彼は本作の魔人ブウ編に出てくる、やんちゃな少年戦士です。幼少期の悟空そっくりのこの少年が、戦いの鍵を握る重要人物になります。 今回はそんな彼のプロフィールから、ちょっとかわいそうな背景まで8つのことをご紹介しましょう。
物語の終盤、魔人ブウ編から登場する小さな戦士。父の孫悟空、母のチチの間に生まれた、孫家の次男です。孫悟飯の弟でもあります。
古くから本作を知る人にとっては、郷愁を感じさせるキャラクター造形。初期の幼い悟空に瓜二つの容姿をしています。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 1993-11-01
誕生日はわかりませんが、エイジ767年生まれの7歳児。身長123cm、体重26kg。最終回近辺では成長して、17歳の姿も描かれました。
一人称は悟飯と同じく「ボク」。悟空がセル戦で落命した後に生まれ、父親を知らずに育ったせいか、幼少期の悟飯に輪をかけて甘えん坊です。
強さ的には在りし日の悟空以上のものがありますが、言動が幼いのでとても愛らしく、かわいい少年に見えます。
悟天の見た目は、まさに悟空と生き写し(故人だから死に写し?)。顔の作りから特徴的な髪型まで、そっくりそのまま同じといえます。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
悟空の幼い頃、幼少期の姿と比較すると、作者の絵柄の変遷を抜きにすれば同一人物のようにしか見えません。初期悟空は12歳なので年齢こそ違いますが、亀仙流の山吹色の道着を着れば、判別不能なほど似ています。
しかし、違いは当然あります。
悟天は道着の下に長袖のアンダーシャツを着用しています。悟空はシャツを着ていないか、もしくは半袖なので、まずここが違いです。また道着の襟も違って、悟天の方が大きく開いています。
他に見た目で違うのは、靴がブーツ状であること。当時の悟空はカンフーシューズでした。
メンタル面では悟天は悟空よりも幼いやんちゃ坊主で、ヘタレということが挙げられます。
容姿こそそっくりですが、彼はかつての悟空より幼いにも関わらず、非常に強力な戦士です。
7歳にして(詳しい時期は不明)、感情の爆発もなく自在に超サイヤ人化が可能なのです。悟空や悟飯ですら、平常心を保つのに修行が必要だったのにも関わらず。その反面、武術はチチ仕込みのために舞空術が使えないなど、アンバランスな面も目立ちました。
その戦闘力は控えめに見積もっても、最初に超サイヤ人となった悟空と同レベル。サイヤ人は混血児が強くなることを考慮に入れると、数倍強い可能性もあります。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 1994-04-01
悟天は、ベジータの息子であるトランクス(絶望の未来ではない方)とは1歳違いの幼馴染みです。悟空家は、ベジータはともかく、ブルマとは家族ぐるみの仲。幼い頃から交流があったために悟天とトランクスも、大の仲良しなのです。
トランクスの方も、超サイヤ人化が可能。ベジータから直々にトレーニングを受ける描写もあって、悟天よりいくらか実力は上です。
彼らは第25回天下一武道会に揃って出場し、決勝戦で激しい試合をくり広げました。
前述のように、彼は悟空の死後生まれました。天下一武道会に合わせて悟空が蘇った時も、初対面で嬉しいというよりも困惑が強かったようで、人見知りしています。
悟空の現世滞在はたった1日。ただでさえ短かったとこへ不幸にも事件が重なり、家族がそろう時間は限りなく少なくなりました。彼がお父さんと呼び慕う時間もほとんどなかったのです。
タイムリミットが過ぎて悟空があの世に去る時、彼は初めて父親に抱っこされました。それも別れ際の1度きり。甘えたい盛りの子供には酷な現実だったことでしょう。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 1995-03-01
悟空が去った後、残された希望は悟天とトランクスに託されました。悟空が与えた秘策、2人の戦士を合体させて場合以上の力を引き出す「フュージョン」です。
2人はピッコロの特訓によって急ピッチで成長し、小さな超戦士ゴテンクスに変身出来るようになりました。
潜在能力だけでいえば、ラスボスである悪のブウすら上回るのですが……。
原初の姿となったブウを倒し、『ドラゴンボール』の物語は終わりました。
その後、10年の月日が経過したエピローグが語られます。そこで描かれた青年期の彼は、あまりにも似すぎた悟空への反発からか、髪型を変えていました。しかも修行よりデートにうつつを抜かすようになって、かわいさの面影もないチャラ男になっていたのです。ちょっと残念ですね……。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 1994-04-01
幼少期は幼い悟空と瓜二つの彼。やんちゃ坊主っぷりも引き継いでいますが、過保護なチチの影響か、はたまた父親がいなかったせい(悟空がセル戦で死んでから生まれたので)か、かなりの甘ったれです。
そのため、言動はいちいち可愛らしいものばかり。試しにいくつかピックアップしてみましょう。
「ねえ、ぼくも兄ちゃんみたいになってもいい?」
(『ドラゴンボール』36巻より引用))
久方ぶりに天下一武道会に出場することになった悟飯は、鈍った勘を取り戻すべく悟天相手に特訓を開始しました。反射神経の訓練で悟天は石を投げ続けるのですが、しばらくすると超サイヤ人になった悟飯に、彼はこう言いました。
子供の戯れ言と笑って受け流すのですが、なんと彼は超サイヤ人姿を披露して、悟飯と読者の度肝を抜きます。
「か~め~か~め~……」
(『ドラゴンボール』37巻より引用)
天下一武道会、少年の部の決勝戦で悟天とトランクスの対決が始まりました。大人顔負けというか、大人以上の大激戦をくり広げますが、肉弾戦では飽き足らず、気功波の応酬も始めます。
悟天は伝統の亀仙流かめはめ波を放つのですが、その幼さから技名を間違えてしまうのでした。対戦相手のトランクスにすら呆れて訂正されています。
「へへっ……おうちにあたっちゃった……」
(『ドラゴンボール』37巻より引用)
「かめかめ」波を撃った直後、コントロールが不慣れな彼はトランクスにあっさり避けられ、その背後にあった天下一武道会の施設(の一部)を破壊。まるで空き地で行っていたキャッチボールで隣家の窓を割った、くらいの気楽さ。照れ笑いする彼の様子だけなら微笑ましいのですが、破壊力と規模は笑えません……。
いかがでしたか?悟天は悟空譲りの強い戦士でありながら、年頃らしい無邪気な少年っぽさも併せ持っています。ちょっと母性本能くすぐられませんか?