僕はこの言葉が大好きです。 物語を物凄い急スピードでひっくり返し、 驚かされ。笑わされ。泣かされ。時には恐怖する。 魔法の言葉、どんでん返し。 今日は、最高級のどんでん返しを味わえる本を紹介します。
そもそも“どんでん返し”とはなんなのか。
もともとは、芝居を途切れさせることなく大規模な舞台転換を短時間でおこなう歌舞伎のどんでん返しから転じて名付けられたもので。
読者や視聴者の予想を大きく裏切ったり、一旦終結したかに見えたストーリーを大きく覆す結末が用意されているもののことを言います。
ってこんな長ったらしく説明するようなものではなく、どんでん返しは日常に溢れまくっています。
たとえば、人気テレビ番組の『人志松本のすべらない話』や、芸人さんがするコント。
これらは、なぜあれほど面白いのか?
もちろん語り手の話のうまさ、芸人さんのコントの間や台詞の言い回し、演技力もあります。
でもあれは全部、どんでん返しです!!
話を聞き進めていく中で、「この次は普通こうなるよな」と受け手の想像を大きく裏切ってくるからこそ笑えるんです。
大好きな芸人さんの東京03さんのコントで、衝撃的などんでん返しが秀逸なコントがありますので少し紹介させてください。
社内恋愛が成就し、ついに結婚する同僚から相談を受けることに。
「彼女から会社の人には言わないでって言われてるから、俺が言うことは初めて聞いて事にして小芝居をしてほしい」
この前置きをされた中、彼女が現れる。そして言われた通りに初めて聞いたという小芝居をする様を面白がるというコントです。
しかし、その設定のまま終わると思いきや、
彼女とその小芝居をしていた男が2人っきりになった瞬間。
男「……あいつには、うちらのことは?」
女「大丈夫。私たちは何もなかった、っていう芝居を続ける」
実はこの2人、以前お付き合いをしていて、結婚することも知ってたし、それを知ってることも知ってたし、さらにその上で2人ともが芝居をしていたんです!
つまり、芝居をしていたという、芝居をしてる、芝居をしているんです。
ラスト15秒の衝撃はまさに「大どんでん返し」でした。
どんどん話が逸れて行く気はしますが、
僕の両親はちょっと天然なんですが、昔からよくちょっとしたどんでん返しをくらうことがあるんです。
ちょっと前だと、早朝に父親と電話していた時のことです。
その日は父が少し体調が悪いとの事だったのですが、僕に用事があって電話してきたんです。
話の途中で咳をする父を心配しながらも話をしていたら、ふと父が、うんともすんとも言わなくなったんです。
最初は電波の不具合かなと思ったのですが、薄っすらテレビの音が聞こえてましたのでどうやら違うなと思い「もしもし?」と呼びかけてみましたが返事はない。
もしかしたら倒れたんじゃないかと心配になり、何度も何度も呼びかけました。
「……でさあ、来週」1分以上黙っていた父が、何事もなかったように話の続きをしだしたんです。
いや待てと。
めちゃくちゃ心配してましたから、さっきの無言はなんだったのかと聞いたら、
ゴルフ中継で『お静かに、プレー中です』のプレートが上がったから静かにしてたらしいです。
天然な父に、軽いどんでん返しをくらった瞬間でしたね。
いろいろ言いましたが何を言いたいのかというと、秀逸などんでん返しは記憶に残る!!
今日は、いつまでも記憶に残る“どんでん返し”が秀逸な本を紹介します!
- 著者
- 黒田 研二
- 出版日
- 2008-02-15
結婚式当日、何者かに襲われた祥子。婚約者のユウ君と手分けをしながら、祥子は真犯人を目指した。鍵となったのは、あるビデオに関わる猟奇殺人と、母が遺したウェディング・ドレス。そしてユウ君と再会したとき、不可解なジグソーパズルは完成する。全編に謎と伏線が散りばめられた第16回メフィスト賞受賞作。
- 著者
- 横山 秀夫
- 出版日
- 2006-03-17
殺人事件の時効成立目前。現場の刑事にも知らされず、巧妙に仕組まれていた「第三の時効」とはいったい何か。刑事たちの生々しい葛藤と、逮捕への執念を鋭くえぐる表題作ほか、第六篇の連作短篇集。
- 著者
- 乾 くるみ
- 出版日
- 2007-04-10
僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説ーと思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書はまったく違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
一度読んだら、決して記憶から色あせない傑作ミステリー。
皆さまぜひ一度読んでみてください!!
そして、おススメどんでん返し小説ありましたら、ぜひとも教えてください!