絵本「わにわに」シリーズをおすすめ順に紹介!あらすじと見どころなど

更新:2021.11.17

児童文学作家である小風さちの人気絵本「わにわに」シリーズ。一見怖そうですが、のんびりとしたワニがまるで人間のように日常生活を送る姿が魅力的。この記事ではシリーズのなかから、5冊を厳選しておすすめ順にご紹介していきます。

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絵本「わにわに」シリーズの作者、小風さちとは

 

1955年生まれ、東京都出身の小風さち。1994年に長編児童文学『指ぬき小路の秘密』で「野間児童文芸新人賞」を受賞し、作家としてデビューしました。

絵本においても、今回紹介する「わにわに」シリーズのほか、「こぶたのピクルス」シリーズなど多数発表しています。

また、海外作品の翻訳にも挑戦。幼児向けの手軽な内容のものから、小学生が読むのに適しているものまで、その作品は多岐にわたっています。

シリーズで1番人気の絵本『わにわにのおふろ』

 

絵本の主人公は、ワニの「わにわに」。彼はお風呂に入るのが大好きです。今日もしっかり湯船であたたまり、ご機嫌に。さらに石鹸を上手に泡立てて体を洗い、シャワーをマイクにして歌を歌って……。

ちょっぴりこわもてのわにわにが、のんびりお風呂を楽しむ様子がかわいらしく、おもわずクスっとできる作品です。

著者
["小風 さち", "山口 マオ"]
出版日

 

版画で描かれたわにわにの姿は迫力もありますが、マイペースな愛すべきキャラクターになっています。タイル張りのお風呂に入り、水道の蛇口をひねる姿に親しみを感じるでしょう。

本書の特徴として、オノマトペが多用されていることがあげられます。「じゃぶじゃぶ」「ぐにっぐにっ」「ぷーぷーららら」など……リズムをつけて読み聞かせれば、小さなお子さんも夢中になってくれるでしょう。

お風呂に入るのが苦手な子どもにもおすすめです。

おいしく料理できるかな?『わにわにのごちそう』

 

ワニのわにわにが、今日は料理に挑戦します。台所へやってきました。

冷蔵庫の中を覗いてみると、鶏肉を発見!さっそく調理にとりかかります。さて何ができるでしょうか……?

著者
小風 さち
出版日
2007-02-15

 

ワイルドな見た目をしているのに、人間らしく料理をするわにわにに夢中になれる一冊です。

しっかりとエプロンをして、フライパンで鶏肉を焼き、テーブルセッティングをして盛り付け。ナイフとフォークを持ったにもかかわらず、最後は野性味あふれるワニらしく食べてしまうのです。

食後に爪で歯の掃除をしたり、お腹がいっぱいになって幸せそうな顔をしたりと、ユーモアもたっぷり。お母さんやお父さんの料理をする姿に興味をもちはじめた子どもや、おままごとが好きな子どもにもおすすめの内容です。

ちょっぴり大げさ⁉ひとりで治療もできる『わにわにのおおけが』

 

今日のわにわには、お部屋で工作をすることに。紙やのり、はさみ使って何かを作っているのですが、おっと怪我をしてしまいました。

急いで薬箱を持ってくると、包帯でぐるぐる巻きに。「これで大丈夫」と再び工作を始めるのですが……。

著者
小風さち
出版日
2010-03-10

 

切る、貼る、塗るなど親しみのある工作の内容に、子どもたちも夢中になれる一冊です。ハサミを使ってほんのちょっとの切り傷ができてしまい、大げさなほどの手当てをする姿がなんともコミカル。しかし小さな子どもにとっては、ハサミを使う時は気をつけようという印象を付けられるはずです。

納得がいくまで包帯を巻き続ける様子に、我が子の姿を重ねる親御さんも多いよう。怪我をしても涙を流さないわにわににも注目したいところです。一生懸命工作をして、何ができるのかも注目ですね。

楽しい夏の夜の思い出が描かれた絵本『わにわにのおでかけ』

 

ある暑い夏の日の夜のこと、眠れないわにわには、外を歩く大勢の足音に気付きます。いったい何だろうと思い、あとをついていくと……なんと縁日が開かれていました。

お面や綿あめ、金魚すくいなどに心惹かれながら、縁日を楽しむわにわに。やがて大きな花火が打ち上げられます。晩夏の夜を満喫するわにわにの姿が楽しくなる一冊です。

著者
小風 さち
出版日
2007-09-20

 

わにわにが夜の街にくり出してお出かけ。夏のお祭りや縁日は、子どもにとっても楽しみなイベントのひとつでしょう。屋台で売られている商品も色鮮やかで、魅力的です。

小さなお財布をもって、「ずりずりづづづ」と這いながらすすむ姿もかわいらしいでしょう。

大事件が起きるわけでもなく、文字数もそこまで多くないですが、だからこそ子どもたちがイラストを見ながら想像力を膨らませることができる内容になっています。

小さな友達とのんびり過ごす『わにわにとあかわに』

 

居眠りをしていたわにわにが目を覚ますと、誰もいないはずの家の中から「クィ…」と鳴き声が聞こえました。そしてあらわれたのは、小さな体の「あかわに」です。

わにわにが移動をするとあわかにも後ろをついてきて……のんびりかわいい、2匹の1日が始まります。

著者
小風 さち
出版日
2013-02-10

 

自分のあとを「カシャカシャ」とついてくるあかわにに、わにわにはプリンをあげてみたり、一緒にお風呂に入ってみたり。最後には、並んでひなたぼっこです。

わにわにのまねっこをするあかわに。同じことを同じように楽しんでいる姿は、さながら兄弟のようです。いつもはひとりで行動することの多いわにわにですが、小さい相手のことを気遣い、関係性を築いていく姿がすてきです。心がなごむ一冊でしょう。

大きな口に鋭い歯、ざらざらの体とちょっと怖いイメージのあるワニ。「わにわに」シリーズにおいてもけっして可愛くデフォルメされているわけではにのに、なんともユーモアのあるキャラクターとして描かれています。お風呂に入ったり料理を作ったりと、日常生活になじみのある行動をするところも、子どもたちの心を惹きつけるでしょう。

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