『ジョジョの奇妙な冒険』Part6「ストーンオーシャン」1世紀以上続いたジョースター家の因縁に決着がつく、シリーズ総括作です。エンリコ・プッチ神父は序盤から登場する黒幕。聖職者の悪人という設定がキャラに深みを与えており、独特な人気を誇っています。この記事ではそんなプッチ神父の名言3選をご紹介します。 本作はスマホの無料アプリで読むことができますので、気になった方は下のボタンからアプリに移動してみてくださいね。
フロリダ州立G.D.st刑務所に務める39歳の教誨師。出生時に双子の弟ドメニコと死別した経験から宗教の道に進みました。ジョジョシリーズ因縁の敵DIOの親友で、承太郎に敗れたDIOの「天国」へ行く意志を継いで行動します。
独善的性格の無自覚な悪人。
スタンドは生物の情報をDISCとして取り出す「ホワイトスネイク」など。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 2000-12-04
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
「決着はつけるッ
「因果」を未来へ
持って行く事は出来ないッ!」
(『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』17巻より引用)
「天国」に行く力を手に入れたプッチ神父は、時を加速する能力で完膚なきまでに勝利します。主人公・空条徐倫(ジョリーン)だけでなく、シリーズ最強のスタンド使い・承太郎すらも圧倒するのです。
徐倫とエンポリオだけ助かりますが、神父の執拗な追跡に晒されます。上記台詞はその時のもの。ここで神父の言う未来とは、彼が思い描く理想的な新世界と同義でしょう。
DIOと同等の体と意志を継ぐ神父にとって、徐倫をはじめとするジョースターとの因縁は新世界から排除すべき要素です。時間加速の終点で新しい宇宙が始まりますが、もし逃げられると因縁が持ち越されるので、神父は必死に阻止しようとします。善悪は別にして硬い意志が感じられる言葉です。
「落ちつくんだ…『素数』を数えて落ちつくんだ…
『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……
わたしに勇気を与えてくれる」
(『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』6巻より引用)
徐倫は神父が承太郎の体から抜き取ったDISCを手に入れ、密かにスピードワゴン財団に引き渡す算段を立てました。現場に居合わせた神父は妨害しようしますが、徐倫の協力者ウェザー・リポートのせいで身動きできなくなります。
一転してピンチになった神父は上記の台詞で平静を保ちました。神父の代名詞的名言で、一見すると奇妙な行動ですが、彼にとっては気持ちを落ち着ける儀式のようなものなのでしょう。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
徐倫と別行動していたフー・ファイターズ(F・F)は、事件の首謀者が神父であることを偶然知ります。
F・Fは必死の逃亡を試みるものの、彼女をDISCで生み出した神父から逃れるのは困難でした。F・Fは単独で逃げることができないことを悟ると、隠し持った無線機でウェザー・リポートに助けを求めます。ウェザーの機転でF・Fを見失った神父は、呟きながら自戒しました。
「人が敗北する原因は…
『恥』のためだ
人は『恥』のために死ぬ」
(『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』11巻より引用)
人にとって反省は重要ですが、反省にかまけて致命的なミスを犯すことこそ最悪の事態。動揺してしまう場面で冷静に自分を律するのはさすがと言うしかありません。
独善的な正義に邁進し、他者を顧みず迷惑極まりない行為をするプッチ神父は、もっとも性質の悪い悪役です。無自覚な分、歴代のボスより遥かに大会です。とは言え、含蓄ある台詞が多いのはさすが宗教家と言ったところでしょう。
プッチ神父が実際にどんな行動をし、どんな結果を引き起こしたかは第6部でお楽しみください。
プッチについては<エンリコ・プッチに関する7の事実!承太郎をも倒したホワイトスネイクとは?>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
プッチ神父は個人の正義が人類の益と合致せず、結果として悪となってしまった珍しいキャラです。揺るぎない正義という点では主人公と変わらないので、そこが不思議な魅力となっています。