ビアトリクス・ポターの絵本おすすめ6選!ピーターラビットの生みの親!

更新:2021.11.20

世界中で愛される、青い上着を着たうさぎピーターラビット。生みの親は、イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターです。この記事では、彼女が手掛けた絵本のなかから特におすすめのものを厳選してご紹介していきます。

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ビアトリクス・ポターはどんな人?生涯や絵本の特徴を紹介

 

初版の刊行から100年以上が経ったいまでも、国境や世代を超えて愛され続けているロングセラー作品「ピーターラビットの絵本」シリーズ。その生みの親が、イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターです。

ポターは1866年、ヴィクトリア時代のイギリスの裕福な家庭に生まれました。幼い頃から絵を描くのが好きだったそうです。

絵本作家としてデビューをしたのは、1902年のこと。元家庭教師の息子に贈った、ウサギを主人公にした絵手紙をもとに、『ピーターラビットのおはなし』が刊行されました。

風光明媚なイギリス北部の湖水地方を舞台に、魅力あふれるさまざまな動物たちを主役とした「ピーターラビットの絵本」シリーズはたちまち人気を博すことになります。晩年は、思い入れの強い湖水地方に念願の農場を得て、農場の経営と自然保護に努めました。

没後は、生前から支援していた、歴史的名所や自然的景勝地の保護活動をする団体「ナショナル・トラスト」に、所有していた農場と土地を遺贈。ビアトリクス・ポターは生涯をかけて、美しい自然や動物たちを守り続けたのです。

ビアトリクス・ポターのデビュー作『ピーターラビットのおはなし』

 

大きなもみの木の下にある砂の穴の中に、4匹の小さなうさぎとそのお母さんが住んでいました。

「お百姓のマグレガーさんの畑には行かないように」お母さんはいつも子うさぎたちに言い聞かせています。彼らのお父さんはその畑に行き、マグレガーさんにつかまってパイにされてしまったのです。

3匹の女の子うさぎたちはお母さんの言うことをよく聞いていましたが、いたずら好きのピーターはどこ吹く風。お母さんがお買い物に出かけたすきに、マグレガーさんの畑に忍び込んでしまいます。

著者
ビアトリクス・ポター
出版日
2002-10-01

 

「ピーターラビットの絵本」シリーズの記念すべき1作目。ビアトリクス・ポターの作品のなかでももっとも有名なキャラクター、青い上着を着たうさぎのピーターラビットが主人公です。

あらすじを見てもわかるとおり、本シリーズの物語はただかわいらしいだけではありません。冒頭からお父さんはパイにされてすでに亡くなっています。ファンタジーの世界と厳しい現実世界が絶妙に混ざり合い、不思議な魅力をかもしだしているのです。

マクレガーさんの畑に忍び込んだピーターは、野菜を食べすぎてお腹が痛くなってしまいました。さて無事に家に帰ることはできるのでしょうか。

ビアトリクス・ポターが描くピーターラビットの続編『ベンジャミンバニーのおはなし』

 

ピーターラビットのいとこ、ベンジャミン・バニーは、マグレガーさんと家族が馬車で出かけるところを見かけます。

前作でマグレガーさんの畑に落としてきてしまったピーターの上着と靴を取り返そうと、ベンジャミンとピーターは再び畑へ向かいますが……。

著者
ビアトリクス・ポター
出版日
2002-10-01

 

「ピーターラビットの絵本」シリーズの2作目。ピーターのいとこであるベンジャミン・バニーとそのお父さんが初めて登場します。

今回も子うさぎたちの道中は波乱万丈。上着と靴を取り返したあとも、よせばいいのにあっちにふらふらこっちにふらふら。無事に帰れるのか気になって、ページをめくる手が止まりません。2匹が隠れた籠の上に、マグレガーさんの猫が5時間も居座るシーンなどは、たまらないでしょう。

息子の帰りが遅いことを心配したベンジャミンのお父さんがあらわれて、一見落着。お仕置きをされましたが、本当に反省しているのか気になるところです。

ビアトリクス・ポターの作品のなかでも小さい子どもにおすすめ『モペットちゃんのおはなし』

 

かわいい子猫のモペットちゃん。本来であれば猫はねずみを脅かす存在ですが、本作に登場するねずみはモペットちゃんのことが怖くない様子です。

ねずみに馬鹿にされないようにと、いろいろな仕掛けをするのですが……。

著者
ビアトリクス・ポター
出版日
2002-10-01

 

「ピーターラビットの絵本」シリーズの5作目。ちょっとまぬけな猫のモペットちゃんと、賢いねずみが登場します。

本作の魅力は、何といってもビアトリクス・ポターが描くモペットちゃんの愛らしさでしょう。ふわふわの毛並みに短い手足という見た目はもちろん、ちょこまかと動く仕草がコミカルでたまりません。ねずみをつかまえようと自分の顔に布をかぶせて隠れてみるところも、ついにつかまえたと思いきや詰めが甘くて逃げられてしまうところも、愛嬌たっぷりです。

シンプルでわかりやすいストーリーなので、ビアトリクス・ポター作品のなかでも特に小さなお子さんにおすすめ。ぜひ親子で楽しみながら読んでみてください。

ビアトリクス・ポターが「こわくてわるい」うさぎを描く!?『こわいわるいうさぎのおはなし』

 

こわくてわるいうさぎは、とても乱暴者。おとなしいうさぎが持っていたにんじんをいきなり横取りしてしまいます。

そこへ鉄砲を持った人間がやってきて……。

著者
ビアトリクス・ポター
出版日
2002-10-01

 

「ピーターラビットの絵本」シリーズ6作目。作者のビアトリクス・ポターが、ある女の子からピーターとは違う「わるいうさぎ」の話をリクエストされたことがきっかけで生まれました。

鉄砲を持った人間にわるいうさぎが「どすん!」と撃たれるシーンはインパクト絶大。命は助かったものの、ひげやしっぽを無くしてしまい、涙ながらに逃げる姿に小さな読者も考えさせられるものがあるはずです。

悪いことをするといつか自分に返ってくる、というわかりやすい教訓を学べるので、幼稚園に入園前のお子さんでも理解できるでしょう。

クリスマスにぴったりな心温まる絵本『グロースターの仕たて屋』

 

グロースターという町に、貧しい仕たて屋が住んでいました。市長から、クリスマス・イブに着る婚礼用の上着とチョッキを作ってくれと頼まれて、準備を始めます。

しかし、布を裁断してあとは縫うだけになった時、疲れのせいか熱を出して寝込んでしまうのです。はたしてクリスマス・イブの朝までに注文の品を完成させることができるのでしょうか?

著者
ビアトリクス・ポター
出版日
2002-10-01

 

ビアトリクス・ポターが1番のお気に入りといっていた本作。「ピーターラビットの絵本」シリーズ15作目です。

窮地に陥った仕たて屋を救うのは、彼の飼い猫シンプソンに閉じこめられていたねずみたち。以前仕たて屋に助けてもらったことがあり、そのお礼にとすばらしい品物を完成させるのです。仕たて屋、ねずみ、シンプソンそれぞれの行動が絡みあい、大団円につながる流れはお見事。

サテンのチョッキや、ひだの美しいレース、薔薇の刺しゅう入りの上着など、ヴィクトリア時代のイギリスを彷彿とさせる洋服たちも、目を楽しませてくれるでしょう。クリスマスの時期にぴったりの、心温まるお話です。

ビアトリクス・ポターのユーモアが光る絵本『パイがふたつあったおはなし』

 

犬の奥さんダッチェスのもとに、猫の奥さんリビーから、お茶会の招待状が届きました。

「とてもおいしいものをごちそうします」という手紙に、ダッチェスは「よろこんで」と返事はしたものの、気分は晴れません。なぜならダッチェスは、リビーが用意してくれるに違いないねずみのパイが大嫌い。どうにかして食べずにすむ方法はないかと考え、あるすばらしいアイディアを思いつきます。

著者
ビアトリクス・ポター
出版日
2002-10-01

 

「ピーターラビットの絵本」シリーズ19作目。お花がいっぱい咲いたオシャレなおうちで、犬と猫の奥さん同士のやりとりを楽しめます。

ダッチェスはねずみのパイを食べたくないので、自分の焼いたパイをこっそりとオーブンに入れるのですが、これが後々の大騒動に。2匹とも相手に失礼にならないようにと考えながら行動し、かえって事態をややこしくしている様子が楽しめるでしょう。

ビアトリクス・ポターが描く少し皮肉がきいたユニークな展開は、大人が読んでも楽しめるでしょう。全64ページとシリーズ内でも特に長いお話で、ひとり読みであれば小学生以上がおすすめです。

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