アニメ化されたバトルラノベおすすめランキングベスト30!

更新:2021.12.17

映像でキャラクターたちが生き生きと動く姿を見て、原作を読んでみたいということもあるのではないでしょうか。今回はそんなアニメ化したライトノベルを、バトルをキーワードにおすすめ作品を紹介します。

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30位:その弓で打て!

ブリューヌ王国の若き伯爵で弓の名手、ティグルは隣国ジスタート王国との戦争への参加を決めます。しかしその戦争でジスタート軍が勝利したため、ティグルは敗走を余儀なくされました。

少しでも味方の兵を逃がそうとするティグルは、ジスタート軍を率いていた「七戦姫」のひとり、エレンを打ち取ろうとしますが、失敗し捕虜になってしまいます。しかしその弓の技量に惚れたエレンは、捕虜になったティグルにこう命令するのです。

「おまえはいまから私のものだ」 (『魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉』より引用)

 

著者
川口 士
出版日
2011-04-20


この作品の世界で魔法は存在しませんが、「竜具」という特殊な力を持つ武器が存在します。竜具はジスタート王国の七戦記が所持していて、エレンは風を操る竜具を持っているのです。実はティグルも伯爵家で継承された、竜具に匹敵する弓「黒弓」を所持していました。ティグルはエレンと共に領民を守る戦いや黒弓に纏わる戦いに身を投じていくことになります。

本作では、高い技量を持つ竜具を使ったハイレベルな戦闘と軍略による戦いの両方を楽しめることでしょう。

29位:冴えない少年が仮想世界で成長するバトルライトノベル

デブでいじめられっ子の中学生・ハルユキが主人公。彼の唯一心を安らげる時間は、スカッシュゲームという仮想世界の自分を使い「速さ」を競い合う、未来の技術を結集したゲームをプレイすることなのでした。そんなハルユキは校内一の美少女・黒雪姫との出会いから、人生が大きく変わっていくことになります。

黒雪姫が転送してきた謎のソフトによりハルユキは「加速世界」と呼ばれる世界を知り、姫を護る騎士・バーストリンカーとなっていくのでした。

 

著者
川原 礫
出版日


ライトノベルには珍しく主人公の見た目があまり良くなく、そしてクラスには1人はいそうないじめられっ子だというところが特徴的。現実では冴えない少年が電脳世界での経験で人間的に成長していくのもこの物語の醍醐味です。

もともとはWEB小説だったため続巻前提の展開をしているので、1巻はプロローグ的な意味合いの物語になっています。1巻読んで面白かったら次巻もどうぞ。

28位:自分のギフトを活かせる場所は

その怪物性とも呼べるほどの能力がゆえに孤独な日々を送っている、2000年代の世界に生きる逆廻十六夜。同じく2000年代の世界で不治の病を宣告された春日部耀。そして戦後の世界で財閥の令嬢として育つものの、代わり映えのない生活にうんざりしている久遠飛鳥……。

 

著者
竜ノ湖 太郎
出版日
2011-03-31


自分達の生まれた世界では自分達の能力を活かせないどころか、そのせいで窮屈な生き方を強いられてしまっている「問題児」達のもとへ、ある日いきなり不思議な手紙が届けられます。その手紙にはこう書かれていました。

「悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの〝箱庭″に来られたし」(『問題児たちが異世界から来るそうですよ』より引用)


そしてその手紙を読み終わった時、3人は異世界にやってきていました。彼らを呼んだのは黒ウサギという少女。黒ウサギは3人のやってきた世界「箱庭」、そして自分達が所属しているというコミュニティ「ノーネーム」について話し始めました。

全てを捨てるというのはそう簡単にできないことのように思えますが、問題児3人は異世界へ行くことを決めます。それだけ自分達の置かれた状況に思うところがあったのです。なぜ彼らに手紙が届けられたのかという、それは黒ウサギにコミュニティの再建という目的があったからです。そのために「人類最高レベルのギフトホルダー」として3人を召喚していました。

主人公の十六夜は、力はもちろん頭脳面でも非常に優れており、バトルでは頭脳戦もこなします。とにかく強い。主人公が最初から強いと、どうしてそんなに強いのかという疑問が湧いてくる時もありますが、この物語においては、3人は強いから召喚されたという設定があるので、その点でも説得力があります。

王道といえば王道なストーリーですが、設定やストーリー構成、キャラクターの魅力などがうまく絡みあった異世界召喚ものとして楽しむことができる作品です。

27位:少女達の終末が近づくファンタジーバトルラノベ

《獣》と呼ばれる怪物にヒトが滅ぼされた世界が舞台。唯一、長い眠りから覚めたヒトの青年ヴィレムは戦うことはできなくなっていました。ヒトに変わり《獣》と戦うのは、討ち滅ぼせる《聖剣》を振るえる少女達のみで……。

自分たちの変えられない終末が近づくまでの間。彼女たちは何を思い、何をしようとしていくのかが見どころです。

著者
枯野 瑛
出版日
2014-10-31

シリアスでしんみりした空気が作中に立ち込めており、それでいて心温まる交流が広がりを見せているのが本作の魅力でしょう。物語の中心にいるのは生物兵器であるがゆえ死ぬ宿命を背負ったヒロインと、戦うことができなくなった青年教官。

戦うため励み、限られた時間の中を生きている者たちを見守りながら、話は進んでいきます。その時間の流れは穏やかであり、苦しくも温かみがあるのです。

26位:ミステリー×アクションファンタジー!

魔神を倒す6人の勇者。世界最強を自負するアドレットはこの魔神を倒す資格を持つ六花の勇者に選ばれます。しかし集まった六花の勇者は7人いました。彼の視点で進むこの物語の敵は仲間の中に隠れる7人目。誰がその7人目なのかわからない疑心暗鬼の中で勇者たちは森の中に閉じ込められてしまいます。嫌疑をかけられ仲間たちから追われながらもアドレットは知恵と勇気でその7人目を見つけようと戦います。

著者
山形 石雄
出版日
2011-08-25

この物語の戦いとは、彼を追う他の勇者たちとのバトルであると同時に、「誰が7人目なのか」という謎との戦いでもあります。仲間からも疑惑の目を向けられ、追いつめられていくアドレット。

彼の戦い方は秘密道具を使った一見卑怯なものですが、そこには常に知恵と工夫があります。そしてどんな時でも笑うことを忘れない彼は困難な状況であっても諦めずに真相へと迫ります。そこに彼が自称する「世界最強」が決して嘘ではないと実感するのです。

勇者同士の知能戦も楽しめるこの作品は、ミステリーが好きな方もきっと楽しめるのではないでしょうか。

25位:魔王が、フリーターしているらしい

魔力や闇の生き物たちが息づく世界、聖十字大陸エンテ・イスラ。魔王サタンは、完全征服目前というところで、勇者エミリア一行に追い詰められてしまいます。やむなく魔王は、現代日本へと逃亡することに。魔力のない現代日本で人間となってしまった魔王サタンは、東京は渋谷のアパートに住み、アルバイトまで始めてしまい……。

著者
和ヶ原 聡司
出版日
2011-02-10

魔王が現実世界でフリーターをするという斬新なストーリーは、この先どうなるのか想像がつきません。異世界の魔王たちは、現代社会でやっていけるのか? 後を追った勇者たちは、社会に溶け込んでいけるのか? 現代と異世界で交差する物語から目が離せません!

24位:一生ついていきます、魔王様!骨系ヒーロー降臨

体感型ネットゲームのシステム終了の日、その終わりを迎えるべく自らが作り上げたキャラクターでゲーム内へ留まっていた主人公。ところが終了予定時刻を過ぎたというのにゲームは変わらず継続中、しかもログアウトできない!

どうやら、部下らとともに滞在していた拠点そのまま異世界へ転移してしまったようです。

強大な魔力を持った骸骨キャラクターとして、主人公が異世界を掌握していく物語が始まります。

 

著者
丸山くがね
出版日
2012-07-30


自らの拠点・ギルドを盛り上げていくところから始まり、転移先の世界で、ある理想を体現する国を作り上げていく主人公は、強い!の一言。人間である帝国軍をばったばったと薙ぎ倒し、時に課金アイテムを使って反則級のレベルアップを図りながら「魔王」と恐れられます。ダークヒーローものとして、戦闘シーンの残酷さとクールさは、刺激を求める方にはぴったりです。

その強さにまずしびれ、崇拝していくのがギルドの部下たちです。執事やメイドはもちろん自身も強大な力をもつ異形種などのキャラクターが主人公に心酔していきます。もとは平凡なサラリーマンである主人公が、威厳を保つためにちまちまと工夫するところも面白い見所のひとつ。

そして忘れてはならないこの挿画……!骸骨の魅力が遺憾なく発揮された美しい表紙絵は、手元に置きたくなること間違いなしです。

23位:世界中がニンジャに夢中。古くて新しいワクワクのエンターテインメント!

ニンジャ、それは人類の敵。鎖国制度を取る近未来の日本で、超常の力を用いて抗争を繰り返す彼らの犠牲となり、妻子を亡くした男が全てのニンジャへ復讐するべく生まれ変わる、という物語です。

神のような存在であったニンジャと、主人公たち「ニンジャ・ソウル」に憑かれた新しいニンジャたちの抗争は、世界を巻き込んで肥大化していきます。主人公達と同じように大切な人を失ってまでも負けられない戦いとは何なのでしょうか。

 

著者
["ブラッドレー・ボンド", "フィリップ・N・モーゼズ"]
出版日
2012-09-29


掛け声は「ワッショイ」、敵相手でも呼びかけは「ドーモ、○○サン」、テロ組織「イッキ・ウチコワシ」、時には中毒を引き起こす「オハギ」など、現代日本人からすれば不思議な単語が並びます。しかし固有名詞の珍妙さに慣れてくると、未来なのになぜか懐かしいこの世界観に引き込まれ、人間ドラマに血を通わせる舞台装置として最適に思えてくるのが不思議です。

ニンジャは魔法使いではなく身体能力を異常に高めた存在なので、匍匐前進がチーター並に早いとか手で相手の心臓を抜き出すとか何だか地に足についた凄さなのがまた生々しくてワクワクします。

幼い頃に夢中で見た戦隊ヒーローものの感動そのままに、まるで冒険活劇を初めて観る少年のように胸ときめかせてみませんか?

22位:命がけのお人形遊び、その勝者が掴み取る未来とは?

20世紀初頭、精巧な人形を操る人形使いが存在し、魔術を使った人形同士の戦闘によって優劣を決める世界。

駆け出しの人形使いとして大英帝国にある学院へ留学してきた主人公・雷真には、ある目的がありました。4年に一度、最終王者を「魔王」とする戦いに参加すること、しかしそれは彼の真の目的にとって、一つの手段でしかなかったのです。

 

著者
海冬 レイジ
出版日
2009-11-19


アニメ化もされた本作ですが、それも納得の描写の丁寧さ。魔術+人形使いの戦闘シーンということで基本的に見慣れない固有名詞なのですが、人物の動きや人形の動き、しつこすぎない武器描写で文章を読むだけでも映像がすっと浮かびます。

全体としても、主人公の目的には一族の復讐が絡んでいたり、一見おバカ要因として一途に主人公を慕う自動人形が、まるで人間のように思い悩み、克服して絆を深めていく姿が描かれていたりと飽きの来ない多彩な筋書きが展開されていきます。

人間臭かったり、人間とは一線を置こうとして置けていなかったり、人間のように人形を愛したり、不器用で暖かい関係がとても優しくもある、バトルものなのです。

21位:みんな一緒なら決して負けない!王道の科学x魔術バトルノベル

布団を干していた主人公・和馬のもとにふってきたのは真っ白な女の子。とっても可愛いけれど、不幸体質の和真には分かります。厄介事の始まりだと……!

魔術を扱う世界から追っ手とともにやってきたという少女。科学を信条とする学園都市で暮らす和真は、そのお人好しの性格から彼女を取り巻く戦いの日々へ巻き込まれていくのでした。

 

著者
鎌池 和馬
出版日
2004-04-10


外伝を含め2017年現在シリーズは40冊を超えて刊行中という、メガヒット超大作です。これほど長く広く愛されるその秘訣は、やはり分かりやすさと勢いにあるのではないでしょうか。

物語の筋となる、主人公の動機と魅力が非常に王道です。「勇気!正義!一発逆転才能による大勝利!」の少年漫画的法則で敵を倒し、みんなに好かれる主人公は心の奥底に情熱を秘め、困った人を放っておけない。万人が納得できる魅力に安心感があるのです。

科学によって開発された超能力者たちを襲う魔術者たち。多様な視点での攻撃を受けますが、主人公たちは何度でも立ち上がり、仲間とともに敵に打ち勝つのです。

ちょっとためらう巻数ではありますが、このシリーズを読んでないなんてラノベ人生、損してますよ!

20位:死ぬことで運命を変えていく、君のためなら何度でも

主人公・スバルはある日突然、異世界へトリップします。異世界ものによくある能力アップや召喚主からのコンタクトを探りつつ、危ないところを助けてくれた少女の失せ物探しを手伝いますが、最中で襲撃を受けてしまい、激痛に意識は遠のいて……まさかこのまま訳も分からず死亡……!?と思ったら、再び目を覚ました主人公。

それは少女に出会う前、つまり死ぬことで時間を遡っていたのです。どうやらこれが彼が得た異世界能力。喜んでいいのか微妙な能力……と思いながらも、様々な人々と出会いながら異世界を生き抜いていく物語です。

 

著者
長月 達平
出版日
2014-01-23


小説の登場人物って、主要キャラならなかなか死なないし、脇役ならたった一語で即死。そんな展開が多い中、主人公が最も死ぬという新しいタイプの物語と言えるでしょう。

死んだらリセットできるなんて正にゲームみたいに便利!な能力ではありません。腹を割かれれば激痛が意識を失うまで続き、眼球を斬りつけられれば驚くほどの熱が襲う。ちゃんと、毎回の死は痛くて苦しく、またそれは克明に描写されています。

作中で主人公は何度も何度も殺され、その度にある時点まで巻き戻し、自分を含める大事な人々の不幸を回避しようとします。キャラクターとしては元ひきこもりのヘラヘラした情けない男なのですが……その一途さは立派にヒーローです。

何度失敗しても立ち上がり、死ぬ前に得た情報を駆使することによって、決して一発逆転ではなく少しずつ前進する戦い。その足掻く様が、ご都合主義的ではない、人間らしい魅力あるバトルものとして愛される所以なのです。

19位:RPGのような世界観にハマるおすすめラノベ!

どこからともなく聞こえてくる「目覚めよ」という声。その声に導かれるように目を覚ましたハルヒロは、自分が暗闇の中にいることを知ります。

しかも、自分のことで思い出せることといえば名前くらいで、他のことは何もわかりません。もちろん、どうしてここにいるのかもここがどこなのかもわかりません。ハルヒロの周りには同じように何人かの男女がいましたが、全員ハルヒロと同じように何もわかりませんでした。

その後、外に出たハルヒロ達は、その世界が「グリムガル」と呼ばれる赤い月の浮かぶ世界であることを知ります。そしてここには人類と魔物がいて、戦いを繰り広げているのだということも……。

ハルヒロ達がこの世界で生き残るためには、義勇兵となるか町で貧しい生活を送るかしかありません。戸惑いを隠せないハルヒロ達はどうしたものか迷いますが、そんな中でいち早く決断を下したのは、レンジという男でした。

著者
十文字 青
出版日
2013-06-22

RPGが好きな人には、特に手に取ってもらいたい本作品。基本的な世界観はほとんどゲームのようで、目を覚ましたハルヒロ達が初めて外へ出た時に見た空に浮かんでいたのは、赤い月でした。

「ため息をついて空を仰いだ。(中略)太陽じゃないはずだ。星にしてはあまりにも大きすぎるし、そもそも欠けている。半月と三日月の中間くらいの形だ。ということは、もしかして月なのか。だけど月にしてはおかしい。『……赤い』」(『灰と幻想のグリムガル』より引用)

典型的なゲームっぽさがありますが、だからこそわかりやすく、世界観に入り込みやすくなっています。冒頭のハルヒロ達が記憶を失っており、物語の始まりの時点で読者と同じ知識量しか持っていないのも感情移入しやすくてなっています。まさにRPGを始めた時の感覚ですね。

一方で、パーティを組んだ仲間が死んでしまったり自分の弱さと直面したりと、決してゲームのようにリセットできない事象もあり、キャラクター達の心の葛藤や成長へと繋がっています。まるでゲームのプレイヤーになったような感覚で楽しめるライトノベルです。

18位:女神を所持して異世界に転生!?

高校生の佐藤和真は、ある日トラックに轢かれそうになった女の子を助けようとして、代わりに死んでしまいます。死後の和真が出会ったのは、アクアと名乗る女神でした。女神は地球で若くして死んだ者の案内をする係らしく、和真に転生の話を持ちかけてきます。そして、異世界に転生する時は、「望むものを1つだけ持っていける」という特典の説明をするのでした。

しかし和真は、アクアが和真の死亡時のことをからかったことに怒ってしまいます。そして1つだけ持って行ける「望むもの」に、女神のアクアを指定しました。そしてアクアと共に異世界へ転生した和真は、「アクセルの街」へと降り立ったのでしたが……。

著者
暁 なつめ
出版日
2013-09-28

異世界に転生したはいいものの、そこから勇者になって冒険が始まる……という訳ではなく、無一文の和真達は生きるために働かなくてはなりません。しかし連れてきたアクアはあっちこっちトラブルを引き起こし、和真を振り回します。

この女神アクアは、登場した時から強烈なインパクトを残すキャラクターで、死んだばかりの和真を自分のストレス発散のためにからかいます。少女が轢かれそうになったのはトラックではなくトラクターで、しかも和真が突き飛ばさなければ怪我ひとつしなかったと説明したうえで、更に追い打ちをかけるように和真に言うのです。

「あなたはトラクターに轢かれそうになった恐怖で、失禁しながら気を失い、近くの病院に搬送。『なんだこいつ、なっさけねー(笑)』と医者や看護師に笑われながら、目を覚ます事なくそのまま心臓麻痺で……』」(『この素晴らしい世界に祝福を!』より引用)

そんなアクアのダメっぷりは異世界に行っても同じことで、和真を悩ませる種になります。しかしこのアクアの存在が、数多くある異世界転生もののライトノベルの中でも際立った特徴を残しており、物語を楽しませてくれる要素にもなっています。他にも美少女や美女が登場するのですが、どのキャラクターも何かしらの欠点を抱えているところが、親しみやすさを増しており魅力的です。

ライトノベルらしく「ライト」な語り口とイメージしやすい設定で、どんどん読み進めることができる作品です。

17位:新人類「星脈世代」の迫力満点の超人バトルがおすすめ!

無数の隕石が地球上に降り注ぐという大災害「落星雨(インペルディア)」。その後、世界は大きな変化を遂げました。その1つが「星脈世代」と呼ばれる超人的な身体能力を持つ新人類の誕生です。

主人公の天霧綾斗も「星脈世代」であり、同じように星脈世代である生徒達が集う「星導学園」へ特待生として訪れました。しかし学園へ到着した早々、綾斗は拾ったハンカチを持ち主に返そうとした拍子に少女の着替えを見てしまいます。

著者
三屋咲ゆう
出版日
2012-09-22

 

少女の名前はユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトといい、リーゼルタニアという国の王女でした。怒った彼女に決闘を申し込まれてしまった綾斗ですが、そのことをきっかけにユリスとの交流が始まり、次第に彼女の抱えているものを知っていくことになります。

「『星武祭』とは世界最大のファン人口を誇る総合バトルエンターテインメントである。(中略)通称アスタリスクを舞台として年に一度開催されるそれは、六つの学園それぞれの学生たちが武器を手に覇を競う過激なものだ」(『学戦都市アスタリスク』より引用)

物語の設定はかなり壮大なものなので、慣れていない方にはもしかしたら分かりづらいところもあるかもしれません。しかし基本さえが押さえられれば、バトルシーンやキャラクター達の魅力でどんどん読み進めることができます。

主人公の綾斗は最初、自分の目標がないどこか頼りない雰囲気もありましたが、次第に成長していきます。その様子は学園ものとしても魅力的ですし、バトルもの、ユリス達とのラブコメものとしても読むことができます。様々な要素が詰まったおすすめライトノベルです。

 

16位:殺さなければ自分が死ぬ。魔法少女が戦うバトルラノベ

「魔法少女育成計画」は、作中で人気のソーシャルゲームです。しかしそのゲームには、ゲームのプレイヤーを数万人に1人の確率で「魔法少女」にする力がありました。「魔法少女」とは、どんな人間でも変身すれば可憐な美少女になり、超人的な身体能力と特殊能力を持つ存在のことです。

しかしある日、ゲームの運営はN市にいる16人の魔法少女達に、人数を8人まで減らすことを告げます。その理由は、N市に魔法少女が密集し過ぎたため、土地の魔力が不足してしまうというものでした。

魔法少女達はいきなりの宣告に動揺しますが、頑張って選抜試験をクリアしていきます。しかし本当の選抜試験とは、「脱落者は命を奪われる」というサバイバルゲームだったのです。

著者
遠藤 浅蜊
出版日
2012-06-08

生き残りをかけた魔法少女達を群像劇で描いた異能バトルものの物語です。絶望的な状況の中で可憐な魔法少女達が殺し合う様はかなり重く悲惨なので、凄惨なストーリーが苦手な方は少し気を付けたほうがいいかもしれません。生き残りをかけたサバイバルゲームへの参加を余儀なくされた魔法少女達は、それぞれの考えのもと解決方法を探します。

「今こそ団結すべき時です。これ以上の犠牲をださないためにも知恵を集めて考えましょう。私達には現状を打開するアイディアが必要です」 
「……助けに行こう。私達だけでも」(『魔法少女育成計画』より引用)

協力を呼びかけるものや殺し合う者、仲間を庇おうとする者など、過酷な状況の中で必死に生き残るための戦いを繰り広げていきます。

魔法少女の戦いは、ただ力が強い方が勝つというバトルではなく、様々な制限やルールが存在します。例えば、魔法少女の特殊能力は1人につき1つで、能力の相性や組み合わせなど運に頼る部分でも勝敗が左右される可能性があります。

他にも、敵の武器を奪って利用する、知略を尽くす頭脳戦など、誰が勝つかわからないようなバトルが続くので、最後までハラハラしながら読むことができるスリルのある作品となっています。

15位:リアルとゲームはどっちも本物か?

主人公の西村英騎は、ネトゲ(ネットゲーム)オタクの男子高校生です。英騎はオンラインゲームの中で一緒に遊んでいたプレイヤーの女性にインターネット上で告白をしますが、何とその女性はネカマ。つまりリアルでは男だと告白されて大きなショックを受けてしまいました。

その出来事がトラウマになってしまった英騎は、その後「リアルとゲームは別物」と思うようになります。だからと言ってネトゲを止めることはなく、ゲームの中のギルド「アレイキャッツ」の所属メンバーと一緒にゲームを楽しむ日々を送っていました。

そんなある日、英騎は同じギルドの仲間であるアコから告白をされ、そのままゲーム内で結婚までしてしまいます。しかもギルドマスターからオフ会の誘いを受け、英騎はとうとうゲーム内の妻・アコと現実の世界で対面することになりました。

いざオフ会に参加してみると、何と英騎の所属している「アレイキャッツ」の仲間は、英騎と同じ高校の生徒であることが判明します。クラスメイトの瀬川茜、生徒会長の御聖院杏、そしてアコは玉置亜子という名前で、リアルとゲームの区別がつかないネトゲオタクのちょっと残念な少女だったのです。

そんな彼女を更生するために、リアルで出会ったギルドの仲間達は、杏の生徒会長権限で「現代通信電子遊戯部」を立ち上げます。それは放課後に部室でネトゲをするという部活。そうして英騎達のそこでリアルにゲームをする生活が始まったのでした。

著者
聴猫 芝居
出版日
2013-07-10

タイトルに「ネトゲ」とあるように、作中ではネットゲームが重要なキーワードになってきます。中にはプレイ中のシーンもあり、そこでのチャット機能を使った表現も再現されています。

「◆アコ:それで、ルシアンと初めて会った場所に来てもらって、そこで告白したんですよ。 
◆アプリコット:ついにか。まだかまだかと思っていたが、アコの方からだったと。 
◆シュヴァイン:俺様から見れば遅すぎるくらいだ。はっ、腰抜けだなw」(『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』より引用)

アコは当然亜子のことで、アプリコットは清藤会長の杏、シュヴァインは茜のことです。この表現はよりネットゲームの臨場感を与えてくれています。途中、実際のネトゲのパロディなど、知識がないとわからない部分もあるのですが、知らなくても作品を楽しむには問題ありません。ただ、知っていればまた違う視点から楽しむこともできるでしょう。

とはいえ、ストーリーの中で重要なのはネトゲの中ではなく、むしろ現実の方です。リアルでゲームをするキャラクター達の学園生活が、会話中心に描かれています。テンポも良く、どんどんと読み進めることができる本作品をぜひお楽しみください。

14位:僕を助けてくれた、あこがれの人。彼女にふさわしい男になりたい!!

祖父が生前に聞かせてくれた英雄譚に憧れ、冒険者になることを決意したベル・クラネルは、迷宮都市オラリオにやって来ました。ここには「ダンジョン」があり、冒険者が日々冒険を繰り広げています。

冒険者は、神もしくは女神を中心とした「ファミリア」に所属しなければいけないのですが、有名どころのファミリアからはすべて門前払いされてしまいます。

ベルを受け入れてくれたのは、貧乏で借金持ちの女神ヘスティアでした。

新人冒険者としてダンジョンへ行く日々。ある日、ミノタウロスに襲われたところを、アイズ・ヴァレンシュタイン(ロキ・ファミリア)に助けられ、ベルは彼女を好きになってしまいます。

彼女にふさわしい男になりたいとベルはダンジョンのモンスターに挑み、怪我をし、アイズに戦いかたを教わり、様々な経験を積んでいくのです。

 

著者
["大森 藤ノ", "ヤスダ スズヒト"]
出版日


元々、ベルがダンジョンに行こうと思った理由が、英雄譚にあるような「女の子との出会いを求めて」という不純な動機ですが、純粋な性格ゆえに、なかなかアイズに思いを伝えられません。

そんなベルですが、お互いの距離は少しずつストーリーが進むにつれて縮まってきます。二人の恋の行方にも注目です。

13位:大真面目に半額弁当を巡るおかしなバトル

主人公・佐藤洋は貧乏な高校生。彼は何気なく入ったスーパーでたまたま半額弁当を見つけるのですが、そこでは半額弁当を巡る壮絶な戦いが行われていました。佐藤はそんな中で、半額弁当の勝ち取るために行動するも、美女・氷結の魔女に阻まれてしまいます。

本作は、半額弁当を獲得するための物語でありそれ以上でもそれ以下でもありません。しかしながら、ただそれだけのために登場人物たちが壮絶な戦いに興じているところが面白いところ。

作中には様々な呼び名が存在していて、正々堂々半額弁当獲得戦争を戦い続ける者を「狼」、未熟者は「犬」、半額シールを貼る店員のことを「神」と呼んでいます。そして半額弁当獲得戦争には礼節が大事とされ、必要以上の弁当を購入する者を「豚」は評されたりするのです。

たまたま見つけた半額弁当をきっかけにして洋は「HP同好会」という謎の部活に入らされてしまい、半額弁当をかけた戦いに巻き込まれていくことになります。

 

著者
["アサウラ", "柴乃 櫂人"]
出版日


氷結の魔女は槍水仙という洋と同じ烏田高校に通う女子生徒なのですが、彼女も大真面目に多くの狼と半額弁当を取り合っていて笑ってしまいます。

物語の登場人物にはそれぞれ二つ名というものがあり、仙の場合は「氷結の魔女」、そして洋は「変態」と呼ばれています。仙の「氷結の魔女」はジュースと間違えお酒の「氷結」を買おうとしたことからで、洋の「変態」は彼がそのまま変態だからです。そんな変態の洋の、話から脱線していく妄想も見所で、これぞライトノベルといったふうに笑わせてくれるものとなっています。

実際に存在するチューハイの「氷結」や栄養食品「SOYJOY」が存在しているなど、食品関係においては現実とリンクしているところがあるいのも面白いところです。

そんな庶民派学園ギャグアクションライトノベルをお楽しみください。

12位:神殺しのハーレムバトルライトノベル

神殺しと呼ばれるカンピオーネが魔術師の王として、神々と戦う物語です。

主人公・草薙護堂は軍神ウルスラグナを殺し、権能「東方の軍神」という力を手に入れます。日本では初、そして世界では7人目のカンピオーネ・護堂は普通の高校生活を送っていたのにも関わらず、運命はそれを許しません。様々な神々や、そして他のカンピオーネたちと対峙することを運命づけられていたのです。

 

著者
["丈月 城", "シコルスキー"]
出版日


重い背景のある物語でも、護堂を慕うエリカや祐理、リリアナに恵那のような少女達と共に戦うといったライトノベル特有のハーレム要素もしっかり詰め込まれているのです。バトル要素も目白押しであり、神々と戦う護堂らと神々との戦いは迫力があり圧倒されます。

本作は現代世界に神話上の神や英雄が登場し、人間のことなど顧みず暴れまわったらどうなるかということを描いた作品です。そしてそんな荒ぶる神々を殺し、敗者となった神の能力を奪うというまるで現代の神話のような物語になっています。

日本神話のスサノオやギリシャ神話のアテナなど、神話ネタが多く盛り込まれているので、神話好きならば一層楽しめるのではないでしょうか。

11位:デレさせて世界を救え!

五河士道は、瓦礫と化しクレーターとなった街並みの中、精霊と呼ばれる少女と出会います。少女の名前は十香。世界から否定される少女でした。

空間振という地震が不定期に発生する世界が舞台。その空間振は精霊・十香が世界に現れることによって巻き起こされるので、彼女は人類の敵として認識されているのです。

そんな重苦しい世界観の中、精霊対峙機関ラタトクスの司令から「というわけでデートして、精霊をデレさせなさい!」という指示を受け、士道は精霊の十香とをデレさせるために奮闘していくことになりました。

 

著者
["橘 公司", "つなこ"]
出版日


世界から否定される少女を止める方法は2つ。それは「殱滅」か「対話」です。殲滅とはそのまま戦い続けることで、対話とは精霊自体をデレさせてお怒りを鎮めてもらおうということ。つまるところ、恋の成就が世界の命運を握っているというわけなのです。この物語ではイチャイチャすることがバトルになります。

十香はいつも特殊部隊に総攻撃されそれを撃退し続ける繰り返しで、彼女はただただ否定され続けていたのですが、そんな中で対話を持ち込んでくる士道には心惹かれていきます。

十香をデレさせるために士道は訓練するのですが、それが恋愛シュミレーションゲームだったり、女の子の口説き方の練習だったりと、その任務の重要性とはかけ離れたようなものになっているのです。

しかし精霊の災厄で家族を失ったというクラスメイトがいるなど、時折思い出したようにシリアスで重い展開が待ち受けている物語でもあります。

セカイ系とはちょっと違うボーイ・ミーツ・ガールをお楽しみください。

10位:緻密な設定と描写で描く本格SFライトノベル

主人公の少女、ルーン=バロットは、少女娼婦として働いていましたが、店を失った後にシェル・セプティノスの専属娼婦に。シェルに名前や身分を与えられたことで自分の存在を得たように思えたバロットですが、それは見せかけであり、シェルの計画によって殺されかけてしまいます。

著者
冲方 丁
出版日
2010-10-08

爆破によって全身を焼かれ死の淵に立たされたバロットでしたが、委任事件担当捜査官のドクター・イースターによって、マルドゥック・スクランブル09法に基づき、金属繊維による人工皮膚を全身に移植されて命を取り留めました。

そしてその技術によって、あらゆる電子機器への干渉能力や常人離れした身体能力を手に入れたバロットは、イースター、そして委任事件担当捜査官でありネズミ型万能兵器のウフコック・ベンティーノと共に、自分を殺そうとしたシェルとの戦いに身を投じていきます。日本SF大賞を受賞した冲方丁の人気作品です。

バロットが未成年娼婦(ティーン・ハロット)として働いていた店が摘発され居場所を失くし、シェルがバロットを拾ってくれましたが、その後バロットは「どうして自分だったのか」という問いを捨てられないでいました。そんなバロットにシェルは言います。

「『与えられたものに疑いを持たないこと。それがルールだ。なぜ自分なのか、などと考える必要はない。言っていることがわかるかね?』少女はわかると言った」(『マルドゥック.・スクランブル』より引用)

そうしてあらゆるものを持たない少女になったバロットは、その命さえも一度は失いかけます。しかし新しい出会いを経て、生きるために戦いへと身を投じ、自分自身の存在を得ていくのです。

少女の成長物語ともいえる作品ですが、作中にはグロテスクな描写も多く、苦手な人もいるかもしれません。しかし、そういったものを含めて楽しめる人にとっては、丁寧に描かれたバロットの超感覚やアクションに引き込まれること間違いなし。しっかりとつくりこまれた作品なので、古典SFを好む人にもオススメです。

9位:バカばっかりの学園ラノベ!

『バカとテストと召喚獣』は、腹を抱えて笑いたい人におすすめです!主人公の吉井明久を中心にバカなことをしていきながら、勉強に友情、そしてちょっとした恋を面白おかしく書かれています。

文月学園高等部の最低クラスFクラスが舞台の物語。吉井明久は底抜けにバカで、それは才能とも呼べるほど。物語の中の言動1つ1つすべてに思わず笑わせられるでしょう。明久の親友の坂本雄二も昔は神童、今はバカ。そんな最強コンビのやり取りは悶絶ものです!

 

著者
["井上 堅二", "ファミ通文庫編集部", "葉賀 ユイ"]
出版日


そしてそれだけではないFクラス。保健体育の知識だけ異常に詳しいムッツリーニこと土屋康太、見た目美少女でも男の木下秀吉、この2人もやっぱりバカ。更に一人目のヒロインの島田美波もやはりバカ。そんな中に囲まれたもう一人のヒロイン・姫路瑞樹明久は殴ることが趣味のきりっとした美少女。唯一頭がいいのですが、試験中の高熱で最低クラスになってしまった女の子です。

作品の中に、明久と雄二が、心理戦ありのジャンケンをする場面があります。明久はグーを出すと言いました。そして雄二は明久がグーを出さなければぶち殺すと言います。

ただのジャンケンですら、彼らにかかれば、あり得ないバカの化学反応が起こり、笑えてしまうこと間違いなし。小難しい設定や話は無いので頭を空っぽにして笑いたい人には是非おすすめです!

8位:殴り合うだけがバトルじゃない!!頭脳戦だって立派なバトルだ!!

「全てがゲームで決まる」世界に召喚された天才ゲーマーの兄と妹。

あらゆるゲームで勝ち続け、ネット上では都市伝説となっている『 』(くうはく)は、ある日「全てがゲームで決まる」世界の神テトからメールを受け取り、テトの世界に召喚されます。

『 』の正体、ニートで引きこもりの義兄妹、兄の空と妹の白は、辿り着いた人類種(イマニティ)最後の都市エルキアで、自分たちと同じ人類種(イマニティ)が他種族とのゲームに負け続け追い詰められていることを知ります。

空と白は人類種(イマニティ)の王となるべく、そして他種族や神テトとのゲームに勝つべく二人は協力プレイしていきます。

 


いかさまや相手の動きから心を読み取るコールドリーディングが得意な兄の空と数字に強く理論的で天才少女の妹の白。この二人が互いに補いながら協力して多彩なゲームに挑んでいくというストーリーです。

ゲームバトルではかっこいい空と白であるのに、それ以外では廃人であることも見もの。一人では何もできない二人ですが、最強の二人です。

7位:カッコかわいいヒロインが戦うバトルラノベ

魔族と人間が共存する、現代とよく似た世界を舞台にした学園アクションファンタジー作品です。物語の基本となる設定は、「第四真祖」と言われる伝説上の世界最強の吸血鬼が日本に出現し、それを政府・獅子王機関が監視と抹殺のために動きだしたとうものです。

この「第四真祖」は主人公の暁古城のことを指します。彼はごく普通の人間の高校生だったのですが、先代の第四真祖から能力を引き継ぐことになったのです。

そんな彼の元に獅子王機関が派遣した剣巫と呼ばれるエージェントが、メインヒロインの姫柊雪菜という少女でした。この二人が出会い、ともに事件を解決する中で絆を育んでいく物語です。

 

著者
三雲 岳斗
出版日
2011-05-10


アニメでも魅力たっぷりに展開されたバトルシーンが見どころです。主人公の古城は普通の高校生でしたが、真祖の力を得ることによって通常ではありえないほどの力を持っています。また、ヒロインの雪菜もエージェントとして戦う能力を得ています。彼女は雪霞狼という名の槍を使うのですが、自分の身長ほどもある武器を振り回す姿はとてもかわいくかっこいいのです。

ラブコメ要素もありますが、メインとなるのはこのかっこいいバトルシーンと中二的な設定の数々。彼らの絆も楽しめる、王道で本格的なバトルファンタジーが展開されています。

6位:ハリーポッター好きにおすすめのライトノベル

先天的に備わる超能力と呼ばれていた能力が、魔法という形で体系化された2095年の日本が舞台の作品です。

強力な魔法技能師は国力とみなされ、養成のための国立学校まで存在しています。この作品はそんな国立魔法大学付属第一高校に入学した、エリートとして将来を約束された「一科生」の妹と、補欠生徒にあたる「二科生」の兄が入学してから卒業するまでを描いています。

二人の兄妹はともに四葉家という秘密主義の家系のために将来を縛られており、物語の大筋は、彼らが自由を得ようとする中で様々な出来事に巻き込まれていくというものです。

 

著者
["佐島 勤", "石田 可奈"]
出版日


補欠である二科生の兄、司馬達也は妹である深雪よりも劣っていると周囲から思われているのですが、彼の得意分野は「分解」と「再成」で、これは学校で教えている魔法実技の分野で使用することがないのです。しかし自分に合った道具を自作したり、体術などを駆使したりして、彼は兄妹の前に立ちふさがる敵を倒していきます。

彼の真の強さを理解し慕ってくれるのは妹である深雪だけで、最低限の情緒しか持つことができない彼は唯一家族愛として妹に対する愛情を持つのです。ですからどちらかといえば彼は劣等生というよりもむしろイレギュラーに近い存在といえるでしょう。

ライトノベル版『ハリー・ポッター』ともいえるテイストですので、ハリポタファンは一度試してみてもいいかもしれません。

5位:知的な戦記ファンタジーライトノベル

精霊が実体として存在するファンタジー世界が舞台の作品です。

主人公の少年イクタ・ソロークは、昼寝と徒食と女漁りが好きでなまけながら日々を過ごしている若者ですが、実は冷静に物事を俯瞰し、適格に状況を把握できる才に恵まれており非常に頭の回転が速いのです。そんな彼はヒロインとなる同期主席のヤトリシノ・イグセムから彼女が高等士官試験で主席合格をするための協力を求められ、見返りに図書館の司書のポストをもらうという約束をします。しかし、試験の最中移動用の船が沈没し遭難してしまうのです。

彼らが流れ着いたのは敵国であるキオカ共和国でした。絶体絶命のピンチの中、彼らは無事に祖国へ帰ることができるのか、そしてこれから戦いの中に巻き込まれることとなるイクタの運命はいかに。

 

著者
宇野朴人
出版日
2012-06-08


主人公のイクタは本人も周囲も認める怠け者、武術の心得もありません。ではなにをしているのかというと頭を使って作戦を立てるのです。

たとえばこの物語の最初、彼らは敵国であるキオカ共和国からの脱出を狙うのですが、正攻法で国境を突破できるような力はありません。そこでイクタは国境警備の軍人に対してあるペテンを仕掛け、自分たちの正体をバラさないまま国に帰すよう交渉をするのです。

このシリーズはライトノベルでは珍しい、本格的な軍事ものバトルが楽しめる作品で、知略を駆使した頭脳バトルが好きな方におすすめできる出来になっています。世界観、ストーリーともによく煉りこまれているため、彼らがどうなっていくのか期待が高まるシリーズになっています。

4位:ツインテールを守るため、変身、バトル!

ツインテールに並々ならぬ情熱を燃やす主人公、観束総二が異世界から来たトゥアールという人物からブレスレットを押し付けられ、ツインテール幼女戦士「テイルレッド」に変身するという物語です。

トゥアールから話を聞いた直後、異世界から来た怪人集団は各種のフェティシズムから発生する「属性力」を奪うためまずはツインテールの女の子たちからツインテール属性を奪い始めます。自分たちがツインテールをしていたことすら忘れた彼女たちの姿を見て、総二は深く悲しみ怒ります。怪人を倒すため、ツインテールを守るため、総二はテイルレッドとして戦うのです。

 

著者
水沢 夢
出版日
2012-06-19


男の主人公が女の子の姿に変身する、という性転換的な要素を加えた物語です。勢いがあり、思わず笑ってしまうようなハイテンションな文章、そして意外と全うで熱いバトル、なのにキャラクターは変態ばかりという様々な要素がまじりあっています。

バトルの方向性としては特撮ヒーローもののそれでしょうか。テイルレッドが使うのは自分の身長と同じぐらいの大剣で、必殺技は炎をまとった剣で切り付けるグランドブレイザーです。原作はもとより、アニメでもかっこいいポーズと共に放たれる必殺技は心を童心に戻してくれることでしょう。

3位:池袋ってこんな場所!?

物語の舞台は東京の池袋。高校進学のために上京してきた竜ヶ峰帝人は、非日常に憧れている普通の高校生です。そんな彼はある日、池袋で「首なしライダー」を目撃してしまったことをきっかけに、思いがけず様々な事件に巻き込まれていくようになります。

著者
成田良悟
出版日
2004-04-10

池袋には様々なものが集まってきます。チンピラや闇医者、電波な娘、そして人間外のものも……。そんな人物達の1人1人に焦点を当てて描かれる、ハイテンションでちょっとヤバめな群像劇です。複数の視点で語られる群像劇である作品ですが、1巻目の頭は、こんなチャットルームの会話から始まります。

「《あ、じゃあじゃあじゃあ、黒いバイクの話って知ってます?》(中略)《最近新宿とか池袋で話題の奴。昨日ニュースにも出てたよー》」(『デュラララ!!』より引用)

その後、チンピラの男が「化け物」に襲われているシーンに変わり、何となく不穏な空気が流れながら物語は始まっていきます。たくさんの登場人物が出てきますが、その人間関係はかなり複雑です。しかも語られる視点がどんどん入れ替わっていくので、一読目よりも二読目のほうがより物語をおもしろく感じられるかもしれません。

たくさんの登場人物達がそれぞれに抱いている「歪んだ恋」。しかし歪んではいてもどこか真っ直ぐに進んで行くキャラクター達の様子は、読者をぐいぐいと物語の世界へと引き込んでくれます。累計530万部を突破した超人気作です。

2位:説明不要なほどの名作おすすめラノベ!

栄華を極めるパルス王国は、武勇に優れた国王アンドラゴラス三世率いる不敗の騎兵隊を持つ最強の王国でした。アルスラーンはパルス王国の王太子ですが、心優しい性格ではあるものの特に飛び抜けた才能を持つわけでもなく、父からは疎まれて育ちました。そんなアルスラーンも14才になり、侵攻してきたルシタニア王国を討つため、初陣に臨みます。

しかしそこでアルスラーンを待ち構えていたのは、不可解な霧や味方の裏切り、そして自軍の総崩れという最悪の事態でした。以前より親交のあった武将ダリューンの助けもあり、アルスラーンは何とか戦場から逃げることには成功しますが、その後もルシタニア王国の勢いは衰えません。最強を誇っていたパルス王国は、とうとう王都エクバターナまで陥落してしまい……。

著者
田中 芳樹
出版日
2012-04-12

王太子のアルスラーンは、優しい性格が仇となったのか周りからは疎まれ、母からは関心すら寄せられず育ちました。しかしやはり秘めたものを持っているらしく、時おりその才能の片鱗を覗かせます。冒頭、アルスラーンが初陣に臨む直前、軍は不可解な霧に見舞われますが、そこでアルスラーンは嫌な予感を覚えます。

「『ヴァフリーズ、この霧は味方には不利ではないのか』冑の中に、晴れわたった夜空のような色の瞳をひからせてアルスラーンは老騎士にたずねた」(『アルスラーン戦記』より引用)

結果としてはこの霧も児軍敗北の一因となってしまったのですが、この時点ではまだ、他の者はアルスラーンの不安をただの心配性と笑い飛ばしてしまいます。この世界では、優しいということは強さではなかったのです。

タイトルに戦記とあるように、物語は進めば進むほどアルスラーンを中心に激しい戦いが起こっていきます。もちろん人もたくさん死ぬため、決して軽い物語ではないのですが、その中で最強の武人であるダリューンと智略を尽くす参謀ナルサスの軽妙な会話や、アルスラーンの無邪気な雰囲気など、気が緩むあたたかなシーンもあります。

この作品は戦記ファンタジーであると同時に、アルスラーンの成長物語でもあります。冒頭では頼りないところもあるアルスラーンがどうなっていくのか、壮大なストーリーと共に楽しんでいくことができる物語です。

1位:アニメも大成功をおさめたバトルラノベの決定版

世界初のVRMMORPG「ソードアート・オンライン」。約1万人ものプレイヤーが仮想空間のファンタジー世界を満喫する中、とある重大な事件が起こるというのが物語の始まりになります。

ゲームにログインしたプレイヤーはゲームの開発者から、今後一切ゲームからの自発ログアウトが不可能であること、ゲームの舞台となるアインクラッドの100層を攻略しなければ脱出できないこと、そしてゲーム内で死亡すれば即座にVR装置によって脳が焼かれ現実に死亡するという設定になっていることを告げられます。

主人公のキリトはこのデスゲームをクリアするために、ビーター(ベータテストに参加したプレイヤー)の汚名を名乗りながらも攻略組として戦い続け、そこで出会った少女アスナと絆を深めていきます。

 

著者
["川原 礫", "abec"]
出版日


主人公のキリトはベータテストに参加しているため、他のプレイヤーに比べて知識アドバンテージがあるという状態にあり、作中でもトッププレイヤーの1人となっています。固有の能力である二刀流を使って戦う姿はまさに「黒の剣士」と呼ばれるのにふさわしいでしょう。

キリトが初めて大勢の前で二刀流を使用した、ヒースクリフとのデュエルでは、絶大な防御力を誇るヒースクリフをその素早さと二本の剣で圧倒する姿が描かれます。そんな彼は無事にアインクラッドをクリアすることができるのか、迫力のある戦闘シーンと共に楽しめる作品です。

いかがでしたでしょうか。アニメ化作品、ともなればやはり人気、知名度ともに高くその分完成度の高い作品が多いです。原作を見てから、アニメでバトルシーンの動きを確認するなど二度楽しめます。

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