『かぐや様は告らせたい』は財閥の御曹司やお嬢様方が通うエリート校での物語です。主人公の生徒会長の白金御行と副会長の四宮かぐやはお互いに思い合うも、自分から告白するのは嫌だ、相手に告らせたいとプライドが邪魔しています。 そんな2人を囲む生徒会役員などのコミカルなストーリーで、藤原は生徒会書記を務めるかぐやの中学時代からの友人です。この記事では2019年9月に実写映画も公開される本作の癒し、藤原についてご紹介します。
藤原千花はお金持ち家庭に生まれたエリートが集う秀和院学院高等部2年B組に所属。年齢は17歳、生徒会書記を務めています。誕生日はひな祭りの3月3日で、政治家一家の三姉妹の次女として生まれました。
アニメ版での声優は小原好美が務め、実写映画のキャストは浅川梨奈で、巨乳の持ち主で髪色は薄いピンクベージュ、ふんわりとウェーブのかかったセミロングヘアーに極黒リボンと呼ばれる頭の髪飾りがポイントです。
ぶりっこ系かと思いきや、ゴキブリを平気で素手で触れるという驚きの側面も持ち合わせています。曽祖父が元総理大臣、叔父が現職の省大臣で、政治家一族のお嬢様というだけあり、過保護に育てられたせいか、好き勝手な性格を持つ反面、ゆるふわ系の天然キャラでもあります。
- 著者
- 赤坂 アカ
- 出版日
- 2018-01-19
母親が元外交官というキャリア官僚だったこともあり、5カ国語を操るマルチリンガルとしてなかなかIQが高いと思いきや、母国語である国語の成績は良くありません。それがいっそう天然系な発言を呼んでいるのではないでしょうか。
校内試験の順位は平均レベルで、高校ではテーブルゲーム部に所属。しかしゲームでイカサマを仕掛ける度にすぐに見抜かれます。頭が弱そうですが、IQは130を超えていると作者からは語られています。
藤原が初登場したのは、第7話の「藤原ちゃんは出かけたい」。その後も登場回数も多い愛されキャラです。
藤原千花は3姉妹の次女です。姉の豊実は爆乳で奔放に育てられ、クリスマスツリーを門松に改造するような自由な発想をして読者を楽しませてくれます。
妹であり藤原家の三女の萌葉は秀和院学院中等部で生徒会副会長を務めています。同級生である白銀の妹の圭に対して「一生地下牢に閉じ込めて可愛がりたい」と発言するなど、サイコパス的な性格です。
姉の同志でもある四宮かぐやに対しては「かぐやちゃんは食べちゃいたいランキング1位」と発言してかぐやをびびらせ、苦手意識を持たれています。
藤原家の父親は長女が奔放に育ちすぎたことを反省して、千花をがんじがらめにしたため、かえって不思議な性格に育ってしまいました。ちなみに巨乳三姉妹の母親は貧乳という面白いエピソードもある一家です。
本作のヒロインであるかぐやの思い人・白銀と藤原は大の仲良し。間接キスをしても平気なうえ、顔に落書きをするという悪戯をしても彼からは怒られないほど可愛がられています。お互いに恋愛意識はないものの、かぐやがヤキモチを焼くほど。
そんな2人ですが、藤原の優しさから、白銀の弱点克服のための特訓に付き合わされる羽目に陥ります。
度重なる特訓で母性を発揮して白銀をサポートする姿は、ファンには可愛いと人気のシーンです。特にラップを特訓したエピソードは音痴だった白銀をノリノリのラッパーにするまで特訓に付き合い、いざ本番ではボイスパーカッションでサポートする優しさを見せます。
しかし特訓しすぎで疲れ果てた末、白銀と付き合うくらいなら死んだ方がマシという発言をしてしまうことも……。
藤原のアホさをさらに引き立てる展開として、石上との掛け合いも見どころ。生徒会で会計を務める石上は人間観察が好きで、細かい性格の持ち主です。
ゲームをはじめ、さまざまな場面でイカサマをしてしのごうとする藤原の考えをすぐに見抜いては「せこっ」「姑息」「恥知らず」などと容赦なく言い放ちます。特に衝撃の発言が「どこで買えるの?その図太さ!」ではないでしょうか。さらに「バレて利用されるとか一番恥ずかしいヤツ」と言いたい放題。
その様子が的確で、つい読んでいて笑えてしまいます。ある意味とても仲の良い2人です。
お嬢様でありながらラーメンが好きな藤原ですが、ファンでも話題を集めるシーンがあります。それは人気のラーメン店を訪れたときのこと。
彼女の食べる姿をひそかに観察するラーメン通でお店の常連である人物の心の声がメインのエピソードです。彼は最初、ギャル系の可愛い高校生がラーメンなんてわかるわけないと侮っていました。
- 著者
- 赤坂 アカ
- 出版日
- 2017-04-19
しかしその店で頼むべき(と彼が勝手に思っている)「醤油とんこつ 薄め 麺カタメ」を藤原は訪れるなり、そのとおりに頼んだのです。常連は少し彼女を見直しますが、レンゲの上にミニラーメンを作って食べてる姿を見て、「やっぱり小娘だ、ラーメンをわかってない素人」だと一蹴。(くだらないとは言ってはいけません)
しかし、ここで藤原がどっぷりとラーメンにニンニクを入れる姿を見て、「こいつ超えやがった!女の壁を!」と心の中で叫ぶのでした。
もっとも、話はそれでは終わりません。藤原がラーメン屋から出た直後、偶然にも白銀と石上と会ってしまいます。白銀はニンニク臭には全く気付いていませんでしたが、敏感な石上が気付きます。そして彼女にさりげなく口臭ケアのタブレットを渡すのでした。
天敵である石上にいつもの暴言ではなく、口臭ケアタブレットという形でパンチを食らった藤原のリアクションはまさに女子で、可愛いと評判です。女の壁を超えたと評された藤原が、女の壁にぶち当たった瞬間に癒されるエピソードです。
最後に藤原らしさが伝わる名言を3つご紹介しましょう。
「今まで正論で殴るDV男かと思っていて」
(『かぐや様は告らせたい』6巻より引用)
容赦なくなじる石上のことを身体的な暴力ではなく、言葉による暴力をふるう男だと表現した名言です言葉で殴られっぱなしではなく、たまに鋭いこんな言葉を残すのが彼女の魅力です。
- 著者
- 赤坂 アカ
- 出版日
- 2018-01-19
つづいては本作のアニメ化、そして記念すべき第100回にてアニメについて生徒会みんなで語っていた時の藤原の言葉。
「萌えって言うんですか?
どうして皆目がすっごく大きくて小学生みたいな顔立ちしてるんですか?
なのになんで旨だけは大きいんですか?
なんでめちゃ高い猫なで声で喋るんですか?」
(『かぐや様は告らせたい』10巻より引用)
正論、そして盛大なるブーメランな名言です。
まさにそのとおりの設定の藤原がそんなことを言うので、思うところのある白銀の横で、石上はつい言葉に出して「鏡 見た事ねーの…?」「自分の声聞いた事ねーの…?」とつぶやいています……。
最後は、本作のヒロインかぐやに向けてはなったこの言葉。
「…………私 かぐやさんの笑ってる所 好き 」
(『かぐや様は告らせたい』3巻より引用)
実は本作のヒロインかぐやはかつて氷のように冷たい時期がありました。そんな彼女を溶かした理由のひとつが藤原の存在。彼女の天真爛漫な姿は読者だけでなくかぐやも癒していたのですね。