10歳、11歳、12歳というと小学生4年生、5年生、6年生になり、言う事もやる事も大人っぽくなってきますね。自分から図書室に行き、興味がある本を借りる事も。本に興味を持ち始めている男の子におすすめのクリスマスプレゼントをご紹介します。
この本は、図書室大好き、本を読む事が大好きな男の子におすすめのクリスマスプレゼントになります。蜘蛛やサッカーが大好きで、とても活発な男の子ダレン・シャンが主人公です。ある日、ダレンは友だちに誘われて異形たちのサーカスに行くことになりました。そこで、全身が鱗の蛇の少年や、狼男など、ドキドキしてしまう者たちに出会います。
ダレンは、そのサーカスで毒蜘蛛を盗んでしまうのでした。すると、友だちがその盗んだ毒蜘蛛に噛まれてしまい、重体になってしまいます。ダレンは、毒蜘蛛の持ち主に友だちを助けてもらえるようお願いしますが、その毒蜘蛛の持ち主は、実はバンパイアで、友だちを助ける代わりに、ダレン自身がバンパイアになるよう交換条件を出します。
実はこの本、主人公がこの本の作者という設定。なので作者の名前はダレン・シャン。本当にダレンが書いたかのようで子供でなくともワクワクしてしまいますね。
- 著者
- ダレン・シャン
- 出版日
- 2006-07-15
普通の日常が、その毒蜘蛛がきっかけで全く違うものになってしまい、その世界で生きていくしことしかできなくなってしまうダレン。男の子たちが大好きなスリル満点で、読み進めるごとにハラハラドキドキがとまりません。ダレンが、よくある主人公の「強く元気な、とっても良い子」ではない描き方をされています。読んでいる男の子も自分に似た「普通」な主人公に感情移入しやすいのではないでしょうか。
また、ストーリーとしても現実味のあるものとなっています。おとぎ話的な「みんな幸せだったね。よかったね。」では、終わらない、児童書としては、めずらしい展開になっています。親としても高学年の男の子にハッピーエンド以外の結末について考えさせる1冊として贈るのはいかがでしょうか。
他の児童書では味わえないスリルと最後まで気が抜けない小説で小学校高学年の男の子たちを虜にするとっておきのクリスマスプレゼントになると思います。
この本は、小学校の高学年の小説よりは漫画が好きな男の子におすすめのクリスマスプレゼントです。なぜなら、漫画のようなテンポのいい展開と会話はさくさく読み進められる内容。また、そんな展開の中でも男の子たちが希望とあこがれや不安を抱いている中学生の生活を垣間見る事ができるのです。中学生になったらどのような生活かと想像を巡らせる子供たちに、その生活を少しでも肌に感じる事で、不安を楽しみに変える事もできるのではないのでしょうか。
瀬田歩は中学2年生の男の子。ある日、瀬田は同級生の秋本貴史に、漫才のコンビを一緒に組んでくれという意味で、つきあってほしいと言われます。瀬田は、どうしようか迷い、戸惑っていたのですが、結局、なんだかんだで文化祭で漫才のロミオとジュリエットを秋元とやることになってしまいました。この二人の掛け合いが面白い!
- 著者
- あさの あつこ
- 出版日
瀬田の臆病で、自信なさげな性格は、彼の背負っているものが影響しているのですが、話が進んでいくうちに、彼はどんどん成長していきます。理詰めで考えがちで臆病な瀬田とは対照的に、秋元はふざけているようである意味大人で勇敢です。
瀬田と秋本が出会い、漫才を通し徐々に友情を深めていく。お互いに受け入れてくれる仲間として関係が変化していき、そこが自分たちの居場所になっていくという友情を感じられるストーリーです。『THE MANZAI』というだけあり、シリアスなシーンも爽やかで、抱腹絶倒の物語が描かれた1冊です。
大人にとっては、中学生の男の子はこんな感じなのだろう、自分の中学生ってこんな感じだったなと、甘酸っぱくきらきらした時代にタイムトリップしてしまうような小説です。笑いがちりばめられているので、小学校高学年の子どもたちにとっては、ちょっと背伸びをして中学時代をのぞける小説になるのではないのでしょうか。だんだんお兄ちゃんになって、中学生になるのに憧れを抱いてきている男の子たちに、笑いながらも自分自身の道について考えるきっかけとなる、おすすめのクリスマスプレゼントです。
この本は、推理小説好きな子はもちろん、ちょっと頭のきれるおませな男の子におすすめのクリスマスプレゼントです。小学生高学年の男の子の探究心を満たしてくれる特別なクリスマスプレゼントになるのではないでしょうか。
推理力、洞察力が天才的なホームズが相棒のワトスンと、つぎつぎと難事件を解いていく、誰もが耳にしたことがあるであろう、名探偵シャーロック・ホームズの短編集になります。
- 著者
- アーサー・コナン・ドイル
- 出版日
この全集には「ボヘミアの醜聞」「赤毛組合」「花婿の招待」「ボスコム谷の謎」「オレンジの種五つ」「唇のねじれた男」「青いガーネット」「まだらの紐」「技師の親指」「独身の貴族」「緑柱石の宝冠」「ぶな屋敷」の12の物語が掲載されています。
この中の1つ「ボスコム谷の謎」のあらすじをご紹介します。ボスコム谷である男が殺されました。殺された男の息子・ジェイムズが犯人として捕まりますが、ジェイムズの恋人で、大地主の娘のアリスは、ジェイムズの無実を信じています。この事件を捜査していた警部が、行き詰まりを感じた時に、アリスがホームズへの捜査依頼を提案して……。
ヒーローのように颯爽と現れ、難問を解く姿は普通のヒーローでは物足りない男の子にぴったり!短編集ですので、好きなところから読め、初めてホームズを読む子や、児童書でホームズを読んでいる子たちでも楽しめる1冊になりますよ。
動物が大好き、またはなんでも不思議に思い、興味を持つ好奇心旺盛な男の子におすすめのクリスマスプレゼントです。シートン動物記には、いつの時代も受け継がれている、生きていく上での普遍的な教えがちりばめられています。小学校高学年は人格形成に大事な時期だからこそ、命の大切さを教えてくれるクリスマスプレゼントはいかがでしょうか。
- 著者
- アーネスト・T・シートン
- 出版日
- 2008-03-05
世界中で愛されているシートン動物記。雄大で優しく、時に厳しさもある大自然で、懸命に生きていく動物たちを力強く、生き生きと記しています。大好きな動物の話を繰り返し読む子も少なくないのではないのでしょうか。
その中でもとても有名なのが、「狼王 ロボ」です。とても巨大な狼のロボは、家畜を殺したりして土地の人を悩ましていました。とても賢く、どんな罠をしかけても捕まえる事ができません。シートンは、ロボの行動を観察し、記録にとっていきます。
シートンは、観察をしていく中で、ある事に気づきます。足跡をみて、ロボが特別扱いをしている狼がいる事が解ったのでした。さて、シートンは、ロボを捕える事ができるのでしょうか。
シートン動物記のどの物語も、きっと、子どもたちの心に深く届く事でしょう。動物の整体という知識を学べるのはもちろん、命とは、生きていくのに大切なこととは、ということを考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。世界の名作をクリスマスプレゼントにするのは、クリスマスのとっておきの思い出になりますよね。
この漫画はやっぱり真面目な本は読めない!というやんちゃな男の子におすすめです。男の子に諦めず夢に向かって歩んで行って欲しいという願いをお持ちのご両親はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。この本は、漫画でありながらそんな願いを男の子に伝えてくれる内容となっています。また、宇宙に夢を抱く男の子にもおすすめのクリスマスプレゼントです。
- 著者
- 小山 宙哉
- 出版日
- 2008-03-21
仲の良い兄弟・南波六太と日々人は、子どもの時に一緒に宇宙に行こうと誓い合いました。彼らは大人になり、弟は約束通り宇宙飛行士になります。しかし、六太は宇宙飛行士ではなく、自動車開発に従事し、そこもクビにされ今は無職。夢であった宇宙飛行士は自分には大きすぎる夢と諦めていた彼ですが、弟に後押しされ、やはり夢を諦めきれず宇宙飛行士を目指します。
そして六太は宇宙飛行士になるためのJAXAの試験を受け、みごと合格!NASAで、宇宙に向かう訓練を受けていたまさにその時、月に飛び立っていた日々人が…。
気の利いたギャグがところどころに散りばめられていて、思わずクスッと笑ってしまいます。兄と一緒に訓練している仲間も個性派ぞろいに描かれています。兄弟がそれぞれ難関に立ち向かい宇宙に向かっていく物語です。男の子なら一度はあこがれる宇宙飛行士になるまでの話しが、エネルギッシュにおもしろおかしく描かれています。
以上の5冊をご紹介させていただきました。小学校高学年の男の子の気持ちも満足させ、親としての気持ちも届けられるクリスマスプレゼントとして本を贈ってみませんか?