新しい命の誕生は、たくさんの幸せを運んでくれます。しかし出産を控えたママは、不安なことも多いはず。この記事では、妊娠中におすすめの絵本を紹介していきます。お腹の赤ちゃんにたっぷりの愛情を届けられ、胎教にも最適。プレゼントにもおすすめです。
お母さんの身体の中にいる生命のもと。お父さんからやってきた、頭と長いしっぽをもった生命のもとと出会います。
さらさらな塩や砂粒よりももっと小さいふたつの生命のもとは、触れあって、ひとつになりました。
- 著者
- ["マリー・ホール・エッツ", "坪井 郁美"]
- 出版日
赤ちゃんの誕生という不思議な出来事を描いた絵本。アメリカの作家マリー・ホール・エッツの作品です。
小さな生命のもとは、お母さんのお腹の中でゆっくりと成長していきます。心臓ができ、性別が決まり、髪の毛が生えてくる過程が丁寧に記されているのが魅力的。まるで写真のようなリアリティのあるイラストはすべてモノトーンで、本作がもつ神秘的な雰囲気をより惹きたてています。
妊娠や出産に対して漠然とした恐怖を感じているママにこそ読んでみてください。胎内で赤ちゃんが大きくなっていくプロセスを知ることで、不安な気持ちは薄まっていくはずです。無事に生まれて健やかに育ち、初めて笑う姿が心に染み入るでしょう。
神様が産まれたばかりの赤ちゃんに届けられる「贈り物」。天使が運んでくれます。
ほっぺの赤い赤ちゃん、体が大きい赤ちゃん、泣いている赤ちゃん、よく動く赤ちゃん、すやすやねている赤ちゃん……。今日は、5人の赤ちゃんがうまれたようです。
さっそく、天使が贈り物を届けにやってきました。中身はいったい何なのでしょうか。
- 著者
- ひぐち みちこ
- 出版日
子どもを親や社会の気に入るように変えようとするのは大人の横暴で、子どもの本来持っている個性を壊してはならない。(『かみさまのおくりもの』より引用)
これは、作者のひぐちみちこが自身の子育てを経て得た気付きです。本作を制作するきっかけにもなったそう。
ピンク、赤、緑、紫、黄色……と色とりどりに包装された贈り物は、同じものはひとつとしてありません。その中身は、すべての子どもがもっている唯一無二の「個性」だからです。
あたたかみのあるちぎり絵で描かれたかわいらしい天使たちが、空から贈り物を届けてくれる姿を見ていると、きっとこれから生まれてくる我が子がもっと愛おしくなるはずです。
もうすぐ寝る時間迎えるチビウサギ。デカウサギと一緒にベッドに向かっている時に、ふとこんな質問をしました。
「どんなに、きみがすきだか あててごらん」(『どんなにきみがすきだかあててごらん』より引用)
戸惑うデカウサギに、チビウサギは腕を思いっきり広げてみせました。
「こんなにさ」(『どんなにきみがすきだかあててごらん』より引用)
するとデカウサギは、チビウサギよりももっと長い腕を広げます。
「でも、ぼくは、こーんなにだよ」(『どんなにきみがすきだかあててごらん』より引用)
- 著者
- サム マクブラットニィ
- 出版日
イギリスの作家サム・マクブラットニィの作品です。チビウサギもデカウサギも、お互いのことが大すき。言葉だけでなく、跳んだりはねたり全身を使って一生懸命気持ちを表現します。
2匹の関係性は具体的に描かれていません。だからこそ親子、夫婦、恋人など、自分と大切な人に当てはめて読むことができるでしょう。
「すき」と伝えられる相手がいることが、幸せなことだと実感できる一冊。妊娠中の方はぜひお腹の赤ちゃんへ、ありったけの「すき」の気持ちを伝えてあげてください。
生まれたばかりの小さな指を数えて、その1本1本にキスをしたあの日。いつの間にやらあなたは大きくなって、赤ちゃんから子どもになりました。
すやすやと夢を見ているあなたを見ながら、私はあなたが歩むであろうこれからの人生について、想いを馳せます。
- 著者
- アリスン・マギー
- 出版日
- 2008-03-06
2007年にアメリカで刊行され、「NYタイムズ」の児童書ランキングで1位を獲得したベストセラー絵本です。壮大な愛の物語に、アメリカ中の母親が号泣したといわれるほど。
「すべてのおかあさんとその子どもたちに……」という導入のとおり、妊娠中でこれから出産を迎える人、子育て真っ最中の人、子どもが独り立ちをする人など、さまざまな立場の母親が共感できます。
翻訳を務めたなかがわちひろがこだわったという、手書きの文字も魅力のひとつ。まるで母親が子どもに宛てた手紙のようで、心に響くのです。
妊娠中に読めば、これから産まれる子どもへの愛はより深いものとなるでしょう。また自分自身も同じように愛されながら産まれたという事実にはっとし、少し切なく嬉しい気持ちになるはず。ぜひ読んでみてください。
緑あふれる野原にある一軒の家に、うさぎの家族が住んでいました。あたたかく静かな部屋を片付け、ベッドを整え、あなたを迎える準備はできています。
空気は澄んで輝き、人形も、おもちゃも、みんなあなたが産まれてくるのを待っているのです。
- 著者
- ジリアン シールズ
- 出版日
タイトルにもなっている『みんなであなたをまっていた』という言葉には、これから生まれてくるすべての子どもに向けた愛情と祝福が込められています。
うさぎの家族が、もうすぐ生まれてくる赤ちゃんを今か今かと心待ちにしている様子はとってもキュート。ワクワクして、ちょっともどかしくて、でもとても幸せな様子が伝わってくるでしょう。
幼い子どもに優しく語りかけるような耳心地のよい文章は、読み聞かせにもぴったり。本作は胎教絵本としても有名な作品。出産を控えたお母さんへのプレゼントにもおすすめです。
神様が「うまれていいよ」と言ってくれたから、ぼくはママを探し始めました。偶然出会ったクマくんに、ママの行方を聞いてみます。
きみのママはしらないけど
ぼくのママならあっちだよ。おいで!(『うまれてきてくれてありがとう』より引用)
クマくんについていったぼく。クマくんのママは、クマくんを見つけるとぎゅっと抱きしめてこう言いました。
うまれてきてくれてありがとう(『うまれてきてくれてありがとう』より引用)
ぼくも、ママにそう言ってもらいたい。ぼくのママはどこにいるのでしょうか。
- 著者
- にしもとよう
- 出版日
- 2011-04-15
赤ちゃんが誕生する喜びにあふれた絵本です。作者のにしもとようが息子を出産したことをきっかけにできた物語だそう。
ついにママと出会えたぼく。ママは笑顔でとても幸せそうです。そして産まれたばかりのぼくに、あの言葉を言ってくれました。「ありがとう」という言葉のあたたかさに、きっと胸がじーんとなるはずです。
世界でたったひとりの大切な我が子に対する愛情がたっぷり詰まった作品。妊娠中の方はもちろん、子どもが生まれた後は一緒に読んであげるのもおすすめです。