた秘密を抱えているという背景が、1つの刺激的なエッセンスとなり、ワクワクした物語をつくっているのではないでしょうか。
ここまで、展開についての魅力を中心にお伝えしてきましたが、女性キャラクターについても魅力あふれる人物が多いです。女性達は裏に危険な顔を隠しているとはいえ、基本的には美女が揃っています。
彼女達の普段の顔は、亮も思わず生唾を飲み込んでしまう程に魅力的で、読者にとっても目の保養になることでしょう。もちろん、人格的には一筋縄ではいかない人物ばかりであるため、遠目から眺めるくらいがちょうどよいかもしれませんが。
ですが、そうしたちょっとアクの強い女性が好みであるという読者にとっては堪らないキャラクターが揃っています。王道の可愛い女の子に少し飽きてきたという方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
- 著者
- わるいおとこ
- 出版日
- 2018-01-22
命をかけたゲームが始まる、第1巻です。
第1巻では、亮が謎のゲームに巻き込まれ、1人目の女性を攻略する内容がメインとなります。近所に住む女性が攻略対象であることを知った亮は、彼女に対しどのようなアプローチをすれば攻略完了となるのかを探っていくことになりました。
その過程で、亮がゲームのルールを確認し、独白によって読者に対し一通りの世界観を説明するような流れになっているため、よく分からないまま読者が置いていかれてしまうということはないでしょう。
そして、女性の身辺を探るうちに、徐々に恐ろしい事実が明らかになっていき、ついには亮が自身の命を落としかける展開になっていきます。
そんな第1巻の見所は、亮がゲームのルールを徐々に理解していく過程です。戸惑いながらも事態の解決に向けて動く亮が、ゲームのルールを理解し、しだいに悪事を暴くために積極性を見せ始めます。
いよいよ物語が始まる事を予感させる、よい描写だといえるでしょう。
- 著者
- ["わるいおとこ", "彭傑&奈栩(Friendly Land)"]
- 出版日
- 2018-04-21
まだまだ攻略しなければならない女性だらけの第2巻です。
第2巻では、第1巻で初めて女性を攻略した亮が、次のターゲットとして決めた女性の攻略に乗り出します。その女性は、複数の彼氏を持つという人物なのですが、その裏にあったのはなんと違法な乱交パーティの主催者という顔でした。
政財界のVIPなども関わるような社会の暗部に対し、亮がどのように対処していくのかというところが2巻の中心の内容となります。
そんな2巻の見所は、女性攻略の過程で登場する、ある少女の存在です。少女も同様に攻略対象であるものの、その攻略難度はなんと最上級のAランク。
果たしてその背景にあるものは何なのか。推察しながら読み進めるのが楽しい巻といえるでしょう。
本巻ではこれまでとは違い、ターゲットの女性から得る好感度という要素が生まれ始めます。今回のターゲットは「解決師」という殺し屋のような生業をしている、氷上という女性。彼女の攻略にはこれまでにない程の死亡エンドが待ち受けており、それだけに生き残るための行動をより慎重に判断しなくてはなりません。
しかし意外にも、亮は彼女と関わっていくなかで、初めてターゲットとの友好な関係を構築していく事になるのです。彼は彼女とともに行動し、協力しながら自身に降りかかる死の運命と、関わる事件の解決に奮闘していく事となります。果たして、今回の事件の結末とは。
俺の現実は恋愛ゲーム?? ~かと思ったら命がけのゲームだった~(3) (ガンガンコミックスUP!)
2018年08月22日
そんな本巻の見所は、氷上の亮に対する好感度上昇の描写です。彼女はこれまでとは違い、明らかに彼に対して明確な好意を示してくれる、初のターゲット。その美しい見た目とは裏腹に、お世辞程度の口説き文句でも頬を赤らめてしまう初心さもあって、とても可愛らしく思えます。
か思えば、解決師という仕事の冷徹さも持ち合わせており、そのギャップが魅力的なキャラとして描かれているのです。亮にとっては初めての味方ともいえるので、物語上、斬新な展開といえるのではないでしょうか。
- 著者
- わるいおとこ
- 出版日
- 2018-01-22
様々な魅力を有した『俺の現実は恋愛ゲーム??~かと思ったら命がけのゲームだった~』は、まだまだ始まったばかりの作品です。
スリルに満ちたサスペンス要素に、美女たちの少し危険でセクシーな魅力。そして、亮とともにこのゲームの謎を追い求めていくのが実に楽しい作品だと言えます。
ミステリーやサスペンス作品が好きな方にはおすすめですので、ぜひご一読ください。