『異世界ブックカフェ』の魅力を紹介!趣味全開の異世界生活に癒される!

更新:2023.3.6

「電子コミック大賞2021」の「異世界コミック部門賞」を受賞した『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』。 主人公の月奈が救世主として異世界に喚ばれますが冒険や戦いは苦手なので、救世主とバレないようにブックカフェを経営しながらこっそりと世界を救っていく作品となっています。 この記事では作品の魅力について紹介していきます。

ブックカルテ リンク

『異世界ブックカフェ』あらすじの紹介

『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』の主人公である水森月奈は33歳のアラサー。

仕事も安定していて、人間関係も不満はなく、それなりの人生に満足していました。

趣味の読書をしている途中で寝落ちしてしまった月奈。すると、夢の中で神と名乗る球体が現われて、「異世界転移し、救世主として世界を救って欲しい」と月奈に告げます。

しかし月奈は年齢的に異世界に行って冒険や戦いをするメリットはないという理由で、異世界行きを断ってしまうのです。

困った神は「ゆっくり過ごすだけでいい、いるだけでもいいから、転移してくれ」と月奈に頼み、異世界で望んだことは何でも叶えることを約束。

異世界で救世主としての役割を果たす必要はなく、自分の好きなように暮らすことができるとわかった月奈は、異世界へ行くことを決意するのでした。

異世界へ転移した月奈は趣味である料理と本が読める環境を作るために、ブックカフェをスタートさせます。

そこに異世界の王国の騎士であるイルがやってくるのです。イルはブックカフェを気に入ってどんどん通うようになり、次第に月奈とイルは恋人のように仲良くなっていきます。

基本的にはブックカフェでのんびりとした生活を送りますが、異世界で発生するトラブルに巻き込まれることも。月奈は救世主の力を使ってトラブルを解決し、こっそり世界を救っていくのです。

異世界系の作品ですが冒険をせずに、ただ自分の好きなことをしながらできる範囲で世界を救っていく姿がユニークです。

アラサーならではの現実的な月奈の思考に、共感できるのも面白いポイントとなっています。

著者
["和泉 杏花", "近江谷", "桜田 霊子"]
出版日

異世界で理想のブックカフェ経営

月奈は神に「その世界の言語や一般常識が理解できるようにして欲しい」、「救世主の存在がわからないようにして欲しい」、「最初から魔法を使えるようにして欲しい」など細かいお願いをしていきます。

さらに、自分の趣味である読書や料理ができるように、ブックカフェを用意するように頼むのです。

月奈が転移した時にはすでに建物ができており、神からもらった「どんな物でも出せるペンダント」を使って、読みたい本や欲しい家具をどんどん出して、あっといういう間に理想のカフェを形にしていきます。

月奈が楽しそうに理想のブックカフェを作っていく姿を見て、自分もワクワクした気分で作品の世界にのめり込むことができるのが魅力。

出典:『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』1巻

しかも、いくらでも食べ物や本が出せるため、売り上げや生活に困ることはありません。純粋にやりたいカフェを経営できるのは羨ましい限りです。

月奈は本に汚れがつかない魔法をかけたり、客が来たら自動でわかるようになる魔法を使うなど、魔法の使い方がとても現実的なのも面白いポイント。

月奈は可愛いブックカフェでたくさんの本に囲まれて、好きな食べ物や飲み物が出せて、程よく人と関わって過ごせるという憧れな環境で異世界を満喫していきます。

月奈がのんびりとチートニート生活をしていく様子に癒されること間違いなしでしょう。

本好きイケメン騎士との恋愛模様で心があったかくなる

月奈が開いたブックカフェの最初のお客として、イルがやってきます。イルは月奈が飛ばされた異世界を統治する王国の騎士団長で、読書好きの爽やかイケメン。

出典:『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』1巻

イルは仕事で疲れが溜まっていたようですが、月奈が作った食事や紅茶に非常に満足し、さらに本で話が盛り上がったことで元気を取り戻します。

その後もイルは何度もブックカフェに通い、常連となるのです。

月奈もイルがお店に来てくれることを楽しみに待つようになり、より元気になってもらうために、食事に回復魔法をかけたり、イルの馬の世話を手伝うなど、神からもらった能力を上手に使っていきます。

そしてイルも月奈の心遣いを受けて、だんだんと恋心を持つようになり、プレゼントを渡すなど少しずつアプローチをしていくのです。

月奈のイルに対するさりげない思いやりと、それに気がつき丁寧に感謝の気持ち伝えるイルというの二人の関係に、思わずほっこりしてしまうでしょう。

月奈もイルも恋愛に対して積極的な行動をするタイプではありません。お互いを意識しているにも関わらず、関係が中々深まらないところがもどがしいところです笑。

ただ、月奈のブックカフェにイルがお泊まりするシーンや、一緒にお祭りに出かけるなど、二人の関係が進んでいくきっかけになりそうな展開が待っています。

二人の恋の行方はどうなるのでしょうか。

激しい感情の起伏や展開はほとんどありませんが、二人がゆっくりとさりげなく距離を縮めていく様子に心が温かくなること間違いなしです。

冒険や戦いはNG?こっそり世界を救ってしまう

月奈は性格的にも年齢的にも、異世界での冒険や戦いには憧れを持っていません。そのため、ひっそりとブックカフェを経営してひっそりと生活を送っています。

さらに、月奈は人前で魔法を使うと救世主であることがバレてしまうため、人がいない時にこっそりと魔法を使っていました。

もちろん、イルにも救世主であることは伝えていません。

ところが、月奈と同じく救世主として異世界に飛ばされた少女の魔法が暴走してしまいます。空に巨大な魔法陣が浮かび上がり、そこから隕石が国中に降り注ぐという、まさに異世界の危機。

月奈は魔法を使って崩壊を止めようと考えますが、イルと一緒にいるため、魔法を出すことができません。

しかし、月奈はイルだけに救世主であることを告げ、今まで隠していた強力な魔法を使って、国を守る結界を作ります。

出典:『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』2巻

無事、異世界を守ることに成功。国中で世界を救った救世主を探す大騒動になりますが、イルは月奈のことを誰にも言いませんでした。

そのおかげで、月奈はひっそりとブックカフェを続けることができるようになりました。

月奈は冒険やトラブルを異常なほどに避けていましたが、ここぞという時には魔法を使ってあっさりと世界を救うところがずるくて面白く感じます。

また、世界を救ったにも関わらず、目立たずにひっそりとブックカフェを続けようとする月奈の考えにも共感できるところが多いのではないでしょうか。

世界観にマッチした絵に癒される

『異世界ブックカフェ』で月奈が喚ばれた国は中世のような世界観で、イル達が住んでいる街やお城、細かい装飾もとてもリアルに描かれています。

ここでは、作品で描かれている暖かい描写を少しだけ紹介していきます。

まず1つ目は月奈が経営しているブックカフェの1コマです。

出典:『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』1巻

本屋や暖炉、カーペットなど、カフェの細部までとても丁寧に描かれていて、暖かい感じが伝わってくるのではないでしょうか。

さらに2つ目は、カフェメニューのタマゴサンドをつくるシーン。

出典:『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』1巻

食べ物がとてもリアルですし、楽しく料理している様子も伝わって、読んでいるこちらもワクワクしてきます。

続いて、月奈の料理が完成したシーンです。紅茶やたまごサンドの絵がとても美味しそうに見えませんか?

出典:『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』1巻

『異世界ブックカフェ』は暖かい作画によって、中世の世界観と派手すぎないブックカフェのテイストをしっかり味わうことができます。

世界観にマッチした絵で癒されること間違いなしです。

また、どこかファンタジー感を思わせるような絵でもあるので、より暖かい世界観に没頭することができるでしょう。

他にも、イルや月奈の衣装も細かく描写されていて、可愛いキャラクター達がより引き立つように描かれています。

そんなキャラクター達がどのように活躍していくのか、ワクワクしてしまいますよ。

作画は「桜田霊子さん」で小説版の表紙や挿絵も担当していて、「作画が好きだから漫画も購入した」という声もたくさん見かけました。

ゆっくりと進むストーリと、細かく丁寧に描かれている絵によって、心が癒されるような感覚を味わえるのが『異世界ブックカフェ』のおすすめポイントとなっています。

まとめ

『異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。』は月奈とイルの恋愛や、暖かい絵などによって 読んでホッとできるような作品となっています。

きっと一度は考えたことのある、夢のチートニート生活が羨ましくてたまりません。

忙しい日々の息抜きに、ぜひを作品を読んでみてください。

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