『ふれるかおる』全巻ネタバレ紹介!ふわりと香る物語に惹かれる【無料】

更新:2021.3.15

人に触ったり触られたりするのが苦手な甘楽ひなたと、人並外れて鼻がいい九条覚。他人とは違うところのある2人が、他人とは少し違う愛し合い方を描いた『ふれるかおる』。特殊な部分があるゆえに、日常生活で困ることが多いひなたと覚の、独特な距離感が魅力的な作品です。 そんなスマホアプリから無料で読める本作について、見所を紹介していきます。

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『ふれるかおる』が面白い!無料で読める!【あらすじ】

 

祖父の古書店を引き継ぐことになった甘楽ひなたは、そこで中学のときの同級生・九条覚に出会いました。

ほとんど話したことのない彼の登場と、突拍子もないお願いに呆気にとられたひなたですが、このことがきっかけで2人は交際するようになるのです。

 

著者
SHIHO
出版日
2017-09-05

 

しかし、人より鼻がいいという覚と付き合うのは大変で、それがきっかけですれ違うことも。

彼の能力や特殊性を理解していると思っていたひなたですが、実際にはその性格も含め、わからないことばかりでした。

 

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見どころ1:2人の特殊性

見所1:2人の特殊性
出典:『ふれるかおる』1巻

本作の主役・ひなたも、互いに少々変わったところがあるのが特徴です。ひなたは、気になったものを触ってしまう癖があるものの、人に対しては触れるのも触れられるのも苦手。人との接触が苦手という人はいると思いますが、彼女の場合は、それが極端なのです。

服の上からでも直接でも基本的に接触はNGですし、他人を接触する可能性の高い人混みでもすぐに気分が悪くなってしまいます。その代わり、家族や覚に関してはどんな接触も問題なく、覚に対しては自分から触りたいと願うほどでした。

出典:『ふれるかおる』1巻

一方の覚は、もはや特殊能力を持っているのような鼻のよさを持っています。その人個人の匂いを嗅ぎ分けられるだけでなく、その人の感情や食べたもの、誰と接触していたかなど、事細かにわかってしまうのです。離れていても匂いを嗅ぎ分けることができるのですから、相当すごいですよね。

ひなたは覚に触りたい、覚はひなたの匂いが気になる、そんなちょっと変わった理由から交流を深めていく2人の姿と、ひなたが触ってからのスピード交際などは、この特殊な2人ゆえの結果で非常に読んでいて楽しいところ。

ひなたは人との接触が苦手だからこそ、少し心を乱されることがあると覚も拒否してしまいますし、覚は匂いを嗅ぎ分けられすぎて、過去に大きな失敗をしたこといまだに引きずっています。2人が特殊だからこそ生まれる障害などもあり、そこは普通の恋愛ものとは違う部分でしょう。

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見どころ2:普通の恋人とは違う繋がり

見所2:普通の恋人とは違う繋がり
出典:『ふれるかおる』1巻

 

本作には、ひなたと覚の他、よりを戻すのか戻さないのかどっちつかずのカップルや、覚に近づく女性など多くのキャラクターが登場し、その人々が「普通」の恋愛観の見本にもなっています。

特に、ひなたの古書店に間借りしているカメラマン・美好が登場してからは、2人だけの絆のようなものがより強く表現されるようになるのです。

美好が近くにいると、触らないように、触られないように体が強張るひなたが覚にだけは簡単に触らせたり、覚は人混みのなか匂いだけでひなたを見つけたり、お互いにそれが当たり前でも、周りからはそうではない様子などは、彼らだからこその繋がりのように思えます。

また、ひなたが人との接触を苦手と知っているから、美好の匂いがしたら覚は嫌な気分になりますし、覚が「におい」のことに関しては人とズレた感覚があることを知っているから、彼が匂いにつられて他人と一夜をともにするのではと、ひなたは心配することも。

このあたりも、ひなたと覚特有の感覚ですよね。ひなたは、覚が興味を持ち、調香師として何か作るなら自分の匂いがいいと感じますし、覚もひなたが自分にだけ触れられればいいと思うようになります。独占欲や嫉妬の抱き方も、非常に独特です。

周りの人間はいくら話を聞いても、2人の様子を見ても、当事者ではないのでその絆を感じ取ることができません。その特別な繋がりはどこか羨ましくも感じますし、また2人の恋を応援したくなる材料でもあるのです。

 

『ふれるかおる』1巻の見所をネタバレ紹介!

 

人に触られるのも触るのも苦手で、人付き合いもうまくできずに会社を辞めた甘楽ひなた。祖父が営んでいた古書店を引き継いで経営していたある日、彼女の元に中学時代の同級生・九条覚が訪ねてきました。

彼は、以前借りていた本を返しにきたと言い、さらに「よかったら匂いを嗅がせてくれ」と言ってきて……。

 

著者
SHIHO
出版日
2017-09-05

 

相手がいくら長身でイケメンだからといって、ほとんど話した記憶もない男性に突然「匂いを嗅がせて」と言われたらドン引きですよね。しかし、それが仕事のためとわかると快く協力しようとするあたり、ひなたもなかなか変わり者です。

2人の出会いや、ひなたが覚に触りたいというあたりなども注目したいところではありますが、やはり1番の見所は、雨の日に母を亡くしたという覚の、母の年忌の話ではないでしょうか。

ひなたは、母の年忌に雨が降っていることで覚が精神的に沈んでいるのではと心配するのですが、彼はその心配を「面白い」と笑ったのです。

人より多くの匂いがわかる彼は、些細な匂いで過去の出来事を思い出すことができます。同時に、そのときどんな感情だったかも思い出し、それがひどく面倒だったのです。そして彼は、感情に蓋をするようになってしまったんですね。

そのことに、ひなたは気づいておらず、また覚自身もそのせいで、人の感情に疎くなっていることに気づいていないようでした。「触れて」「匂いに包まれる」以外に、まだうまく気持ちや想いを伝えられない2人の不器用さは、とてもつたなく可愛らしいですよ。

 

『ふれるかおる』2巻の見所をネタバレ紹介!

 

子どものころ母に拒絶された記憶が拭えず、感情の起伏が見られない覚。しかし、ひなたとの出会いで、少しずつ変化が起きているようでした。

今までは、物事に対して自分の感情を添えていませんでしたが、しだいに自分の想いが口を出るように。彼が人間らしさを取り戻しているなか、一方でひなたは、カメラマンの男性と知り合います。

 

著者
SHIHO
出版日
2017-12-05

 

ひなたが感情で覚にぶつかるからか、徐々に感情が表立って出るようになった覚。特に、カメラマンの美好が絡んだときは、あからさまに不機嫌になるように。今までの淡白そうな感じがウソのように、嫉妬心や独占欲を丸出しにしていました。

その独占欲と嫉妬が目に見えて出る部分は、読んでいてキュンとするポイントではないでしょうか。美好がひなたの祖父と偶然知り合って仲良くなったことがきっかけで、彼は古書店の2階を間借りすることになります。

仕事で少々思い悩んでいたひなたから仕事のある日は会えないと言われた覚にとってみれば、最悪な展開です。実家と古書店が別の場所にあるとはいえ、自分の彼女の傍によくわからない男がいるのですから、心中穏やかではないでしょう。

彼は美好のいる場所にひなたを近づけたくない一心で、彼女の体調不良に目をつむり、食事へと連れ出します。今までただ相手の感情に乗っているだけだった彼が相手より自分の感情を優先するあたりは、人としての成長が見られて嬉しくなるポイントです。

 

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『ふれるかおる』3巻の見所をネタバレ紹介!

 

美好が古書店の2階にいる生活、覚と恋人でいる生活にも慣れ始めたひなた。以前されていた付きまといもなく穏やかに過ごしていた彼女ですが、店に入るでもなく、ただ店先から覗く人影がいることを知り、当時の不安が蘇って少々ナーバスになっていました。

本巻では、美好が亡くなった彼女を思い続けているというひなたの勘違いが訂正されるのですが、そのついでに、彼女は彼に抱きしめられてしまいました。

目の前で泣かれたからついしてしまったようですが、これはひなたも覚も、心穏やかではないですよね。しかも、このことがきっかけで、ひなたと覚の仲は少しこじれてしまうのです。

 

ふれるかおる 3 (白泉社レディースコミックス)

SHIHO
白泉社

 

美好は登場当初から、このカップルの仲をいろいろと引っ掻き回していますが、今回はさすがにやりすぎですね。ただ、この事件があったからこそ、ひなたは覚の能力の本質を知ることになりました。

彼女は、自分が美好に抱きしめられたことを覚が気づいていて言わなかったことに対し、「なぜ言ってくれないのか」という思いを強く抱きます。覚に対して、後ろめたさや罪悪感があったから、どこか責任転嫁のように、そう思ってしまったのです。

ひなたも覚も、自分の感情や想いをまっすぐ相手にぶつけることに慣れてなさすぎて、どうしてもお互いに考え込んでしまうところがある様子。ひなたが、覚がなぜ気づいたことを言わないのか、何を恐れていたのかに気づくシーンは、胸にこみ上げてくるものがありますよ。

 

『ふれるかおる』4巻の見所をネタバレ紹介!

 

こじれていた覚との関係が元に戻り、また「傍にいて」という彼の言葉が嬉しく、少々浮かれ気味のひなた。彼らが仲直りをした一方で、2人の関係をややこしくした美好は、仕事先で出会った元カノ・真梨と微妙な距離を保っていました。

今までは覚が美好に嫉妬する部分が多く描かれていましたが、本巻ではひなたが覚の周りにいる女性に嫉妬する場面が描かれるように。

覚の嫉妬は独占欲むき出しで、どこか執念のようなものさえ感じましたが、ひなたの嫉妬は怒りをそのまま彼にぶつけていて、とても可愛らしいのが印象的ですね。

 

ふれるかおる 4 (白泉社レディースコミックス)

SHIHO
白泉社

 

とあるパーティーで知り合ったモデル・瀬戸カンナに香水を作ってほしいと言われた覚。ひなたは仕事だからと嫉妬しないように彼と距離を取りますが、その間にカンナと覚の熱愛がスクープされてしまいます。

今まで、彼がひなたと付き合う以前、他の女性と肌を重ねているシーンなどが描かれたこともあり、読者も「まさか」を想像してしまいますよね。

同じように「まさか」を想像したひなたは大爆発してしまうのですが、美好のときのようなシリアスさはなく、どこがギャグちっくな描かれ方をします。覚がひなたのことを裏切るようなことはしないと表現しているようでとても可愛く、ぜひ注目していただきたいポイントです。

また、美好と真梨のこともたくさん描かれているので、サブカップルとなるこの2人の動向にも注視したいところ。元カレ・元カノ状態の2人が元サヤにおさまるのかどうか、それは誰にでも愛想のよい美好にかかっているかもしれませんね。

 

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特殊な2人の特殊だからこそ生まれた恋、特殊だからこそぶち当たる壁を描いた『ふれるかおる』。「好き」という感情だけでなく「触りたい」「匂いを嗅ぎたい」という肉欲も一緒に描かれる本作は、「大人同士の恋愛」をきちんと描いた作品となっています。

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