ひょんなことから妖怪のお姉さん達と暮らすことになった少年が、妖怪騒ぎやちょっとエッチなハプニングに巻き込まれていく、『お姉ちゃんは恋妖怪』。可愛くてそれぞれにちょっと変わった能力を持つヒロインたちが魅力的な作品です。 この記事では本作の最新展開までをご紹介!スマホの漫画アプリ「マンガワン」で読むこともできます!
主人公の少年・桑原由貴(くわばらゆき)は、高校進学と母親の海外赴任が重なったことで、父親・和喜の、富山県にある実家で1人暮らしすることになりました。彼は小学生の夏休み中にここで出会ったお姉さんに憧れており、再会を夢見ていました。
引っ越し当日、由貴は思わぬ出会いを果たします。無人のはずだった実家に年頃の娘が4人も住んでいたのです。
実は彼女達は全員なんらかの妖怪。妖怪研究者の和喜に住居を提供されていたのでした。さらに驚くべきことに、その4人の中に憧れのお姉さんである玉梓(たまずさ)がいたのです。
こうして由貴は、可愛い妖怪のお姉さん達と1つ屋根の下で暮らしていくことになり……。
本作の魅力的な登場人物をご紹介していきます。ラブコメなので女性キャラが可愛いのはある意味当然ですが、いわゆる「ショタ」な主人公なども格好いいというよりは可愛く微笑ましいのが特徴です。
主人公の桑原由貴は高校1年生になったばかりの15歳。年頃の男の子としてはやや気弱で小学生のように小柄な少年です。その性格からトラブルに巻き込まれたり、あるいはお姉さんに可愛がられたりと。何かと話題の中心になります。
メインヒロインは玉梓(たまずさ)です。由貴の憧れの女性で、外見は当時のまま変わっていません。おっとりした性格ながら世話好きで、作中トップのナイスバディの持ち主です。面倒見がいいのにドジっ子という二面性もあります。
ろくろは天真爛漫な明るい娘。奔放な性格ですが、意外にも手先が器用。物理的にも精神的にも距離が近い上、玉梓に次ぐナイスバディなのでいろいろな意味で由貴を困惑させます。
れんげは非常に大人しい少女で、登場人物の中では常識的なため、苦労させられがち。後述する砂緒とあわせてマスコット的な魅力があります。
もっとも幼い容姿の女の子、砂緒(すなお)。見た目に似合わず冷静沈着なご意見番で口調が古めかしい、いわゆる「のじゃロリ」です。しかしやらかす時にはもっとも被害の大きくなる両極端なキャラです。
この他、由貴の学校の先輩・鬼頭(きとう)みことに、クラスメイトの少年・善陽都(みよしはると)、礪波雛乃(となみひなの)、烏丸(からすま)そらなど、数多くのバラエティ豊かな登場人物が出てきます。
本作はタイトルに「妖怪」と入っているだけあって、たくさんの妖怪が登場します。というか、登場人物の大半が妖怪です。
砂緒は砂かけ婆(容姿は幼女ですが)ですし、ろくろはその名のとおり、ろくろ首。他には妖狐や烏天狗なども出てきますが、これらは説明するまでもないくらい有名でしょう。
こうした比較的メジャーな妖怪以外に、マイナー妖怪にスポットが当たるのが本作の面白いところ。
- 著者
- 青島 かなえ
- 出版日
- 2018-09-12
たとえばヒロイン玉梓の正体はあまり知名度のない文車妖妃(ふぐるまようひ)です。手紙をしまう棚の化身で、恋文の情念から生まれるという逸話の妖怪。その性質から本能的に人間の恋愛を応援(洗脳に近い形で告白させるなど)します。
れんげの正体である目目連(もくもくれん)もマイナーな妖怪でしょう。百目や百々目鬼(どどめき)に近いと言えばわかりやすいかもしれません。自分の体だけでなく任意の場所に自在に目玉を出現させることができます。
他にはゲストで「おばりよん」という妖怪も出てきますが、オカルト好きでも聞いたことがないのではないでしょうか。
このようにメジャーどころから、知名度の低いマイナーまで、幅広く妖怪が出てきて楽しめるのも魅力的です。
物語の展開上、主人公の由貴は4人のお姉さんと同居するハーレム状態となっています。家の中でも外でもハプニングが起きないはずがありません。
パンチラ、パンモロは当たり前。ラッキースケベで胸やお尻に突っ込むことはざらです。さらにはもっとあられもない姿も……。
お色気を抜きにしたラブコメとしてもかなり上質な作品です。玉梓は文車妖妃として由貴の恋愛を応援すると公言するのですが、実は由貴の初恋で想い人なのは、玉梓本人。こういうもどかしいすれ違いが発生するのはラブコメのお約束ですが、やはり魅力的。
また、妖怪達は実年齢と外見年齢が一致しないのもポイント。一番お姉さんキャラの玉梓は昭和生まれで妖怪では一番若く、ロリっ子の砂緒が平安期生まれで1000歳以上というのが面白いです。
見た目と精神の不一致から来るキャラのちぐはぐさも本作の楽しみの1つです。
ストーリーではたびたび妖怪の騒動が起こるものの、基本的に実害は出ません。誰も傷付くことなく、平穏な日常が続くのも本作の魅力です。
この日常の穏やかさは登場人物の性格もさることながら、物語の舞台となっている富山に由来するものかも知れません。作者が富山出身なだけあって、主要都市とは違ったのどかでスローな空気感が醸し出されています。
ところどころで富山弁が出てくるので、地元の人には親しみが持てますし、馴染みのない人にも新鮮さが魅力的に思えるのではないでしょうか。
鬼頭みことのオカルト研究部に入った由貴は、学校では妖怪に憑かれた礪波雛乃の問題を解決したり、プライベートでは同居人の4人と接近したりと充実(?)した日々を送っていきます。
玉梓の暴走が一段落したのも束の間、由貴が来る直前まで桑野家に居候していた5人目の妖怪がふらりと戻ってきました。
- 著者
- 青島かなえ
- 出版日
- 2019-09-12
その妖怪とは、由貴のクラスメイトの烏丸そらでした。彼女の正体は烏天狗で、悪戯心たっぷりのそらが安定しかけていた桑野家に波乱を巻き起こしていくのでした。
4巻はそらの存在感が際立ちます。烏天狗の術で由貴や他の4人をからかっていくのはいっそ清々しいです。悪戯でお色気に拍車をかけるところも見所でしょう。
台風の目と化したそらが、妖怪のいる癒やしの日常に新風を巻き起こします。気になる方は4巻をご覧くださいね。
いかがでしたか? 本作はコミックス版だと一部のお色気表現が解禁されます。アプリで気に入った方は購入してみることをおすすめします。