『呪術廻戦』「契闊」の真の目的を考察!宿儺の狙いは、虎杖からの離脱!?

更新:2021.12.8

「契闊(けいかつ)」を結んだ宿儺の狙いは、虎杖の体から離脱することだった!? 今回の記事では、「契闊」を結んだ宿儺の“真の目的”について考察をしていきます! 前半には「契闊」の内容と“ある注意点”をまとめ、後半には宿儺が「契闊」を結ばせた目的について詳しく考察していくので、ぜひ最後までご覧ください!

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「契闊」の縛りの内容と意味を押さえよう!

まずは、「契闊(けいかつ)」の内容と注意点を解説していきます!

そもそも「契闊」って何?という話なのですが、この「契闊」という縛りが出てきたのは、単行本の第2巻に収録されている第11話です。

この時、虎杖は少年院での戦いで宿儺に心臓を抜かれてしまい、死亡していました。

しかし、虎杖の意識は宿儺の生得領域の中でまだ生きており、完全には死んでいないということが判明します。

ここで宿儺は、虎杖を生き返らせる代わりに、とある縛りを提示するのです。

その縛りこそが、今回のお話のテーマである「契闊」です。

この「契闊」には内容が3つあって、

  1. 宿儺が「契闊」と唱えたら、虎杖は1分間、宿儺に体を明け渡すこと
  2. 虎杖は、宿儺とこの縛りを結んだことを忘れること
  3. 体を明け渡している1分間、宿儺は誰も傷つけず殺さないこと

となっています。

ちなみに「契闊」という言葉の意味なのですが、僕が調べた感じだと、

  • 固い交わりを交わす
  • 久しく合わない
  • 無沙汰
  • 努力し苦しむ

などがありました。

(ちなみに、「死生契闊」という言葉もあります。参考:「死生契闊」(しせいけっかつ)の意味 − 四字熟語辞典オンライン

この意味の中だと、「固い交わりを結ぶ」というが約束のような意味合いを含んでいるので、これが最も今回の意味に近いような気がします。

ただ、この意味の中に少し怪しいものがあることに気がついたので、それはまた後半でお話しします……!

 

「契闊」にまつわる重大な注意点とは?

ここで一つ、「契闊」にまつわる注意点をお話ししておきたいです。

その注意点というのが最近明らかになったことなのですが、宿儺が虎杖の体を奪ったときに、必ずしも契闊が適用されるわけではないということです。

わかりやすくいうと、虎杖がめちゃくちゃ弱って「契闊」を唱えるまでもなく宿儺が体の主導権を奪ったというときは、自由に人を殺すことができます。もちろん、1分間という制限時間もないので、ここは虎杖に頑張って体の主導権を取り戻してもらうしかありません。

まあ基本的な現状は、虎杖の体の主導権を常に虎杖と宿儺が取り合っているという状態で、この「契闊」を唱えると宿儺が一方的に主導権を奪えるという形ですね。

 

宿儺はもう虎杖の体を自分のものにしようとは思っていない?

ここからは、宿儺が「契闊」を結ばせた目的について考えていきます。

ここでまず大前提として理解しておかなければいけないのは、宿儺はもう虎杖の体を自分のものにしようとは思っていないということです。

初登場時の宿儺は、長い封印が解けようやく受肉できたので、この機に乗じて虎杖の体を奪おう奪おうと必死だったのですが、伏黒恵に興味が湧き「契闊」を結んで以降は、その動きは全くなくなりました。

吉野順平の事件の時や渋谷事変の時には、完全に虎杖の体を奪えるチャンスがあったにもかかわらず、自分からその機会を断っていました。

このことから、現在の宿儺の目的は虎杖ではなく伏黒に関する何かであり、そのヒントが契闊に深く関わっていると考えています。

 

「契闊」は、虎杖が処刑されそうになった時にそれを防ぐ手段?

ここで、注目すべきポイントは、体を奪ってる間に誰も殺す必要がないということです。

僕はこのことから、「契闊」は虎杖が処刑されそうになった時にそれを防ぐ手段、つまり保険のような役割があるのではないのかと考察しています。

例えば『呪術廻戦』の設定上、20本の宿儺の指を取り込んだ虎杖を殺害することで宿儺ごと処理・消滅させられると考えられています。

実際に現在でもこの設定通り本当に虎杖を殺すことで宿儺を処理できるのかというのは正直わからないところなのですが……

もしそうであれば、指が20本集まった場合、もしくは集めている途中でも、虎杖を処刑することになった場合、宿儺にはなす術がありませんよね。

そこで、もし虎杖が殺されそうになったら、契闊を唱えて逃走するのではないかなと考えていました。

しかし、その場は逃走できたとしても、逃げられるのは制限時間の1分間。

しかもその間、誰も傷つけることができないため、攻撃することができません。

さらに、「契闊」の縛りを虎杖が忘れるという条件は「契闊」を唱えるたびにではなく、この条件を結んだ初回のみにかかっているので、一度契闊を使うと、それ以降は虎杖たちにも対策されてしまうと思われます。

このことから宿儺は、

  • 契闊は一度しか使うつもりがない
  • 目的は1分間で完遂できること

だと考えました。

ここで、先程の契闊という言葉の意味に戻るのですが、「契闊」の意味の中に「無沙汰」というものがありましたよね。

「無沙汰」には、

  • 長い間訪問をしないこと
  • 指図をしないこと
  • 放っておくこと

という意味があります。

ここまでの考察をまとめると、

  • 「契闊」を使うのは一度のみ
  • 「契闊」には指図をしない/放っておくという意味がある

ということになります。

「契闊」を結んだ宿儺の真の目的は、虎杖の体からの離脱!?

これらのことから宿儺の目的を考察すると、「契闊」は虎杖の体からの離脱を目的としているのではないでしょうか……!

虎杖の体から離れるのであれば、もう契闊の意味はバレても問題ないですし、指図をしない/放っておくという意味にも重なりますよね。

また、宿儺が伏黒にこだわる理由は、宿儺の完全復活に伏黒の存在が必要だからだと考えています。(※宿儺が伏黒の何を狙っているのかについては、次回の記事で考察をしていきます!)

ですので、宿儺が伏黒を利用できるタイミング、つまり完全復活できるタイミングで虎杖の体を離脱するために結んだ縛りこそが、この「契闊」なのではないでしょうか?

具体的にどういう流れ・どういうタイミングでというのはまだわからないのですが、もしかしたらそこに裏梅などが関わってくるのかもしれないです。「契闊」の真意が明かされる時を楽しみに待ちましょう!

 

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【呪術廻戦】呪術廻戦最大の謎の1つ「契闊」の目的は一体何なのか?

 

著者
芥見 下々
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