子供がいなくても楽しめる育児マンガおすすめ6選

更新:2021.12.15

少子化ですね。加えて中年童貞や高齢処女が話題になる昨今、育児マンガは縮小傾向なのでは?と思っていたのですが、出てくる出てくるどっさりと。自由闊達なマンガ家と予測不能の行動を行う子供が出会ったとき、イマジネーションが生まれるのだ…。かぶりなし、珠玉のエピソードには、子供ぎらいの人でさえキャッキャウフフさせてしまう力があります。

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冷静すぎる分析力に笑いが止まらない『つっこみが止まらない育児日記』

著者
御手洗 直子
出版日
2015-12-01

婚活から結婚に至るまでの事情を赤裸裸に描き大人気を博した『31歳BL漫画家が婚活したらこうなる』。その作者・御手洗直子先生がママさん生活までマンガにしたとなれば期待もうなぎのぼり。

前作でPDCAを繰り替えして目的(結婚)を果たす聡明さそのままに、お子さんの一種の不規則な行動を分析する様にはうなずくことしきり(生んだことないのに!)。普通なら子供かわいい〜、だけで描くところを「赤ちゃんのもつ魔力…それはまわりの人が次々と狂っていくという恐怖…」と書いちゃう冷静さ。ほかにも「日本死ね」が納得できる保育園探しの大変さ、おしゃれの難しさ…などなど大変なことさえも面白く読んでしまいます。

目のつけどころがシャープすぎる『おかあさんの扉』

著者
伊藤理佐
出版日
2012-02-17

『おいピータン!!』『ヒゲぴよ』『幸福のススメ』『おるちゅばんエビちゅ』の伊藤 理佐先生の珠玉のギャグ育児エッセイ。基本的には4コマなんですが、まぁもうほんとよくこんなにオチがつけられるな…と思うほどに毎回4コマ目でしっかり笑わせてくれます。山田君、座布団フォークリフトで!

しかもむちゃくちゃなことをしているのではなくて、赤ん坊の初めての○○(座る、バイバイする、歩くなど)はどこからが初めてとカウントするのか…?など伊藤先生(と旦那様の吉田戦車先生)の着眼点がもう、超こまかい!ハイパークリエイター2人の育児のバタバタからは目が離せません。

シニカル・コミカル・リズミカル育児を旦那目線で『まんが親』

著者
吉田 戦車
出版日
2011-11-30

こちらは伊藤 理佐先生の旦那様、吉田戦車先生の育児エッセイ。妊娠中の様子から描かれています。

伊藤先生のお腹に「両親ともにネタにすると思うけどごめん…でもなぁ、このきびしい出版不況の中で…」と話かけたり、母乳一本でいこうという伊藤先生に対して「赤ん坊から見て私が完全に「おっぱいをくれない人」と位置づけられることでもあった。」と感じるなど、育児を傍観するのではなく、一緒に取り組んで悩んでいる様子は目から鱗なのではないでしょうか。

しかし、新生児用おむつを初めて買ったときに「どうだい?うちにはこれを使うやつがいるんだぜ?」と思ったという吉田先生、かわいすぎか。

酒乱から母親にジョブチェンジ…?『おにぎり通信〜ダメママ日記〜』

著者
二ノ宮 知子
出版日
2013-05-10

二ノ宮知子先生といえば『のだめカンタービレ』をはじめ多数の作品を描いた大作家。しかし古参ファンは知っていた。そう、先生が未成年の頃から酒をがぶ飲みするやべえヤツだということを…。

詳しくは爆笑エッセイマンガ『平成よっぱらい研究所』をご参考いただくとして、まぁそんな訳なのであの二ノ宮先生が出産して育児か…絶対面白いだろうな…(失礼)と思ったらやっぱり面白いのであった。

旦那様が主夫+イクメン+二ノ宮先生の会社の経営+締め切り時のデジタルアシスタント+調理師免許もあるから料理も完璧の5足わらじ。頑張ればムカデになれそう!なので完全に一般的な男女逆の育児生活。

いやぁ、何も育児をしない父親って最低だよなぁと思っていましたが、デパートであやそうとした二ノ宮先生に「パパがいいーー!」と泣きながらエビぞりでむずがられる様子には同情を禁じ得ません…嘘です…笑いが止まりません…。

実践的な『ぼっち育児楽しんでます』

著者
鳥頭ゆば
出版日
2016-06-16

見知らぬ土地に転勤し、ママ友ゼロ、母は遠方、夫の帰宅は遅く、一人で子育てする様子を描いたエッセイ。

そう書くとなんとなく陰鬱な感じに見えてしまうのですが、あくまで語り口は軽やかで絵もかわいく、するする読めてしまいます。細かなエピソードまで丁寧に描いているので、実際に育児をする方にとっても手助けになるのではないでしょうか。乳首が痛くならない授乳の仕方とか。
 

愛、時々破天荒『こんな親でも子は育つ!育児なし日記VS育児され日記』

著者
逢坂 みえこ
出版日
2008-10-15

「世間には清く正しく美しい母が多すぎてちょっと敷居が高すぎるな…」と思う人にはこちら。

なにせ妊娠中でさえ医者から言われたことを聞かずに臨月まで仕事ざんまい。妊娠中毒症で緊急手術で出産です。いや、もちろん我が子の為に日々奮闘していて愛に溢れる家庭の様子が大半ではあるのですが、お食い初めの歯固めの石が庭に吹きさらしで置いてたやつを使うとか、随所の破天荒なエピソードに心が休まるはず(なおとっても健康にお育ち)。

後半に収録された子供側から見た大人の様子を読むと、周りを振り回すような赤子も赤子で大変なんだよなそらそうか…と納得させられてしまいます。
 

子供って何にもなくても大体笑って走ってるんですよね。明るさの塊なのかな。そんな子供を描いた育児マンガはどんなものも総じて明るい雰囲気で、子供が遊んでるのを公園で見ている親ってこんな気持ちなんでしょうか。幸せのお裾分けをしてもらったような気になります。

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