『創傷イモータルフラワー』が面白い!見所を全巻ネタバレ紹介!

更新:2020.12.17

痛みを武器に変えて、華麗に戦う戦士達が美しいバトルアクション漫画。その設定上、キャラクター達が傷を負う事が前提となる物語ですが、痛ましさだけではなくスタイシッシュさも演出されているのが、魅力的な作品となっています。 今回は、そんな本作の見所を全巻分ご紹介。

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『創傷イモータルフラワー』が面白い!【あらすじ】

 

普通の高校生男子・アキラ。

彼はある日の登校中、女子高生の飛び降り自殺現場を目撃してしまうという、衝撃的な朝を迎えます。

 

創傷イモータルフラワー (1)

戌井猫太郎 (著), 竜宮ツカサ (著)
DeNA

 

動揺したまま登校した彼でしたが、なんとその日、彼の高校に転校してきたのは、自殺したはずの女子高生・カナタでした。常に無感情で、動じない彼女。

そんな彼女はアキラに対して、「私を刺しなさい」という衝撃的な要求をしてくるのです。

こうして出会ってしまった2人は、より異常で痛ましい、悪意の渦巻く世界へと立ち向かう事になるのでした。

作品の魅力1:斬新で印象的な武装方法に心を揺さぶられる

作品の魅力1:斬新で印象的な武装方法に心を揺さぶられる
出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

本作でもっとも特徴的な設定といえるのが、敵対する存在「悪魔」と戦うための力である武器「咒具」です。本作は、悪魔と戦うために「使徒」と呼ばれる戦士達が活躍する物語となってします。

その使徒達にとっての戦う力こそが先述の咒具なのですが、これを使用するためには使用者の身体に、人間から受けた痛みが必要となるのです。

あらすじでもご紹介したカナタも、そんな使徒達の1人。何度も、その身に傷を受ける事になります。

出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

その痛みは強ければ強いほど、より強力な咒具を生み出す事が出来るため、それこそ命を失うレベルの自傷行為や他傷行為を、その身に受けながら戦う事になるのです。

聞けば聞くほど痛ましい設定であり、そのため主人公のアキラとカナタも、傷をつける側とつけられる側という歪んだ関係性で結ばれる事になります。アキラは当然、カナタの身体を傷つけ命を奪う行為に、心中穏やかではありません。

出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

しかし、不思議な事に、そのような異常な関係で結ばれた2人の間には、徐々に確かな絆が生まれる事になっていくのでした。

異常さが際立つ設定でありつつも、主人公ペアによる共闘という、バトル漫画としての鉄板をしっかりと押さえた作品であるといえるでしょう。

作品の魅力2:美しく迫力満点なバトルシーン

作品の魅力2:美しく迫力満点なバトルシーン
出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

 

使徒の身体を殺傷するという特性上、作中はグロテスクで、バイオレンスな描写に溢れています。しかし、本作はそこから生まれる嫌悪を感じさせることがない、とても美しいバトル描写がふんだんに盛り込まれているのです。

たとえば、カナタはアキラから受けた傷によって生成される刀剣類を中心とした、咒具を用いて戦います。そのため、基本的に近接戦闘にて悪魔と戦う事になるのですが、とにかく縦横無尽にコマ内を駆け巡り、華麗に敵を切り刻んでいくのです。

 

出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

使徒としての超人的な身体能力もあるでしょうが、細身でスタイルのよい彼女が生み出す動きの数々は、とても見栄えがよく華々しく感じられるでしょう。

そして他の使徒も、それぞれの個性に応じた咒具を主体として操っています。銃火器を生み出す使徒の戦闘などは、火力に任せた強力な攻撃が実に迫力満点です。

それぞれの使徒の、個性豊かで華麗な戦いぶりに、ぜひ見惚れて頂ければと思います。

作品の魅力3:謎に包まれた設定の数々

作品の魅力3:謎に包まれた設定の数々
出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

 

本作は、主役を含めた使徒と悪魔の戦いを描いたバトル漫画というご紹介をしましたが、その設定には数多くの謎があり、題材ほどシンプルというわけではありません。

カナタについては、なんとアキラに出会う前から、1000年もの長い時間を悪魔と戦い続けてきたというのです。

 

出典:『創傷イモータルフラワー』1巻

という事は、使徒という存在はそもそも人間と同じ寿命を生きる存在ではないのでしょうか。それとも彼女だけが、それほど長い時間を1人で戦い続ける事が出来たのでしょうか。

そして、そもそも敵である悪魔とは、一体何なのでしょうか。どうすれば、使徒にとっての戦いは終わりを迎えるのでしょうか。

……などなど、ただ戦う使徒と、その相手についての考察だけをとっても、これだけの疑問が出てくるのです。

また、謎多き使徒であるカナタにとって重要な人物が、一見普通の高校生・アキラであるというのも不思議な点。カナタは、彼こそが自分にとって必要だと説明するのですが、アキラの何が彼女にとって特別であるのかは、未だ不明となっています。

こうした、序盤で多くを語らず、先に眠る謎を推察させる作りとなっているところも、本作の魅力といえるのではないでしょうか。

『創傷イモータルフラワー』1巻の見所をネタバレ紹介!

 

ここからは、各単行本の見所をご紹介。本巻ではアキラとカナタの出会いから、本格的に悪魔と戦うようになるまでが中心に描かれています。

出会いからずっとマイペースでミステリアスなカナタに振り回されるまま、彼女の身体を傷つけては悪魔と戦う日々に追われるアキラ。そんな彼らとは別のところで事態はどんどん深刻化していき、巻の終盤では「魔王」と呼ばれる強大な存在、サタンと戦う事となります。

カナタ以外の使徒も登場する事になり、彼らとの共闘も描かれていくのです。

 

創傷イモータルフラワー (1)

戌井猫太郎 (著), 竜宮ツカサ (著)
DeNA

 

そんな本巻の見所は、やはりアキラとカナタの出会いのシーンでしょう。

まだ悪魔も登場していない冒頭のシーンではありますが、投身自殺をする女子高生と、それを目撃する男子高生という衝撃的な対比が、インパクト絶大なワンシーンとなっています。

凄惨なはずのカナタの自殺現場が、まるで美しく咲き乱れる花のように描かれている辺りも、作品としてのテイストがきちんと詰め込まれているように感じられる点です。

導入としての掴みが素晴らしい、出会いのシーンといえるのではないでしょうか。

 

『創傷イモータルフラワー』2巻の見所をネタバレ紹介!

 

魔王サタンとの闘いは続きますが、前巻のラストでは、サタンによってカナタの片足がもぎ取られてしまうという衝撃的な結末を迎えました。

そんな彼女の様子を見て奮起したアキラは、ついに躊躇いを捨てて、戦うためにカナタを殺す事を決意するのです。他者からの痛みを最強の武器に変えたカナタは、サタンとの戦闘に向かいます。

果たして、その戦いの決着は……?

そして、そんなカナタを追う謎の組織として、他の使徒達が動き始める事になります。悪魔だけではなく、彼らとも争う事になるのでしょうか。

 

創傷イモータルフラワー (2)

戌井猫太郎 (著), 竜宮ツカサ (著)
DeNA

 

そんな本巻の見所は、やはりアキラが戦いの決意を新たにするところでしょう。

これまでカナタに引きずられるままに、躊躇しながら彼女を傷つけていた彼でしたが、ここにきてようやく覚悟を決めます。

主人公らしい活躍が見えなかった彼にとって、まさに漢を見せる大事な見せ場といえるでしょう。今後、カナタとの絆を深めていくであろうことを予感させるシーンでもありますので、作中において重要度の高い場面といえるのではないでしょうか。


グロテスクなのに美しい、新しい設定が魅力的な『創傷イモータルフラワー』。