映画化『アウト&アウト』あらすじ、結末ネタバレ解説!上質犯罪エンタメ小説

更新:2018.9.14 作成:2018.9.14

元ヤクザの探偵と、小学2年生の女の子が活躍する、異色の推理小説、『アウト&アウト』!疾走感ある展開にいつの間にか引き込まれ、読者は思わず、手に汗を握ります。2018年11月には、遠藤憲一主演の映画作品も公開予定です。 この記事では、そんな本作のあらすじから結末まで、詳しく解説。ぜひ最後までご覧ください。

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目次

小説『アウト&アウト』あらすじをネタバレ紹介!2018年11月映画公開

本作は、ある探偵と、ひょんなことから彼と一緒に暮らすことになった小学生の女の子の物語。探偵の名前は、矢能政男という男で、元ヤクザの45歳です。一方、小学生の名前は栞。小学2年生であり、両親を亡くしているため、彼のもとで暮らすこととなりました。 

矢能はある依頼がきっかけで、政治家が絡む大事件に巻き込まれてしまいます。彼だけであればまだしも、なんと栞まで事件に巻き込まれてしまうのです。

事件の概要は、ある政治家の隠蔽事件。そのことに関して安田という男にゆすられた政治家が、保身のために殺人の依頼をします。その結果、安田は殺されてしまったのです。

そして、その現場に居合わせてしまった矢能は、なんと罠にはめられてしまいます。彼は警察から疑われ、殺人の容疑をかけられてしまうのです。

自分にかけられた容疑を晴らすためにも、彼は自ら事件の解明に向けて動き出すのでした。

著者
木内 一裕
出版日
2011-07-15

 

本作は、遠藤憲一が主演で映画化も決定しています。
 

その他のキャストは、白鳥玉季や要潤、竹中直人など。本作の世界観が、映画ではどんな風になっているのでしょうか。乞うご期待です。

 

作者・木内一裕は『BE-BOP-HIGHSCHOOL』で有名な、きうちかずひろ!

BE-BOP-HIGHSCHOOL

きうちかずひろ
講談社

作者の木内一裕は、福岡県出身の小説家、漫画家。その他にも、映画監督や脚本家としても活躍する人物です。

東京デザイナー学院九州校を卒業後、はじめは『BE-BOP-HIGHSCHOOL』を描き、漫画家としてデビューしています。この作品は、20年もの長い間連載されていた人気作品です。

その後は映像の世界にも手を広げ、監督として『CARLOS/カルロス』や『鉄と鉛』、『共犯者』などの作品を世に送り出しています。

小説家としては、『藁の楯』で2004年にデビュー。この作品は警察ものの小説であり、2013年に三池崇史監督によって映画化もされています。そしてカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に、正式に出品されました。漫画に小説にと、様々なジャンルで実績を残す、多才な人物です。

 


三池崇史の監督した作品を知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

 

三池崇史の監督した作品一覧!実写化した38作品の原作と映像の見所を紹介!

『アウト&アウト』の登場人物を紹介!元ヤクザ探偵×女子小学生

本作に登場する人物を、簡単にご紹介させていただきます。

 

  • 矢能政男

    主人公の探偵。元ヤクザの45歳で、独身です。仕事には不真面目。

     
  • 黒木栞

    矢能と一緒に暮らしている、小学2年生の女の子。とても賢く、礼儀正しい性格です。小学校低学年とは思えない発言をします。矢能の心配をいつもしている、優しい一面も。

     
  • 安田義行

    矢能が事件に巻き込まれる原因となった、最初の依頼人。ベナンという国で刑務所暮らしをしていたが、実際の刑期より短く出所し、日本に帰国しました。その後、死体となって発見されることに……。

     
  • 池上数馬

    矢能のことを狙っている空手家。今回の事件のキーマンとなる人物です。

     
  • 堂島哲士

    池上の師匠。

     

 

『アウト&アウト』は続編!前作『水の中の犬』とは?

 

本作は、実はシリーズもの。『水の中の犬』という作品の続編という形で、物語が描かれています。

『アウト&アウト』では、矢能は探偵で栞と暮らしているのですが、『水の中の犬』では、なぜ彼が探偵になったのか、そしてなぜ、栞と一緒に暮らしているのかが描かれているのです。

 

著者
木内 一裕
出版日
2010-08-12

『水の中の犬』の物語は、ホステスをしている女性の依頼から始まります。彼女は、ある38歳の男性と付き合っていましたが、その男性は妻子ある身でした。それでも彼女は多くを望まず、彼との恋を大切にしていたのです。

そんなある日、彼の弟が自宅のマンションに「兄貴のことで大切な話がある」といって、相談に来ました。彼女は彼を部屋に上げます。しかし突然、彼はナイフを突き出し、彼女をレイプしたのです。

その事実を誰にも言うことができないまま、警察にも公表できない彼女。そして頼ったのが、本作の主人公である「私」、探偵でした。

この探偵は、どう依頼を解決し、その後どうやって矢能や栞と関わっていくのでしょうか。

詳しい内容が気になる方は、ぜひ本編をお確かめください。

目が離せない疾走感!犯罪エンタメ小説

矢能はみるみる内に、事件の点と点を結んで、線にしていきます。なんといっても本作の見所は、そのように彼が犯人よりもどんどん先回りし、先手先手を打っていくところ。

矢能は、安田を殺した犯人が池上であること、そして、それを指示した人物が堂島であるという事実に辿りつきます。そして彼は犯人に先手を打つため、堂島が運営する空手道場に乗り込むのです。

まさに宣戦布告。彼は堂島に「お前が責任を取れ」とタンカをきります。そして池上が怒ったところで、矢能は彼の足をピストルで打ち抜きました。

矢能は決して、池上を殺そうとはしません。なぜなら、その本当の狙いは、この事件の黒幕を地獄に突き落とすことだったからです。

そもそもこの依頼は、安田の事件が発覚した後、彼の彼女から依頼された仕事でした。彼を殺害した犯人を見つけてほしいという依頼に、矢能は忠実に応えたのです。

展開の早さ、アクション要素の多さ、そして犯人と対峙した時の堂々とした姿……。読者をワクワクさせるポイントが満載な本作は、まさに犯罪エンタメ小説といえるでしょう。

映画化小説『アウト&アウト』の結末をネタバレ解説!爽快なラストとは?

激動のストーリーの末に、矢能は本当の黒幕が鶴丸という国会議員であることに気づきます。すべては、鶴丸が自分自身を守ろうとして描いた絵図だったのです。安田の彼女からの依頼がある矢能は、どうやったら相手を地獄に突き落とせるかを考えました。

そんななか安田を殺した実行犯である池上は、口封じのために鶴丸の秘書に殺されそうになります。しかし逆に秘書を殺し、なんと次に矢能を殺そうと彼の事務所までやってくるのです。

その際に、池上は栞の存在を見つけて……。

著者
木内 一裕
出版日
2011-07-15

その後ストーリーは次々と予想外の展開になり、死者まで出てしまいます。しかし、そこで矢能はまたしてもある人物から依頼を受け、やはり鶴丸に挑んでいくのです。2人の依頼人の分の責任を背負った彼はいったいどんな方法で、鶴丸を地獄に突き落とすのでしょうか。

内容は残虐な部分が多い小説ではありますが、本作の最後には、心が芯から暖かくなるような結末が待っています。今までのシリアスな内容を見てきたからこそ、最後の結末が身にしみ、涙を誘うのです。矢能と栞、血の繋がらない2人のデコボココンビの固い絆も必見です。

結末が気になる方は、ぜひ本編でお確かめください。