だじゃれを使った言葉遊びは耳で聞いて面白く、ユーモアのあるイラストと驚きの展開は目で見て楽しる……この記事では、子どもも大人もおもわず笑ってしまう、おすすめのだじゃれ絵本やギャグ絵本を紹介していきます。
今日は、タンチョウヅルの誕生日。ごちそうが並んでいます。
タンチョウヅルが「カエルの帰りを待とう」と提案したのにカレイが粗相をしてしまい、ウナギは「ウナギりもの!」と大激怒。カレイはたまらず家を飛び出し……。
誕生日のパーティは、無事に開催できるのでしょうか。
- 著者
- ["風木 一人", "田中ひろみ"]
- 出版日
赤ちゃん用の絵本から物語まで、幅広く執筆している風木一人の作品。2019年に刊行されました。
タンチョウヅルの誕生日を軸に、異口同音の言葉を重ねただじゃれがくり出され、笑いながら読める内容です。キーとなる単語は色を変えていて、小さな子どもでもわかりやすいように工夫されています。
読み聞かせをする際は、次々と飛び出すだじゃれに急ぎがちになりますが、ゆっくりとテンポを意識するのがおすすめです。
だじゃれどうぶつえんの舞台では、動物たちが次々と持ちネタを披露しています。
ペンギンがペンキ塗りを終えた札には「ペンギンぬりたて」。辛いカレーを食べたライオンが涙目で「かライオーン」。
今度はリスがバスタイムを楽しんでいます。どんなだじゃれが飛び出すのでしょうか?
- 著者
- 中川 ひろたか
- 出版日
- 1999-04-01
これまでに300作以上の絵本を発表してきた中川ひろたかと、「ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞」を受賞した経験のある高畠純の作品です。1999年に刊行されました。
1枚の絵に1行のだじゃれ。場面を一目でイメージさせる絵が読者を笑わせてくれます。シンプルな構成なので、どのページからでも読めるのが魅力です。
『だじゃれすいぞくかん』や『だじゃれオリンピック』など、他のシリーズもあわせてお楽しみください。
学校から帰宅中の男の子。とぼとぼと歩いていると、突然、頭の上にお相撲さんのお腹が「たぷ」っと被さります。
お風呂でお父さんに頭を洗ってもらっていたら、お父さんの頭の上にもお相撲さんが「たぷ」っと現われました。お湯は一気に溢れ出し、妹も一緒に流されていきます。
静かな里が眠りにつく頃、お相撲さんが現れた場所はどこでしょう?
- 著者
- 藤岡 拓太郎
- 出版日
ギャグ漫画家、藤岡拓太郎の初めての絵本です。2019年に刊行されました。
「たぷ」という音の響きがなんとも心地よく笑いを誘い、声に出して読むだけで楽しい気分になれるはず。また頭の上に真顔のお相撲さんを乗せた少年やお父さんのイラストも魅力的です。
次はいつ「たぷ」が来るのかとソワソワさせる絶妙なタイミングと、お腹のゆるみ、くり返されるシンプルな音がクセになるでしょう。大人が読んでも肩の力をふっと抜いてくれる、おすすめの一冊です。
足が遅いのが悩みのおおかみ。ぶたよりも遅いため、野菜や木の実しか食べたことがないんだそうです。その様子を見たきつねはかせは、とっておきの薬「ぶたのたね」を授けてくれました。
「ぶたのたね」を植え、毎朝コツコツと「はやく大きくなるくすり」を振りかけると、見事に丸々とした「ぶたの実」が実ります。これで心ゆくまでぶたを食べられると、おおかみは上機嫌なのですが……。
- 著者
- 佐々木 マキ
- 出版日
漫画家から絵本作家に転身し、常に新しい発想で読者を驚かせる佐々木マキの作品です。1989年に刊行されました。
読者の心を鷲掴みにするのは、丸々とした「ぶたの実」がたわわに実った木。衝撃的な光景に、言葉を失う面白さです。
象のマラソン大会がおこなわれ、振動で落っこちた「ぶたの実」たちはそのまま逃げていきました。もう笑わずに読むことはできません。続編も出ているので、ぜひ一緒に楽しんでください。
紙飛行機を作ったヘンリーは上機嫌。とべ!とべ!とべ!とはしゃいでいます。そこにホリーがやって来たのですが、なんだか慌てた様子。宿題のプリントが見つからないんだそうです。
紙飛行機には、何やらアルファベットが書いてあるように見えますが……ヘンリーは素知らぬ顔で外に逃げてしまいました。
- 著者
- ["スミス,レイン", "スミス,レイン", "Smith,Lane", "青山 南"]
- 出版日
アメリカの絵本作家レイン・スミスの作品。日本では1995年に刊行されました。レイン・スミスは、ユーモラスなストーリーのなかに風刺やブラックジョークを織り交ぜるのが得意で、大人にも大人気。本作ではホッキー一家の楽しいエピソードをたっぷりと描いています。
まるで4コマ漫画を見ているような、スピード感のある展開が特徴。気づけば一家のノリにすっかり巻き込まれていて、声を出して笑ってしまいます。
また高いデザイン性とハイセンスな色使いのイラストも魅力的です。おしゃれな笑えるギャグ絵本になっています。
ぷっくりとしただるまさんが登場。「だるまさんが」という言葉の後に、どてっと転んでみたり、びろーんと天に伸びてみたり。これまでにない、奇想天外な展開が続きます。
次は何が起こるのでしょうか?
- 著者
- かがくい ひろし
- 出版日
絵本作家かがくいひろしの代表作。2008年の刊行から、わずか10数年で250万部を売り上げた、ファースト絵本の傑作です。
ほのぼのとした絵と、リズム感があって響きのよい音が心地よく、まただるまさんの意外性のあるリアクションが何度でも笑わせてくれます。複雑なストーリーはなくわかりやすいので、0歳から楽しめるでしょう。愛らしい表情に癒される大人も多いはず。
「だるまさんが」というフレーズが続くので、読み聞かせにもおすすめです。