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漫画『本気のしるし』ラストまでの見所をネタバレ!破滅的な恋愛の行く末は?

更新:2019.7.12 作成:2019.7.12

ラブコメ作品を多く描く漫画家・星里もちるの異色作『本気のしるし』。コメディ要素を一切排除した内容は、まさにサスペンス。嘘と裏切りに満ちた男と女のドロドロストーリーです。読んで複雑な気分になるのに、男と女のリアルな展開から目が離せなくなる物語『本気のしるし』。 今回はそのあらすじと魅力をご紹介します。ネタバレも含まれますので、ご注意ください。

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漫画『本気のしるし』をラストまでネタバレ紹介!ドラマ化決定【あらすじ】

本作は、2000年から2002年にかけて小学館の漫画雑誌「ビッグコミックスペリオール」で連載されていた漫画です。

文房具メーカーで働く30歳の辻一路(つじ かずみち)は、人当りはよいが仕事にも本気になれず、優柔不断な男。2人の同僚女性と二股をかけながらも、同時に2人とも本気で好きではなく、むしろ少し面倒くさいとすら思っている……そんな自分に疑問を抱きながらも、周囲に流されるまま暮らしていました。

そんなある日、辻は踏切の中で立ち往生している車を見つけます。運転していたのは、葉山浮世(はやまうきよ)という美しい女。辻のとっさの判断で事故を防ぐことはできましたが、後にやってきた警察官に対し、彼女は「辻が運転をしていた」と嘘をつくのです。

そこから、彼らの「嘘」と「裏切り」に満ちた生活が始まっていきます。

著者
星里 もちる
出版日

作者にとっては異色のラブ・サスペンス漫画で、2019年10月にはテレビドラマ化も決定しています。辻役の森崎ウィンは、本作が初めての主演ドラマ。葉山浮世役の土村芳とともに、実写化だからこそ感じられるドロドロなストーリーに注目してみてください。

作者・星里もちるとは

著者
星里 もちる
出版日

星里もちるは、1986年に『危険がウォーキング』という作品でデビューを果たした漫画家です。名前から女性をイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、男性の漫画家です。

デビュー後は、様々な青年漫画を描き、特に奇妙な同居生活とバブル期の住宅事情を描いた『りびんぐゲーム』や家庭不和のサラリーマンの男と幽霊の少女を描いた『夢かもしんない』などは人気作となり、星里もちるの代表作となりました。

基本的にはラブコメの作風を得意しており、作品の多くもコメディ要素があるのですが、本作はコメディ要素が一切ないラブ・サスペンス漫画。

星里もちる作品のなかでも異色の作品として知られています。もし作者の作品を読んだことがないという方は、ぜひ本作を読んだ後、別の作品を読んでみてください。作風の違いがあるからこそ、よりその魅力を感じることができるでしょう。

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!嫌な女なのに目が離せない「葉山浮世」

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!嫌な女なのに目が離せない「葉山浮世」
出典:『本気のしるし』1巻

本作のヒロインであり、世界観を作る上で最も重要なキャラクターといえるのが、葉山浮世です。浮世は、主人公の辻に、踏切内で車が立ち往生してしまったところを助けられました。しかし、その後に来た警察官に対して、浮世は何と自分を助けてくれた辻が車の運転をしていたと告げるのです。その嘘はすぐに暴かれることになりますが、この時点で、彼女に対し不快感を感じる方もいるかもしれません。

浮世はトラブルメーカーで、流されるままに生き、都合が悪くなると嘘を吐いてごまかし 、さらに金銭問題なども絡んでくるという女でした。しかし、職場である風俗では一生懸命働いていて、どこか天然でもあり、周囲はつい守ってあげたくなるような雰囲気を持っています。

辻もその1人だったようで、関わり合いたくないと思いながらも浮世のことを放っておけず、嘘を吐かれても裏切られても、結局、彼女にはまってしまうのです。

読んでいてよい気分になれるキャラクターではないのに、なぜか目を離せなくなる不思議な魅力があるキャラクター。そんな彼女が辻と出会ったことで、どう変わっていくのかも注目していきたいポイントです。

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!こんな人いる!と思えるリアルな「辻一路」

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!こんな人いる!と思えるリアルな「辻一路」
出典:『本気のしるし』1巻

主人公の辻一路も、浮世に負けないくらい、なかなかハッキリしないタイプの人間です。

文房具メーカーで働く、いたって普通の30歳の男で、人当りは良く仕事も熱心なので、一見すると好青年のようにも見えます。しかし、それは人と対立したくないがゆえの行動でした。言ってしまえば、周りの状況に流されるタイプで、その証拠に、言い寄られるままに職場の女性2人と同時に付き合っていました。しかも、実はどちらのことも本気で好きではありません。人付き合いが面倒だとさえ思っています。

すごく嫌な男のように思えますが、辻もまた、浮世と同じように不思議と惹かれるものを感じるのは、辻はどこか親近感のわくキャラクターなのです。2人の女性と付き合いながらも、裏ではそんな自分をおかしいのかも…と思っている辺りも、憎み切れない真面目さを感じます。

そんな辻が浮世に振り回されがらも離れることができず、そんな自分に戸惑いながら進んでいく流れからは目が離せません。

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!嘘と裏切りに満ちたドロドロストーリー

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!嘘と裏切りに満ちたドロドロストーリー
出典:『本気のしるし』3巻

辻と浮世の2人がどういうストーリーを紡いでいくのかが気になる本作ですが、同時に、辻の働く文具メーカー・ムサラメ文具での話も気になります。ムラサメ文具は中堅の文具メーカーですが、これが結構なブラック会社なのです。

本作が発表された時代が2000年なので、もしかしたら当時はこういったことが割とあったのかも…? という点もありますが、今の価値観で読むと驚くことも多いでしょう。たとえば、社内恋愛は禁止という規則。もし違反したら、女性が仕事を辞めなければいないなど、現代では問題になりそうだと思えるシーンが多々あるのです。

そんな職場の中で、同僚の女性2人とこっそり付き合っている辻には、当然いろいろなことが振りかかっていきます。女性2人と辻の関係、浮世の嘘と裏切り、借金を巡る反社会的勢力との関わりなど、とにかく最初から最後までドロドロしているといっても過言ではありません。

どこに問題があるかは一目瞭然なのに、どんどん悪い方向に進んでいく展開……嫌だと思いながらも、読み進めたくなる魅力に溢れています。

漫画『本気のしるし』の見所をネタバレ!ラストは2人の関係が逆転?ハッピーエンドのストーリー!

著者
星里 もちる
出版日
2003-03-29

最終巻である6巻は、辻がスキャンダルを暴かれてクビになるところから始まります。

彼が二股をかけていた2人の女性のうちの1人は、辻に対してひどく腹を立て、ある人物と一緒に辻を陥れようと画策していました。浮世と出会い、振り回され、最後は仕事まで失うという展開……自業自得とも言えますが、この後どのように幸せになっていくのかと思ってしまいます。

一方浮世のほうは、辻への気持ちに自覚が生まれていました。それまで人に言われたことは何も断ることができず、自分自身を弱いと称して他人の庇護を求めていた彼女が、自分を変えようと動き出します。

物語の結末は、ある答えにいきついた浮世の行動に、読者は驚くことになるでしょう。浮世と辻の立場が最初と比べてどういうふうに変化するのかにも注目です。

ドロドロストーリーに苦手意識を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、ドロドロと感じるのは、人間のリアルな感情が描かれているからこそ。主人公はもちろん、サブキャラクターの感情の機微なども練りこまれ、緻密に描かれている本作は、読めば読むほど深みにハマッていってしまうはずです。