シリーズ原点は漫画!士郎正宗原作『攻殻機動隊』全3巻を時系列順に紹介!【無料】

更新:2021.1.26

世界的大ヒットを遂げた『攻殻機動隊』は、天才漫画家・士郎正宗が30年前に生み出した漫画から始まりました。その人気は現代でも衰えることなく、次々と派生作品が作られ続けています。 この記事では日本が誇る名作『攻殻機動隊』の原作漫画を、発売順ではなく時系列の順番で紹介します。

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目次

『攻殻機動隊』士郎正宗の原作漫画を順番に紹介!

世界中で人気を誇る『攻殻機動隊』。その原点となるのが、1989年に発表された士郎正宗原作の漫画『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』です。その後、士郎正宗の描く「攻殻機動隊」シリーズが発表され全3巻となりました。

ここから発展し、劇場版アニメの『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』に『イノセンス』、テレビアニメの「攻殻機動隊 S.A.C.シリーズ」、劇場版アニメ「攻殻機動隊 ARISEシリーズ」といったアニメ作品が作られ熱狂的人気となりました。それに付随する漫画シリーズも数多く発表されています。海外でもハリウッド実写映画やNetflixでの全世界独占配信のフル3DCGアニメ作品なども作られ、その勢いは止まることを知りません。

舞台は架空の世界における西暦2029年。世界中に膨大な情報ネットワークが張り巡らされ、その中に国家や民族が存在していました。人々は自身の脳とネットワークを繋ぎ、サイボーグの体を手に入れ生活。犯罪もまた高度に複雑化していきました。それらの犯罪に対応すべく組織された特殊部隊の公安9課、通称・攻殻機動隊。主人公・草薙素子率いる攻殻機動隊の活躍を描いた物語です。

士郎正宗の漫画は『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』に始まり、草薙素子が去った公安9課を描く『攻殻機動隊1.5 HUMAN ERROR PROCESSER』、草薙素子の同位体が主人公の『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE』へと続きます。この記事では、これらのコミック全3巻を順番に追いながら、その魅力を紹介します。

 時系列順に紹介!その1『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』

1989年から「ヤングマガジン海賊版」にて連載されたシリーズ第1弾となる『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』。難解なSF設定に綿密な構成卓越した画力などこれまで見たこともないような作品でした。この原作をもとに押井守が劇場用アニメ『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』を監督し内外で高い評価を得ています。

高度に発達したネットワーク社会となった西暦2029年。多発するコンピューター犯罪やサイバーテロなどの犯罪も多様化していました。それらに対抗すべく結成された、草薙素子率いる特殊部隊の公安9課、通称・攻殻機動隊。その立ち上げから、天才ハッカー・人形使いとの攻防を描いています。草薙と人形遣いの衝撃的なラストが待ち受けています。

この物語が書かれた30年前、ネットワークの概念や人工知能といったものは夢物語でした。そんな時代に非常に難解でありながらも、これだけの世界観をもって生み出された『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』。作者・士郎正宗は多くを説明しすぎず、描き込んだ絵の持つ力に託したといいます。一度は手に取ってほしい、日本を代表する漫画です。

時系列順に紹介!その2『攻殻機動隊1.5 HUMAN ERROR PROCESSER』

『攻殻機動隊1.5 HUMAN-ERROR PROCESSER』は、『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の続編にあたります。前作のラストで、

「ネットは広大だわ……」
『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』より引用

と言い残し、草薙素子はそのまま姿を消してしまいます。彼女が立ち上げに参加した公安9課こと攻殻機動隊はそのまま存続されることに。

本作は、草薙素子不在の攻殻機動隊の活躍を描いていく物語です。公安9課は、部長の荒巻大輔、バトー、トグサなどお馴染みの面々に加え、新たに加わったアズマなど個性的なメンバーで構成されています。

攻殻機動隊が死体の遠隔操作を調査するうちに、違法な献金事件が発覚。犯人の狙いは、機密記録されているパンドラの鍵を譲渡させることでした。その手口は「人形使い」を彷彿とさせますが……。そのほか、告発者護送中の襲撃事件、武器密売容疑者連続殺人事件、公安6課員の不可解な交通事故など7つの短編からなる物語。そのなかで、突然現れた草薙とバトーが組んで事件を追うなど嬉しいサプライズもあります。

時系列順に紹介!その3『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE 』

『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE』は、『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』、『攻殻機動隊1.5 HUMAN ERROR PROCESSER』に続く3作品目の物語です。人形使いから進化した知的生命体と融合した草薙素子が、公安9課を去り4年5ヵ月が経過した世界を描いています。

主人公・荒巻素子は、草薙の11番目の同位体。ポセイドン・インダストリアル社考査部長を務めています。その業務として、クローン臓器培養施設襲撃事件を調査することに。その背後には「草薙素子」という存在が浮かび上がってくるのですが.....。

本作では攻殻機動隊の活躍は描かれません。荒巻部長とバトーのみ登場しますが、傍観者的な位置づけで、あくまで荒巻素子1人で事件を追っていきます。また、描かれるのはほとんどが電脳戦これまでの作品とは別物のようにガラッと雰囲気も変わります。さらに難解な世界が広がっていくので、最初から順を追って丁寧に読み進めることをおすすめします。

『攻殻機動隊』のおすすめポイント1:士郎正宗の描く世界観が圧倒的!

『攻殻機動隊』といえば、士郎正宗の描く難解な設定が非常に特徴的ですが、そこから紡ぎだされる壮大な世界観もまた魅力のひとつです。

現実世界とは異なる歴史を辿るパラレルワールドとしての西暦2029年。大規模な核戦争の第3次核大戦とアジアが勝利した第4次非核大戦を経て、荒廃した世界を描いています。

そこに広がる進化したネットワーク社会。人々は電脳化し膨大な情報を手に入れることが当たり前の日常を手に入れ、体も機械化が可能な世界に人はどう生きるのか。電脳化された脳は果たして人間の脳なのか、機械化された体で人間といえるのか。圧倒的な世界観のなかに見え隠れするそんなテーマもこの作品の面白さなのかもしれません。

『攻殻機動隊』のおすすめポイント2:個性的な攻殻機動隊メンバー!

『攻殻機動隊』の主人公・草薙素子をはじめとし、本作には個性的なメンバーが揃っています。公安9課の所属するメンバーが主な登場人物ですが、その性別も性格も年齢もさまざまです。

女性型の義体を使い、驚異的な身体能力、天才ハッカーでもある草薙素子。彼女が公安9課を率いています。その上司にあたる部長の荒巻大輔は指導能力に長け、政治的手腕も持ち合わせています。男性型義体を持ち強固なパワーを持つバトーは、元レンジャー部隊に所属し特殊な軍事訓練を受けていた強者。元は警視庁捜査一課特務班の刑事だったトグサは、草薙に引き抜かれ9課に。情報収集能力が非常に高く、イケメンでメンバーの中で唯一の妻帯者です。

士郎正宗の描く漫画では彼らの見事な活躍だけなく、ほっと気が抜けるコミカルな掛け合いなども描いています。そんな中で見えるメンバーの人となりが、作品の人気のひとつです。

『攻殻機動隊』のおすすめポイント3:欄外の補足説明が充実しすぎ!

漫画『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』では、単行本の初めに作者士郎正宗本人の直筆でこう書かれています。

『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』

「当単行本は欄外の補足説明分が多い為、作品と欄外文を同時進行でお読みになりますと、混乱を招きやすく、又作品の流れが寸断されて楽しさを損ないますので、作品と欄外文は別々にお楽しみ頂くのがよろしいかと存じます。」
『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』より引用

確かに非常に多くの補足文が書かれています。しかも、すべて本人の手書きです。補足文というだけでなく、作者の概念や信念や思想などが書かれ、それ自体をひとつの作品として楽しむことができます。

漫画を純粋に楽しんだ後、欄外文だけを読むなどという1冊で2倍も楽しむことのできる貴重な作品です。文字の大小や文字同士の間隔からも、作者の性格まで伝わってくるような直筆の書き込み。ぜひ実際の作品を手に取って見てほしいポイントです。

『攻殻機動隊』に登場する用語の意味とは?

ここで「攻殻機動隊」シリーズの世界をより深く知るために、作品中に登場する主な用語について説明します。あくまで架空の設定ですが、これを把握しておけば、物語を理解しやすくなることでしょう。

 【電脳化】

脳に膨大なマイクロマシンを埋め込み、神経細胞とマイクロマシンを繋ぎ信号をやりとりすることで、脳とコンピューターネットワークを接続した架空のバイオネット技術のこと。電脳化した者同士では、有線・無線関係なく通信が可能となっています。

 【義体化】

「攻殻機動隊」シリーズにおけるサイボーグ化を意味します。電脳化に付随した技術で、義手や義足の同じような意味合い。草薙は脳と基幹神経系以外はほぼ全身を人工物にしました。そのことを完全義体化といいます。部分的に人工物にすることも義体化です。

 【ゴースト】

本シリーズにおいては、人間の潜在的な自我や意識や霊感という概念のこと。草薙がよく使用する「ゴーストの囁き」とは第六感のような意味で使われています。タイトルの「GHOST IN THE SHELL」はまさしくこのゴーストのこと。アーサー・ケストラー著の『The Ghost in the Machine(機械の中の霊)』にタイトルだけなく、概念も影響されています。

『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』

『攻殻機動隊』漫画を無料で読むには?

漫画『攻殻機動隊』を無料で読めるサイトを紹介します。

【ヤンマガWeb】https://yanmaga.jp/comics/%E6%94%BB%E6%AE%BB%E6%A9%9F%E5%8B%95%E9%9A%8A

『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の第1話~第3話まで無料配信

【Renta!】https://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/71317/

【コミックシーモア】https://www.cmoa.jp/title/78495/

 【BookLive】https://booklive.jp/product/index/title_id/266845/vol_no/001

 【まんが王国】https://comic.k-manga.jp/title/103746/pv

 上記サイトにて以下の無料配信あり。

『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の34ページまで無料配信

『攻殻機動隊1.5 HUMAN ERROR PROCESSER』の10ページまで無料配信

『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE』の10ページまで無料配信

『攻殻機動隊』を知るには『アップルシード』もおさえよう!

大学在学中に自費出版で『ブラックマジック』という漫画作品を発表した士郎正宗は、卒業後、美術教師として働いていました。そんななか、メジャーデビュー作として発表したのが近未来SF漫画の『アップルシード』です。漫画雑誌に連載することなく、単行本の形でリリースされました。

2125年に第5次非核大戦世界が勃発し、世界は荒廃をきわめていました。その2年後、終戦を知らずにいた主人公・デュナンとブリアレオスは、バイオロイドのヒトミに導かれ理想都市オリュンポスへ入植することになります。一見平和に見えるオリュンポスでしたが、さまざまな思惑や工作が錯綜。デュナンとブリアレオスはしだいに巻き込まれていくのでした。

後に発表される『攻殻機動隊』と同じ時間軸上に存在するのが本作。『攻殻機動隊』の舞台が2029年なので、さらにその未来となります。全4巻が発表されていますが、未完の作です。多くのファンからは今なお続きを熱望されています。

著者
士郎 正宗
出版日
著者
士郎 正宗
出版日

まとめ

奇才・士郎正宗の描く漫画『攻殻機動隊』は、一度読んだだけではわからないかもしれません。それでもなお多くのファンを惹きつけています。何度でも読みたくなる、読むたびに発見のある魅力的な作品です。