可愛くて、ちょっとエロい!『灼熱の卓球娘』はパッと見、そんな印象を持つかもしれません。確かに本作は萌え要素も魅力のひとつ。ですが、それだけにとどまらないアツさがあるのです! この記事ではそんな本作の実は骨太な魅力を結末まで徹底紹介!スマホアプリで読むこともできるので、気になった方はそちらもどうぞ。
まずは本作のあらすじをご紹介しましょう。
主人公である旋風(つむじかぜ)こよりは、市立 雀が原中学校にやってきた転校生。いわゆるドジっ子で、周囲から笑われてしまうこともあるような女の子です。
しかし、卓球の実力は中学生としては相当なもので、卓球部員のほとんどを圧倒してしまうほどでした。
そんなこよりの前に立ちはだかったのが上矢あがりです。彼女は転校してきていきなり周囲の注目を集めるこよりに内心穏やかではいられませんでした。
しかし、こよりが勝利のために卓球をやっているのではなく、ただ楽しみながらプレイしているのだと知ると、しだいに心を許していきます。
そして、お互いを認め合う仲間として中学卓球界を席巻していくことを誓うのです。
- 著者
- 朝野 やぐら
- 出版日
- 2015-03-04
先ほども少しお伝えしたように、『灼熱の卓球娘』は萌え絵で描かれているものの、王道のスポコン漫画。可愛い女の子たちがスポーツに魂をかけて挑むギャップに衝撃を受ける内容です。
もちろん、こよりやあがりを始めとして、この漫画には魅力的な女の子が多数登場するのでそちらも見所。すべての登場人物に感情移入しやすい要素が含まれているので、お気に入りの女の子を愛でながら漫画を読むことができます。
本作の見所のひとつが、王者敗退から始まる展開。
スポーツ漫画の定番の設定といえば、強豪校の存在。県大会や全国大会などで壁として立ちはだかり、主人公が所属する学校と戦う、という下剋上的なハラハラ感のある展開を生みだします。
- 著者
- 朝野 やぐら
- 出版日
- 2015-03-04
しかし『灼熱の卓球娘』ではいきなりその強豪校が破れてしまうところからストーリーが始まるのです。
皇堂学園はそれまで9連覇を達成している絶対王者でした。しかし、その絶対王者が予選リーグ初戦で完敗し、大会から姿を消してしまうのです。
その皇堂学園を倒したのが、それまで無名だった隼学園。
序盤から予測のつかない展開がくり広げられ一気に心を奪われる展開です。
この隼学園が主人公の中学とどんな形で相まみえるのか、そしてリベンジに燃える皇堂学園はどんな対策を用意してくるのか。ワクワクする、波乱万丈なスタートから物語は始まります。
また、本作の見所はライバルたちのキャラも多彩なところにあります。それぞれの背景や思いを知ると、すべての学校を応援したくなるくらいです。
先ほど紹介した皇堂学園や隼学園は主人公の中学とは別の県にある中学であるため、全国大会に出場するまでは対戦することがありません。主人公たちはその前に都大会を勝ち進まなくてはならないのです。そしてその中で対戦する相手にも手ごわい敵がそろっています。
- 著者
- 朝野 やぐら
- 出版日
- 2016-04-04
まずは練習試合で対戦することとなった区立もず山中学校です。以前はさほど卓球は強くない中学校として知られていました。
しかし幼い頃から卓球にいそしんでいた二重丸くるりという女の子が入部して以来、一気に全体のレベルも上がっていきます。その結果全国大会出場まで至り、こよりたちの最大のライバルとして立ちはだかることになるのです。
また、燕女学園の存在も見逃せません。こよりが転校する前に、雀が原中に在籍していた月ノ和紅真深がいる学校です。
彼女は実力者として知られていましたが、雀が原中にいては自分の実力が発揮できないと悟り、燕女学園に転校。あがりと複雑な関係になってしまい、彼女と話すことを拒むような様子を見せています。
しかし、地区大会の決勝にてあがりと紅真深がついに対面。言葉ではなく、ゲーム上で対話する彼女たちの様子は必見です。
最後になんといっても本作最大の魅力は、やはりアツい展開。ではなぜ『灼熱の卓球娘』は熱血スポーツ漫画になりえているのでしょうか。
その理由のひとつとして挙げられるのが、豊富な卓球用語の解説です。
- 著者
- 朝野 やぐら
- 出版日
- 2016-10-04
たとえば「カットマン」や「ドライブマン」といった専門用語はそれまで卓球に親しんだことのない読者にとっては、ちょっととっつきづらい言葉でしょう。しかし逐一そうした専門用語を解説してくれるので、読者は本格的な卓球漫画をスムーズに楽しむことができるのです。
なぜここまで卓球用語にこだわるかというと、作者である朝野やぐらが卓球経験者であることによります。卓球をもっとポピュラーなものにしたい、という深い愛情があるからこそ、知らない人でも没入してこの漫画を読むことができるのです。
『灼熱の卓球娘』は7巻で完結しています。ここでは最終回の内容をほんの少しだけ紹介することにしましょう。
地区大会の決勝で顔を合わせたあがりと紅真深は熱戦をくり広げます。もともと守備的な戦いを得意とする紅真深は、転校してから攻撃的なスタイルも取り入れるようになりました。
守りに徹した戦いをするだろうと予想していたあがりは、アグレッシブに戦うようになった紅真深の姿に戸惑ってしまいます。
- 著者
- 朝野 やぐら
- 出版日
- 2019-03-04
そして試合の展開は、絶体絶命。しかし、こよりとの特訓の成果を活かし、なんとか同点までもっていくことができました。
この試合に負けることは、チーム全体の負けを意味しています。守備と攻撃を巧みに組み合わせる紅真深と、変幻自在な相手に食い下がるあかり。最終回は2人の戦いの結果によって幕を閉じます。
最後までゲームのアツさを見せ続ける本作。勝敗の結末は皆さんが自分の目で見てみてください。
なお、最終回と言ってもあくまで第一部が終わっただけ、と作者はツイッターで語っています。どうやら本作は打ち切りによって終わりを告げた作品のようで、作者はまだ描きたい内容があったようです。
もしかすると連載する媒体を変えて、第2部が始まる可能性もあるかも?次回作に期待しましょう。
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