長谷川泰三(はせがわたいぞう)は、『銀魂』において欠かすことのできない重要なダメキャラです。マダオとしてたくさんの人から愛されている長谷川。必死に頑張っているのに報われない彼を見ていると何だか応援したくなりませんか? 今回は、そんな長谷川の魅力について徹底紹介していきます!
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2005-12-02
長谷川はみんなからマダオという愛称?で親しまれています。「まるでダメなオッサン」の略称のマダオというあだ名は神楽によって付けられたものです。
長谷川は当初入国管理局局長というお固い仕事に就いており、世間的にはエリートと呼ばれていました。登場するなり、いきなり銀さんから華麗な蹴りを受けているのでこちらは必見です。
ハタ皇子が持ち込んだ規格外のペットを巡って銀さんらと揉めてしまい、その際にいろいろあって仕事をクビになり以後はマダオとして第2の人生を踏み出すこととなりました。
ダメダメな男ですが人の良さには定評があり、そのお人好しが自身の不幸を招いてしまうこともしばしばです。
その暮らしぶりはまさに底辺で、自分が負け犬であることを本人も自覚しているようです。そのためマイナス口調になることもしょっちゅうで、何度も人生を終わらせようとする言動を残しています。
長谷川のモデルとなった人物は時代劇『鬼平犯科帳』の鬼平のモデルとして知られている長谷川宣以という人物です。町奉行で役人として務めたこともありますが、遊郭で豪遊したり国のお金を悪用していたり、こちらの人物のほうが本格的なマダオであるといえますね。
ちなみに、2017年に『銀魂』が実写映画化されていますが、その際には長谷川は出てきませんでした。2018年6月現在では、続編となる『銀魂2 掟は破るためにこそある』が公開決定となっていて、長谷川は出てくるのか?出るとしたら俳優は誰が演じるのか?が注目されています。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2008-02-04
長谷川はホームレス生活から抜け出そうと、何度か新しい職探しに奮闘しています。
5巻ではコンビニでアルバイトをしているのですが、一日だけヤボ用があり銀さん達に店を任せることに。長谷川が戻ってきた時には店はムチャクチャで、銀さんらに店を任せたことを後悔するのでした。
22巻では寿司屋で働くこととなった長谷川。カッパ巻きしか作れない彼のために銀さん達が助っ人に入ります。これまたドタバタ続きの展開になってしまい、爆笑してしまうこと間違いなしでしょう。
彼は人生をやり直そうと何度も奮起しますが、必ずといっていいほど報われずに終わってしまいます。この他にもタクシードライバーやプールの監視員など様々な職を転々としていますが、なかなか定職に就くことができません。
よく考えてみると、そのほとんどが銀さん達のドタバタ劇に巻き込まれたからではないでしょうか。このままではあまりにも不憫で切なくなってしまうので、いつか長谷川が幸せになれる日が来ることを祈りたいですね。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2007-05-02
長谷川は幕府のエリートだったこともあり、以前は妻であるハツと何不自由ない暮らしを送っていました。
しかしマダオになってからというものハツは家を出ていってしまいます。2人はどう見ても離婚している様子ですが、本人曰く離婚届に印は押していないため別居中だそうです。ハツからはほとんど見放されている様子ですが、2人は定期的に連絡を取り合っています。
18巻では久しぶりにハツと電話で話していた長谷川。ハツから立て込んでいるという理由により電話を切られてしまいますが、電話口から明らかに男の声が聞こえてきました。
彼はハツを取り戻すため、再就職への一歩を踏み出しますがその出先で痴漢に間違えられてしまいます。 裁判で争うこととなったのですが、何と相手の検事がハツの新しいパートナーだというのです。長谷川は無事にハツを取り戻すことができるのでしょうか。
ハツの顔ははっきり描かれておらずまだまだ謎の多い人物ですが、銀さんに長谷川宛の手紙を託しているところを見ると、完全に彼を見捨てているようではなさそうです。
ハツのために奮闘する長谷川を見ていると本当にハツに惚れているのだということが分かります。以前のような2人に戻ってほしいですね。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2010-01-04
32巻では長谷川と大五郎という少年がメインのエピソードがあり、その面白さから多くの読者に人気の回となっています。
大五郎は夏休み初日のラジオ体操に遅刻してしまいました。友人達の姿はなく、代わりにそこに居たのは死にかけのマダオ。そこで大五郎は夏休みの観察日記になぜかマダオを選びます。
酒がないと生きられないマダオのため、大五郎はたくさん酒を与えます。何日観察しても、「今日もマダオは芽が出ない」という観察結果が続き、芽が出ていないマダオの表情も必見です。
どれだけ酒を与えても一向に働こうとせず、目から酒の涙を流すマダオに大五郎は質問します。マダオは「ごめんね もう流さないから」と言いながら、再び夕方まで目から酒を流し続けるのです。
そして遂に大五郎の家でマダオを飼いはじめたあたりから彼の表現力が大人びていき、観察日記のクオリティも急激に上がっていきます。
大五郎の観察日記を聞きながら全力でツッコミをしている先生にも注目です。ただの観察日記から壮大なエピソードへと変身していくこの回。マダオの様子はとても切ないですが、読んでて爆笑不可避な内容です。
長谷川は作中で完全にギャグ要因として活躍しているため、強さを表すエピソードはほぼ皆無です。
ですが自動販売機の下に潜って必死に小銭を探していたり、ホームレスでも段ボールを活用して生き延びていたりと極限状態で生き抜く力は誰よりも持ち合わせているといえるでしょう。
長谷川のこのような強い生きざまは作中で定期的に見られるので、ぜひ彼の強さを見届けてあげてくださいね。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2018-03-02
72巻は貴重なかっこいい長谷川が見られます。
ハタ皇子が全艦へ攻撃命令を下そうとしたその時、長谷川が全力でハタ皇子を殴るのです。
そして、皇子を殴って無職になってからは何度も死のうと思ったが、今となってはあの時殴ったことは間違っていなかった、などとハタに向かって言います。
かつての入国管理局局長としての立場を現在も忘れることなく、迷うことなく敵に立ち向かっていく様子はマダオとは思えません。いつもとは一味も二味も違うイケメンなマダオは必見ですよ。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
最後にダメダメなところや、意外とかっこいいところまで、マダオの魅力が感じられる名言をご紹介します!
5位
「縄は持ってきてくれたか?
人一人吊るしてもちぎれない位の丈夫な縄」
(『銀魂』18巻より引用)
痴漢容疑をかけられ、面会に来てくれた銀さん達に言った第一声がこちらです。女の人を助けようとしたのに結果的にこんなことになってしまうとは、本当につくづくツイてない人物だと言えますね。
4位
「背筋伸ばして生きてる?
まるでガキの学級目標じゃねーか…
そういやお袋もよく言ってたな
背中まがってるぞしゃんと立てって…
母ちゃん俺…今…まっすぐ立てているか?」
(『銀魂』1巻より引用)
国の命令よりも自分の筋を通した銀さんを見て、長谷川は自分自身を振り返ります。感動する言葉ですが、この一件がきっかけで長谷川のマダオ人生がスタートしてしまうのです。
3位
「ありがたく思え
お前達の人生に義務と休み 起伏が存在している事を!!
お前の「夏休み」がまだ「夏休み」と呼べる事をなァァァァァァァァァ!!」
(『銀魂』52巻より引用)
夏休みを楽しみにしている子供達に向かってこの名言を残しました。こんな言葉をサラっと言えてしまうのはさすがマダオです。
2位
「いい女は幸せにならなきゃいけねーもんだ」
(『銀魂』6巻より引用)
入院していた病院の看護師に惚れていた長谷川ですが、他に好きな人がいることを知りこのセリフを残しています。長谷川はマダオですがとてもキレイな心を持った人間であると思えるセリフですね。
1位
「一度枯れた花は二度と咲かねーんだよ」
(『銀魂』32巻より引用)
大五郎によるマダオの観察日記の回のセリフです。何でなにもしないのか問われた際にこう答えているのですが、なぜか少しかっこよく聞こえてしまうのは気のせいでしょうか?