『王様ランキング』5分でわかる原作のあらすじと魅力をネタバレ!2021年にアニメ化決定【ネタバレ注意】

更新:2021.1.27 作成:2020.1.11

あるところに、耳が聞こえず口もきけない王子・ボッジがいました。国民の誰もが彼を馬鹿にしていましたが、ボッジは心に秘めた熱い想いを持ち続けていました。そして、彼は自分の不運な状況にもくじけず、たくましく成長していくのです。 WEB漫画から出発した大人気作品『王様ランキング』。あらすじと絵の素朴なタッチから、まるでおとぎ話のような世界観だと思うことでしょう。しかし、本作の一番の魅力は含蓄のある深い内容です。この記事では、アニメ化も決定した『王様ランキング』のあらすじと魅力をご紹介していきます。

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目次

『王様ランキング』が面白い!昔話や童話のような学びに溢れた漫画!

本作は元々、漫画投稿サイト『マンガハック』に作者の十日草輔(とおかそうすけ。当時はgoriemon)が投稿していた作品です。絵本や童話のような絵柄に、感動的な物語で少しずつ人気を博していきました。

何のとりえもないように見える主人公が、生来の純真さと優しさで周囲を巻き込み、どんどん成長していく様子を描いた『王様ランキング』。こう聞くと、ありふれた物語に聞こえるかもしれません。

しかし、受賞こそ逃したものの「次にくるマンガ大賞 2019」にノミネートされ、アニメ化も発表されているほど、本作は人気を博しています。本作は、「よくある漫画」に終わらない骨太さがあるのです。

この絵柄からは想像しにくいかもしれませんが、その内容は奥深いもの。国民的な少年漫画などとひけを取らないアツい展開と、昔話や童話を彷彿とさせるような学びのある作品なのです。

この記事でそんな『王様ランキング』のあらすじと魅力をご紹介します。

『王様ランキング』のあらすじ

『王様ランキング』のあらすじ
出典:『王様ランキング』1巻

 

今、ここではない、魔法がある世界のお話。国家間の力関係は、国の発展度合いや国王の臣下の多さ、そして国王自身の強さから導き出された「王様ランキング」の順位によって表れていました。

物語の舞台となるボッス王国は、ボッス王が建国して1代でランキング7位にまでなった豊かな国でした。当然、そのお世継ぎにも期待がかかっていましたが、第1王子のボッジは、剣も振れないほど力が弱く、さらに耳が聞こえず言葉を話せませんでした。

誰からも馬鹿にされるボッジでしたが、彼は誰よりも心が優しく、よりよい国王になることを目指していました。

ある時、ボッジは「カゲ」と名乗る、文字通り影のような生物と出会います。カゲは絶滅した「影の一族」の生き残りで、誰にも相手にされなかったボッジの唯一の理解者となりました。

初めての友達を得たボッジは、まだまだ未熟ながらも、徐々に父王ボッスを越えるような活躍を見せていきます。

 

魅力①:登場人物に惚れこんでしまう!優しい主人公に、ギャップ萌えの相棒、義理の母…

本作は非常に魅力的な登場人物ばかりが出てきます。こういうとありきたりかもしれませんが、まるで童話のように、一度目にすると不思議と心に残る骨太な魅力のある人物ばかりなのです。

主人公のボッジは言葉も話せず、耳も聞こえない少年。人から馬鹿にされても気づかず、ぼんやりしていると思われています。実は読唇術で言葉を理解しており、馬鹿にされても我慢し、そのうえで人を思いやることができる優しい心の持ち主です。

しかし戦いの非力さはどうすることもできません。実はボッス王が魔神と交わした契約による呪いなので、どれだけ鍛えても強くなれないのです。それでも努力し続ける姿は感動的で、やがて報われることになるのも涙を誘います。

ボッジを支えるのが初めての友人にして相棒のカゲ。その名の通り影のような姿をしています。その生態から暗殺や盗みを得意としていますが、性根のまっすぐなボッジに感動し、味方になることを決意しました。

口開けば憎まれ口ばかりですが、本当は心の底からボッジを心配しています。影から見守る際には、思わず本音が出てしまうのが微笑ましいキャラです。

そんな彼らとは敵対する立場にいるのがヒリングです。彼女はボッス王国の王妃で、ボッジにとっては継母です。実子の第2王子ダイダばかりを可愛がり、ボッジを邪険に扱います。しかしそれには理由があって……。

デスパーも忘れてはいけません。ある事情で国を出ることになったボッジが、強さを身につけるために師事することになる武芸の師匠です。ボッジの才能を引き出し、認め、育てていくところは本作の見所の1つにもなっています。

この他、ボッジとボッス王国の跡目を争うダイダ、個性豊かな面々が並ぶボッス王国四天王達、ダイダを裏から操る謎めいたミランジョなど、魅力あふれる人物が多数登場します。

著者
十日 草輔
出版日
2019-02-12

魅力②:誰より優しく、強く成長する主人公!

『王様ランキング』の魅力:誰より優しく、強く成長する主人公!
出典:『王様ランキング』1巻

ボッジはまったく喋れないという設定で、劇中でも「あう」のような言葉しか発声できません。他人から馬鹿にされ、邪険にされ、それでもめげずに成長していく姿が本作の見所にもなっています。

ストーリーの冒頭で、ボッジは童話『裸の王様』のようにパンツ1丁で登場します。これは知り合ったばかりのカゲに言われるがままに服をすべて渡してしまったからでした。

自分は貧乏だからということにして、カゲがボッジに任意の追いはぎをしていたのですが、ボッジは人の役に立てたのだ、ととても嬉しそうです。王家に生まれたことを鼻にかけることもなく、やさしい心を持ったボッジ。

しかしボッジが町でも城内でもバカにされ、それでも人前では涙を見せずに笑顔でいる様子を見たカゲは、何があっても彼の味方でいようと改心するのでした。カゲと同様、読者の心も動かす、ボッジの魅力を知ることができる序盤の名シーンです。

また、もともとそんな魅力のあるボッジですが、彼もまたカゲとの出会いを経て変わっていきます。ただ優しいだけではなく、戦いにおける強さも身につけていきます。それは、非力さを非力なまま克服するというもの。ボッジ独自の強さを獲得する様子にご注目ください。

見所①:キャラ同士の関係に考えさせられる

『王様ランキング』の見所:キャラ同士の関係に考えさせられる
出典:『王様ランキング』1巻

本作は「王様ランキング」という設定を除けば、剣も魔法もあるオーソドックスなファンタジーです。一見すると、昔話のようなシンプルな設定に見えますが、話が進むにつれ登場人物たちの多面性が描かれ、その奥深さに気づかされます。

まずはボッジとカゲの対比です。カゲの種族はその名のとおり影のような生態を持つ存在。暗殺を請け負う一族として重宝される一方、普通の人からは不気味がられていました。

誰からも認められず、孤立していたというところがカゲとボッジの共通点です。まっすぐ素直に生きてきたボッジと、やさぐれてしまったカゲ。カゲがひたむきなボッジの味方になったのは、自分が忘れてしまった心に触れたからなのではないでしょうか。

そしてボッジとヒリングの関係。時にヒステリックな言動でボッジを遠ざける継母・ヒリングは、実は密かに彼を思いやる人物です。血のつながりはなくとも我が子として愛しているがゆえに、非力な彼が国王の激務と国民の期待に応えられないだろうと考え、あえて厳しい態度を取っているのです。

このように、それぞれの関係性は一見トラブルがありそうに見えても、実は心温まる優しいもの。それがボッジだけでなく、それぞれの登場人物にあり、優しい世界観を築いているのです。

見所②:泣ける名言がいっぱい!

 

素晴らしい物語には素晴らしい名言が付きものです。それは『王様ランキング』でも例外ではありません。作中ではボッジの将来を左右する分岐点などで、泣けるセリフが多数登場します。

いくつかある名言の中から、特に印象的なものをピックアップしてご紹介します。

「大丈夫よ
あなたは強い子
たくさんの 嫌なことを 乗り越えていける」

(『王様ランキング』1巻より引用)

これは故人の前王妃シーナの言葉です。幼い頃からいじめられていたボッジにとっては、彼女のこのセリフが何よりも励みになったことでしょう。シーナの言葉通り、ボッジは誰よりも優しく、強い少年に育っていきます。

「あなたが気にしていることは、もしかしたらあなたの長所なのかも知れない
(中略)
それは苦しいけれど きっと自分の道を切り開く力になるでしょう
できれば自分の全てを愛しなさい」

(『王様ランキング』4巻より引用)

ボッジの師匠デスパーが、旅立つボッジに贈ったセリフです。これまで書いてきたとおり、ボッジには生まれつきのハンデがあります。しかし、デスパーはそのハンデまで含めてすべてが長所であり、人と違うことが、やがて強さに繋がると説きました。

ボッジだけでなく、すべての悩みやコンプレックスを持つ人を勇気付ける名言です。

「オレはこれから どんなことがあっても
お前の味方になりたいんだ」

(『王様ランキング』1巻より引用)

ボッジとカゲの友情の始まりを象徴する名言です。ダイダとの一騎打ちに敗れて人知れず泣いていたボッジに対して、カゲは健闘を称えてこう言いました。当初一方的に搾取するつりでいたカゲが、ボッジに感化されて初めての理解者となった感動的なシーンです。

他者に疎まれ続けてきたボッジが、カゲに認められた瞬間の涙がとても美しい場面でした。

 

著者
十日 草輔
出版日
2019-06-12

『王様ランキング』の魅力を解説:自国の危機にボッジはどう立ち向かう!?【6巻ネタバレ注意】

 

父王の死後にボッス王国を出たボッジ。四天王の1人ドーマスに裏切られながらも、カゲとともに冥府の王デスハーの弟、デスパーの元を訪れて修行に励みました。

一方、ボッス王国ではダイダを使って暗躍していたミランジョが、ダイダの肉体にボッス王の魂を宿らせ蘇らせるという事件が起きていました……。

物語はまさに急展開の連続で、どんどん読者を引き込んでいきます。

ボッス王国へ戻る途中だったボッジは、冥府騎士団と出会って自国の異変を知りました。さらに冥府の国からは罪人が逃亡し、ボッス王国へ向かうなど事態は悪化していきます。

ほぼ同時に起きたミランジョによる王国乗っ取りと、冥府の王デスハーの侵略。国家間の陰謀にヒリング暗殺などが絡んできて、助走をつけた物語が一気に加速していきます。

強く成長したボッジの活躍、各キャラの思惑が錯綜する展開にハラハラドキドキさせられます。果たしてボッス王国は、ボッジの運命はどうなるのでしょうか……!?

 

著者
十日 草輔
出版日
2019-12-12

いかがでしたか? 主人公の頑張る姿はもちろん、主人公以外のキャラの動向や多面性が非常に面白い作品です。今後の行方を原作で見守りつつ、アニメの続報を待ちましょう。