性教育に役立つ絵本おすすめ6選!幼児や小学生の我が子に読ませたい

更新:2021.12.8

小さな子どもにどのように伝えればいいのか迷ってしまう、性のこと。大切なことだからこそ、ごまかさずに正しい知識をつけてほしいものです。この記事では、性教育をサポートしてくれるおすすめの絵本を紹介していきます。

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家族の繋がりを考えられるおすすめの性教育絵本『おへそのさき』

 

赤ちゃんが生まれてくるのをとても楽しみにしていただいちゃん。ところが、いざ生まれてくると、周りのみんなは妹ばかりをかわいがり、僕のことを忘れてしまったようです。

ずっと我慢をしていただいちゃんですが、どうにも抑えられなくなり、ついに妹の頬をギュッとつねってしまいました。

お母さんはそんなだいちゃんを見て、こう語りかけます。「おへそのずっとさきは、どこにつながっているのかなぁ?」

 

著者
["入江富美子", "のぶみ"]
出版日

 

2013年に刊行された、家族の繋がりを親子で考えることができる性教育絵本です。作者の入江富美子は「へそ道」と称した独自の生き方論を展開している人物で、絵はのぶみが担当しています。

妹や弟が生まれてくることはとても嬉しいはずなのに、なぜか不安な気持ちになってしまう……同じように感じるお子さんも多いのではないでしょうか。

妹の頬をつねってしまっただいちゃんを、お母さんは叱ることなく、「おへそ」の話をしてくれました。だいちゃん、お母さん、おばあちゃん……その先には何と繋がっているのでしょうか。真剣に考えるだいちゃんを温かく見守り、結び目をゆっくりと解くような優しい語りに大人の読者の心も和んでしまうでしょう。愛情をたっぷりと感じる絵本です。

 

子どもの問いに正面から答える性教育絵本『ぼくどこからきたの?』

 

「じぶんたちが、どこからどうして、どんなふうにきたのか、きみはしりたいだろうとおもう。そこでぼくらは、このほんをかいた。」(『ぼくはどこからきたの?』より引用)

という作者のメッセージからはじまる本書。男女の身体の違いとその名称、役割、そして「愛し合う」行為などが紹介されています。

 

著者
ピーター・メイル
出版日
2019-11-19

 

赤ちゃんができてから生まれるまでをコミカルなイラストで紹介した、イギリスの作家ピーター・メイルの絵本です。1973年に出版されるとすぐにベストセラーになり、翌年には日本でも谷川修太郎の翻訳で刊行されました。本作は2019年に出版された新版です。

まるで膝に乗せた子どもに話しかけるような、優しい語り口が特徴。しかし子どもであってもひとりの人間として向き合っている様子が伺えるでしょう。

「赤ちゃんはどうやって生まれてきたの?」という問いにも、ためらうことなく真っ直ぐに返答。科学的な視点だけでなく、「愛し合う」という感情についても触れています。いやらしさを感じさせることなく、説明しづらいことを代弁してくれる内容です。

受精の仕組みや母親のお腹で成長する赤ちゃんの姿など、命が誕生するまでのプロセスが文章と絵でわかりやすく解説されているので、子どもたちが自身のルーツを理解することを助けてくれるでしょう。

 

最初の1冊におすすめ!幼児向けの性教育絵本『おちんちんのえほん』

 

男女の見た目の違い、プライベートゾーン、おしっこやうんちをする時のマナー、下着を汚してしまった時の対処法など、性教育の際に最初に教えたい内容が書いてある絵本です。

後半では、性暴力とその対策、妊娠と出産、命の尊さなどにも触れていきます。

 

著者
やまもと なおひで
出版日
2000-08-01

 

性教育の第一人者である山本直英と、多くの児童向け作品を手掛けているさとうまきこの性教育絵本です。2000年に刊行されました。

物心がつけば自然と気づく「おちんちん」のこと。興味をもった時に、基本的な知識を伝えるためのサポートとして役立つ作品です。男の子の身体にまつわることが具体的に書いてありますが、女の子が読んでも性の違いを理解することができるでしょう。

また作中では、男女の違いだけでなく、肌や目の色などが異なるさまざまな人種の人が描かれているのもポイント。性差を学ぶと同時に、多様な人の存在を知ることができます。

 

説得力抜群!女の子に読んであげたい絵本『わたしのはなし』

 

女の子の名前は愛。パパとママがつけてくれた名前です。

前半では、普段の洋服と出かける時の洋服の違いなど、日常生活が描かれています。そこには女の子の体の特徴の紹介などもあり、読者は自然と物語の世界に入ることができるでしょう。

後半では、性被害から自分を守るための具体的な方法が。注意喚起を促し、女の子が自分で自分を守るために最低限知っておきたいことが綴られています。

 

著者
["山本 直英", "和歌山 静子"]
出版日
1992-10-01

 

ひとつ前に紹介した『おちんちんのえほん』と同じ、山本直英が手掛けた性教育の絵本。1992年に刊行されました。

お行儀や他人の視線に気をつけることで、自分を守ることができるというコンセプトのもとに構成されています。水着で隠す部分がプライベートゾーンだということ、もしも触ってくる人がいたら嫌だとはっきり言うこと、そして大人に伝えること……具体的にやるべきことが書いてあるので、小さな子どもが読んでも理解しやすいでしょう。

『ぼくのはなし』『ふたりのはなし』とシリーズ化されているので、そちらも読んでみてください。

やなせたかしが描いた性教育におすすめの絵本『なぜなのパパ?―3歳からの性教育絵本』

 

「お母さんから生まれてきたのに、どうしてお父さんに似ているの?」という問いに楽しく答える絵本です。

お母さんの卵子にはお母さんの情報が、お父さんの精子にはお父さんの情報があり、それらの「いのちのもと」が混ざって……とわかりやすく解説してくれます。

 

著者
["北沢 杏子", "やなせ たかし"]
出版日

 

1988年に刊行された作品。性教育研究家の北沢杏子と絵本作家のやなせたかしがタッグを組みました。

アウトラインのはっきりしたイラストは子どもが見てもわかりやすく、親しみがあって、子どもの興味を惹きつけます。

子どもは時に、大人がハッとするような素朴な質問をしてくるもの。本作ではシンプルに、そしてストレートに赤ちゃんが生まれてくるまでの流れと、お父さんとお母さんの役割を説明してくれています。『なぜなのママ?』という姉妹本もあるので、あわせて読むとよいでしょう。

 

自分を守るために知っておきたい性教育の絵本『いいタッチわるいタッチ』

 

双子のアミとランは、友達のニキとプールに行くことになりました。水着に着替えた3人に、ニキのママがプライベートソーンについて教えてくれます。

「口と水着で隠れる場所は、自分だけの大切なところ。さわっていいのは自分だけなの」(『いいタッチわるいタッチ』より引用)

さらに続けて、人を愛し守ってくれる「いいタッチ」と、暴力にあたる「わるいタッチ」があることも話してくれました。

 

著者
安藤 由紀
出版日
2016-02-20

 

性被害から子どもたちを守るために作られた性教育の絵本。作者の安藤由紀は、「世界で人権活動をする1000人の女性たち」として「ノーベル平和賞」にもノミネートされた、人権問題のスペシャリストです。

犬の子どもたちがプールに行くことをきっかけに、男女の違い、プライベートゾーン、愛のあるスキンシップとそうでないものなどの違いなどを学んでいきます。キックやパンチ、度を越したくすぐり……小さな子どもは、今自分がされていることが良いことなのか悪いことなのか判断をしづらいもの。自分の身体を守る知恵をつける、最初の1歩になるでしょう。

かわいらしいイラストで大切なことを伝えてくれているので、読み聞かせにもおすすめです。

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