『トム・ソーヤーの冒険』の登場人物や時代背景、あらすじなどを紹介!

更新:2019.4.7

少年少女の等身大な冒険譚として人気の『トム・ソーヤーの冒険』。児童向けの娯楽小説です。アメリカで刊行され、世界中の子どもたちから親しまれる名作となりました。この記事では、あらすじや登場人物とともに、おすすめの本を紹介していきます。

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『トム・ソーヤーの冒険』の作者や時代背景など概要を解説

 

1876年に出版された『トム・ソーヤーの冒険』。作者のマーク・トウェインはアメリカ出身の作家です。本作以外にもさまざまな小説やエッセイを発表し、その著作は世界中で読まれています。各地で講演などもおこなっていました。

マーク・トウェインは、幼少期にミズーリ州のミシシッピ川沿いの町に転居。この地の情景や人々の姿が、後に『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』のモデルになっているそうです。

本作には教訓的要素が多分に含まれていて、日本では中学校の英語の教科書に掲載されています。また1917年の映画化を皮切りに、幾度となく映像化もされました。

 

『トム・ソーヤーの冒険』のあらすじを簡単に紹介

 

わんぱく少年のトム・ソーヤー。両親を早くに亡くし、優等生の弟とともに母方の叔母のもとで暮らしています。トムは勉強や家事の手伝いが大嫌いで、その代わりいたずらをすることに情熱を注ぎ、叔母を怒らせていました。町はずれでホームレス同然に暮らしているハックと親しくしています。

ある日、トムとハックは真夜中の墓地へ探検に出かけました。そこで偶然、殺人を目撃するのです。

犯人はインジャン・ジョーという男で、たまたまそばを通りかかっていた酔っ払いに罪をなすりつけようとします。しかし裁判でトムが真実を告げたことから、逃走してしまいました。

それから月日が経った夏休みのある日、トムは同級生のベッキーとともに、観光用の洞窟の中で迷子になってしまいます。そして、逃げたはずのインジャン・ジョーと、洞窟の中で遭遇してしまうのです……。

 

『トム・ソーヤーの冒険』の主な登場人物を紹介

 

トム・ソーヤー

本名はトマス・ソーヤー。本作の主人公で、両親を早くに亡くしたことから、弟と一緒に母方の叔母の家で暮らしています。非常にやんちゃな性格で、いたずらが大好き、勉強は大嫌いです。

たびたび大人たちに迷惑をかけていますが、仲間思いのため、学校では人気者です。

ハック

本名はハックルベリー・フィン。家庭の事情で学校に行かず、町はずれでホームレスのように自由気ままに暮らしている少年です。大人からは嫌われていますが、子どもにとっては憧れの存在。トムにとっての親友です。

シッド

本名はシドニー・ソーヤー。トムの弟です。兄とは正反対の真面目な性格で、学校でも優等生です。

ポリーおばさん

トムとシッド兄弟の母方の叔母。両親を亡くした彼らを引き取り、我が子のように育てています。トムのいたずらの最大の被害者です。

ベッキー

本名はレベッカ・サッチャー。トムのクラスメイトであり、憧れの少女です。トムは彼女と親しくなるためにあれこれと手をつくし、しだいに2人の仲は良好になっていきます。将来は女優になることを夢みています。

インジャン・ジョー

ならず者のインディアンで、町中の誰もが彼を恐れていました。トムに見られた墓場での一件だけでなく、過去にも殺人を犯したことがある様子です。しかし洞窟の中でトムと再会した際は、「殺される」と怯えるトムに対して手を出すことはありませんでした。

マフ・ポッター

いつも酒を飲んでいる酔っ払い。大人たちからは嫌厭されているものの、気のいい性格をしているためトムやハックとは仲良しです。彼の祖父は海賊で、莫大な宝を町のどこかに隠したといわれています。

 

『トム・ソーヤーの冒険』を読むならやっぱりこの一冊

著者
マーク トウェイン
出版日
2012-06-27

 

さまざまな人の手で翻訳されている『トム・ソーヤーの冒険』。本書は、名物翻訳家として知られる柴田元幸が手掛けています。

柴田はアメリカ文学研究家で、「BABEL国際翻訳大賞 日本翻訳大賞」や「サントリー学芸賞」「日本翻訳文化賞」などさまざまな賞を受賞している人物。「彼の手で訳された本は注目を集める」と評されているのです。

本書はリズム感のよい文章で、いたずら三昧で毎日が冒険のトムをはじめ、ハックやベッキーなど少年少女時代の子どもたちが生き生きと描かれています。単に純真無垢な姿ではなく、子どもだからこそ感じる社会への皮肉が織り交ぜられ、等身大の彼らを追いかけることができるでしょう。

 

小さい子どもにおすすめの一冊

著者
マーク トウェイン
出版日
2014-06-24

 

「10歳までに読みたい世界名作」シリーズのひとつです。作家の那須田淳が翻訳を担当しています。

本書の特徴は、エピソードごとに章立てがされていること。1章が短いので、「読めた」という達成感を得ることができます。また登場人物の相関図や、物語の概要がわかる「ナビ」がついているのも嬉しいポイント。感想文を書く際にも役立つでしょう。

アニメーションタッチの親しみやすいイラストは、フルカラーで子どもの興味をひくものになっています。読書に苦手意識がある子どもはもちろん、初めて読む長編物語としてもおすすめです。

 

『トム・ソーヤーの冒険』の続編!ハックが主役の『ハックルベリー・フィンの冒けん』

 

トムとともに、かつて盗賊が隠したという金貨を発見したハック。金貨は2人で折半し、それぞれ6000ドルずつと、彼らは大金持ちになりました。

ホームレス同然の生活をしていたハックは、ダグラス未亡人のもとへ引き取られることになります。これまで自由奔放に生きてきた彼にとって、ずっと家の中にいるのはつらいもの。「きちんとすること」が苦手なのです。

そんなある日、行方をくらましていたはずのハックの父親がやってきて、ハックを連れ去ってしまいます。

 

著者
マーク・トウェイン
出版日
2017-12-19

 

『トム・ソーヤーの冒険』の続編で、ハックが主人公の物語です。本書はハックが読者に語りかける形式で物語が進んでいきますが、彼は学校に通っていなかったため、文字を正確に書くことができません。タイトルが「冒けん」となっているのは、翻訳者の柴田元幸が「険は無理でも冒は書けるかもしれない」と考えたことに由来しています。

ひらがなのなかにところどころ漢字が混ざっている独特の文章ながら、彼の見たもの、触れたものに対する感情がダイレクトに伝わってきて、読者は知らぬ間に感情移入をしているはず。読み進めながら、ハックの成長を実感できる一冊です。

 

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