イラストレーターとしても活躍するたかいよしかずの人気絵本「くろくまくん」シリーズ。言葉や動作、数字、時間などの初歩的な知識を身に付けることができます。この記事では、シリーズのなかで特におすすめの作品を厳選して紹介していきます。
1961年生まれ、大阪府出身のたかいよしかず。大阪芸術大学デザイン学科を卒業した後、株式会社京田クリエーションに入社しました。数多くのキャラクターデザインを手掛けるとともに、イラストレーターや絵本作家としても活躍しています。
明治製菓の「マーブルわんちゃん」のキャラクターは、誰もが1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。また海外の大きなコンクールに入賞するなど、国際的にも高く評価されています。
「見た人を元気づけられる作品をつくること」をモットーにしていて、児童書などの挿絵や装丁も数多く担当。この記事では、そんな彼の作品のなかでも人気のある「くろくまくん」シリーズのなかからおすすめの作品を紹介していきます。
かわいいくまのキャラクター「くろくまくん」。本書は、くろくまくんとその仲間たちが、さまざまな動きやポーズを言葉と絵で表現する絵本です。
作中で使用されているのは基本的に2語文。生活にかかわりの深い言葉を紹介しているのが特徴です。
見開きを使ってくろくまくんたちがさまざまなシチュエーションを演じている場面もあり、「何をしているのかな」と問いかけることで子どもの考える力を養います。
- 著者
- たかい よしかず
- 出版日
- 2014-01-29
シンプルながら色鮮やかな動物のキャラクターたちがたくさん登場。対象となっている1~3歳の子どもたちは集中力を保つのが難しい年齢ですが、「くろくまくん」シリーズに登場する動物たちは色や種類が多様なので、ページに釘付けになるでしょう。
読み聞かせをする際は、くろくまくんたちがどんな動きをしているのか親子で考えながら読むのがおすすめです。
時計屋さんをしているおじさんのところにやってきた、くろくまくん。おじさんは大きな時計を持っていて、「まわしてごらん」と言いながら時計の見方を教えてくれます。
長い針と短い針を動かして、時計を覚えるくろくまくん。お友達とも触れ合いながら、楽しい1日が過ぎていきます。
- 著者
- たかい よしかず
- 出版日
- 2013-10-25
本書には、実際に手で動かすことのできる時計の針が設置されています。短針と長針が連動していて、自分で動かすことで1秒や1分など、時計の仕組みと時間の概念を感覚的に理解できるでしょう。3~4歳くらいの子どもの早期教育におすすめです。
時計の見方は、小学生になってもなかなか習得するのが難しい複雑な課題です。物語をとおして絵本の世界に入り込みながらも、実物に近い時計を操作することでスムーズに理解できるでしょう。
くろくまくんとお友達が遊んでいると、なんだかおしりがむずむず。あ、うんちだ、おしっこだ。
そう気付いたくろくまくんたちは、初めてひとりでトイレに行くことに。ママを呼ばずに、ちゃんとおむつを脱げるかな……?
- 著者
- たかい よしかず
- 出版日
- 2014-11-04
くろくまくんたちがトイレにチャレンジする様子をワクワクするように描くことで、トイレトレーニングに対する子どもの恐怖心を取り除くことができます。
実はトイレのような閉鎖空間は、小さな子どもにとって異質で恐怖の対象になりがち。トイレに行く前にこの絵本を読み聞かせてみれば、トイレに行くとさっぱりして気持ちがいいなど、プラスのイメージを抱くことができるでしょう。
なかなかおむつが取れない2~3歳の子どもにおすすめです。
まずはくろくまくんがひとりでこんにちは。そこへうさぎくんがやってきて、くろくまくんとうさぎくんで「2」に。さらにねこちゃんがやってきて……。
順番にやってくるお友達の数、全部でいくつになるのかな?
- 著者
- たかい よしかず
- 出版日
- 2012-03-01
数と数字の概念を学べる絵本です。本書に登場するのは10まで。「人」や「匹」などの単位はついておらず、明確に数字だけが書いてあるので、ややこしいことを考えずに数字に集中できるでしょう。
何かを学ぶ際は、やはり楽しく読めることが1番。くろくまくんのもとにお友達がたくさんやってくるので、ワクワクしながら読み進めることができます。
くろくまくんがお散歩に出かけます。てくてく、てくてく歩きます。
赤い実を見つけた、と思ったら、それは鳥さんでした。そしてまた赤い実を見つけたと思ったら、今度は虫さんで……。
お散歩をしながら赤いものをどんどん見つけるくろくまくん。最後に出会うのは何でしょう。
- 著者
- たかい よしかず
- 出版日
- 2008-11-01
赤いものをテーマにした、シンプルな絵本。赤とくろくまくんの黒のコントラストが小さな子どもにも見やすいです。
くろくまくんが見つけるさまざまな「赤」が、何を表しているのか親子で話しながら読むのがおすすめ。文章もくろくまくんの動きにあった擬音が多用されてわかりやすく、ほのぼのとした表情にも癒される作品です。
「くろくまくん」シリーズの魅力は、シンプルながらもインパクトのあるデザイン。幼い子どもはまだ視力が発達途中で、複雑な模様などは理解しづらいといわれています。丸くてはっきりとした色彩の本シリーズは、そんな幼少期の読み聞かせにもおすすめです。数字や動作などの初歩的なことを楽しみながら学べるので、ぜひ親子で読んでみてください。