「女性なら男性にリードしてもらうべき」「男性なら女性をエスコートしなくてはならない」……そんな固定概念にとらわれていませんか?男性のエスコートにキュンとできない女性、本当は女性にリードしてもらいたい男性におすすめしたい漫画『女の子が抱いちゃダメですか?』を紹介します。
攻められてる男性に「かわいい……」という感情を抱く女子も少なくないはず。しかし男女の営みを描いた作品では、男性がリードするストーリーが大多数を占めているのも事実です。そんな中、話題になったのが『女の子が抱いちゃダメですか?』です。
本作は、「普通の恋愛がしたい」と悩むカップルがお互いのイメージと属性のギャップに戸惑いながらも、自分たちの恋愛を見つけていくストーリー。作者が1話を投稿したところ、12.9万いいねを獲得し、「女の子の気持ちに共感できる」などのコメントが寄せられました。
本作によく出る「普通の恋愛」というワード。これは、「男性がリードして、女性がそれを受け入れ喜ぶカップル」を指しているのでしょう。しかしそれだけが「普通の恋愛」なのでしょうか?
本作は、あらためて「カップルの付き合い方は自由でいいんだ!」ということを実感させてくれる漫画です。
清純系女子からの壁ドンや、イケメンエリートの照れ顔、大人になっても夜がうまくいかなくて悩む姿など……普通の恋愛漫画に無い要素が刺さると評判です。
清楚系で大人しそうな見た目のOL・梶谷美月(24)は、友達の紹介で出会った篠宮孝之(28)と1ヶ月前に付き合いはじめたばかり。彼氏の篠宮は有名商社勤めのエリートで優しく、デートでは先を見越してリードしてくれるなど一見パーフェクトなイケメンです。
しかし美月には少し困ったことが。今までの経験から、彼氏に髪を触られたり頭をポンポンされたりはもちろん、壁ドンなど普通の女子ならキュンとする場面に、むず痒さを感じる女子なのでした。
甘いシチュエーションに気持ちが引いてしまう美月は、前回の彼氏には3ヶ月でフラれてしまいました。そんな自分を「少しおかしい」と感じている彼女ですが、篠宮とは「普通の恋愛がしたい」と思っています。
彼氏の篠宮はデートなどはスマートにリードしますが、実は夜の行為では女性をリードするのが苦手。それが理由でフラれた過去がありました。
そんな2人ですが、初めてのホテルで自分の本性に気づき始めます。美月は攻め、篠宮は受けが好きで、実は2人は相性抜群だったのです。
初めての夜なのに女性をうまくリードできない篠宮。顔を赤くしているのを見て、美月はかわいいと感じました。グイグイ攻めてくる彼女に、「こんなのはおかしい」と戸惑いながらも篠宮は惹かれていきます。
実は「攻めたい」という自分の本心に気づいた美月。彼女のように、「彼氏を攻めるのが好き……!」という女性も多いのではないでしょうか。
今回は「女の子が攻める」シーンをピックアップしながら、『女の子が抱いちゃダメですか?』の魅力を紹介します。
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男女逆転ラブコメディーとも言える本作では、彼女から彼氏に壁ドンをします。もはや「美月からの」壁ドンが定番といえるでしょう。
好きな人にエスコートをされても嬉しくない美月と、彼女との夜の行為がなかなかうまくいかない篠宮。萎えてしまったことに謝りながら顔を赤くする彼を見て、美月の胸は高鳴り思わず迫ります。
篠宮は萎えていたのに彼女から「かわいい」と迫られると、身体が反応してしまい……。それを見た美月は、篠宮に壁ドン。
リードしようとうする彼女に、篠宮はタジタジ。このシーンは1話のクライマックスで、男女逆転ラブコメディを象徴するコマになりました。
また別の日、デートのあと故障した車の中でしばらく過ごすことになったときのことです。
付き合ってから1ヶ月以上も経つのに、まだセックスができていない2人。篠宮は、その原因は自分にあったと自覚しているため、美月からの呼び出しが別れ話だと勘違いしています。
おまもりを握り締めながら別れ話をする篠宮。しかし美月は意外な反応を返します。
篠宮の態度に思わず壁ドンし、本音を伝える美月。彼女からの壁ドンに照れながら、美月に本当の気持ちを話します。
そしてこのとき、篠宮が「カップル円満御守」をにぎりしめていたことを知ります。それをきっかけに、彼の真意が分かりました。早とちりで見た目にそぐわぬ不器用さに、美月だけでなく読者もキュンとしてしまう一コマです。2人の本音を話し合った大事なドライブになりました。
大人しそうな見た目に反して、自分の本性を自覚した美月は行動が徐々にかっこよくなっていきます。「受け身でいなきゃ」という概念から少しずつ開放され行動する彼女の姿に、読者から共感の声は止まりません。
本作では、少女漫画にある王道のシチュエーションが多数見受けられます。しかしやっぱり王道と違うのは、「彼女から頭をポン」と撫でること。
相変わらずテンパって不安そうな顔をする篠宮を前にし、思わず頭を撫でてしまう美月。
付き合ってから初めて旅行に行くエピソードでは、旅行先で突然の雨に見舞われます。「寒くない?」とかっこよく声をかけるけど、びしょ濡れの彼氏に逆に上着をかけてあげる美月。
直後の2人の表情に、読者も思わずドキッとさせられてしまいます。
少し不服そうな彼とは反対に、美月は満足気。しかし彼女の優しさに触れ、篠宮もますます美月を好きになっていくのが伝わります。
会うたびに積極性を見せる美月に、男としてこれでいいのか悩む篠宮。2人は初めての旅行でどちらが抱くかを話し合います。
しかし篠宮から「抱くことの意味が分かっているのか」と問われると、美月は「女の子が抱くってどういうこと?自分はどうしたいのだろう?」と悩みます。
それでも、積極的になりたい美月は「主導権は、もらいます♡」と、宣言をします。
王道の少女漫画なら、男子が主導権を握ることが多い場面でも美月は譲りません。最初は戸惑っていた篠宮も、だんだん押されて攻められるのを楽しむようになっていきます。
本当は攻めたい、男子の壁ドンにキュンとなれない女性でも、美月の攻めっぷりに心を奪われるはず。
漫画『女の子が抱いちゃダメですか?』は、普通のカップルになれない美月と篠宮が、恋人として本音をぶつけながらも愛の形を探していくストーリー。2人の悩みや葛藤も丁寧に描かれています。
美月は清純そうな見た目ですが実はガンガン攻めちゃうタイプで、篠宮はかっこいい見た目だけど女の子に攻められるのが好き。こんな相性抜群なカップルはいませんが、彼は「かっこいい彼氏」でいられない自分に苦しさを感じています。しかし美月はこう言います。
「二人で幸せになりましょうよ。」
(『女の子が抱いちゃダメですか?』1巻より引用)
「普通じゃない」ことを受け入れて、自分たちの幸せの形を見つけようと奮闘する彼らの姿は見所です。読み進めていけば、かっこいい美月とかわいい篠宮のカップルにハマってくるはず。
2020年10月現在1巻が発売されています。1巻はお互いの本性を受け入れるところまでが描かれています。2巻に収録されるであろう第7話からは、グッと体の距離も縮まります。しかしそれだけでなく、元カノなどあらたな障害も発生。
すこしハラハラする場面もありますが、お互いへの気持ちをどんどん募らせていくストーリーにハマること間違いありません。
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